シャングリラ/マグニチュード/まにまに

シャングリ・ラ/20話。東京殲滅後の後始末、そして襲い来る危機…という体の話だけど、イマイチ盛り上げ所やら話のヘソやらが散漫でちとノリ辛かったな。語られていること自体にはブレは無いんだろうけど、「それた起こったことで今後どうなるのか?」の予測が立ちにくい。…あとまあ、今回余計なことしかしてない上に割とどうでもよさげなクニコさんの行動にもイラッとしたりしてね。重要アイテム放り投げてんじゃありません。


襲来者たる暴走メデューサが、今んところはデータ上の存在でしかないってのも危機感の希薄さに繋がってはいるな。何かかんか無茶な理由付けして、現実世界にリアライズして出てきて大怪獣決戦…ではバカ過ぎるか? ワシはそういうの好きですけどね。折角空中戦艦とかいうヘンなのが出てきたんだしね。


東京マグニチュード8.0・6話。マリさんの体調は優れない上に、どうも家の近辺が火事らしいと聞いて気が気ではない。ここまで頼れる大人の象徴であり、常に姉弟の支えとなっていた彼女が…ああ、これは心細いことだなあ、と見てるワシが思ってしまうのは既に彼らへの感情移入が定着しちゃったってことだろうなあ。


庇護者だった人が頭を抱えているのを見て「何とかしよう」と動き出す姉弟。確かにまあ、こういう状況下ではあんまし誉められた行動じゃないかもしれないが…心根のエエ子たちなのだよねえ。マリさんはマリさんで、家族への強い思いを感じれば感じるほど、目の前の「繋がり」が大事に思えてくる。不安だったあの時、握ってくれた手の温かさ。そう、だからこそ今ここでコイツらの手を離しちゃいけねェんだ、ってね。


体調不良でふっと気を失ったり寝込んだりするたびに、まずバイクの夢を見てるってェのがマリさんらしい。彼女にとっての根幹概念に近いんだろうな。…あと最初の夢で、苦難の道を乗り越えて美しい我が家に帰り着く、というあの絵面は「アウル・クリーク橋」っぽくてちょいと怖かったっすわ。


宙のまにまに・7話。アテツケやらスネ心やらで文芸部の方にご執心の朔ちゃんである。行動パターンが若い…と言うよりはガキっちくて、ああこれはなかなかいじり甲斐のありそうなヘタレさんですな。中途半端に自覚があるのがまたねえ。美星先輩の方も自分の行動が「よく判んない」と混乱しているのですが。…「お口チャック!」の絵がかいらしくて良かったなあ。


美星さんの意識に上ってきていない朔ちゃんへの思い、そして寂しさ。ただ、開始早々に一瞬寂しそうな顔をしている彼女の絵は、ちょいと蛇足だったような気もする。ワシら視聴者には元気そうに見えるのに、サヤ先輩や先生には「大丈夫かなあ」と判る、っちう風情の方がエかったかもね。にしても、ヒメさんの日誌でハッと気付いた朔ちゃんが向かった先は年増先輩方面…ってのはこれまた。ヒメさんはこのまま寅さん的立ち回りになるのでしょうか。ああ。


プラネタリウムの教室を見渡すのにCG使ってるのが妙な雰囲気で、これは別に普通にBGでも良かったのでは? と思ったりした。夕暮れの屋上風景は効果的な回り込みCGでしたけれど。あと手伝い先の文芸部、これがまた何と言うかメガネの園であって朔ちゃんは本当によう似あっているとは思いますよ。皆さん「腐」でないのが不思議なくらいだす。