藝大ウィンド・ロゴ


東京藝大ウィンドオーケストラのロゴマーク作成とロゴタイポグラフィの書体選定をさせていだきました。これからCDや演奏会など色んな場面でお目にかかることになると思います。
以下、運用マニュアルの序文に私が寄せた文面を掲載させていただきます。

吹奏楽は日本での西洋音楽史を語る上で最初期に伝わった合奏形態であり、そこでもたらされた技術やレパートリーの数々は明治期における西欧の音楽文化が普及していく中で、大変重要な役割を果たしてきました。また現代においても、管打楽器による音楽表現技術の発展・向上や、学校音楽教育での重要な位置を占めていることは言うまでもありません。東京藝術大学という最高学府による吹奏楽団について考えたとき、そこに求められるものは知性と伝統の継承、そして革新的なアカデミズムであると考え、このロゴを制作しました。
具体的には、知性と伝統性を東京藝術大学の「藝」の字に集約しつつ、斜体がかった直線的なフォルムに動的かつ革新的なイメージを持たせ、楽譜などで使われるカリグラフィの流麗さを組み合わせることでウィンド(wind)・オーケストラの持つ瑞々しい音楽を表現しています。
末長く使っていただければと思います。

下野ツヨシ(デザイナー)