破壊行為と哄笑

「占領した、感覚まひした」 元イスラエル兵が告白 (www.asahi.com 2009年5月31日0時37分)
 
 イスラエル兵によるパレスチナ自治区での市民への略奪や虐待の実態を証言する、元イスラエル兵らでつくるNGO「沈黙を破る」のメンバーの1人、ノアム・ハユットさん(30)が来日し、30日東京都内で講演会を開いた。占領する側にどんな心理的な変化が起きて、いかに道徳的に退廃してしまうのか、体験に基づく「告白」に200人ほどの参加者が聴き入った。
 
 ハユットさんは98〜03年の約5年間を軍で過ごした。後半はガザ地区ヨルダン川西岸地区の占領地などで将校の立場だった。イスラエル軍によって無残に破壊されたパレスチナ人の店の前で笑う青年兵士の写真を掲げて、「横断歩道でお年寄りに手を貸すような青年が、占領側に身を置くと、こんな場所で笑えてしまう。多くの破壊行為に遭遇し、感覚がまひしてしまったのです」と説明した。
 
 NGOは04年、若い元兵士を中心に結成された。兵士の証言の収集と、その出版、講演活動に力を入れている。

 占領する側にどんな心理的な変化が起きて、いかに道徳的に退廃してしまうのか。
 
横断歩道でお年寄りに手を貸すような青年が、占領側に身を置くと、こんな場所で笑えてしまう。
 
 これは文学のなかの世界ではない。