「変人」は褒め言葉 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2005-12-27

[]アキバ系特集は数々あれど アキバ系特集は数々あれどを含むブックマーク アキバ系特集は数々あれどのブックマークコメント

ワンパターンなアキバ関連特集番組?

 私はアキバ特集がテレビで放映されるたびに毎回録っているのだが、今年に入ってから、特に今年の夏以降、本当にアキバ関連特集番組が増えたものだ。

 もちろん、大半は「萌え」ブームを興味本位で取り上げた内容を主体にしたような番組だ。

  1. 秋葉原の街頭でメイドさんがビラ配り
  2. おでん缶の自動販売機にわざとらしくビックリ
  3. ツクモロボット王国で芸の細かいロボット
  4. スーパーポテトでレトロゲーム探し
  5. 等身大美少女フィギュア(「ちょびっツ」のちぃちゃんとか)の値段にビックリ
  6. メイドカフェ(なぜか大抵「@ほぉ〜む」か「ぴなふぉあ」と決まってる)で「いらっしゃいませご主人様」「オムレツケチャップで文字」「萌え萌えじゃんけん」等
  7. 最初は引いてたタレントも、メイドリフレを実際に体験してハマってしまう

あたりがその種の番組の紋切り型と言ってもよいだろう。

 まあ、「内容が偏っている」と非難するのは簡単だ。しかし、一般の視聴者にも理解しやすく、それでいて取材許可も取りやすい店となると、上のような定番の特集になってしまうのだろう。


おたくを茶化さないアキバ関連特集

 今日、NHK総合テレビで「にっぽんの現場」という番組が放映されていた。

 まあ、例によって「二次元キャラクターに逃避する若者という“社会問題”」を、NHK的な真面目な視点で考察する番組かと期待?していたのだが、その期待は、初めからあっけなく裏切られた。


 アキバ関連番組のくせに、何か違うのだ。


 まず、最近のアキバのトレンドである「萌え」をしっかり押さえてはいながらも、昔ながらの部品屋とかパソコンマニアもちゃんと取り上げていて、比較的バランスが取れている事。

 部品屋は戦後すぐの真空管ラジオ時代から続いている店もあって、電子工作が好きな小学生も来ている。パソコンのオーバークロッカーはCPUロットナンバーにこだわったり、窒素ガス冷却するなどのテクニックで7GHzの壁に挑戦する、言うなれば仲間と競い合う競技のようなもの。

 私のような第2.1世代アキバ系*1としては、「萌え」も必ずしも悪くないけど、そればかりがアキバ系と思われるのも、何だか寂しい気がする。こうやって電気モノをちゃんと紹介してくれると、「なかなかわかってるじゃん」と思う。


 もちろん、「萌え」に関しても、単なる興味本位からおたくの奇妙な生態を晒すという切り口でもなかったし、「美少女キャラ=現実逃避」とか「彼女の代用品」という使い古された一方的な決め付けも、なぜか登場しなかった。

 その代わりに、一言で言うなら「おたくの主張、おたくの弁明」をちゃんと聞ける、それも外野の茶々に邪魔されずちゃんと聞けたのはとても良かった。盗人でさえ三分の理があるのに、おたくには一分でさえ許さないというのは道理に合わない話だし。

 誤解を防ぐ為に断っておくが、私はおたくに対する批判そのものが悪いと言いたいわけではない。私もああいう美少女ポスターや美少女フィギュアや抱き枕に囲まれた生活を100%肯定するつもりは無い(し、逆にああいう漫画やアニメはどれも駄目だと言うつもりもない*2)し、こういうライフスタイルには賛否両論あるだろう。しかし、一部ワイドショーの「フィギュア萌え族」発言に代表される、知ったかぶりでの決め付けは、聞きづてならない。

 閑話休題。この放送を通して、果たして、こういった彼らの生の主張がきちんとテレビで紹介される事が、今までどれだけあっただろうか、と考えさせられた。

 それから、メイド喫茶に関しても、客の視線ではなくて、働くウェイトレスの視線から見ると、また別の風景が見えてくる。普通の人が働く普通の喫茶店制服は奇抜だが)、ウェイトレスさんにとって、フレンドリーな接客、というのもメイド喫茶の魅力の一つであるらしい(し、客にとってもそうだろう)。

 「アキバ系は他人との関わり合いを拒否してバーチャル世界に耽溺する」などというのは、必ずしも真実ではない。この番組に出てきた秋葉原の人々は、むしろ逆に、リアルなコミュニケーションというものを重視している人達ばかりであったし、自分の得意とする分野を他の人の役に立てたいという夢でいっぱいだったのがとても印象に残った。


 ただ、一つだけ気になったのが、やっぱり末広町会(地元の町内会)の人々は、アキバ系にあまり良い印象を持ってないみたいだ。

だから今は何かこう“コスプレ居酒屋”みたいな、(ミニスカートを両手でつまむしぐさをしながら)ああいう方ばっかりがね、往来してて、買い物は買ってないですよね、見てても。

 町内会の餅つき大会に参加していた割烹着姿の奥さんはこう言っていた。

 私も以前「“秋葉原はオタクの聖地”か」に書いたが、やっぱり、地元住民と仲良くするよう、こちらも努めて気を付けることにしよう、と思わされた一言だった。江戸っ子でない余所者の店ばかりでなく、地元江戸っ子の店にもちゃんと金を落とす、というのも、その一つだろう。今度アキバに行った時には、地元の小さな商店をあちこち探検してみようかと思うし、良い店があったらここで紹介しようと思う。


参考リンク

NHK「にっぽんの現場」第2回「秋葉原・年の瀬の物語」(12/27放送)(しまうま技研内)

今日はNHKが面白い(tomoemonの日記内)

*1:電子部品マニア=第一世代アキバ系、コンピュータマニア=第二世代アキバ系、少女アニメ美少女ゲームメイド喫茶等の萌え系マニア=第三世代アキバ系。私はコンピュータ:萌え=9:1くらいで好きなので、自称2.1世代。ウェブサイトやこのブログでは最近萌え系論考を書く事が多いので2.5くらいかもしれないが、アキバでは断然PCショップで過ごす時間の方が長いから2.1くらいか。ただし、実際の所は、第n世代とくっきり分けられるようなものではない。昔のマイコン少年の中にも、マイコン雑誌に可愛いロリロリな女の子のイラストを投稿したり、メーテルやラムちゃんのイラストをBASICプログラムで描いたり、全てではないけど、そんな人が少なからずいたものだ。なお、livedoor辞書の定義と私の見解は異なるので注意。

*2:私自身も、健全で良い作品ならという条件付きなら、好きな作品もいろいろある。