クラフト・エヴィング商會を「よむ」その十二

oshikun2009-10-20

「想像の源は古本から。」 
クラフト・エヴィング商會 雑誌『東京人』掲載記事

今回は正確にいうとクラフト・エヴィング商會の作品ではなく、その制作手法に関する記事です。しかしクラフト・エヴィングが書いたということになっているので、「作品」には違いありません。多くの本好きと同様にクラフト・エヴィング商會のお二人も神田神保町をよく散策し、それが作品の源泉にもなっているといいます。記事の散策でゲットしたというのが、あの『ユリシーズの瞳』の写真集。スチール写真かと思いきやこれは映画のカメラのフレームから外れたものをまとめたものだとか。つまり『ユリシーズの瞳』ではない別の瞳に写った「ユリシーズの瞳」ということになります。まさに「別の同じもの」、または「同じ別のもの」という感じて、そのまんまクラフト・エヴィング商會の世界です。
 他にも見開きの片ページが余白になっている名も無いカメラマンの古い絵葉書集は、そこにストーリーを書き加えられるなど、こっそりと手の内を公開しています。★しかしこのタイトルはクラフト・エヴィング商會ぽくないですね。やはりもっとシャレてなくちゃ。