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サッカーネタは、pal-9999のサッカーレポートに移転しました。

2011-10-17

[]ガンバと日本代表と浦和の今後のお話 ガンバと日本代表と浦和の今後のお話を含むブックマーク

ちょっと思う所があり、今日は題名通りのお話でも。結構、とりとめのない内容ですが。

と、その前に、欧州サッカー批評で、 スーペル・デポルを作り上げた名監督、ハビエル・イレルタのインタビューがあったんで、そいつをちょいと引用します。黒字がインタビュアーです。


現代のサッカーの戦術をどのように分析していますか?

「数年前までカウンター戦術が勝利のために有効と思われてきたが、ユーロ2008とスペイン代表の優勝と昨季のバルセロナの三冠で、現在はポゼッション戦術への評価が高まっている。

 戦術というものは守備をベースに真価してきており、現代のトレンドは『最高の守備はボールをもって攻撃すること』というポゼッション戦術的な考え方だ」

ただ、ポゼッション戦術を採用するためにはシャビ、イニエスタのような選手を抱える必要があるので、普通のチームがやろうと思ってできるものではありません。


「その通り。スペイン代表もバルセロナもシャビのような選手がいるからこそ、ポゼッションサッカーができる。ただ、ここ10年、15年で戦術の流れを振り返った時、スペイン代表とバルセロナが方向をドラティックに変えたことがわかる。

 以前は、技術的に優れた選手を何人も同時に起用することは”リスク”と考えられていた。中心選手は一人で十分で、他の選手は中心選手のためにプレーしていた。

 例えば、中盤にシャビ、イニエスタ、シルバ、セスクといった体格に劣る小柄な選手を同時に起用することはリスクと『魅力的だけれど守備面でリスクが高すぎる』と言われていたに違いないし、実際そういうリスクを背負ってまで勝利を求める監督はいなかった。その壁というか制限をスペイン代表のルイス・アラゴネスとバルセロナのグアルディオラの二人が取り払ってしまった。」


例えば、以前の戦術や監督の考えからすると前線右にメッシがいて、中盤同サイドにシャビを置くということはありえないわけですね?

「そういうこと。以前の考え方であれば、監督はメッシを中心に中盤にはボール奪取能力に優れた選手を起用していたはず。

 でもグアルディオラはボールを奪い返すことでなく、ポゼッション率を高めることを考えてチームを作った」

もしバルセロナにグアルディオラでなく、モウリーニョが来ていたら中盤は屈強な選手で構成されることになったと考えますか?

「それはわからないが、ヤヤ・トゥーレ、ブスケツ、ケイタの中盤3人になっていた可能性もあるだろう。」



で、なんですが、近年、ポゼッションサッカーで名を馳せたチームは、アンチェロッティのミランと、グアルディオラのバルサ、日本では、ガンバ、セレッソ、広島なんかがポゼッションサッカーやってます。系統的には、日本代表も、ポゼッションサッカーです。


で、ちょいと「アンチェロッティの戦術ノート」から引用しますが、

一般的にいって、ヨーロッパの多くのチームは、CBにはテクニックよりも高さや強さ、あるいは速さを備えた選手を置いているし、中盤センターにも守備的なキャラクターの強い選手を起用する傾向が強い。こうしたチームは、最終ラインからパスをつなぎポゼッションを通して攻撃を組み立てるのではなく、前線へのロングパスとそのセカンドボールからの展開、あるいはプレッシングによるボール奪取からの切り替えの早い速攻を柱にすえたサッカーを志向している。


 逆説的に聞こえるかもしれないが、ポゼッションによって主導権を握り攻撃を組み立てるよりも、ロングパスや速攻によるカウンターアタックを基本に据えるほうが、失点のリスクはずっと小さい。ポゼッションは、ボールを支配できる反面、すでに見たように組織のバランスを崩しやすいため、ボールを失った後に逆襲を喫する可能性が高い。守備を固めて、攻撃に人数をかけないカウンターの方が、攻守のバランスはずっと保ちやすいのだ。


 例えば、歴史的にディフェンスとカウンターアタックを基盤に置く事で発展してきたイタリアでは、ボールポゼッションを重視する考え方は昔も今も支配的ではない。イタリアのチームの大半は、ポゼッションにも試合の主導権を握ることにもこだわらないし、逆に主導権をにぎっていないことに満足しているだろう。それが、リスクを冒さずに結果を手に入れる近道だからだ。


というのがあります。


現在のサッカーの流れ的に、ポゼッションをやるチームと、トランジションサッカー(攻守の切り替えの早いサッカー)という二つの流れがあります。ポゼッションサッカーは、バルサが代表格。で、トランジションサッカーは、モウリーニョが代表格になってます。


トランジションサッカーは、攻守の切り替えを極限にまで早くしたサッカーで、ボールを奪ったら素早く攻撃にうつり、8秒以内にフィニッシュまで持ち込むのが理想です。なんで8秒かっていうと、トップレベルのチーム相手だと、ボールを奪われた後、9秒あれば、大体、守備組織を復元してしまうからです。最近のサッカーの流れでは、とにかく攻守の切り替えがどんどん早くなっていて、ボールを奪われた後に、守備組織を瞬時に復元できるチームが増えているため、カウンターには、とにかくスピードが求められる時代になっています。というか、カウンター戦術をとるなら、攻守の切り替えが糞みたいに早くないと、得点力不足に見舞われます。


ガンバ大阪西野朗、そして遠藤保仁のお話

で、なんですけど、まずは、今日はガンバのお話になるんですが、ガンバ大阪といえば、日本におけるポゼッションサッカーの代表格であり、そして、そのサッカーの中心には、日本代表のゲームメーカーである遠藤がいるわけです。


で、なんですけど、西野監督アトランタ五輪の時、守備的なシステムを使って批判された時のあてつけなのかって位、ガンバのサッカーでは反動的な事してます。


ガンバの特徴は、最終ラインのメンバー構成です。山口智中澤聡太といった、フィードの良いCBを常に起用します。シジクレイなんて、その代表格でした。GKの藤ヶ谷もフィードは良い方です。なんで、最終ラインにフィードの良い選手を起用するかって言うことになるんですが、こいつは、遠藤に良い形でボールを持たせるためで、はっきりいって、遠藤用にカスタマイズされた最終ラインといって差し支えないレベルです。後ろによいフィードが出せるCBを置いて、遠藤に良い形でボールが持てるように設計されてるわけです。だから、多少の守備の悪さには目をつぶって、フィード能力が高い選手が起用されてます。


ポゼッションサッカーをやる場合、傑出したゲームメーカーの存在と、それを支える最終ラインのCBやGKがボールを扱えることは、とても重要になります。ここで、がっつりボール回せないようだと、ゲームメーカーがタイトにマークされて終わりです。遠藤はフィジカル的に優れた資質をもってるわけじゃないので、CBやGKの足下は非常に重要になります。


こういってはなんですが、ガンバの最終ラインは、ボールを奪い返す為でなく、ボールをポゼッションするために設計されてるといっても過言じゃありません。その目的は、傑出したゲームメーカーである遠藤の能力を活かすためで、彼のために設計されてるようなモンなんです。


アンチェロッティのミランには、フィードと守備力を完備したネスタとマルディーニ、そしてピルロがいました。あそこが、ポゼッションにおける出発点であり、彼らがいたから、あのサッカーが出来たとも言えます。同時に、バルサにはピケとプジョルが、シャビの影として存在しています。共に、守備力とフィードを兼ね備えた選手で、彼らの存在なくして、あのサッカーは成立しえません。


日本代表でもそうなんですが、遠藤のゲームメイクの影には、今野と吉田という二人のCBがいます。二人とも、MF並の足下をもつ選手で、彼らがしっかりボールを持てるから、遠藤までいい形でボールを運べる。そして、遠藤が良い形でボールを持てるから、前線の選手のオフザボールが生きてくる。最終ラインのフィードの良さが、ゲームメーカーを助け、ゲームメーカーは前の選手を助ける。そういう訳です。


ザックのCBの選手起用について。ガンバ化?

