「変人」は褒め言葉 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2010-11-30

[][][]“手で書けもしない漢字”が読めたっていい “手で書けもしない漢字”が読めたっていい - 「変人」は褒め言葉 を含むブックマーク “手で書けもしない漢字”が読めたっていい - 「変人」は褒め言葉 のブックマークコメント

 本日、常用漢字表が改正され、5字削除、196字が追加されたそうです。

 常用漢字表の範囲外の漢字を追加するという案に反対意見を述べる人もいたようですが、昔からよくある反対意見の一つが「手で書けもしない難しい漢字なんて、ひらがなにすればいい」というものです。近年は「ワープロインターネット等の発達で、手で書けもしない難しい漢字をどんどん使う傾向がはびこっているのを憂慮する」、という意見も時々目にします。

 確かに、「何とか読むことはできても、書くとなると難しい」漢字が、今回常用漢字表に追加された字の中にもあります。「書けもしないそんな漢字は、常用漢字表なんかに入れずに外しちまえ」という意見も、表面的には、正論のように見えます。

「読める漢字の数>書ける漢字の数」は当たり前

 でも、ちょっと考えてみてください。皆さんは、道路の「交通標識」を見て、「これは工事中の標識」「これは横断歩道の標識」と区別することができますか。きっと、大半の方は「はい」と返事することでしょう。

 それでは次に、「工事中の標識や、横断歩道の標識を実際に画用紙に描いてみてください」と言われて、正確に描ける人はどれだけいるでしょうか。この文章を書いている私ですら、ちょっと自信はありません。

 これは交通標識に限らず、企業ロゴとか、漫画のキャラクターとか、美術作品等にも言えることです。

 このことからわかるように、「見て識別する能力」と「鉛筆やペンなどで書いたり描いたりする能力」は、同じものではありません。後者に比べれば前者は簡単であることも、見て識別できるものは多いが、書いたり描いたりできるものは限られているということも、むしろ当たり前のことなのです。

 話は脱線しますが、「聴く」のと「話したり歌ったり演奏する」のも、また違います。私は大阪弁をうまく話せませんが、聴いて理解することはできます。音楽を聴くのが好きでも、歌ったり演奏するのは苦手という人は多いでしょう。それと同じことです。

 「誰もが簡単に描けるほど単純な図形でないと、道路標識として使ってはいけない」なんて決まりはありません。「グリコマークを描けないと、ポッキーを食べてはいけない」とか「エレキギターを弾けないとJ-POPを聴いてはいけない」なんて決まりもありません。文字についても同じ事が言えるのではないでしょうか。

そもそも、「読める漢字の数=書ける漢字の数」であるべきという誤解はどこから?

 これは私の持論ですが、そもそも「かつての文部科学省の定める、学校での漢字の教え方」が間違っていたのだ、と、はっきり断言します。これまで長い間、文部科学省検定教科書では、「書けない漢字の読みなんて教える必要はない」という間違った前提のもと、「まだ書き方を習っていない漢字」を、わざわざ平仮名にして、「漢字の教え渋り」をしてきたのです。

(私が小学生の頃は「人名や地名など一部例外を除き、書き方を教わってない漢字は原則として平仮名」だったと記憶していますが、最近は方針が変わってきているようです。id:Nemyさん、ご指摘ありがとうございました。)

 でも、子供はそんなにアホじゃありません。振り仮名さえ振ってあればちゃんと読めますし、それがきっかけで漢字を覚えてしまうことがよくあります(漫画が良い例です)。幼稚園児でさえ、まだ習ってないのに「仮面ライダー」の「仮面」の字をちゃんと読める子は、きっと少なくないはず!

2006-01-28

[][]「ニート」とは元々、求職活動中の者も含まれる 「ニート」とは元々、求職活動中の者も含まれる - 「変人」は褒め言葉 を含むブックマーク 「ニート」とは元々、求職活動中の者も含まれる - 「変人」は褒め言葉 のブックマークコメント

「ニート」って言うな! (光文社新書)

「ニート」って言うな! (光文社新書)


 この本を読んで驚いた。英国で「ニート」とは、元々は求職中の失業者も含まれていたのだが、日本にその言葉が輸入された時に、なぜかそれが除外され、「働く気のない若者」というイメージが流布されていったという。

 確かにNEETとはNot currently engaged in Employment, Education or Trainingの略であるが、Trainingを「職業訓練」の意味で正しく説明する代わりに「求職活動」にすり替えて、「求職活動していない、働く気のなく自堕落な生活を送るダメな若者」というレッテルを貼ることが流行している気がする。


NEET - Wikipedia

 Wikipedia英語版の定義も見てみよう。

In the United Kingdom

The NEET classification is defined by targets laid out by the DfES in the central government Transforming Youth Work document published in 2000. The classification is specifically redefined in other local government papers, such as "respondents who were out of work or looking for a job, looking after children or family members, on unpaid holiday or travelling, sick or disabled, doing voluntary work or engaged in another, unspecified, activity" for example.

