ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

学期制

ドイツの大学も日本の大学と同様に2学期制(Semester制)が普通で,例えばコンスタンツ大学の場合,夏学期はイースター明け1週間後から,冬学期は10月2週目または3週目からスタートするのが普通です。これに対して,もっと早くから始まる大学もあります。昨日のローカルニュースではそうした例として,マンハイム大学が紹介されていました。マンハイム大学は昨日から学期がスタートしており,ドイツの大学では最も早い開始時期だそうです。マンハイム大学では「夏学期・冬学期」ではなく「春学期・秋学期」と呼んでおり,昨日からの学期は秋学期(Herbstsemester)だそうです。秋学期は8月下旬から始まって12月のクリスマス前に終わります。このようにすることで,同様に学期の始まりが早いアメリカなどの大学への留学がしやすくなり,そうでなくても他国の大学への留学準備・復帰の面でメリットがあることが考慮されているそうです。コンスタンツ大学ではこれほどのずれはありませんが,入学者は秋を基本としつつ,春からのスタートでも秋とほとんど同じようなオリエンテーションプログラムが用意されています。
日本で現在議論されている秋入学はこのような大学間の細やかな違いをあまり意識せず,秋に入学するようにすれば学生の国際的流動が自動的に進むかのような錯覚をおこさせる方向性を持っています。入学時期を一斉に秋にするのではなく,各大学・学部の実情や戦略に応じて春・秋の両方を開けておいたり,秋でも開始時期を10月にはしないなどの細かい検討が必要であるようにも思います。