で、なんですけど、やっぱり日本代表の話になるんですけど、ザックが、日本代表監督に就任した時に、まず手を加えた所がCBだって事です。原監督代行の時のパラグアイ戦では、中澤と栗原でした。が、ザックが最初にやったことは、CBに今野を起用。その後も、彼への信頼は変わらず、ずーっとスタメンのまま、全試合出場中です。


そして、もう一つ。アジアカップでは、栗原でもイワマサ先生でもなく、マヤと今野を組ませたって所です。マヤは長身CBですが、高さという面では、前の二人には劣ります。その代わり、MF並のフィードができる選手で、これで、CB二人が足下を完備してる事になりました。


こういう形でのCB起用は、ポゼッションサッカー向けのやり方です。正直、「ザックってガンバばっか見に来てるけどガンバ好きなのか?」とか思ったり。最終ラインの組み方がガンバ的なんですな。


さらにもう一つ、決定的だったのは、遠藤の位置です。アジアカップ初戦のヨルダン戦では、遠藤が右にいたんですけど、シリア戦からは遠藤が左に入ってました。通常、左に香川、遠藤という並びは、『魅力的だけれど守備面でリスクが高すぎる』って形で敬遠されるような配置です。その上、サウジ戦からは、長友を頻繁にオーバーラップさせるようになりました。


ただ、冒険ではありましたが、サウジ戦で大勝し自信を深めたのか、その後も、こいつが基本形になりました。


つまり、最終ラインにフィードの良いCBを起用し、遠藤が良い形でボールを持てるようにし、また遠藤のゲームメイクを助ける。遠藤が左サイドで良い形でもったら、長友をオーバーラップさせ、香川を中に絞らせて崩しに移行するって形です。ボールを奪い返す為でなく、ボールをポゼッションし、そこから崩すためのチーム作りで、そういう意味では、全く理にかなった人選だったりします。積極的なゲーム支配のための人選で、ザックも結構冒険してるわけです。


タジキスタン戦ではケンゴがトップ下に入ってるので、その傾向はさらに強くなっています。「ボールを持って攻撃することで守備の機会を減らす」っていうポゼッション戦術をザックは日本代表でとっています。だから、多少、高さを犠牲にしてでも、CBに足下の良い選手を使い、ボールを奪い返す力が不足してても、香川や遠藤を同時に左サイドで使ってます。


遠藤がいなくなったら。ガンバと日本代表のケース

で、なんですけど、これは多分、僕も含めて、多くの人がどうするよ?って思ってることだと思うんですけどね。


まず、ガンバ。遠藤がいないようだと、最終ラインに、足下のよいCBを使う意味が薄れます。長い事、ポゼッションサッカーをガンバはやってますが、あのサッカーは、中盤から後ろは、遠藤用にカスタマイズされた人選で、フィードのよいCB,遠藤の影として守備を支えるマケレレロールを引き受ける明神と、完全に遠藤ナイズされてます。


しかし、遠藤の調子が悪かったり、不在だったりすると、ボールを奪い返す力の無さが、そのままチームに降りかかる。マイナス面がモロに出てしまう。チームのバランスが崩れると、失点が多くなる。そういう設計のチームなんだからしょうがないっちゃ、しょうがないんですけどね。しかし、遠藤がいいコンディションなら、一方的にポゼッションを行い、ゲームを支配し、圧倒的な攻撃力で相手を蹂躙します。そーゆーサッカーでチーム設計です。


これは日本代表でもそうなんですけど、今の日本代表は、遠藤を中心としたボールポゼッションを軸に据えたチーム設計です。最終ラインも、CB二人に足下に優れた選手を使い、それをポゼッション面から支える設計になってます。


しかし、遠藤不在になると、ボールを奪い返す力の無さがそのままチームのバランスを崩してしまいます。あの最終ラインの人選は、遠藤あってのもので、遠藤がいないなら、違う人選をしたほうが良くなります。それに伴って前のメンツも変える必要が出てきます。


ガンバにしろ、日本代表にしろ、あのレベルのゲームメーカーを失えば、チーム設計そのものを変えなきゃいけないレベルです。



いずれは避けられない問題とチームの刷新

遠藤がいなくなったらどうするか?それはガンバと日本代表の今後の問題です。特にガンバについては、切実で、遠藤の力を活かすために設計されているため、チーム設計そのものをかえなきゃいけなくなる。


トランジションサッカーに切り替えるというのも手ですが、はっきりいって、それはそれで難しい問題です。引いて守ってロングカウンターにしろ、前から行ってショートカウンターにしろ、トランジションから良い攻撃を仕掛けることが出来るのが絶対条件で、それ無しに安定して勝つ事は無理です。


そして、実際問題として、近年のJリーグでも、カウンターするために必要な時間はどんどん短くなってます。むかーしは、「ボールを奪ってから15秒でフィニッシュしろ」なんて指導が流行った時期もありましたが、今のJじゃ、15秒あったら、守備ブロックががっちがちに整ってます。ボールを奪ってから10秒以内にフィニッシュできないようだと話にならない時代です。そして、そういう攻撃が出来ないチームも多いのが実情です。J2から上がって来たチームが、最初に戸惑うポイントでもありますが、J1のトップチームって、守備組織の再構築が速い!!J2ならカウンターにいける時でも、相手の帰陣が速くて、出来ない事がよくあります。スピードが違うんですわ。


ベルマーレサポやってますが、J1とJ2だと、やっぱり、そのあたりに違いがあります。J2だとカウンターにいけたのに、J1のチーム相手だと、それすらさせてくれない事が多かった。カウンターで、J1のチームと戦うのは難しいなあと感じたもんです。もっとも、ベルマーレの問題は、結局、金がないって所なんですが。貧乏人には貧乏人なりの戦い方があるし、悩みがあります。代表とかJ1のトップチームの問題とは違った悩みです。


