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2017-11-18 ネルーダ 大いなる愛の逃亡者 このエントリーを含むブックマーク

otello2017-11-18

ネルーダ 大いなる愛の逃亡者 NERUDA

監督 パブロ・ラライン
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル/ルイス・ニェッコ/メルセデス・モラーン/ハイメ・バデル/アルフレド・カストロ/ディエゴムニョス
ナンバー 252
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

明らかな手がかりを残す逃亡者、捕らえる気のない追跡者。逃げる者は自由人民をこよなく愛し、追う者は権力の犬となり反体制活動を取り締まる。物語1948年チリ政治家であり共産党員でもあった詩人警察の目を盗んで国外脱出する過程を描く。労働者階級現実を詠み絶大な人気を誇った詩人放蕩と淫欲にふける。真面目で忠実な警察官は、詩人を知れば知るほど彼のような生き方が許されない己の運命を呪う。まるで表裏一体の2人は離れていると求めあい、近づくほどに反発する。あらゆる人を受け入れる度量の広さと危機にも動じない肝っ玉、そして怒りをエネルギーに変える言葉の力詩人が持つ天与の才に憧れつつ手が届かないとあきらめている、だからこそ彼の足跡自分を重ね合わせたい。そんな警官矛盾した行動が、弾圧する側の苦悩を象徴していた。

共産党非合法化され、上院議員ネルーダは抗議するが、逆に大統領から弾劾され逮捕命令が下される。エリート捜査官のペルショノーはネルーダと彼の妻・デリアの行方を探すが、いつもあと一歩のところで取り逃がしてしまう。

自宅を家宅捜査され、なじみのクラブにも踏み込まれ、護衛に守られながらデリアと潜伏場所転々とするネルーダ。緊張感はなく、むしろ市民暮らしを直接肌で感じ嬉々としている。さらに夜はナイトクラブで裸の女を侍らせている。一方で、“働くよりも教会に火をつけるのを好む”と労働者軽蔑しながらも彼らを扇動する詩作に余念がない。大いなる使命に殉じながらも楽しむことも忘れない。警官の血を引くペルショノーにとってネルーダは唾棄すべき敵ながら目指すべき目標でもある。ペルショノーの屈折した思いが、ネルーダの偉大さを浮き彫りにする。

ネタばれ注意! 以下 結末に触れています

その後、雪深い峠を越えるネルーダに追いついたペルショノーはガイド裏切りにあう。暴力よりペンで戦い、憎しみよりも愛で人と接する。誰もがネルーダのごとく振舞いたいと願うが、叶わない。ペルショノーの死は凡人の嫉妬に対する贖罪なのだ

オススメ度 ★★★

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