キャプテンアース/ジョジョ

キャプテン・アース・12話。アバンはヤクザやさんとこのよく判んない人身売買風景から。中田譲治声の絵に描いたようなヤクザ親分が我が娘連れて三輪さんっぽい奴隷女将んとこで社会修行させる。まあ、趣味悪いわな。んで時間は進んで現在時点、お互い不眠症を抱えつつも次期当主のお嬢さんと地下格闘場のチャンピオンというそれぞれの立場を得、お嬢様と一介の奴隷はほのかな繋がりを感じている…というね。本人たちがいかにこの状況維持を希求しようが、これって明らかに一瞬後にはぶっ壊れてしまうタイプの関係性であり、そういうために設定された状況ですよねー。ちょっとだけブラクラのお嬢話を思い出したりね。

バトルチャンピオンの人は名前をバク、本来の名はバグベア。悪夢を喰う瑞獣の顔がオモテ、夜中子供に恐怖をもたらす悪鬼がウラ、…あるいは裏と表が逆でしょうかな。なんかアマラさんたちがもたもたしてたので真の性格発現から逃げられちゃいましたけど、この先延ばしも上記のセッティングも「結局悪鬼となりました」とヤるためのタメにしか見えぬのがもののあはれを誘うことだ。あとついでにまさか再登場するとは思わなかった三下ヤクザのおっさんが、よう判らん理由によって不死身の村雨さんみたいな超回復力を持ってることが判明した。何でしょう、マクベス辺りと通じてる実験体とかかしら? まいいか。

グローブ主人公四人たちはほのぼのと、お互いの立ち位置が決まりつつあんのはよろしい。いつも辛気臭い言動と表情してるテッペイさんでさえ、キャプテンのファーストキスがどうこうっちう状況ではアカリちゃんと一緒にノリノリであるのは見てて癒されるなあ。あと、本人が就寝中で聞いてない状況でもフツーに「キャプテン」呼ばわりされてるってことは、もう相当な自然さのレベルにまでキャプテンという名が定着しちゃったってことだな。かわいそうにキャプテン。大丈夫かキャプテン。なあキャプテン。

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・12話。冒頭またも大熱演の鈴木れい子エンヤ婆を堪能し(ねことばっちり)、本編はジョセフのジジイVSエンプレスのネーナの一幕である。荒木作品の大きなネタの一つであるホラー性がここにも顕著に出ている話であり、つまり恐怖の人面疽が宿主を襲う! というそんなノリ。やたらに口が悪くて下品な喋り口のエンプレスは、この手のアメリカンホラーによう居てるタイプの敵モンスターよね。半分ギャグに片足突っ込んでる辺りも含めてね。

エンプレスの雪野五月さん。小憎らしくてウザったい小物状態の人面疽から野太い声の最終形態、そして仮の姿の美人声までいろいろ取り揃えてのこれまた大熱演である。特徴的な叫び声や言い回しの多い本作に於いてもソレっぽく演じるのは結構難しい方のキャラだったと思いますが、十二分な存在感でやりきったパワーを賞賛すべきであろう。…「チュミミ〜ン」って鳴き声、一体何なんだろうね。おもろいけど。

なんとか退けたと一息つく暇もなく、車の後を追っかけてくる更なる刺客をチラ見せして今回はシメ。こうして見るとホンマ、この旅って気の休まる暇もないのな。えー、てことで次回は運命の車輪。今までにも増して「元ネタそのまんま」なエピソードですが…さて。