ここで浦和の得点力不足について。カウンター出来ない浦和。

現在、J2降格に片足つっこんでる浦和のサッカーをみて思うことですが、ポジション固定のサッカーなんで、相手にがっつりブロック作られてしまうと、厳しいです。そういう時は、原口がドリブルでゲームを壊してくれないときつい状態です。ですが、ポジション固定で、中央からボールがでてこず、SBからしか原口にボールが入らない状態なんですよねあそこ。柏木から原口にボールが出れば、原口はもっと良い形で前を向けるんですけど、そういうビルドアップもない。右SBからはじめるのが異様に多い。何で左からはじめないんだろう?柏木がいるのに。


SHやウィングって、SBから縦にボールを入れられると、後ろ向きでボールを受けざるを得ない為、すぐに相手のSBとSHに挟まれてしまい、どうにもならなくなってきてます。というか、そこで潰されてカウンターの起点になっちゃう事が多いです。SBからSHに繋ぐのは相手が読みやすいので、パスカットしやすいし、潰しやすい。日本代表でも、遠藤が左に流れるのがデフォじゃなかった時期、長友から香川に縦パスいれるのを何度も見ました。


が、あんなん、相手にしてみれば、おっそろしく読みやすいので、潰し放題です。長友は、左サイドの底から、本田に縦パス通せる選手じゃないし、サイドチェンジなんて出来ない。だから、パスコースは必然的に香川の所しかないわけで、香川の所で潰されるに決まってる。なんで、遠藤が左に流れてきて、長友をオーバーラップさせ、遠藤に、長友、香川、本田、サイドチェンジと4つのパスコースを確保させてビルドアップがようやく安定し、崩しにいけるようになりました。


ただ浦和はそういうことはしてません。柏木を左に流れさせて、左SBをオーバーラップさせ、左SB、原口、山田直輝へのパスコースを造ってやれば、ずっと点とりやすくなるとは思うんですけどね。そういうポジション流動化サッカーは、あそこはやらないんで。主に監督が。もっとも、そういうサッカーは守備が崩れやすいから嫌だっていうのは理解できるので、それなら、トランジションを早くすべきなんです。


結局、ああいうポジション固定のサッカーの場合、攻守の切り替えを早くしてのカウンターが重要になります。カウンターが出来ないようだと、得点力が当然不足してきます。トランジションサッカーをやるしかない。


なんですけど、今の浦和って、ものすっごくカウンターがヘタなんですね。前からいってボールを奪ったのに、その後、何故か、最終ラインにボールを戻してしまう。前に走り込んでパスコースを作る奴がいない。後ろでボールを奪っても、前でボール収められないので、ロングカウンターにも行けない。J1では、ただでさえ、攻守の切り替えが速くなってきてるのに、あれじゃ、カウンターなんか出来るはずがない。ボールを奪った後の展開が遅すぎる。猛然とゴールに向かうべき所でちんたらボールを回してしまう。


あそこのサッカーは不思議な所ばっかりですが、あのメンツで、リーグ戦5試合くらい無得点なのは、正直どうかしてますよ。ビルドアップはともかくとしても、カウンターが出来ないとか、どうかしてる。カウンターが出来ないチームが点とれるわけがないんです。結局、ポゼッションサッカーでも、カウンターは重要な得点源なので、カウンターをする時の方法が、きちんとチームで出来てないのは致命的です。それとも、チームの方針として、カウンター禁止か何かなんでしょうかね。


点とれなきゃ勝てないのがサッカーです。これは永遠の真理。残留しようとしたら、点はとらないといけない。ポゼッションサッカーしろとはいいませんが、カウンターが下手すぎるのは致命的じゃないかと。


思うに前でボール収められるワシントンとポンテを失ってから、浦和の迷走が続いてるんですけど、遠藤失った後の日本代表とガンバもあんなんになるんでしょうかねぇとか、色々と思う事もあるんです。一つの時代が終わって、次のサイクルに移行するときの生みの苦しみみたいなモンですけど。西野さんもザックも名監督ですけど、遠藤を若返らせることは出来ないので。


キープレーヤーを失った後の黄昏。


次に誰を基準にするのか。それが浦和からは見えてこないんですよね。

ぽっくんぽっくん 2011/10/17 08:03 すげぇ分析
なるほど納得

りりりり 2011/10/17 10:03 わかりやすかった…明快、見事です。
浦和の低迷を「あの面子なのに…」だけで具体的に斬る人がいないので、
(抽象的で精神論なものが多い)
他サポですが、すかっとしました。

ぽるぽる 2011/10/17 11:54 今の日本代表では本田以上に代えの利かない選手なんて言われてる遠藤ですからね……

むむむむむむ 2011/10/17 14:00 pal-9999さまにリクエストです。

>トランジションサッカーに切り替えるというのも手ですが、はっきりいって、それはそれで難しい問題です。

体育の授業でしかサッカー経験がない自分には、トランジョンサッカーに切り替えるのが難しいのは単純にトランジョンサッカーをする人材が不足しているからでしょうか?
もし何か複雑な理由があるようでしたら、この部分を詳細に語っていただけないでしょうか?
突然のリクエスト、すみません。失礼しました。

遠藤がダメになった時のために(遠藤がきっかけでガンバサポになった身としては、そんなこと思いたくないですが)、本田(トップ下香川、右に清武)、山田直などを試してみて欲しいですよね。

あとベルマーレサポとのことですが、もしかしてpal-999様はスゲコーさんですか?

きいよんきいよん 2011/10/17 14:16 やっぱ、釣男とボンバーじゃヤットにうまくボールつけらんないのかなあ、
アジア突破まではあのふたり休ませとくつもりなのかと思ってたんだけど…

通りすがり通りすがり 2011/10/17 16:59 面白かったです。

代表とJと海外の話をする人は「必要以上に」Jを貶す人も多いですが、筆者さんの視点はしっかりしてて面白い。
また見に来ます。


>きいよんさん
よそ様のブログで横レスもどうかとは思いますが、釣男の抱える問題は、ポゼッションのもう1つの要、ラインコントロールだと思いますよ。
名古屋のラインを見てもらえばわかるけど、結構汚い。
縦パスやフィード自体はそこそこ上手いですからね、彼。

エタジュニエタジュニ 2011/10/17 17:10 もしかして、遠藤いないとき用のためにたまに343の試行錯誤してるんでしょうか?

ガンバサポガンバサポ 2011/10/17 17:58 わかりやすく、また同意できる部分が多かったので面白かったです。

ナオトナオト 2011/10/17 19:44 遠藤は、“代わりになる違うタイプの選手”すら見つかりませんからね。
遠藤が抜けると目指すサッカーがガラッと変わりそうで、それはそれで楽しみではあります。

>むむむさん
山田直輝は経験を積めば1列下がってくると思いますよ。ゲームを作る才能が有り余ってますからね。
そのためにも早く代表に読んで、ザックのサッカーを染み付けてほしいものです。

usadausada 2011/10/17 20:38 とても分かりやすくて、ありがたく読ませていただいております。
サッカーはやったことがなく(女性のサポーターはほとんどそうかと)ピアノを弾いたことがない人がピアニストの演奏を聴きに行っているような状態なので、書いてあること全てが目からうろこです。
今後も楽しみにしております!

