Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

全日本マスターズレガッタに向けてエイト艇:天祐の整備

今日は出艇前に、以下の整備作業を実施した。

1.ラダーロープの舵センター位置確認・調整。
ラダー板をフィンに固定する専用の冶具を用いてラダーロープのセンター調整作業を実施。
 8時13分。エイト艇のラダーセンター調整作業
 同上。ラダーグリップ位置調整

2.リガーフレームの取付穴位置のマーキング及び調整
天祐のリガーフレームは、ハイトを高めに設定するためリガー取り付けボルト穴が二つある内の下の方の穴に取り付けている。
しかし、先週見たところ、バウのリガーだけ上の穴に取り付けられていて、リガーが低かったので、今日は、バウのリガーは下の穴に取り付け直した。
マター輸送後に再組立てする際に取り付けミスが生じない様に、リガー取付穴位置にマジックインクで位置をマーキングした。
(S-sideの2番、4番、6番のリガーは本来のシートに取り付けてなかったので、今日、取り付け直した)

3.ストレッチャー位置調整基準と各シートの位置調整やり直し
ストレッチャー前後位置は、一般的にPin to Heel(PTH)と言う。
PTHの設定要領は、以下の私のブログにも記載している。
http://d.hatena.ne.jp/oyajisculler/20041019

LBRCでは、PTHの目安値を、35cm + (身長-180cm)/2としている。例えば、身長174cmの漕手は上式より32cmとなる。

上式による身長とPTHの関係は以下の通り:

  • 身長170cm PTH 30cm
  • 身長172cm PTH 31cm
  • 身長174cm PTH 32cm
  • 身長176cm PTH 33cm
  • 身長178cm PTH 34cm
  • 身長180cm PTH 35cm

先週までの各シートのPTH設定状況を見るに、PTHが過大(=船尾寄り取り付けてあり、キャッチ角は稼げるが、フィニッシュ角が十分に取れない設定)となっている。
今日は上記の身長とPTH算式に従ってストレッチャー位置を調整し直した。
大半の漕手は、ストレッチャー位置がバウ側に5cm以上調整し直したとのこと。
この結果、各漕手はフィニッシュ角を確り取れる様になり、フィニッシュ押し切りの加速感が改善できた。

4.C型ハイトワッシャーの取付
全日本マスターズレガッタでは、LBRCが現在使用中の天祐と壮途を、大会用レンタル艇として貸し出す。
各シートのクラッチワークハイトは、JARAマスターズレガッタ標準値の16.5cmとする。
ハイトが16.5cmの時にCワッシャー(7mm)をクラッチの上下に各2枚ずつ取り付けた。(1か所当たり4個のCワッシャー使用)
即ち、ハイトの調整範囲は、16.5cm ±7mm x 2 = 15.1cm〜17.9cmとした。

5.全日本マスターズレガッタ:標準リギング説明書
リギングに関する一般的な解説、及び全日本マスターズレガッタへ貸し出すエイト艇のリギング・整備に関する解説書を添付する。
マスターズ標準リギング(#2JARAマスターズ).doc 直

リギング調整後に乗艇、リギング調整の成果出る

今日は大潮。満潮が6時頃、干潮が13時頃。という事で、我々が乗艇している時間帯は下げ潮。風は南2m程度。
という事で、往路は順風逆流、復路は逆風順流。
天祐にはGPSスピードコーチを搭載しているので、往路の逆流では艇速が遅く、復路の艇速は速めに表示される。

前述の整備作業に1時間近く掛かり、いつもより1時間ほど遅い岸蹴りとなった。(9時45分頃に岸蹴り)
PTH位置設定し直しの結果、大半の漕手が、フィニッシュ角を確り取れる様になった。
この結果、フィニッシュ押し切りでのシャフトのしなり戻りによる艇の加速が改善。
往路は逆流ではあったが、これまでより良い艇速が出せた。
イメージ的には順風と逆流が相殺した様な感触。
特に静止スタート練習のハイピッチでは、瞬間艇速で1'35"/500m, SR38が出た。これはこれまでのトップスピード。

秋が瀬まではP@F付の低レートUT漕。順風・逆流だったので、1本1本は軽く漕ぐ事が出来た。

秋が瀬で折り返し、再びP@F付き低レートUT漕。復路は逆風・順流。
順流なので、往路より少し速い艇速が表示されたが、逆風故、1本1本は重く確り押すことが出来た。

4月に入ったので、レースシーズンに向けて、これまでのUTメインからレースペースに向けたトレーニングへ少しシフト。
秋が瀬折り返し後のUT漕は6分1本のみ。
その後は、SR24での4分漕。
先週の4分漕は順風・順流で1'55"8/500m、今日は逆風であったこともあり、1'59"8/500mと先週より遅かった。
大曲カーブより下流は、逆風が少し収まったので、概ね先週と同じ艇速が出た。
最後は、500mレースに向けたSR28による2分漕。
緑橋より少し下流で行ったが、風向きが変わって概ね横風。平均で1'48"/500m, SR29.5と、先週のパドル30本と同じ艇速が出せた。

揚艇後のMTGで確認した結果、PTH値を適正値に見直した結果、フィニッシュでの押し切りが改善して加速感が出たとのコメントが多かった。
また、低レートUT漕で1本1本の水中有効レンジが改善した結果、これまでより、ずっと低いレートでこれまでより速い艇速が出せるようになったとのコメントが多かった。

来週以降も引き続き、低レートUT漕による漕ぎの改善と水中の強度アップを狙う。
また、レースに向けて少しずつレートを高めにしてゆく方針。

10時36分。秋が瀬到着。コックス:虫明さん
 同上、漕手8名。S氏家、7田中、6進藤、5吉田、4安野、3水田、2徳安、B坂本

以上