As of 2004, 7.7% of the age group was classified as NEET[1].

 英国では、場合によっては「離職中・求職中・育児又は家族の世話・無給休暇中・病気や障害・ボランティア活動」までをNEETの例として挙げるほどであって、そうなると「働く気のない若者」というイメージは日本だけのものであることがわかる。


 さて、日本でニートの定義から「求職中の失業者」を意図的に外したことにより、誰が得をしたのだろうか。それは政・官・財である。現在ニートが多い大きな原因の一つは、不景気である。元々の意味に含まれる「求職中の失業者」も増えるし、就職しようにも仕事がなかなか無かったり、希望する職種が無かったりで失望してしまうために、やる気を失ってしまう、日本独自の意味での「ニート」も増えるだろう。

 ところが、英国のようにニートを貧困などの社会構造の問題ととらえる代わりに、若者のやる気の問題にすり替えることで、たとえば「なぜ企業は不景気を口実に若者の新規採用をしないのか」という問題が覆い隠されてしまう。「僕(企業)のせいじゃないもん、若者のやる気がないのがいけないんだもん」と、責任転嫁できるのだ。もちろんこれは政治家や官僚についても同様である。

 不景気には人々の不満は高まる。その不満をどこにぶつけさせるか。豚小屋の豚たちは、同じ小屋にいる一番弱い豚をいじめて、狭い小屋でのストレスを解消するそうだ。この不景気の時代に「いじめられ豚」の役割を押しつけられたのは、“大人社会の弱者”である若者だ。バブル経済破綻や年金運用失敗の非難の矛先を、その真の原因を作り出した人から逸らし、代わりにに責任をなすり付けてスケープゴートにされてしまった、かわいそうな存在である。


 若者への言いがかりと責任のなすり付けは、「ニート」問題にとどまらない。「少子化」問題も同じである。少子化問題とは本来、日本の人口がこれから際限なく増え続けていくことを前提にした「ネズミ講型」の社会構造に欠陥があり、ネズミ講やマルチ商法と同じくいつか破綻する。そこがたとえば「年金はネズミ講だ」などと揶揄される所以(ゆえん)である。

 ところが、年金保険料のように自分たちに関係あるもの、自分たちが払わなくてはいけないものとなると「ネズミ講」だ何だと非難し「年金のシステムに欠陥がある」と言ったり、「払い損だ、そんなの払うなんて金をドブに捨てるようなものだ」とわざわざ若者に忠告したりするのに、少子化問題となるとシステムの欠陥には完全に目をつぶり、途端に手の平を返したように「若者の結婚意欲がないのが原因だ」と若者のせいにしたり、「結婚しない若者は社会に協力しない、自己中の非国民だ」と言わんばかりの暴言を当然のように吐いたり、「とりあえず彼女くらい作ってみたら」(とりあえず、で付き合わされる彼女の身になってみろよ)と“親切な忠告”をしてくれるものだ(この現象を「年金左派・少子化右派」と名付けたい)。これはおかしいと私は思う。


 「ニート」問題にしろ、「少子化」問題にしろ、本当の意味で若者の福祉を考えた上での問題提起なら、聞く価値があろう。しかし、それらの問題をダシにした若者いじめや責任転嫁や偏ったイデオロギーの流布を私は許さない。残念ながら、それがまかり通ってしまっているのが現在の日本である。


参考リンク

「ニート」:指示内容の齟齬 その1

2005-10-06

[]多くの欧米人は日曜日に教会なんか行かないらしい 多くの欧米人は日曜日に教会なんか行かないらしい - 「変人」は褒め言葉 を含むブックマーク 多くの欧米人は日曜日に教会なんか行かないらしい - 「変人」は褒め言葉 のブックマークコメント

 「欧米人は宗教熱心だ」と思っている人は多い。「それに比べて日本人は宗教に無知で、信仰心が薄くて、クリスマスも初詣もやる無節操さで、嘆かわしい」などと続く。

 しかしはっきり言おう、これは日本人の思い込みである。欧米は、日本人が想像しているほど熱心なクリスチャンがそう多いわけでもないらしいと聞く。実際、若者の教会離れというものが進んでいて、日曜日は教会に行く日ではなく遊ぶ日になってしまっている家庭も結構多いという。

