「変人」は褒め言葉 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2006-09-28

[]黒歴史化している、パソコンが「ネクラな趣味」だった時代 黒歴史化している、パソコンが「ネクラな趣味」だった時代を含むブックマーク 黒歴史化している、パソコンが「ネクラな趣味」だった時代のブックマークコメント

 十年前*1にまだちっちゃい子供だった読者の方にはちょっと想像つかない事かもしれませんが、パソコンを趣味にしている事自体が「ネクラ」*2とか「おたく」と呼ばれていた時代が、かつて存在しました。

 仕事で使うのでもないのに、自分用のパソコンをわざわざ買うとか組み立てるとかして毎日のように使っている、それだけで「人間の友達がいないから、パソコンを友達にしている」なんてよく言われたものですし、特にパソコン通信の掲示板とか電子メールなど、「生身の人間との付き合いを拒絶して、バーチャル世界に耽溺する」とも言われたものでした。

 これはちょうど今で言うなら、アニメが大好きで毎日のように見ている、フィギュアを集めている、美少女ゲームが大好き、メイド喫茶に行くのが好き、こういう連中とほとんど同列に見られていました。*3こういう人が今でも「人間の彼女ができないから、バーチャルな女の子を彼女の代用品にしている」と非難されるのと同じくらい、パソコンおたくは「人間の友達がいないから、パソコンを友達にしている」ことを非難されていたものでした。


 ですから、十年前の私にとって、仕事を持ち帰るサラリーマンかパソコンマニア以外のごく一般的な家庭に、パソコンが当たり前のように普及するなんて、想像もできない事でした。当時は週刊少年マガジンに、ヤンキー兄ちゃんがパソコン通信でいじめられっ子を励ますとか、パソコンのできる男の子が、好きな女の子の家に行って、Windows95をインストールしてあげるとか、そういう漫画も載っていた時代でしたが、そんなのは現実には実現しようのない絵空事にしか思えなかったものです。

 しかし、どんなにネクラな趣味だと陰であざけられようが、コンピュータ技術はきっと近い将来もっと必要とされる時が来る。そんな漠然とした気持ちは抱いていました。まさか、あの漫画みたいに、トッポいヤンキー兄ちゃんとか、ミーハーな普通の女子高生とかが、普通にパソコンを使う時代になるなんて、まさか思いもせずに……。


 十年以上前にはさんざんパソコンマニアを「ネクラ」とか「人間に相手にされないから機械とお友達になってる」とか言っていたくせに、今では「えっ、私が昔そんな事言いましたっけ?」とばかりに、技術を持ったパソコンマニアにすり寄って来て「サポート君」の役割を期待したり、下手すると当時のパソコンマニア以上にパソコンや携帯という“機械とお友達になって”いたり。ある意味滑稽です。でも、私は彼らに謝罪と賠償を求めるつもりはさらさら無いし、パソコンの便利さに気付いて有効活用してくれるようになった変化はうれしいから、まあ許しましょう。

 でも、何だか割り切れない部分もあるのです。「パソコンが好きって、そういうのは『おたく』とは違うんじゃないか? おたくってのは、アニメやゲームの少女に仮想恋愛をする人の事を指すんだろう」という、最近よく聞くようになった、何だか勘違いしてる意見を耳にすると、特にそう思います。パソコンを趣味にする事が高齢者を含め一般に認知されたのはうれしいけれど、人を「ネクラ」とか「おたく」と呼んで蔑む傾向自体が無くなったわけではないのですから。アニメを趣味にする事に関する一般人の目は、相変わらず十年前とほとんど変わっちゃいないのが、悲しいかな現実です。

*1:2006/10/23補足:この記事は平成元年〜1990年代半ばあたりの話です。それなのになぜ「十年前」と書いたかというと、十年前にちっちゃい子供だった人は、連続幼女殺人事件とオタクバッシングからWindows95とパソコンブームに至る、この期間(つまり十年くらい前が終点)の出来事をあまり詳しく知らないだろう、という意味です。

*2:2006/10/23補足:当時まだ「ネクラ」という言葉がまだ生き残っていたかどうかは覚えていないが、とにかく「暗い趣味」と呼ばれたのは確かでした。

*3:ただ、純粋なパソコン趣味は、“暗い趣味だが、いい年した男のくせにセーラームーンを喜んで見てるようなロリコン趣味と比べれば、まだマシな方”“趣味で終わるのはもったいないけど、仕事に活かせれば役に立つ”と世間では見られていました。

謎東洋謎東洋 2006/10/01 21:06 小生は10代後半からPCと付き合ってきた40過ぎのオッサンですので
その「空気の変遷」みたいなものを皮肉な気分で眺めておりました。

若い頃は「こんなに面白いものを仕事に使うなんてもったいない」と放言してたのを
思い出しました(笑)

便利屋あつかいは相変わらずですが....