G 2011/10/18 11:57 こうみてると、遠藤が日本のシャビに見えてきますね。
そういえば、ユベントスもピルロ中心のサッカーにしたら鬼のように強くなりました。
ミランでは現監督の攻守分断型サッカーで活躍の場がなかったのですが。

遠藤の後継者、これはシャビの後継者は?アルゼンチンにベロン、リケルメがいなくなって優秀な司令塔がいなくなったと同様に強豪チームにとって共通の悩ましい問題ですね。

QQ 2011/10/25 13:38 ポゼッションとトランジションは対立する考えではなくて
寧ろポゼッションサッカーで攻守の切り替えの速さは必須となってきています。

最近フィードの上手いCBやGKが増えてきているのは
相手のプレスをかわす為であってゲームメーカーにボールを預ける為ではありません。
時にはゲームメーカーを囮にしてスペースを作り他を活かす為でもあります。

吉田を起用しているのは高さがあるからであって
もし彼が低ければ今ほどはスタメンの優先順位は高くなかったのでは。

仮に遠藤がいなくても選択肢を増やす為にはフィードが上手いCBが欠かせません。
今はポリバレントな選手が増え、フォーメションも以前のように数字だけ当てはめて
予測できるような動きをするチームなんてトップリーグでは減ってきています。
複数の選手が多くの役割をこなしていかに選択肢を増やすか…それが鍵となってます。

遠藤の代わりがいない問題は確かに大きいですが、遠藤の為にフィードの上手いCBを
起用してるっていうのは極論すぎるように思えます。J2で見ればわかると思いますが
今野のフィードはそんなに上手くありません。
彼はボール奪取力というか予測能力が高いので代表で使われてるのであって
フィードだけなら他に上手い選手はいます。

繰り返しになりますが、フィードの上手いCBやGKはプレスを交わす為や
ボール奪取した場合にその場から組み立てる事ができる為に増えてるんであって
何もゲームメーカーにボールを集める為に増えてるのではありません

らふらふ 2011/10/25 14:26 客観的な解説でわかりやすかったです。
自分はここの所絶不調の磐田サポなのですが、
最近の磐田は浦和と同じような状態に陥っているような気がしていました。
カウンター下手なところ、無意味なパス回し、攻守の切り替えの遅さ。
どうみてもそっくりなんです。
問題点・改善点がわかってすっきりしました。ありがとうございます。
ただ自分が納得したところで解決にもならないんですけどね…。

六月六月 2012/03/01 21:06 ガヤさんフィードいい方なんですか…いつも下手だなぁと思っていたので。
ま、あの、サッカー見始めの初心者なので、他のチームのGKとの比較なんてしていないのですが。

2011-10-14

[]日本対タジキスタンのレビュー 「SBとCBの間のスペースの巻」 日本対タジキスタンのレビュー 「SBとCBの間のスペースの巻」を含むブックマーク

こんにちは、本当はやる気なかったんですけど、今日は日本対タジキスタン戦のレビューをしようと思います。守備が色々と本当に酷かったんで、滅茶苦茶disってやろうかと思ってたんですけど、タジキスタンの監督が良い人すぎるので、やめにしました。なんで、今日は、タジキスタン戦を例にして、「SBとCBの間のスペース」のお話をしようと思います。それではよろしく哀愁


D


日本とタジキスタンの布陣について


まずですが、日本とタジキスタンの布陣について。日本はいつもの4231。トップ下にはケンゴが入ってます。これ、ザックが最初から、「SBとCBの間のスペース」を狙っての起用なら、相当にタジキスタンを研究したんでしょう。


で、タジキスタンですが、4321のクリスマスツリー?なんだか、4141なんだか、よくわかりませんでした。多分、4231です。多分。自信がありません。ぐちゃぐちゃだったので。


で、なんですけど、マッチアップですが、こうなってました。


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かなり、気が遠くなりそうなマッチアップでした。なんでかっていうと、最初っからSBが中央に絞りっぱなしで、香川を見てるのがタジキスタンの右ボランチ。


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普通は、こんな感じでマッチアップさせるものなんですけど、タジキスタンは相当、変則的なマッチアップをさせてました。


このマッチアップの恩恵を受けたのが長友と駒野。常時ドフリーです。先制点のシーンで、駒野が30メートル近く、相手陣内をドリブルで進んだ時には、思わず目が点になりましたよ、あたしゃ。


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精一杯、タジキスタンのマッチアップを好意的に解釈する

SBをドフリーにしてでも、あんな変則的なマッチアップを組んだ理由ですが、多分、遠藤と香川のラインを警戒したんだと思います。


その直前に行われた日本対北朝鮮、日本対ウズベキスタン戦では、頻繁に「遠藤がボランチorSHを釣り出す→香川が遠藤が釣り出したDFのスペースに入ってパスを受けて前を向く」って形で、北とウズベキスタンは崩されてました。いわゆる2ライン間を使った崩しです。前も説明しましたが、もう一度。


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こちらの図を使って、前にも説明しましたが、2ライン間で、パスを受けて日本のシャドーが前を向くと、大概、相手の4バックのラインから、CBが出てきて、SBが中央に絞ってきます。その際、出てきたCBの裏にスペースができます。また、サイドのアタッカーは、SBが中央に絞るので、マークを外しやすくなります。その瞬間に、それぞれのスペースから→の方向に走り込んでボールを受けて裏へと抜けだすのが日本の得意のパターンです。4バックは、これに極端に弱くて、2ライン間に入られると、上手に守ることが出来ません。


多分、あの形を警戒したタジキスタンの監督さんは、あれをやられたら、とてもじゃないがもたないと思い、中央に人数割ける布陣4231にしたんだと思います。


遠藤と長谷部の前に、ひとりずつDFを配置して、後ろのボランチ3枚が釣り出されないようにしておけば、香川の大好きなボランチとCBの間にスペースはできません。そうすれば、香川に2ライン間で前を向かれる事はないので、日本の得意の崩しのパターンを封じられる。


精一杯好意的に解釈すると、こんな感じだと思います。実際、あそこのスペースはなかなか使うのが難しい試合でした。


ただ、4231って、2ライン間を使って崩すだけじゃないんですよ。もう一つ、得意な崩しがありまして。


タジキスタン、そっちの対策がまるで出来てませんでした。だから、あそこまで左サイドを散々抉られたんです。それを嫌がって、左に人数かけてましたが、遠藤は左に人数かけてるとみると、サイドチェンジでドフリーの駒野に出しちゃうので、はっきり言って、タジキスタンは詰んでました。


4バックの弱点。SBとCBの間に生じるスペース

で、本日のメインディッシュになるんですが、「SBとCBの間に生じるスペース」の話です。4バックにおける、もう一つの弱点です。4バックはサイドにボールが出ると、SBが一人、サイドに出てきて、CBと逆サイドのSBは、距離に応じて、ポジションを修正します。


ただ、この際に絶対に空いちゃうスペースがあります。

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図にすると、こんな感じですが、赤丸で囲んだファーサイドは捨てざるを得なくなります。ただ、ファーに出された場合、結構、時間があるので、それなりに対応できる時間あるんですが、問題になるのは、「SBとCBの間に生じるスペース」です。サイドに出てったSBとCBの間のスペースですね。


