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2008-07-20

[]日本で自殺を減らすには 日本で自殺を減らすにはを含むブックマーク


10年間で30数万人が自殺〜イラク戦争より犠牲者多い「自殺大国ニッポン」は長期の内戦状態にある


はてなブックマーク > 10年間で30数万人が自殺〜イラク戦争より犠牲者多い「自殺大国ニッポン」は長期の内戦状態に


って記事と、はてBのブックマーク読んでいて、「うーん・・・」と思ったので、自殺とうつ病の話をちょっと書いておくけれど。


あの、よく言われる話だし、時々、僕もしてるけど、この国は自殺者がとても多い。これは海外と比較しても、そうで、日本での自殺ってのはかなり深刻な問題だ。


ただし、時々、その取り上げられ方に疑問を覚えることがある。


自殺率の国際比較


こちらのページもあるけど、日本の自殺率はとても高い。日本より高いのは、東欧諸国とロシアぐらいのものだ。


日本の自殺者の多さは問題だし、その上、無職者の自殺者数や高齢者なんかの自殺も多いのは事実。


ただし、国際比較を見る限り、貧困とか、福祉が足りないとかの意見には、あまりうなづけない点があるのよ。理由は、スウェーデンやフィンランドみたいな福祉国家でも、自殺率がとても高いから。東欧やロシアほどじゃないけどね。ただ、上位クラスの高さなの。


無論、フィンランドは、女性に派遣職員が多くて4割近くを占め、失業率も高く(失業率の正確な統計がわかりにくい国なんだが)、日本と同じく若年失業率が高いって問題があるし、スウェーデンは、半強制的に国民の1%に当る人間に断種手術を行った事とか、福祉に徹底的に金を使っているから、給料から税金で半分もっていかれ、消費税率は25%とかで不満を持つ人が多く、福祉に金を使う分、治安とかに金がいかなくて、犯罪発生率が日本の数倍とか、問題はやっぱりあるんだけどね。



こういった「弱者に優しい」社会政策をとっている国々でも、なんで自殺率が高いのかはよくわからない。社会保障がこれだけ手厚ければ、自殺する必要なんてないはずだ。とりあえず、国から保証が出るわけだから。


でも、やっぱり、自殺者は国際比較でみると、多い部類に入るわけで。


子作りにも手厚い保証はでるし、将来への不安という意味ではほとんど無い国々でも、自殺率が高いわけだし、「貧困」が理由で自殺率が高まるという意見にはあまり賛同できない。それに、日本より貧しい国々で、日本より自殺率が低い国は沢山ある。


貧困が理由でなく、他の要因によって自殺というのは起こっているとしか言えないのよ、ここはね。国際比較とかすると、例え、日本が超福祉国家になったとしても、日本の自殺率は、高止まりする可能性が高いと思う。スウェーデンやフィンランドのようにね。むろん、若干の数字の改善は見込めるかもしれないけれど。



で、次なんだけど。


戦争と暴力による死亡率の国際比較


こっちは、戦争とか暴力で死ぬ人々の死亡率の国際比較なんだけど、なんで、このグラフをひっぱってきたかというとね。


「ストレスがたまると自殺が増える」って意見に、ちょっと言いたいことがあったからだ。


世界各国の自殺率と他殺率の相関


こちらのページに、世界各国の自殺率と他殺率の相関が載せられている。


続いて、引用させて頂くが、

 一般的には社会的なストレスが高まると意図的な死の比率が高まってくると考えられるが、実際は、自殺と他殺が両方多くなってくるというより、地域によって、自殺へ向かう傾向の国と他殺へ向かう傾向の国に分かれてくるといってよい。

 しかも大陸別にその両方向は明確に異なっている。ラテンアメリカとアフリカでは他殺の方向に向かい、ユーラシア大陸などその他の地域では自殺が高まる方向に向かう傾向がある。相関図の下に自殺が多いか他殺が多いかについての地図を参考として掲げたが、これを見るとこうした傾向は驚くほど明確である。


こういう風な意見が述べられているわけだ。

「自殺率も他殺率も高い」ロシアと東欧

「自殺率は高いが他殺率は低い」一部の国を除くアジアやフィンランド、ベルギー、ハンガリー、フランス

「他殺率は高いが自殺率は低い」アフリカ、中南米


ってのが、どうしても目につくわけだ。


フランスとか日本、フィンランドは、自殺率が高いわりに、他殺率は低い。ストレスが高い国々なのかもしれないが、それが他殺にならず自殺に何で向かうのか?それはよくわかってない。


それから僕がいつも不思議なのはインド。カースト制度だとか、貧困だとか、とんでもない制度が今でも残っている国だし、最悪の女性に対する風習、サティがあった国でもある。


なんだけど、自殺率も他殺率も結構低い。(人口が多いので、自殺者数や他殺者数は多いけど)