 ちょっと話は脱線して、皆さんはこのクイズに答える事ができるだろうか。

  1. アダムとイヴが禁断の木の実を食べるよう誘惑した動物は。
  2. ノアと家族が洪水から生き延びるために作ったものは。
  3. モーゼが紅海で行なった奇跡とは。
  4. ダビデと戦った巨人の名前は。
  5. イエスの母親の名前は。

 答えは省略するが、「こんなの全部わかる、簡単過ぎる」と言う日本人も多いだろう。そうでなくとも、半分くらいは知っている人の方が多いだろう。日本人のキリスト教徒の割合は1%未満とは言っても、それは洗礼を受けた信者だけしか勘定していないからであって、キリスト教系幼稚園やミッションスクールに通う子供達は案外多く、そこで聖書とは何ぞや、を知った人も多い。そうでなくとも、「天地創造」「十戒」「パッション」のような聖書を題材にした映画や、「トンデラハウスの大冒険」のような聖書アニメによって、聖書の有名な物語くらいは知っている人も多い。実際に読んでるかどうかは別として、個人用の聖書を所有している日本人も結構いる。たとえ聖書の初歩的知識くらいは持っていても、信者にまではなりたいと思わない、これが平均的な日本人の姿ではないだろうか。

 となると、キリスト教の本場である欧米人には、もっと上の知識を期待したいところである。しかし驚いた。平均的日本人の聖書に関する知識とどっこいどっこいの欧米人が実は多いのではないか、私はそんな疑念を抱き始めている。私はアメリカ人と話す際、「一般的なクリスチャンならこれくらいの聖書の知識は常識的に知ってて当然だろう」と思っていた事が全く通じず、「ハァ?」という顔をされる、そんな経験を何度かした事がある。実は相手は無神論者だったなんて事もあった。この経験から、欧米人なら大抵は熱心なクリスチャンだと勝手に想定して話してはならない、ということを知った。そんな人は、全体のごく一部に過ぎないようだ。まあ、葬式と法事とお墓参りの時くらいしかお寺との付き合いがない日本人も多いなどと言われるが、それは欧米人も似たようなもので、赤ん坊の洗礼と結婚式と葬式の時しか教会に行かないという欧米人も多いらしい。欧米諸国のキリスト教徒の割合が80%だ90%だといっても、それは単に「教会に籍を入れている」人を勘定しただけで、だからと言って熱心に活動している信者とは限らない。「ほぼ毎週教会に通っている人」に限定したら、半数は優に割ってしまうだろう。一割を切ってしまった国もある程だ。そもそも、まだ信仰心も何もない赤ん坊に洗礼を施せば教会に籍を入れたことになるんだから、それで勘定すれば多くて当たり前と言えば当たり前だ。

 さて、我々が「欧米人は熱心なクリスチャンが多い」という印象を持ってしまっているのは、どうしてだろう。恐らく19世紀〜20世紀初頭の欧米を舞台にした小説や映画やアニメの影響ではないかと私は思う。しかし、「大草原の小さな家」や「赤毛のアン」や「アルプスの少女ハイジ」は、とっくに過ぎ去った昔を舞台にした話であるし、「トム・ソーヤーの冒険」や「アンクル・トムの小屋」はそれに加えて、アメリカ南部のバイブル・ベルトと呼ばれるキリスト教に熱心な一部の地域を舞台にした話である。「欧米人は大抵熱心なクリスチャンだ」というのは、馬車が走ってた時代の常識、「日本人はみんな着物を着ている」と同じくらい過去の常識であることを忘れてはならない。

#なお、私は本での知識+日本にいるアメリカ人やネットでのアメリカ人と話し合った体験だけを資料にしており、実際に欧米に行った事はないのでこれ以上詳しくはわかりません。実際に欧米在住経験のある方からの「確かにそうだ」「いや全然違う」等のご意見をお待ちしています。

[]欧米人は多神教という考えになじみが薄い? 欧米人は多神教という考えになじみが薄い? - 「変人」は褒め言葉 を含むブックマーク 欧米人は多神教という考えになじみが薄い? - 「変人」は褒め言葉 のブックマークコメント

 欧米人もよく知っていて、欧米文化にも深く浸透しているはずのギリシャ神話は多神教なのですが。

名無し名無し 2016/09/20 10:44 私は高校の世界史で聖書について学びました。毎週教会に行ってるというのはステレオタイプってやつかもしれませんね。

名無し名無し 2016/09/20 10:44 私は高校の世界史で聖書について学びました。毎週教会に行ってるというのはステレオタイプってやつかもしれませんね。