Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

Mould-20 Halle号は軽量艇:

今乗っているO口氏のHalle号はSykesのMould-20で、元々ラフコンに強いことは知っていたが、この艇で白波が立つようなラフコンで実際に漕いだのはこれが初めてだった。波が高いのでバシャバシャ水が入ってくるかと思ったが何故か殆ど入らない。T大にはおやじがHC時代に購入したMould-20の1X艇が別途ある。この艇の設計体重は70〜75kg程度に設定していたが、両艇を見比べるとHalle号はT大艇に比べると深さが1cm程浅く、設定体重が70kg以下の軽量選手向けの艇だという事が分かる。(実際、本艇を発注した当時のO口氏は体65kg程度しかなかったと思う)その艇に体重80kgのおやじが乗ったのでは、それ程乾舷が大きい訳がない。(おやじが乗った状態でどの程度の浮き具合か観察したことが無いので分からぬが。。。)

Mould-20の船型特徴:

下の図はSykes社1X艇のカタログから抜粋した同社の1X船型プロファイルの比較図。

上段のMould-19は先月まで自艇として乗っていた艇で物凄く細長い艇。これに対し最下段がMould-20。図を見ても良く分かるが船首と船尾が浅く船体中央部が深くなっている。要するにキールラインのキャンバーが大きく、船体の浮力がローイングスペース周りに集中していることが良く分かる。戸田でよく見かけるSykes艇は中段のMould-26で、丁度19と20の中間的な船型となっている。
絵で見ても分かり難いかもしれないので、写真で見比べると以下の通り。上の写真は1X艇として一般的な船型のFilippi艇。これに対し下の写真はmould-20の写真。上に書いたmould-20の船型特徴が良く分かると思う。
一般的な船型:
Mould-20:

何故Mould-20はラフコン時に強いのか?:

先週、ラフコンの中で漕ぎながら気付いたが、この艇は船体中央部に浮力が集中しているので船体が波の上に乗っていく感じがあった。通常ならガンネルを乗り越えて浸水してくる様な大きな波でも、船体中央部の浮力が大きいのでその波に乗り上がってしまう様だ。もう少し事象を細かく述べると、波が来たときに先ず舳先が浮き上がって波に乗り上げ、その波が船体中央部に来た時には、そのまま乗りあがる格好になるという事。これは、船首船尾が細くピッチングしやすい船型特徴が、逆にラフコン時の耐航性能を良くしている模様。
という事で、Mould-20なら相当波が高くなっても漕げそうだ。エイトでラフコンの中を漕ぐのも面白いが、耐航性能の良い1X艇でラフウォーターの中を漕ぐのも楽しそうだ。(ウェイクの曳き波はゴメンだが。。。)既に発注済みの新艇が届くのは12月中旬とのこと。待ち遠しい。
以上