泡8

our_bubble_hour2009-05-19



8回目となるOur Bubble Hourを5/30に、場所はおなじみloop-lineにて開催させて頂きます。

ちょうど本日、一年ぶりに日本の地を踏まれたsawakoさん。
今回は彼女をお招きすることから始まりました。

実はsawakoさんには昨年の同じ時期にも泡への出演依頼をさせて頂いた経緯がありまして、その時はタイミングが合わずご縁を結ぶこと適いませんでした。
正直私自身半ば諦めていた部分もあったのですが、今回zu-hauseくんの尽力によってご出演頂けることになり、一年越しの願いが適ったというわけです。

そして共演のラジオゾンデのお二人、津田貴司さんと青木隼人さん。sawakoさんのアルバムほぼ全てに参加されていて縁浅からぬ間柄です。
ラジオゾンデをお招きしたのも、実は彼女からご推薦を頂いてのことです。

zu-hauseくんからsawakoさん、sawakoさんからラジオゾンデへと繋がっていった線は、思わぬ形で結ばれることになりました。
すでにお三方からも告知があります通り、sawako+津田貴司+青木隼人によるスペシャルセッションライヴをラインアップさせて頂きます。
聞くところによると3年ぶりの共演となるそうで、とてもとても貴重なライヴとなります。
その場をOur Bubble Hourでご提供することができて本当に光栄です。お楽しみに。


DJ陣はレジデントrunさんを筆頭に、初登場のお二人yamyさんとnostockさんをお迎えいたします。
yamyさんは、昨年惜しくも解散したバンドseeklivにベーシストとして参加され、他にも民族楽器アサラトのアンサンブルユニットHuayruroでの演奏など多岐に渡る活動をされていて、今回はDJとしてご登場願います。
nostockさんはご本人の希望もあって伏せますが、本来なら泡にLIVE出演して頂かなくてはいけない位のアーティストです。今回はDJをやってみたいと言ってしまったばかりに、ほとんど無理矢理引き込んだ形でDJとしてご参加頂きます。
あまり制約のない音空間を目指している泡にまた新しい空気を運びこんでくれると思います。



そしてお気づきでしょうか。なんとOur Bubble Hourにもイベントロゴができました!
描いて頂いたのは泡5でのフライヤーデザイン、また前回blackgum名義でセレクター出演頂いた、francegumさんの手によるものです。
これからずっと大事に使わせて頂きたいなと思っています。


そんなこんなで5月30日を迎える訳ですが、今回うれしいことに何時にない多くのお問い合わせを頂いております。
特に予約制を布いているわけではありませんが、会場であるloop-lineのキャパシティ上、入場制限をさせて頂くことがあるかも知れません。
大変申し訳ありませんが、あらかじめご了承下さい。

最後に、今回の起点となったzu-hauseくんが数年前に某音楽紙に寄稿され、私自身sawakoさんの音源を手に取るきっかけになったテキストをご紹介したいと思います。
Our Bubble Hour vol.8 どうぞお楽しみに。



HYPOのリミックスやアンドリュー・ドイチェ、国内の気鋭の作家達ともコラボレートしてきたSAWAKO。フィールドレコーディング専門のand/OARという、CDRでリリースを重ねてきたレーベルがSawakoの新作で初めてCDのプレスに踏み切った経緯はわからないが、レーベルサイドの自信が伺える。「Your-Gray」というタイトルは、日本語に置き換えると「ゆうぐれ」となる。そう、このタイトルは内容を示唆しているだけでなく、アートワークにまで丁寧にその意味を伝えてくれているのだ。この作品では多くのゲストが参加。中村としまる、アスナ藤本雄一郎ら気心の知れた人達とのコラボレートは、先鋭性と暖かみが同居した雰囲気を丁寧に彩る。一聴して先鋭的な音という雰囲気以上に感じ取れるのは、何処かホッとさせてくれる緩やかさ。それらは彼女の作風を如実に物語るよう。フィールドレコーディングというと、少々アカデミックな素養や近寄り難い/難解と捉えられなくもないが、裏を返せば日常の何気ない生活や自然音を録ったもの。水の音や風、空気の震えなど、自分の耳で普段聴いている音がこうやって録音されていくと、驚かされる程の温度差を感じ取る事が出来るし、しかも、そこには慎ましやかに彩られた楽曲が出来上がるのだ。「女性的」なんていう気は更々ないが、しかし彼女の感性が自然体で音に変換されていく過程は、スリリングさと柔らかさが絶妙なバランスで構築されたものだ。彼女のフィールドレコーディング作品は、アスナとのコラボレートという形で「オータムレコード」からリリースされている「aihara」でも聴く事が出来るが、こちらはフィールドレコーディングのみに限定したもので、音の加工も施さず、意外な場所(養鶏場!)での録音等、ユニークな視点から作品を発表している。
他にも、多作で知られるアンドリュー・ドイチェのレーベル「magic if」からリリースされている「フィッシュウィッシュ」等でも、深海のサウンドスケープが詰まっている。現在は殆どが海外のレーベルからのリリースに集中しているが、彼女は現在ニューヨークに拠点を移し。次作のレコーディングに突入してるのだそう。(2005.05)