ここは4231だと使いやすい。というのも、トップ下がいるんで、あそこにスペースが出来た時、そこにトップ下が走り込み、ボールを貰って、裏に抜け出せば、GKと1対1を作れます。あそこに2列目のアタッカーが走り込んでくると、CBは対応しにくいんです。あの位置だと、CBはスタンディングで守ってるんですが、相手はスピードにのってるので、対応が難しいんです。


ケンゴのトップ下起用の狙い

それで、なんですが、今回のケンゴのトップ下起用の狙いなんですけど、8割型、あそこのスペースを狙ってのものだと思うんですよ。


ちょっと昔の話になりますが、キリンカップのベルギー戦のケンゴのゴール覚えてる人いるでしょーか?youtubeに動画あったんで、キャプした奴で、その解説をしますが、


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これですね。前半22分のシーンでした。この試合のベルギーの守備も相当酷かったですけど、ケンゴの特徴が出てるかなと。ケンゴって、パサーとしてのイメージが強いんですけど、SBとCBの間にスペースが出来ると、それを逃さないんです。あそこにスペースが出来た時、そこを狙ってパスをだしてくるし、自分でも走り込んでボールを受けてプレーできる。


ザックは、そこを買ったんだと思います。あそこのゾーンを使ったり、使う事にかけては、桁違いの才能のある選手なので。


タジキスタンの守備の問題点

で、ですが、タジキスタンの守備の問題点です。というか、問題だらけでしたが、左サイドにボールが出ると、タジキスタンはこんな感じで守ってました。


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こんな感じです。左サイドにボールが出ると、逆サイドは完全に捨てての人海戦術です。で、守れてたか?というと、残念な結果でした。さっぱり駄目。確かに、人はかけてきてる。でも、肝心要のスペースが放置されてるんです。開始4分の時点で、いきなりやらかしてました。


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これです。正直、このシーンを見た時は、「あ、日本が先制する」って思いましたよ、あたしゃ。遠藤から香川にパスがでて、相手のボランチが一枚、香川に寄せてくる。この守備も申し訳程度の寄せでしたが、酷い事に、SBの長友のオーバーラップに、相手のDFがついていってない。その結果として、相手のSBがサイドに出ざるをえなくなりました。で、ケンゴです。画像の中央で、SBとCBの間のスペースを指さしてるのが見えると思います。もう、あの時点で、あそこのスペースがガラ空きになってるので、ケンゴは猛然と、そのスペース目指してダッシュしてます。


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その後がこれです。「おおおああああああベルギー戦と同じ形だあ,そこでフェイントかけてシュートでgo!」と思った人は多いんじゃないかと。まぁ、ケンゴ、外しちゃうんですけど。勿論、後半にまさにこの形で決めてくれましたが。


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これですね。後半10分のケンゴのゴールです。長友があそこでドフリーでドリブルできる時点で尋常じゃないし、ケンゴの飛び出しにボランチがついていかないのも異常ですけど。ただ、SBとCBの間に、あんな馬鹿でかいスペース作る守備してたら、そりゃケンゴにやられますわって感じです。



で、なんですけど、あそこのスペースを空けちゃうのはタジキスタンだけじゃないよって話


タジキスタンの守備は本当に酷かったです。ただ、彼らの為にも言っておくと、あそこを空けちゃうのは、別にタジキスタンだけじゃないですよ。前半40分の香川の得点も同じ形でしたが、



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これですね。タジキスタンの守備って、SBとCBの間に信じられないほど、馬鹿でかいスペースができてるのに放置してて、ちょっと見てて信じられませんでした。それ以外にも、もの凄いボールウオッチャーだし、2列目の飛び出しに誰もついていかないしで、ちょっと尋常じゃないですよコレ。



ボールウオッチャー、2列目の飛び出しに誰がついていくのか曖昧、SBの長友と駒野が常にフリー、SBとCBの間にバカでかいスペースが出来る、サイドに人数かけた守備をするので、サイドチェンジされると即死、等々。本当にプロなのか?と疑いたくなるレベルでした。


ただ、何度もいいますが、SBとCBの間のスペースに関しては、空けちゃうのはタジキスタンだけじゃないです。去年、ブンデスリーガドルトムントをおっかけてましたが、ブンデスでも、しょっちゅう、あそこのスペースがガラ空きで、「ブンデスの4バックって一体・・・」なんて思ってました。



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これ、ドルトムント対ヴォルフスブルグの試合のキャプです。香川の得点シーンですけど、もうね、酷い守備ですよヴォルフス。これ、長谷部がアンカーで、香川のマークをしてたんですが、ボールを持ったサヒンに誰も寄せないので、しょうがなく、長谷部がマークを捨てて、サヒンに当たりにいったシーンです。で、普通は、ここで、もう一人のボランチのジョズエが、香川のマークに入らないといけないのに、ジョズエはトボトボ歩いてるだけ。


なんで、サヒンは、長谷部の寄せを軽くいなして、横のグロスクロイツにパス。ここで、見逃せないのが、ヴォルフスの左SBです。マジで何やってんだと。中央割られそうなのに、SBとCBの間のスペースがガラ空きで、そこを香川に狙われてるのに。


で、グロクロは、あそこのスペースから裏狙ってた香川にパスいれて、香川がワンタッチで前向いて、裏に抜け出してシュート。良いゴールでしたが、ヴォルフスの守備も大概です。


ただ、強豪であっても、やっぱり空いちゃう時はあります。これはレバークーゼン対ドルトムントの試合です。


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4231だと、この形を作られると、ホントに防ぎようがないです。ゲームメーカーから、ウィングに展開されて、SBを引きずりだされた後に、SBとCBの間のスペースにトップ下に走り込まれると、CBが対応するのはもの凄く難しいんです。4231で、「優れたゲームメーカー+ゾーンの隙間で受けるのが上手いトップ下」の組み合わせが好まれるのは、この攻撃が非常に強力だからです。


4231のトップ下の場合、2ライン間で前を向いてパスを散らすだけじゃなく、SBとCBの間に出来たスペースに走り込んでのペネトレーションも求められるンですね。これが出来ると評価が高くなります。ケンゴが今回、白羽の矢をたてられたのは、その辺だと思います。ちなみに、栢木も結構良い線行ってます。なんで、ちょっと北朝鮮戦のアレは気の毒だったかなと。


今回の遠藤のゲームメークなんですが

遠藤にとっては、今回は楽なゲームでした。だって、以下の手順を繰り返せばいいだけなんで。


1、左サイドに開いている香川に縦パスをいれて長友をオーバーラップさせる。つまったら遠藤に戻す。

2、タジキスタンのSBが長友のチェックに出てきたらケンゴをそこに走り込ませる。つまったら遠藤に戻す。

3、左サイドに相手が寄せてきたら、サイドチェンジして駒野にクロスあげさせる。つまったら遠藤に戻す。


ぶっちゃけ、これを繰り返してればいいだけでした。タジキスタンは、SBとCBの間に、しょっちゅうスペースが出来てたので、左サイドのケンゴ、長友、香川はそれを狙って崩せばいいだけだったし、ボールサイドにやたらと人が密集するので、そうなったら、遠藤に戻してサイドチェンジしてもらえばいいだけ。