貧困だとか、社会的なストレスがたまると、それが他殺に向かうのか、それとも自殺に向かうのか、大陸差、文化差が非常に大きいとしか言えないのだ。だから、貧困だとか、宗教だとか、社会保障の差というより、文化的な要因のほうが大きいんじゃないかと僕は思っているわけ。



あと、最後。これが一番、厄介な問題なんだが、うつ病の問題だ。


大阪府岸和田市における救急活動記録からみた自殺企図者の実態調査


こちらのPDFが一つの参考になると思うので、リンクを乗せておくけれど。



方法2004年4 月から2006年3 月までの岸和田市消防本部の救急活動記録より,246例(延べ人数)・196人(実人数)の自殺企図者(自殺未遂者・自殺死亡者)を把握した。これらにつき,性,年齢,調査期間内の自殺企図回数,企図手段,月,曜日,救急覚知時刻(救急隊に連絡のあった時刻)について集計解析した。



このPDFにリンクを乗せたのは、あまりに「自殺者数」ばかりに目がいく報道が多いからだ。自殺者数ばかりに目を向けていると、その背後にある問題に気づけない。


つまり、自殺未遂者の数と、その性差だ。


結果196人の自殺企図者のうち,自殺死亡者は52人(男性32人,女性20人),自殺未遂者は144人(男性32人,女性112人)であり,2 回以上にわたって自殺企図を繰り返した実人数は29人(男性3 人,女性26人)であった。男性の自殺死亡者は40歳代から70歳代の中高年に多く,女性の自殺死亡者は40歳代に多かった。男性の自殺未遂者には30歳代になだらかなピークがあり,女性の自殺未遂者は20歳代から40歳代の比較的若年者に急峻なピークがあった。自殺死亡者の主たる手段は男性では縊頸,ガス,女性では縊頸,飛び降り・飛び込みであった。自殺未遂者の主たる手段は男女ともに服薬,四肢切創であった。


赤字は僕がつけた奴なんだが、もともと、日本では、自殺者は男性のほうが多いが、自殺未遂者は、女性のが多い。しかもべらぼうに多い。なんで、こういう形で、性差がでるかというと、女性のほうが、ずっとずっと「死ににくい自殺方法」をとるからだ。リストカットと服毒自殺だが、この二つを女性は多くするため、救急医療が間に合えば助かる確率が高いのだ。一方、男性は、首つりをしてしまう人が多いため、まず助からない事が多い。


そして、日本では、年間三万人の自殺者のうち、6000人ほどは、鬱病に人なのだ。男性で、うつ病にかかって自殺なんて、珍しくもないってこと。


さらに珍しくないのが、うつ病にかかった女性が、自殺未遂をするケースだ。日本のうつ病は、男性より女性のほうが羅漢しやすく、そのため、うつ病の女性の自殺未遂も多いんである。


それから、自殺の動機や年代にも違いがある。


結論救急車が出動する自殺企図者の大部分は女性の自殺未遂者であった。女性の自殺未遂者は男性に比べて若年者に多く,自殺企図を頻回に繰り返すという特徴があり,これらを考慮した対策がのぞまれる。


こういう風にね。


男性の自殺者があまりに多いから、「長時間労働、24時間交替制、人員整理」などが、格好の標的になる。たしかに、これらは問題なんだけど、僕は、「うつ病に対する社会的な無理解」のほうを激しく問題にしたい。女性の自殺未遂の原因まで、「長時間労働、24時間交替制、人員整理」か、と言われると、実際、そうでもない。無論、そういう人も多いけどね。


問題なのは、うつ病に対する無理解だ。これは、本当の病気なんである。かかったら、真面目に医者にいかないと、死ぬ危険がある病気なのだ。ここは、激しく指摘したい。



また、自殺者数ばかりに注目していると、自殺未遂者数のほうが遥かに数が多く、その多くを女性が占めているという問題が見逃される。そして、彼女らの多くが、うつ病なのだ。男性の自殺者でも、うつ病の人が多い。



ここで、僕が、言いたいのはこういうこと。


「うつ病は本当の病気です。うつ病っぽい人がいたら、ちゃんと病院に連れて行って上げて下さい。自殺や自殺未遂に発展しかねません。それで年間何千、何万の人が自殺したり自殺未遂したりしてるんです!!」



うつ病に対するケアの充実は、間違いなく、自殺者数を減らす効果があると僕はにらんでいるの。これは確実にね。福祉国家とか、貧困の撲滅とかが、どれだけ自殺に対する効果があるかは、わからないけど、うつ病には、すでに治療方法があって、真面目に病院に通っていれば、直る病気ではるんだから。

hihi01hihi01 2008/07/20 10:53 顰蹙をかうのを承知でもうしあげれば、大半の女性の自殺は発見してほしい、私を気にしてほしいという心理が背景にあるように思います。Win-Winのま逆のLoose-Loose戦略の極限ですね。そして、それが多分女性だけといえなくなってきているの気がします。

dd 2008/07/20 17:50 未婚率の上昇と絶対関係あるって。

splintsplint 2008/07/20 21:51  本当にごめんなさい、「羅漢」で笑ってしまいました。罹患ですよね。

 それはいいとして、僕もよく自殺をしようと思うのですが、自分では鬱病かどうかの判断ってできないですね。なので、「うつ病っぽい人がいたら、ちゃんと病院に連れて行って上げて下さい」というのは正しいと思います。「うつ病っぽい」かどうかの判断って馬鹿みたいに難しい気がしますけど。

cazxxxcazxxx 2008/07/21 00:13 (家族以外の)他の方を病院に連れて行くのは難しいと思いますが、
自分自身のことなら下の記事が参考になると思います。

