昨日、若手4名とエイトを漕いだ。若手の一人がフォワード終盤で「キャッチ前にリラックス!」と元気良く声を掛けていた。しかし、おやじのキャッチ前のイメージと異なり、アレ?と言う感じがした。因みに、彼は極最近までT大の現役漕手として漕いでいた。今度の2000mレースは、おやじが整調を漕ぐので、おやじのローイングイメージを理解して貰うという意味で、おやじの考えを纏めたい。
ローイングを言葉で表すと:
26年前におやじがT大ボート部新人の時に、ローイングの要点として教わった言葉は次の通り:
- フォワード後半にストレッチャーにギャザーしろ!(ストレッチャーに体重を載せろ!)
- 脚でキャッチしろ!
- ブレードを叩き込むな!柔らかくキャッチしろ!
- ブレードを一枚入れてからドライブしろ!(キャッチで蹴り戻すな!)
- ブレードが入ったら、オールが折れる程、強くドライブしろ!
- フィニッシュまでブレード一枚平らに引け!
- フィニッシュを浅くするな!
- 最後までブレードに体重を載せ続けろ!
- ストローク中に、脚→腰→腕を澱みなく連携させてスムーズに押せ!
- フィニッシュしたら、素早くHands Awayしろ!
- フォワード中は、積極的にリラックスして休め!
- ハンドルに引かれる様にしてスムーズにフォワードしろ!
- キャッチ前に突っ込むな!
- キャッチ前にブレードを水面ギリギリの高さに下げろ!
以上、艇やオールの構造が変わっても、ローイングの要点は不変である。更におやじが付け加えるとすれば:
- Hands Awayから上体前傾に到る上体セットをスライドを出す前に行う。
- 上体がセットされたら、スライドは等速でスムーズに出す。
- 正確、且つ、確りしたキャッチを実現する為にFWD終盤で、確りキャッチの準備をする。
- キャッチ時の無駄な艇のピッチング運動を最小限に止めるため、FWDの終盤は徐々に体重をストレッチャーに載せる。(結果として、スライドは減速する)
- FWD終盤で、次の力強いストロークをイメージして、キャッチに向けて集中する。(キャッチはFWD終盤に、既に始まっている)
- フィニッシュの引き切り→ブレード離水→フェザーターン→Hands Away→Bodyリカバリーを1モーションで素早くスムーズに行う。
ストレッチャーボードへの荷重について:
上記の金言を乗艇中に実践するとして、フィードバックが無いと中々改善が難しい。おやじの考えでは、ローイングのフィードバックが得やすいのは、足の裏だと思う。足の裏の感覚、即ち、ストレッチャーへの荷重である。ブレードに体重を載せて強く押すた時には、足でストレッチャーを押しているという事である。Gather on the Stretcherや、脚でキャッチしろ、という言葉は、正にそういう事をイメージしたモノである。
キャッチ前にリラックス??に対するおやじの考え:
この1、2年、T大クルーを見ているとリズムが良くない。フォワードでリラックスできていない。色々な所に問題があるのだろうが、ローイングサイクル、特にフォワードのイメージに問題があるのかも知れない。おやじの経験では、エイトでリズム良く漕いだ時は、FWD中盤のスライド中にリラックスしている。しかし、技術的に難しく、且つ、重要である「キャッチ」の直前に「リラックス」するイメージは無い。リラックスというより、正確で有効なキャッチができる様に、スムーズな動きの中で背中と腕に張りを作り、正確なキャッチ動作をイメージして集中する、というのが正解ではなかろうか?短い言葉で言えば、「キャッチ前、集中!」ということかな?
以上