最後に香川とドルトムント、ゲームメーカーの話

えーと、最後にコレ。不調不調と言われる香川ですが、確かに、キレがイマイチかなーと思ってます。ただ、ドルトムントの今シーズンの不調は、香川だけのせいじゃないんですよ。


一言でいうと、今のドルトムントは、「遠藤のいない日本代表」です。


あのチームの心臓は、今年、レアルに移籍したゲームメーカーのサヒンでした。中盤の底から、サイドに散らし、縦パスを通してゲームを作るゲームメーカーです。


で、なんですけど、ああいう選手がいないと、香川みたいなペネトレート系のトップ下は、あんま生きません。香川は、2ライン間でマーク外して前向いてチャンスメークするのは桁違いに上手いし、SBとCBの間に出来たスペースを使って点取るのも抜群です。


ただ、そういうプレーをする為には、2ライン間でマークを外した瞬間にパスを呉れるゲームメーカー、SBとCBの間にスペース作るためにサイドにボールを散らしてゲーム作ってくれるゲームメーカーが必須なんです。というか、いないと話にならない。


むかーしの話ですが、香川がJ2でやってたとき、セレッソが最下位の水戸に負けるという珍事がありましてね。メンツみてみたら、セレッソのゲームメーカーが累積でいなくて、「ああボランチからパスがでなかったんだな・・・」と。


日本代表だったら、遠藤がいるから問題ないですけど、サヒンがいなくなってから、ドルトムント、ゲームメーカーの不在問題が片付いてません。新加入のギュンドガン、全然、そういうの出来てないし。


なんで、当分、香川とドルトムント、駄目なんじゃないかと。去年と同じサッカーしたいなら、冬にレフティのゲームメーカー取らないとやばいと思いますよ。こないだは、4−0で勝ったけど、チームの問題であるゲームメーカー不在の問題が片付いたわけじゃないので。


もっとも、これは日本代表の4231の問題でもあるですけどね。遠藤がいないとgdgdになるのは、ベトナム戦の後半でも、韓国戦の後半でも、顕著に出たので。


遠藤が元気なうちは問題ないと思ってますが、年が年だし、さっさと遠藤の後継者問題片付けないと、遠藤が怪我した途端に、ザックの無敗伝説が終わると思ってます。今年のドルトムントがさっぱりなのと同じ理由で。


あと、遠藤やサヒンみたいなゲームメーカーがいると、守備もよくなります。なんでかっていうと、相手のFWが中盤の底のサヒンや遠藤を追っかけ回して、どんどん消耗していくからです。北朝鮮戦なんて特にそうですが、テセが遠藤を追っかけ回して、消耗しまくって、攻撃の時にはヘタってました。


なんでFWがゲームメーカーに張りつかないといけないの?っていうと、根本的に、中盤の底に降りてくるゲームメーカーをボランチかSHにチェックさせるのは、無理があるんですよ。だって、ボランチかSHが遠藤をチェックしに出ていったら、香川が、その瞬間を狙って、2ライン間で、空いたスペースに入り込んでパスを引き出すので。


まぁ、そんな訳で遠藤がいなくなると、相手のFWは、中盤の底のゲームメーカーを追っかけ回すタスクがなくなるので、俄然楽だし、攻撃に専念できちゃうんです。優れたゲームメーカーって攻守兼用なんですな。


まぁ、そういう訳なんで、さっさと遠藤の後釜問題にケリをつけてくれる選手が出てきてくれたらいいんですけどね。現状、見あたらないのがなんとも。ケンゴも年ですしねえ・・・・


今日はそんな所で。

姿勢のいいケンゴ姿勢のいいケンゴ 2011/10/14 08:01 ヤットの後継問題、これは難しいな
コロコロPKもそうだけど、技術的なもん以上に彼の存在意義を決定づけているのが、精神的なタフさだから、柏木のようなモテ男ややる気が空回りするようじゃむりでしょうな

compyacompya 2011/10/14 09:16 今年のドルトムント見てて直感的に「こりゃ遠藤が必要だ」と思ってたのですが、
理論的な裏付けを拝見して我が意を得たりという感じです。

左利きでボールを捌けるゲームメーカーは確かに若い世代にも余り見ないですね、
すぐ思い当たるのは福岡の鈴木くらいです。

きいよんきいよん 2011/10/14 10:50 それにしても、ヤットと俊輔の差はどっから顕在化しちゃった
んだろ・・・ジーコん時はこんな展開になるとはまったく予想できなかった・・・

カレーカレー 2011/10/14 10:54 扇原くんとかどうですかね?

aa 2011/10/14 15:54 いつも読むのを楽しみにしています
来月のアウェー2連戦の記事も書いてもらえると嬉しいです

コニーコニー 2011/10/14 19:39 私も数年後の扇原くんに期待しています。

えぬえぬ 2011/10/14 22:32 後釜期待候補は扇原柴崎小島ですかね

HATHAT 2011/10/14 22:36 やっとの後継は大変難しい。清武をトップ下にして、本田をボランチにコンバートするのがいいのじゃないでしょうか。それか、遠藤に省エネプレーを極めてもらってブラジルまでは頑張ってもらうか

BUMPBUMP 2011/10/14 22:42 いつも解りやすい解説ありがとうございます!代表の試合の後にいつも更新を心待ちにしてる自分がいます。

遠藤の後継者難しいですね。あそこまで正確な縦パス出せるのはビッグクラブにもあんまりいないと思います。

ななしななし 2011/10/15 00:31  アタッカー全盛の時代だからこそ、ボランチの位置でゲームメイクできる選手が必要で遠藤の評価が高まっているのはいいこと。メッシがアルゼンチンで苦しんでいるのは、シャビや遠藤やシャヒンといったゲームケーカーがいないから

slawboatslawboat 2011/10/15 19:44 20代後半あたりで開花しそうなプレーメーカーがほしいですね。全盛期ジュビロ時代の名波や現在の遠藤しかり。

2011-10-11

[]日本代表対ベトナム代表のレビュー。主に343について。 日本代表対ベトナム代表のレビュー。主に343について。を含むブックマーク

皆様こんにちは。といっても、これ書いてるの夜なんですが。本日はベトナム戦における日本代表の343のお話をしようと思います。ただ、その前にちょっと寄り道して、先のエントリで、複数の方が指摘してた事について、簡単にお答えしようと思います。


433対343問題。「リベロを中盤にあげてWBを下がらせればいいんじゃないの?」


ザッケローニの343とバルサの343のお話


こっちのエントリで、343が433と対峙したときに起こる問題を話しました。

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こっちの図で示しましたが、343は、433と対峙すると問題を抱えます。マッチアップ的に、中盤の底のボランチ、アンカーと呼ばれますが、こいつを見る奴がいないんです。この問題を解決する方法として、複数の方が、「リベロを中盤にあげてWBを下がらせればいいんじゃないの?」という指摘をされていました。


しかし、その考え方そのものが、343でなく433が流行する理由なんです。


まずですが、中盤での数的不利を解消するために、リベロを中盤にあげたとしましょう。


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この場合、問題になるのは最終ラインのところが2バックになってしまい、サイドへのロングボール攻撃に弱くなるって所です。2バックでは幅をカバーしきれないのはサッカーの世界では経験的にわかっていることで、これでは守りきれません。そのため、ロングボール対策の為、WBが下がらざるをえなくなります。するとどうなるか?