うつだけど病院に行かない…「放置うつ」の真実
http://diamond.jp/series/depress/10033/
>「病院に行くほどなのかどうかわからない」という場合は、
>「生活しづらいかどうか」をひとつのめやすにするといい。

na3na3 2008/07/21 09:44 現在の資本主義社会に根本的な問題があると思います。

普通に暮らして生きたい人たちにはこの社会は過酷すぎますから。

そして、死んではいけない理由も、どんな文献を探しても見当たらない。

voozevooze 2008/07/22 11:55 北欧の自殺率が高いのは何となく分かります。イタリアの友人は「欧州は慢性的に退屈だ」と言ってます。ましてや長い冬季がある北欧なんて…
逆に日本ではどうでしょうか。情報過多によって人生を「情報」にいつの間にか依存させてないでしょうか。

茄子畑茄子畑 2008/07/22 13:30 冬季うつ病と言うモノがあるらしいです。
気になってGoogleで調べてみたところ都道府県別の日照時間が少ない県が
自殺率でも上の順位でした。
沖縄の日照時間が少なかったのが意外でした。
ロシア、スウェーデンなどが上位に来ているのはこれらの
季節性うつ病が関係しているのでは。

mastakosmastakos 2008/07/22 18:33 > 彼女らの多くが、うつ病なのだ

残念ながらこの女性の多くはうつ病ではなく、境界性人格障害、またはそれに類する障害です。
そして残念なことにこの多くの勘違いでうつ病がさらに偏見の目にさらされているのも事実でしょう。
もっともどちらも医者に連れて行って相談することが必要なのは変わりませんが。
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/border0.html

kino22kino22 2008/07/24 14:08 鬱病になったって治療に行く暇も無いよ。
休めないし。

terabook321terabook321 2009/06/03 13:59 文中にリンクされている「自殺率の国際比較」のグラフを見ると、
「理由は、スウェーデンやフィンランドみたいな福祉国家でも、自殺率がとても高いから。東欧やロシアほどじゃないけどね。ただ、上位クラスの高さなの。」
というのは不正確だと思います。
フィンランドは確かに15位でロシアや東欧に次ぐ高さですが(それでも一時期の30人/10万人から20人/10万人にまで減らせています。同じページに、行った対策が書かれているので参考になります)、スウェーデンは29位です。

欧州でみると、確かに「北欧>南欧」の傾向はあり、日照時間の影響や遺伝的要因が考えられますますが、それでも、スウェーデンより自殺率が高い西欧の国として、ベルギー、フランス、スイス、オーストリア、ドイツがあります(2004年、2008年ともに)。

manjimanji 2009/09/10 21:51 こんにちわ ブログを拝見していて非常に同意する点が多かったので
コメントさせて頂く事にしました。うつ病を治療して現在は服薬など一切なく
生きています。
日本の精神医療に対する(うつ病はもちろん統合失調症も含めて)一般社会においても
深刻な影響を与え始めていますよね。
本来病気であるという状態を社会がそうと認識しなければ犠牲者は増えるばかりでしょうし、何より多くの点で精神病の既往歴があればこの社会では経済的にも不利になる
というのは統合失調症を克服された方、治療中の方の経済状態の統計を一見すれば
よくわかります。就職で面接する際などに、僕も自分の治療中の期間をどうしたものか
色々と考えておりました。

 結論から考えると何らかの外国や国際機関からの協力や既往歴を持った方で社会的に
成功されるような方がいらっしゃらなければ現状の日本社会にはびこる偏見は
消えないでしょう。難しいのは単純に成功した人物がいたとしてもそういった
情報の発信力や社会への影響力の強い人間がうつ病とはこういうものなんだという
医学的に正しい情報を何らかの手段で広く発信する事が必要だということです。
この点においては本当に難しいです、多くの場合地位の高い人や責任ある立場の人は
イメージの低下を恐れてか、信用の低下を恐れてか少しくらいの期間の既往歴は
隠そうとします、加えて、日本人の中には精神医療を悪用して仕事から逃れるための
口実にしている人間、お金をだまし取ろうとする救いがたいほど心の穢れた人間も
存在しているようです。

地道に草の根活動で今現在の医学で理解されているところを根気強く
訴えていくことが重要ですね。