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las notas del KINOVELIC.

2015-05-03

「好き」とか「嫌い」とか言えない

はじめはTwitterに書き込もうとしていた話題なんだけれど、当初の想定よりも長くなりそうなのでこっちに書きます。たまにマスコミなんかで対中国好感度調査(中国に限らないけれど)の結果が発表される。最近は好感度が過去最低になったことも話題になったりしていた。

翻って、例えばぼくがマスコミやなんかから「あなたは中華人民共和国が好きですか? 嫌いですか?」と訊かれたとしたら、なんて答えるだろう。おそらく、「好き」とも言えないし、「嫌い」とも言えないんじゃないだろか。例えば、現在共産党が推し進める「中国夢」のスローガンを中心とした中華民族ナショナリズム的な政策は非常に嫌悪しているし、チベット東トルキスタン新疆ウイグル自治区)で行われているような弾圧も非常に唾棄すべき行為だと感じている。また、報道の自由人権への意識の低さについても「嫌い」である。

一方で、環境対策については、大気汚染悪化したことを受けて必死対処しようとしている姿勢も見られるし、地方都市の整備や貧困地区の救済などの法整備もまだまだ不備はあるものの、何とかしようとしている面も見られる。そういった側面は「好き」とは言えないまでも「嫌いではない」。

さらに、福建で出会った漢人ホテル青年とか、雲南省の山奥で一緒にご飯を食べた内蒙古出身のにいちゃんとか、騰衝で道に迷って夜中に電話かけたら電動バイクで迎えに来てくれた宿の兄ちゃんとか(その兄ちゃんとは宿のロビーお茶飲みながらよくダベってた)、寧夏回族自治区の銀川で肩組んで一緒に写真撮った愉快な屋台飯屋の回族の兄ちゃんとか、ぼくが遠慮してたら「いいから食べて」と言ってリンゴを押し付けるようにくれたリス族の女の子とか、そういった「人」レベルで見た場合、めちゃくちゃ「大好き」だと断言できる側面もある。

そういった感じで、知れば知るほど「嫌い」だとか「好き」とかそういったことを軽々には言えなくなる。ほら、長年連れ添った夫婦だってそうじゃない。あの人のこういうところは「嫌い」だけど、こういうところはすごく「好き」なのよねぇ、みたいな。だからね、まぁ、何にしろ、ちょっとでも琴線に触れたなら、「好き」とか「嫌い」のレベルで思考停止しないで、一度どっぷりと調べたり、浸かってみると、意外な発見があるかもしれないよ、という話でした。ほら、最近の話題だとイスラム教とか、そういうのとかもさ。

2015-05-01

カムラン&フーマン - ぼくと一緒に

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最近カムラン&フーマンというアメリカ活動するペルシアダンスポップユニット(?)がぼくの中で流行っているのですが、今回この曲の歌詞を訳したのでご紹介。

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セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 君の心をぼくに預けて おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ おいで きみはライラになってくれ ぼくはマジュヌーンになろう

君はぼくがある日君を失望させて 君の心を壊すことを恐れている
君はぼくが恋の道の約束を破ることを恐れている
君はぼくが誠実じゃなくて 恋を踏みつけにするんじゃないかと思っている
君はぼくがいつか行ってしまって 一晩中待っていることになるんじゃないかと思っている

セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 君の心をぼくに預けて おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ おいで きみはライラになってくれ ぼくはマジュヌーンになろう

ぼくといれば 君は悲しむことはない
ぼくといれば 君は少しのものもいらない
ぼくといれば 地も天もぼくらの愛を妬むだろう
ぼくといれば 二人は遠いところまで行ける 光の宮殿 太陽にまでも
ぼくといれば 君は二人を楽園に連れていく運命を知るだろう

(君ととなりにいるといつも
 ぼくは君にぼくが感じているように感じてほしいと思う
 もし君がぼくがどれだけ君を好きで、君が必要で、君を離したくないのかさえ知っていてくれれば
 でも君はすべて ぼくが君を傷つけて悲しませるための嘘だと思っている
 君はそれがぼくじゃないことを知らない
 だってぼくは君が好きで、君が欲しくて、君を行かせたくないから)

セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 君の心をぼくに預けて おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ 恋することを怖がらないで おいで
ぼくと一緒に
セニョリータ おいで きみはライラになってくれ ぼくはマジュヌーンになろう