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はい、こうなります。図をみてください。リベロが中盤に上がり、WBが下がり目のポジションを取ったら、それは343でなく433そのものです。


元々、ザックの343は、サイドにボールを出されると、5バックでなく4バックで守ります。そのため、サイド攻撃を食らうと、433で守ります。しかし、中央にボールが有るときでも、中盤での数的不利を嫌って、リベロが中盤にあがり、WBが下がり目のポジションを取るようになると、サイドでも中央でも433で守る状態になります。


ようするに、どこにボールがあっても、433で守る状態になっちゃうわけですよ。そうなったら、複雑な事やらんで最初から守備は433でやったほうがいいって事になる。それが、結局、3バックでなく、4バックが主流になる理由なんです。1トップ、3トップが主流なのが今のサッカーで、442やってるチームでも、ポゼッションしてるときは、2トップが縦割りで、1トップ1シャドーが多いですしね。


433でも、ザックがやってるサイドに3人集めて数的有利って戦術は出来ます。ボランチを一枚、最終ラインに降ろして、両CBを開かせ、両SBを押し上げる方法ですね。バルサがよくやるし、ブラジル出身の監督が好むやり方です。ブンデスでもトップメラーのレバークーゼンとか、クロップのドルトムントがやってました。守備時には4231だけど、攻撃時には361に変形するスタイルですね。セレッソも、その系統だったりしますが。


守備時には433で守り、攻撃時には343に変形するって選択をするほうが、個人的にはモダンだと思うんですが、ザックは多分3バックが好きなんでしょうね。なんか3バックにやたらとこだわるので。


最近は、442で守って、攻撃時には4411になったり、361に変形するチームとか結構あるので、そのあたりが流行なのかなと思ってます。


あと、最終ラインをFWの数に合わせて、調整するのはビエルサやオシムの得意技でした。


ビエルサ「4バックに1ボランチ、攻守のバランスを取るMF1人にトップ下1人、2ウィング、そして1トップ。これが我々の基本形となる。もし対戦相手が2トップで攻めてくるのなら、DFの1人を中盤に上げる。」


ま、お答えとしては、こんな所です。要は、リベロを中盤にあげてWBを下がらせるってアイデアは、そのまま、343でなく433にモデルチェンジする発想そのものなんです。みんな、同じこと考えるから、343でなく433が流行してるんです結局。


ザックの343の戦術について

結構、細かい話になるので、興味の無い人にはホントにアレな戦術の話ですが。


えーと、最初に、まず、ザックの343の人選の話から。これは、ガスペリーニの343とそう変わらないところがあるのですが、ザックの343もガスペリーニの343もCHは崩しとフィニッシュの局面には参加することを求められていません。求められるのはビルドアップとフィルター機能です。


役割的には、おおざっぱにいってこんな感じです。図でやりますが、

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こんな感じです。


遠藤がいるかいないかは、実は343では、さほど問題でなかったりします。ボランチにかかるビルドアップの負担は、4231ほど高くありません。一方で、ビルドアップの負担が高いのは、ワイドに開くCBで、ここが実は肝になります。左右に開くCBのフィードは、このシステムのキーになります。


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両サイドで、こういう形を作るのが理想です。サイドで数的優位を作れているので、CBが相手のSHを一人、前に釣り出せば、WBがフリーになります。このフリーのWBを如何に、SBの裏に送り込むかが、キーポイント。

ただし、相手も、それをやられたくないので、フツーは、FWがサイドに開いたCBにチェックに来ます。

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こんな感じですね。実際は、一人は中央に残り、片方がチェックにくるんですが。


ここも図でやります。ちょっと見にくいのですいませんが。


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図に書き入れて、ごちゃごちゃしちゃったんですが、まず最初に大事なのは、ボランチとCBのボール回しで、相手のFWの位置を動かす事です。どちらかのサイドにFWを引き寄せてから、逆サイドのCBにボールを渡します。この作業を上手くやらないと、CBがすぐにFWに寄せられてしまい、サイドでの数的優位を作れなくなります。


サイドに開いたCBがボールを持ったら、ドリブルを入れて、ハーフウェーラインまでポジションを上げ、SHを釣りだします。その動きに連動して、ウィングが、斜めに下がってくる動きを行います。この動きに釣られて、相手のSBが最終ラインから出てきたら、WBは、ウィングの動きに合わせて、SBの空けたポジションに走り込み、CBからの縦パスを引き出し、裏へと抜け出します。これが基本形となります。


ただ、これは基本の話で、相手のSBが食いついてこなかったら、一度、ウィングにボールを当てます。以下のようなボール回しで、裏にボールを入れます。図でやりますが


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こんな感じです。ウィングの下がって来る動きに、相手のSBがついてこない場合は、一回、ウィングにボールを入れます。で、そうすると、相手のSBは、ウィングのチェックに出てきます。ウィングは、相手のSBのチェックが遅いなら、そこでターンしてもいいし、チェックが早いなら、一回ボランチに戻して、ボランチから、WBに縦パスを入れます。



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これは、CBに当たりにボランチが出てきたケースです。ボランチがサイドに出てきたら、相手の中盤中央のDFで残っているのは一枚だけになります。この場合は、中央を狙います。ウィングは、このケースでは中央、トップ下のポジションに入るべきです。そして、CBは一度、ボランチにボールを入れ、ウィングとCF、ボランチで中央に起点を作ります。


ベトナム戦分析の前に、ザックの343を使おうとする際に常に問題となる事

最初に、これをはっきりさせようと思うんですが、ザックの343を日本でやろうとする場合、二つ、大きな問題があります。箇条書きすると、


1,日本にはワールドクラスのセンターフォワードがいない。

2,レフティでフィードの良いCBは滅多にいない。

になります。


一つは、センターフォワード。世界と戦えるレベルのセンターフォワードは日本にはいません。ビアホフドログバやイブラみたいなスーパーなCFは日本にはいません。そのため、CFのポストプレーには、あまり期待できませんし、組み立てにCFを絡めるのは難しくなります。


つまり、日本で、ザックの343をやる場合、組み立てで、CFの助けをえることが出来ません。そのため、ウィングとCBにかかるビルドアップの負担は極端に大きくなります。ビルドアップの能力の非常に高いCB、2ライン間でマークを外して前をむく事が上手いウィングが、どうしても必要になります。問題は、そんな選手がいるかどうかです。センターフォワードにワールドクラスの選手がいない為、ウィングとCBの負担が極端にでかくなるわけです。