BarBar 2006/10/02 02:45 パソコンがネクラ趣味扱いされてた時期があったんですか。
「マイコンはネクラ」と差別された時期は覚えていますが。

ositoosito 2006/10/02 20:08 私が思うには、パソコンが特にネクラ趣味扱いされていた時代は、平成一桁時代だと思います。平成元年に宮崎勤が逮捕された頃に突如始まり、Windows95が発売された頃の、パソコンの低価格化と爆発的普及によって自然にフェードアウトしていったというのが、私の抱いている感覚です。
 ただ、その時代の中においても、パソコンマニアは「良い印象」「悪い印象」の二面性を持って見られていたというのが、アニメマニアやアイドルマニア等と大きく異なるところでした。脚注にも書きましたが、「仕事に使われるパソコンは良いパソコン、趣味に使われるパソコンは悪い(ないしは、もったいない)パソコン」と、はっきり別物として見られていました。
 私がコンピュータ関連の仕事の道に進んだのは、趣味でコンピュータを使う事が白眼視された時代だからこそ、仕事でコンピュータを使うようになれば、趣味のパソコンも「仕事に役立つ」という大義名分が作れてもっと自由にコンピュータが使える、というのも動機の一つでした。
 それに、パソコンは、明らかに非モテ趣味でした。当時、自宅にパソコンのある人の大半は男性でした。パソコン通信やインターネットで「女性が発言している」「女性がウェブサイトを持っている」だけで珍しい目で見られたくらいです。そんな男臭いパソコン趣味に理解のある女性は、今で喩えると萌え系趣味に理解のある女性に近いくらい、滅多にいないものでした。下手な嫁さんを選ぶと、結婚=パソコンを家庭に持ち込まないことを要求される、という印象もどこかにありました。
 それから、インドアの趣味だから暗いおたくな趣味と見られていた事に加えて、当初はパソコンも一式揃えると五十万から百万は平気でしたので、「たかが遊びのために、こんな高い機械を買うなんて無駄遣い」という目で見られたものでしたし、それを見せびらかすのもあまり良くない事のような風潮がありました。
 私の知り合いによると、当時「パソコンなんか使うと0か1かの二者択一的、デジタル的な考えしかできない人間になって有害だ」みたいな事を言われた事があるそうです。そんな時代もあったものです。

オタオタオタオタ 2006/10/03 03:36 パソコン好き=おたくと呼ばれていた時代は、パソコンでできることがおたく臭いことしかなかったからでしょう。
今だってパソコンでおたく臭いことしかしていない人はおたくと呼ばれるでしょうし、そういう人でもサポート頼まれるのは、尊敬されているからでなく便利な人だと思われているからです。
利用されるのに腹が立つなら断ればいいと思うし、そんなに複雑な話でもないと思います。

>>オタオタ>>オタオタ 2006/10/03 04:11 「パソコンでできることがおたく臭いことしかなかったからでしょう」てアホか。
お前は全てのパソコン開発者に謝れ。

MAROYAKAMAROYAKA 2006/10/03 04:11 「パソコンを使っている」と「パソコンを『趣味』にしている」の間には、大分、大きな隔たりがあると思いますが。

現在でも、「パソコンを『趣味』にしている」と言えば、「ネクラ」とか「おたく」と思われるのは昔と同じですよ。

ねこやまだねこやまだ 2006/10/03 07:28 共感するところがあり、思わず思い出し、懐かしく思えて笑みが出てしました。この傾向については、私自身、大人になり、メディアの仕事を始めるようになって、さらに面白い事実と巡り合うことになりました。
それは音楽にせよ、映画にせよ、ファッションにせよ、その業界の関係者で一流と呼ばれる方の中に、多くのオタク趣味を持たれている方がいたということです。
オタクを毛嫌いする人間が、オタクの作り上げる商品を購入し、身にまとい、使い、見て感動する…。
ハンサム、美人なオタクについては、顔が良いから良しとする…。
純粋に作品、成果についてを評価する姿勢に乏しく、見た目ばかりを気にして、物事を風評や評判元に評価し、自分自身では何一つ決断できない傾向は、今も昔も変わっていませんよね…。
かれこれ、15、6年前の学生時代に、履歴書の趣味の欄に「パソコン通信」と書いて、ネクラ呼ばわりされたおかげで、今、冷静にメディアの成り立ちの仕組みや、ブランドや作り手物事を評価しない、自分になれたのではないかと、あの時代について、感謝していたりします。

