CNano社のMWCNTが同意司令を受ける

北京の工場のCNT生産能力を世界最大の年間500トンに拡大したCNano Technology Limited (CNano)社が、製造前届出(PMN)を出していた多層カーボンナノチューブ(MWCNT)について米国環境保護庁(EPA)から同意司令(Consent Order)を受け取ったと8月18日に発表。CNano社はEPAのNMSPのin-depthプログラムにも参加している。CNano社は2007年にスタートした会社で本社はカリフォルニア州サンタクララ。in-depthプログラムへ参加していることからおそらく「ラット90日間吸入曝露試験」は要求されていないのだと思う。
ちなみにCNano社の主力製品は、FloTube 9000という名前のMWCNTで、CVD法で生産され、直径が平均11nm、長さが最長10μm、BET表面積230〜380?/g、純度95%以上。MSDSもウェブで見れる。"11. Toxicological Information"には、経皮毒性についての独自の実験の結果が近々公表されること、ラットに対して大量のCNTを投与する実験で有害性が示されているがこのような曝露シナリオは現実的でないことが指摘されている。