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口語的な表現がかなり多くて苦戦したのですが、以下のサイト英訳を参考にしつつ、ペルシア語から直接翻訳しています。
Kamran & Hooman - Oon ba man lyrics + English translation

いくつか翻訳中にハマったところとか、補足をご紹介。

ライラとマジュヌーン:イスラム圏では非常に有名な悲恋物語です。美女ライラに恋するあまり、マジュヌーン(ジン憑き)=狂人となってしまう青年の物語。ポップソングの歌詞にまででてくるんですね。ちなみにペルシア語ではレイリーとマジュヌーンになるみたい。

اون:本作のタイトルはペルシア文字で書くとاون با منとなるのですが、このاونがそもそも意味不明で詰みかけました。いろいろ調べた結果、どうやら遠称を表すآنの口語的表現っぽい。That's with me みたいな感じ。

رفتنの現在語根について:رفتن(行く)の現在語根は文語ではご存知のとおりروなわけなのですが、どうやら口語ではرになるっぽい。つまり文語では「ぼくは行く」はمی رومになるのですが、口語(というか本作の言い方)だとمی رمになるみたい。

فکر کردن:「思う」を意味するفکر کردنですが、ペルシア語の歌詞をネット検索してもفکرと書いてありますが、ぼくには何度聞いてもفرと言っているようにしか聞こえない。

直接目的語マーカー:定の直接目的語を表す後置詞として、文語ではراがありますが、口語ではروになるっぽい。はじめこれを「顔」の意味に取っていて、まったく意味不明でした。

2015-02-02

1月に読んだ本

2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1588ページ
ナイス数:17ナイス

狩猟読本狩猟読本感想
狩猟免許試験講習会で配布された。試験の出題範囲よりも広範な内容が記載されているが、実際の狩猟で役立ちそうなことばかりである。肉の捌き方や調理法まで乗っているのは面白かった。
読了日:1月25日 著者:大日本猟友会

世界最悪の旅 (地球人ライブラリー)世界最悪の旅 (地球人ライブラリー)感想
スコット隊のメンバーとして同行し、彼の捜索隊にも加わった著者が、当時の日記や、極地隊のメンバーの手記を元にして当時を再構成したルポルタージュ。さすがに臨場感があり、迫力がある。子供の頃読んだ漫画では、ポニーを殺すことはイレギュラー事態であったかのように書かれていた思い出があるが、この本を読んで、それが想定どおりの手順であり、帰途までは比較的スムーズに探検が進んでいたことを初めて知った。スコット以外のメンバーについてはほとんど知らなかったが、ウィルソンの学識と人柄には、解説のニコル氏同様、強く惹かれる。
読了日:1月24日 著者:Aチェリー=ガラード

行け!ベトナム街道 (JETRO BOOKS)行け!ベトナム街道 (JETRO BOOKS)感想
90年代後半にベトナムに2年間学生として滞在した方のエッセイハノイでの日常生活と、最終章のハノイからサイゴンホーチミン市)までのバイク旅行エピソードのおかげて、ベトナムについての情報ミクロ視点と、そこそこマクロな視点とバランス良く描かれており興味深い。あの辺の国は発展のスピードが速いから、今はもう、かなり違った雰囲気になっているんだろうな。
読了日:1月23日 著者:池部亮

「音漬け社会」と日本文化 (講談社学術文庫)「音漬け社会」と日本文化 (講談社学術文庫)感想
ぼくも割とこの「音」が苦手な部類に属する人間なので(さらに言うと、東京なんかの「文字の洪水」には本当に辟易する)、中島氏の著作は何冊か読んでいるのだけれど、本書は中島氏という、言わば剥き出しでゴツゴツした感のあるドイツ哲学者と、加賀野井氏という柔らかな手触りのあるフランス哲学者(とは言え、どうやらこの方も一筋縄ではいかないようであるが)の往復書簡という形式を取っており、お二方(といっても、ぼくは加賀野井氏の著作は未読)の新たな一面が垣間見られたように思う。一方で、タイトルにある「音問題」は議論の入り口でし
読了日:1月21日 著者:中島義道,加賀野井秀一