↑末尾修正↑末尾修正 2006/10/03 07:35 かれこれ、15、6年前の学生時代に、履歴書の趣味の欄に「パソコン通信」と書いて、ネクラ呼ばわりされたことがあったおかげで、今、冷静にメディアが成り立つ仕組みや、ブランドや作り手で作品や物事を評価しない(先入観なく人間、作品、事象を冷静且つ客観的に評価することのできる)、自分になれたのではないかと、あの時代について、感謝していたりします。』
あと、パソコン、機械に詳しい=オタクとする人が多いのは、現在もあまり変わっていない気がします。もちろん、それは私の周囲だけかもしれませんが…。

hatusenohatuseno 2006/10/03 09:37 10年前というよりは15年位前がそんな雰囲気だったかなと思います。
この記事で書かれているユーザー層って家にPC-98があってPC-VANやNiftyとか草の根ネットに耽っているマニア層って感じでしょうか?

10年前だとWin95が出だしてインターネットというコトバが出だしてマスコミに煽られて猫も杓子もパソコン買えという雰囲気だったような。
「インターネットできます」「FAXも出来ます。」「TVもみれます」なんてオビがよく店頭に踊ってましたね。

当時はMacを仕事とNiftyのフォーラム利用で使ってましたが国産機に比べて倍以上の価格のMacを使っていることに奇異な目を向けられもしましたね。

パソコンに詳しい=おたく
という図式は今でも普通に蔓延っていると思います。
今、普通にどこの家庭にもPCがある感じですが大半が仕事の延長とかネットやメールのためのみでトラブルを自力で解決しようという思考が働かず近所のパソコンおたくに泣きつくというのはよくありますよね。

ワタシに泣きつかれた場合ですか?
元プロのサポセン勤務なので金を取りますよ。
GiveAndTakeの精神です。

謎東洋謎東洋 2006/10/03 22:27 小生の場合、15年前はX68000でNiftyでした。

Macについては
「医者や弁護士・会計士、グラフィックデザイナー」といった
「PCを経費で落とせる自営の高額所得者」が自動車1台分投資して使うマシン
という当時のイメージがまだ残ってます(笑)

現在、職場では他にできるヒトがいないので
セットアップからサーバの故障復旧まで面倒見てますが
「芸は身を助ける」なのか「器用貧乏」なのか、悩ましいところです。

年代的に大雑把なくくりでは
1970年以前の生まれで95年以降に触り始めた人たちは、
ほとんどの場合、周囲に「自分よりは詳しい人」が必ずいましたので
PCについて「自分の面倒を自分で見る」という
感覚が身に着きづらいのかもしれません。

91年からのnifty会員からネットへ91年からのnifty会員からネットへ 2010/01/31 11:14 >『パソコンマニアを「ネクラ」とか「人間に相手にされないから機械とお友達になってる」とか言っていたくせに、今では「えっ、私が昔そんな事言いましたっけ?」とばかりに、当時のパソコンマニア以上にパソコンや携帯という“機械とお友達になって”いたり。ある意味滑稽です』

滑稽どころか、テメエの言動に責任持たない無責任野郎とか、責任持てないくせに平気で思いついたままにしゃべるクソどもには超ムカツクよ!
PC使いこなせる人間を見下して「俺はパソコンなんか大嫌いだし、ぜったいやらねえ」なんて平気で偉そうに言い放ってた奴らが、しばらく会ってない間に、「えっ、どーゆーこと?!」と言わずにはおれないほどハマッてるとかオタク化してる輩が多すぎて、数年前からハラワタ煮えくり返る毎日!!!
しかも、俺よりも遥かに後からネット社会に踏み込んだ奴らの中には「ハマッてるだけ」どころか、小汚い工作員や手の込んだ悪質な荒らしとして人の揚げ足とって遊ぶことだけを楽しんでる奴らもいるから、俺としてもどーなってるのかさっぱりわけが分からず困ってます!
それに、ほんの5年くらい前に比べると、仕事が多忙で自分が参加しているプロジェクトからちょっと離れてる間に、なんかものすごい違う方向に流れてたりプログラムや仕様がコロコロ変わってたりすることが最近増えてきたのですが、いったいどうしたらいいのでしょうかねえ?そんなのに合わそうとしたら仕事やめて真性オタクにでもならなきゃ到底無理な感じなんですよ