アリスと蔵六/リトルウィッチ/有頂天家族

アリスと蔵六・5話。ミニーさんに囚われてるお二人を助けに来たのはなんか政府のデキるお姉さんっぽい人・一条さんである。キャスティングからまあ判ってたことではあるが、ダークスーツに身を包んだクールな見かけのこのお姉さんはあるキッカケでなんかヘンなセンスの魔法少女っぽい姿になって、かつメチャクチャ強いのである。スタンド能力は一人に一つだけ、みたいな感じで単一能力が基本らしい(サナさんは例外か?)のに、このしずくさんは「多数の能力を持つアニメキャラになる」という能力を持ってるのでイケイケである…ってそりゃずるいよな確かに。そんなチート行為の前に、ミニーさんはあえなくつかまってしまうのでしたという…え? 研究所も解体されちゃったの? なんかあっさりしとんなあ! 

てことで、今回の騒動はとりあえず収束。エンディングのヒキに芳忠さんの方の大塚が平和だねえヒマだねえと呟いてるから、まあ次回以降もっと別のトラブルがあるっちゃあるんでしょうけど、この1話で最終回としてもそれほど問題なさそうなキッチリした一区切りではあった。序盤の能力合戦シーン(どうでもいいがこの辺、登場キャラのうち4人が女性で残りの一人がジジイという偏った状況なのな)のアクションもいいし、スニッカーズ喰うのに蔵六の手ごとにぎりつつ食べるサナさんの歳相応(?)な幼さといい、見所も多かったしね。…サナさんが「人間になりたい、ちゃんとしたものになりたい、もっといろんなことを知りたい!」ってのはあまりに素直で率直で、そら蔵六もサポートしたくなるというものですわなあ。

…とか思ってたら次回は特番なの? これが元からのスケジュールどおりなのかはちょっと判断できんが(初回1時間だったからという理屈もありえるし)、でも1話辺りのどうも「間に合ってない」印象は尾を引いてるのは確かでしてねえ。大丈夫なんかしらん。

リトルウィッチアカデミア・17話。冒頭からのアマンダ回。ていうかルーナノヴァ組はアーシュラ・クロワ・フィネランがちょろっと出てくるだけ。肝心のアッコもお話の大部分がガンバ形態なので、実質アマンダさんがメインで大暴れしたりする話ってことである。アレっすな、アマンダが正面に出てくるとあのアッコがツッコミというかセーブ役に回ることも多くなったりして、ちょっと面白い。とは言え要所でアッコのムチャにアマンダが引いたりもするんですけどねえ。

てことで、言の葉集めの次の候補地として「エイプルトン校」なる学校に狙いを定めたが、そこは魔女アレルギーの名門校にしてアンドリューの在籍する場所であり…っちうね。絵に描いたような「理事長の息子」キャラが悪役要素を一手に引き受けてくれたおかげで、アンドリューさんはエエ人キャラのバーゲン状態になってまんな。それでもアッコとは対立軸をキッチリ持っていて、アンドリューが「やるべきこと」の人でアッコが「やりたいこと」の人である。足して二で割りゃエエ塩梅なんだけどね。

結局ここでは言の葉は見つからず、裏で暗躍するクロワ先生がデータ収集で一人勝ちというオチ。この人、カップ麺キャラを定着させるつもりだな。まいいや。今回絵的にアクションが多く、後半のドラ息子VSアマンダの対決は人間同士→呪いのヨロイ相手、というグレードアップなバトル作画がかなりな見所になっておられた。それ以上に諸々のエフェクトがかっちょよくて、特にドラ息子さんにヨロイのパーツがぼこぼこ飛んできて合身するシーンの遠目横位置の絵がよかったな。アマンダは剣を構えてサンライズパースかけるしね。…演出に摩砂雪いたけど、あの人こういうの好きそうだな。

有頂天家族2・4話。二代目と弁天の顔合わせはとりあえず分けて収束はするが、傍目に見れば貫禄的には二代目の勝ちっぽい感じではある。しかし弁天がこのままとも思えないのでああ怖ろしい、ってとこでしょうね。さて、本編は彼ら天狗(じゃないと言うてもいますが)から一旦離れて狸将棋の大会ネタ。矢一郎兄さんが南禅寺の玉瀾とチョネチョネするお話…に、金閣銀閣辺りがエエカゲンに絡んできたりするワケである。

無類の将棋好きという玉瀾さんが、同時に矢一郎も憎からず思っており、幼少時のちょっとした「心の傷」のおかげでお互い積極的になれない状況であるところに、その象徴としての将棋もて、お節介で面白がりで阿呆である矢三郎がベタな策略しかけて二人の背中をそっと押す、とまあそんな流れがなかなかにニヤけてくる。あくせくしてないというか余裕があるというか、狸たちの行動原理は人間と似てるがもっと風流よね。赤玉先生など、一部の天狗が彼らをよきように扱っているのも判ります。…ラスト、将棋盤に吸い込まれた玉瀾さんってあれ、兄弟で探してた父上の将棋部屋とかいうやつかしら。

矢三郎が「天岩戸」にこもった玉瀾をたンねに来る一連のシーン、しとしととした雨空から雨上がって静かな晴天になるまでのじんわりとした情感がなんか良い。雨ってのはどっちかっつーとネガティブな心象風景に使われるもので、ここでも停滞を現しているものではあるんだけど、それが別に不快とか消沈という雰囲気を出してはいないのがよろしい。これも主役たち狸、彼らのおおらかな明るさにあるのではあろうなあ。…うん、まあ、そこまで明るくない狸も居るんだろうけどさ。OPで早雲が出てきてんのがかなり不穏なんだよ。やっぱ。