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)感想
おそらく清流出版から2007年に出たものと同じもの。著者の米原女史は06年に亡くなっているので、死後出版されたもの、ということになるのだろうか。内容は1985年ロシアサハ共和国(当時のソ連邦下ヤクート自治共和国)滞在記。もともと子供向けに書かれた文章をまとめたもので、平易でありながら興味深い事象が満載で読みやすい。山本氏による写真椎名誠氏による解説もついており、盛り沢山な感じ。個人的にはサハ共和国は一度旅してみたい土地なので、イメージを補強できてよかった。
読了日:1月20日 著者:米原万里

ガザーリー―古典スンナ派思想の完成者 (世界史リブレット人)ガザーリー―古典スンナ派思想の完成者 (世界史リブレット人)感想
ガザーリーの著作にとりかかる前の下準備として読了。著者はスンナ派におけるスーフィズムの重要性を、少し過大に評価してはいないか、とは感じたけれど、ぼくもその辺は不勉強なので、むしろ著者の評価が正当なのかもしれない。ガザーリーの生涯とその思想、そしてイスラーム文化圏への影響が読みやすくコンパクトにまとまっており、入門によいと考える。
読了日:1月18日 著者:青柳かおる

これならわかるベトナムの歴史Q&Aこれならわかるベトナムの歴史Q&A感想
ベトナム史と銘打っているが、カンボジアラオスといったインドシナ半島国家歴史が簡述されている。Q&A形式で説明が展開していくが、話題が散発的で奥行きに欠けるのが難点。入門書なんてこの程度、という考え方もあるとは思うけれど。
読了日:1月8日 著者:三橋広夫

漂流記の魅力 (新潮新書)漂流記の魅力 (新潮新書)感想
第1章で英国の海洋文学と対比させて日本漂流記および、船舶の漂流史を紹介し、第2章以降では大黒屋光太夫で有名な神昌丸に少し遅れてロシア領に漂着した若宮丸の乗組員の軌跡を「環海異聞」他を資料として描いている。個人的には正教に改宗してロシアに残った善六その他のその後も気になるが、きっと資料は残っていないのだろうな。
読了日:1月7日 著者:吉村昭

読書メーター

2014-12-02

11月に読んだ本

全部で11冊と、論文を1本。10月あたりから強烈にイスラームに興味を持って関連書籍を集中的に読んでいた。内藤氏の本は非常にイスラームの立場に立って書かれた本であり、日本にはなかなかない視座であると思う。アブーヌワースの『アラブ飲酒詩選』は、詩として本当に面白い。井浦先生の『アルバニアインターナショナル』は、東欧中欧好きはもちろん、ご本人が言語学を専門とされていることもあり、言語好きも楽しめると思う。

スペイン絵画の流れ」はぼくがフアン・デ・フアネス好きなのを知っている家人が見つけてきてくれた論文。もう一本、関連する論文があるので近いうちに読みたい。

2014年11月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3141ページ
ナイス数:23ナイス

西域 探検の世紀 (岩波新書)西域 探検の世紀 (岩波新書)感想
19世紀末から20世紀初頭にかけて、英露が鎬を削った中央アジア舞台にした探検・発掘の経緯を西本願寺大谷探検隊事績を中心にまとめられた概説書。キプリングの『キム』を話の枕に使っているが、その一方で少々『キム』に引きずられているように感じられる部分もあり、そのあたりは功罪半ばする感じ。スタインやヘディンなどの調査については、大谷探検隊の前史としてそれなりに触れられているが、基本的には3回にわたる大谷探検隊の事績がそれなりに細かくまとめられている。彼らの事績を知るのには良書である。
読了日:11月27日 著者:金子民雄

世界のイスラーム建築 (講談社現代新書)世界のイスラーム建築 (講談社現代新書)感想
世界各地のイスラーム建築を総花的に紹介した解説書。アラビア半島から始まり、周辺地域へと紹介していく形式を取っているため、時代的に前後することが多く、少々混乱する。地域を越えて、時代の流れに沿って紹介したほうが分かりやすかったのでは、という気がする。一方で、ミナレット様式ドームの様式など、イスラーム建築を特徴付ける様々な要素については、割と丁寧に説明されており、またコラムも設けられているため、頭の整理に役立った。あれもこれも盛り込みすぎている感はあるが、面白い本だった。
読了日:11月18日 著者:深見奈緒子

