おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

「天国から地獄へ・・そして・・・・」 当院・回復期リハ病棟卒業生より・・・

天国から地獄へ・・・・・
こんな言葉が当てはまるように、私の生活は180度変わってしまいました。
4月2日の月曜日、いつものように1日が始まる予定でした。ところが、その日は
少し違っていました。6時30分起床、しかし何だか体に違和感が、右足の力が入らない、呂律もまわらない。すぐにこの症状が脳梗塞の症状だと思ったわたしは、春休み中でまだ寝ていた子供を叩き起こしすぐに救急車を呼ばせました。
 その時はまだ力が入らないだけで手足も動いていましたので、病院までの救急車の中でもさほど大げさに考えていませんでした。処置が済んだときには手足も動かなくなっていましたが、それでもまだ楽観的に考える自分がいました。
 ところが、入院して1週間2週間と時間が過ぎても手足はなかなか動きだしてくれませんでした。
 それからは、まさしく地獄の始まりでした。最初に心配したのはやはり子供の事でした。妻も十数年前に亡くし両親も数年前に亡くなりましたので子供たちだけでの生活になってしまいます、このままではリハビリに専念することも気になって出来ない状態でした。くよくよしている時間などありません、私は石にかじりついてでも良くなろうと決意しました。
 5月19日に近江温泉病院に転院してからのリハビリには何の迷いもありませんでした。まだ指先が少し動く程度の右手と歩行器でやっと歩ける程度の右足でしたが、必ず良くなるんだという気持ちは強く持ち続けました。
 入院してすぐに院内の移動が自由になったころから1日の大半を3階のリハビリ室で過ごすようになりました、9階に居れば廊下での歩行訓練、夕食後は消灯までの時間を左手の訓練にと、ほとんどリハビリ漬けの生活でした。
 そしてついに奇跡が、なかなか動かなかった右手が動くようになったのです。足も杖なしであるけるまでに回復しました。8月の終わりの退院までの3ヶ月、リハビリは確かに辛いものでした、途中心が折れそうになったこともありました、そんな時助けてもらったのが、リハビリの療法士の先生や看護師、介護士の方そして何よりも、同じ苦しみを分かってくれる病棟の人でした。


 退院してからも、週2回のペースで外来のリハビリに通っています。少しずつではありますが体も回復しています。
 発病してから8ヶ月余りが経とうとしています、間もなく外来のリハビリも終わり自分だけでのリハビリになります。しかし今は全くの不安もありません。相談のできる場所と友達が出来たからです。病気になって無くした物はたくさんありますが、得たものもまたたくさんありました。
 これからの事を考えると不安なこともいっぱいありますが、目標を持ってリハビリも頑張っていきたいと思います。

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投稿ありがとうございます・・・!
入院中にチャレンジしていた籐細工を・・・、自宅で作られた作品を持ってきてくれました!・・すごい!