アラブ飲酒詩選 (岩波文庫)アラブ飲酒詩選 (岩波文庫)感想
アラブにはジャーヒリーヤからの詩の伝統があるが、アブー・ヌワースはアッバース朝時代に古い形式の詩に対して日常的で平明な語彙を使った詩を作りはじめた人(らしい)。タイトル通り飲酒にまつわる詩が多く収録されているが、その他にも恋愛詩、中傷詩、禁欲詩なども収められている。明るい飲酒詩も好きだが、罪の意識を想起させるタイプの飲酒詩や、晩年の禁欲詩は非常に胸に迫ってくる。決して反イスラームであるとか、背教的な人ではなかったのだろう。
読了日:11月12日 著者:アブーヌワース

ロックの歴史 (講談社現代新書)ロックの歴史 (講談社現代新書)感想
ブリティッシュ・ロックを中心に、それとの関連性においてアメリカのロックも含め、それをビートルズボブ・ディランを核として、様々なミュージシャン、グループを通してその歴史を描いた本。このジャンルの本では仕方のないことなのかもしれないが、叙情的であり、少々客観性には欠ける。同時代を生きてきた人が懐かしみながら読む分には良いかもしれないが、もう少しデータを示しながら客観的分析してほしかった。また、60〜70年代が中心の分析であり、レッド・ツェッペリン以降についてはほぼ触れられていない。
読了日:11月11日 著者:中山康樹

世界のモザイク世界のモザイク感想
ヨーロッパ教会から中東モスク、さらにはメキシコ壁画運動時代のモザイク壁画まで、様々なモザイク画が眺められる小型の写真集。解説はほとんどないので、パラパラめくって写真を楽しむ。
読了日:11月10日 著者:

アルバニアインターナショナル―鎖国・無神論・ネズミ講だけじゃなかった国を知るための45カ国 (共産趣味インターナショナル VOL 1)アルバニアインターナショナル―鎖国・無神論・ネズミ講だけじゃなかった国を知るための45カ国 (共産趣味インターナショナル VOL 1)感想
「〜を知るための45カ国」という副題を見たときにはどういう意味だろう、と思ったのだが、(当然)誤植ではなく、「45カ国それぞれと、アルバニアとの関係を通してアルバニアという国を描く」という意味だった。筆者も後書きで書いているが、このタイトルは後付けのものだったらしく、国ごとに分かれてはいても、ごちゃごちゃしている部分はあり、多少構成に難があった気もするが、こういう視点からの国の紹介は非常に面白く、他の国を題材にしたものも読んでみたい。アルバニアについては、筆者のアルバニア愛と、また、言語学者でもある氏のアルバニア語への愛がひしひしと伝わってきて、読んでいて非常に愉快だった。巻末のアルバニア語概説はちょっとした分量であり、基本的な文法事項の参照に使えるレベルな上に、バルカン言語連合についても例文を挙げて説明されており、ちょっとした資料である。
読了日:11月10日 著者:井浦伊知郎

イスラムの怒り (集英社新書 493A)イスラムの怒り (集英社新書 493A)感想
今まで読んだ本で知識として知ってはいた、ムスリムの人々の感情的な部分が、筆者が示す豊富な実例によって実感を持ってしみじみ納得できた。基本的にイスラムの側に立って、書かれている書籍ではあるが、昨今のように西欧べったりの報道が多い日本では貴重な視座だろう。「ムスリムは因果律を信じていない」という説明には、吹き出すと同時に、なぜイスラム国反米テロを起こす組織が、傍目には勝ち目がないにも関わらず非常に事態楽天的に考えているのか、分かったような気がした。ユダヤ教徒キリスト教徒、ムスリムが平和裡に共存しているアンタキヤ。行ってみたい土地になった。
読了日:11月8日 著者:内藤正典

イスラームとは何か〜その宗教・社会・文化 (講談社現代新書)イスラームとは何か〜その宗教・社会・文化 (講談社現代新書)感想
まず、すごくエキサイティングで面白い本だった。内容的には『イスラームから見た「世界史」』でも読んだ内容が多く、そこまで新しい知見はなかったものの、コンパクトに分かりやすくまとまっており、「あぁ、あの本のこれはこういうことを言っていたのか」というような気付かされることが多かった。ユダヤ西洋では民族問題だが、イスラーム世界では「ユダヤ人」という存在認識しておらず、あくまで宗教問題なのだ、という指摘は驚きだった。
読了日:11月6日 著者:小杉泰

旧約聖書 創世記 (岩波文庫)旧約聖書 創世記 (岩波文庫)感想
キリスト教系の幼稚園に通っていたので、絵本説教物語は知っていたけれど、大人向けの本で読むのははじめて。長い聖典なのだなぁ、というのが第一印象。幾つかの資料がベースとなって編まれているということは今回知った。解説にも書かれていたが、律法が出てこない創世記は素朴な信仰に満ちていて暖かみがある。アブラハムの物語、ロトの物語、ヨセフの物語あたりはコーランでもそのまま引かれている。民族伝承という理由もあるのだろうが、やたらと人名が出てきて混乱した。
読了日:11月4日 著者:

スペイン絵画の流れスペイン絵画の流れ感想
須磨コレクション「スペイン美術」』に収められていると思われる論文。15世紀ごろから20世紀までのスペイン絵画のアウトラインがざっくり追えるようになっている。個人的にはビセンテ・マシップとフアン・デ・フアネスに触れられていたのがとても喜ばしかった。
読了日:11月3日 著者:神吉敬三

もうすぐ絶滅するという紙の書物についてもうすぐ絶滅するという紙の書物について感想
タイトルから受ける印象とは異なり、この本は稀覯本愛好家でもある二人の知の巨人が、自らが愛して止まない本というものについて自由に語り合った本、という感じである。原題の「書物を片付けるな」のほうがしっくりとくる。なかなか難しいことも言っているのだが、語り口が軽妙でユーモアがあるため、どんどん読み進めることができてしまう。エーコの本は何冊か読んだことがあるが、カリエールは未読(映画は見たことはある)なので、今度何か読んでみよう。
読了日:11月3日 著者:ウンベルト・エーコ,ジャン=クロード・カリエール

コーラン 下 (岩波文庫 青 813-3)コーラン 下 (岩波文庫 青 813-3)感想
この巻の終わりの方(初期の啓示)はだんだんと短くなり、終末の風景といった非常に精神的な説話が増えてゆく。印象的な教えは非常に多いが、特に一行ごとに「これほどの主のお恵み、さ、そのどれを嘘と言うのか、お前も、お前も。」という節が挿入される「お情ぶかい御神」の章がものすごい。訳者が書いているように、所詮、訳書は「原文の一種の極めて初歩的な注釈」にすぎないので、しっかりと原文にあたりたいが、先は長い…… もともとムハンマドの事績についての知識があったから問題なく読めた(それでも解釈がありがたかった)が、それがなかったらなかなか難しいかもしれない。
読了日:11月1日 著者:

読書メーター

2014-11-17

棗椰子の実を食べる

先日東京に行った際にお邪魔したペルシア料理店(東京ジャーミー行ったりペルシア料理食べたり - las notas del KINOVELIC.参照)でご飯を食べていたとき、店長さんに棗椰子の実を食わされたんですよ。食わされた、というと変な言い方ですが、あの店は料理を食べている客の間を店長が歩き回って、手に持ったいろんな食べ物を配って歩くスタイルの店なので、まさに食わされた、という感じ。

さらにぼくの場合は、「これペルシア語で何て言うー?」「え、わかんない」「ホルマーだよー」という、謎の即席ペルシア語講座のおまけつき。帰ってから辞書を引いてみたらخرماでした。初めて生のイラン人のخの発音を聞けたのは収穫でした。教科書的には無声軟口蓋摩擦音です。

で、このホルマー。要するに棗椰子の実を乾燥させたもので、一般にはデーツとして知られているものです。日本ではあまり馴染みがありませんが(とんかつソースに入っているらしい)、中東では割とポピュラーな食べ物です。ラマダーンの際には日没後、まずこのホルマーと動物の乳を飲むのが習慣になっている、という話もあります。

味は何というか、プルーンをものっすごく甘くした感じというか、ほんの少し果物感のある甘納豆というか、そんな味です。要するにとても甘いです。コーヒーにも合うし、日本茶にも合う感じ。あまりに美味しかったので、帰りがけに箱買いしてしまいました。

棗椰子

7x3x2で42個。これだけ入ってお値段なんと430円。1個あたり10円ちょっとです。ちょっと小腹が空いた時や、お茶請けに1つずつ、大切に食べています。乾物なので割と長持ちするのも良いところです。

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