そして、もう一つ。これは、日本のみならず、世界のどこで343をやるのでも問題になることなんですが、左サイドに流れるCBの人材難です。通常、左サイドから縦パスを入れる際は、レフティの選手が使われます。左サイドでは、レフティの選手のほうが、縦パスを入れやすいんです。DFから遠いほうの足でボール持てますからね。ところが、レフティでフィードの良いCBなんて、世界的にみてもレアなわけです。


ザックがミランにいた頃は、両方の足で蹴れるマルディーニがいたから良かったものの、日本にゃ、両方の足で蹴れて、左サイドからビルドアップできるCBなんて、ちょっと見あたりません。遠藤が偉大なのは、右利きなのに、左サイドからのビルドアップを苦もなく出来るところで、あれが出来るから、遠藤が凄いわけですよ。それと、日本代表の左サイドが機能してるのは、遠藤が左サイドに流れて、長友や駒野を前に送り込み、そこからゲームメイクしてくれるからなんです。遠藤無しに、日本代表の左サイドは機能しません。実は、日本代表の4231は遠藤がいなくなったら、日本代表は、組織的に攻撃する術を完全に失います。日本代表は、現在、左サイドからしか、組織的に攻撃できてないので。そして、あの位置からビルドアップできるボランチって、今、極端に日本で不足してるんです・・・・結局、ベトナム戦の後半、完全に組織レスのサッカーになってたのは、あそこからビルドアップ出来る奴が誰もいなくなった事が原因でもあるので。


実は、今回、左サイドの底、ここで大きな問題が起きてました。


ベトナム戦の343、機能した右サイドと機能しなかった左サイドの明暗


さて、恒例の写真による分析にうつりますが、今回、右と左で、明暗の分かれた343でした。右は機能していました。問題は左です。ぶっちゃけ、開始、5分で、「ああ、こりゃ、左は機能しないな」というプレーがありました・・・・


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一連の流れをまとめましたが、どんな感じでしょうか。最初に、343でのビルドアップのやり方をくどくどと書いたのは、ここで誰が良くないのか、はっきりさせたかったからです。


槇野、長友、香川のポジショニングは、ほぼ理想的。香川は、CBとSBの間でフロートするポジショニングをしており、SBが香川について、最終ラインから出てしまっています。そして、ボランチとSHが、上がった槇野を見ている。結果として、中央の守備が緩くなっており、長友は、SHが槇野を見ているので、SBが空けているポジションに動き出している。要は、理想的な状況が生まれているんです。ここで、日本は、


1、槇野がベトナムのボランチを引きつけてから長谷部にパス出してボランチ二枚を釣りだし香川を中央に進出させて中央突破

2、SBの裏に走る長友にスルーパスを入れて、サイドを抉ってクロス


って崩しに入る前段階まで来てるんです。ところが、槇野はどちらもせず、後ろに戻してしまう。明らかに、ビルドアップで問題を抱えてます。あそこで、CBから縦パスが入らないようだと、左サイドは機能不全に陥ります。


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これは、前半10分の場面ですけど、頭かかえてしまったシーンです。槇野、全然、周囲が見えてない。シンプルに長友に出していいシーンで、長友に縦パスが入らない。で、香川に当ててしまう。香川は二人に寄せられてるので、槇野に一回戻すんですけど、その際、ボランチが槇野の所まで出てくる。ここで、逆に、もう一回チャンスが生まれてるんです。ボランチが槇野に当たりに出てきたことで、相手の中央のDFが薄くなってます。あそこで、長谷部に当てれば、もう一枚のボランチが出てきますから、CBとボランチの間にスペースが出来ます。そこに香川か藤本が入ってパスをもらえば、一気に崩しにいけます。ところが、槇野は、ここで、何故か、SBの裏にロングパスを出してしまう。これだと、もう、左サイドはどうしようもない。二度も崩しのチャンスをフイにしてしまっている。


で、他にも


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こんなのとか

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こんなのもありましたとさ・・・・とにかく、槇野、これだと、次にザックに呼んでもらえないと思います。危機感もったほうがいい。所属チームでも全然試合に出れてないし。今回、日本代表の左サイドは全然機能してなくて、その原因は、香川が不調そのものだった事と、槇野がビルドアップをまるで出来てなかった事です。というか、レフティでフィードできるCBを探してくるか、遠藤をCBで使うくらいしか、方法ないと思いますよ、マジでコレ。


さて、一方で、感心したのが右サイドです。特に感心したのがイノーハ。まるで、遠藤みたいでした。絶好調。


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これにはホントに感心しました。これは、単純に伊野波が凄い。一人でボールもってもちあがって、相手のSHとボランチを引きつけて、その裏にいる香川に縦パスいれたんですからね。今回の伊野波は、ビルドアップに関しては、遠藤ばりのパスを何本も通していて、感心しました。



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で、これも感心したシーンです。伊野波のフィード絶好調。


ついでにもう一つ。343らしい右サイドの動きです。


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これですね。伊野波、フジモン、駒野の動きは秀逸で、上手に連動してます。で、やはり褒めるべきは伊野波のフィード。相手に全然読まれていないので、フジモンにバシバシ通る。


今回、343の右と左で明暗が分かれたのは、ここで、槇野のフィードが、カットされたり、見当違いのパスだったりと散々だったのに比べ、伊野波は、非常によくビルドアップ出来てたんです。感心するほどでした。


ビルドアップの難しさ

で、なんですが、ここまで槇野のビルドアップと、伊野波のビルドアップを比較してきました。槇野をかなりdisちゃいましたが、元々、あれは難しいポジションなんです。


ザックがミランで343やってた時は、左CBにはマルディーニがいました。右利きでしたが、実質両利きといって良い選手で、16才で左SBにコンバートされてから、毎日、左足の練習してきたって選手です。そういう選手がいたから、問題をかかえずにすんだ。


ただ、普通のチームにとっては、これが大問題になるんです。レフティでフィードができるCBなんて、滅多に見つかるもんじゃない。


そもそも、フィードのいいCB自体、貴重なのに、レフティとなったら、普通のクラブじゃ、まずみつからないし、所有できない。そういう選手がいるチームはホントラッキーなんです。代表レベルでも、組み立てできるレフティのCBなんてレア中のレアですしね。


それから、これは、練習でどうにかなる問題じゃないんですよ。出来る選手と出来ない選手、これが明白で、「出来る選手」ってのが探してくるしかない。


そういや、日本代表のU22、マレーシア戦で、セレッソのレフティのボランチの扇原が良い動きしてたんで、ちょっと紹介しときます。


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まずはこれ。この場面。注目して欲しいのは、右ウィングの清武が、SHとボランチの間に降りてきてるトコです。この動きは、U22でも、A代表でも、ザックの343でも、ウィングの基本の動きです。ここで、CBからボールを受けて、ボランチに落とすか、そのままターンするってのが、A代表のウィングに求められる動きなんです。もし、SBが清武のマークで最終ラインから出てきたら、SBの酒井がそこに走り込んでボールを引き出します。


ただ、この動き自体はポピュラーな動きです。有名なのはゼーマンの433ですが、バルサも同じ事はよくやります。なんで、マレーシアDF陣に読まれてます。マレーシアDF陣は、右にスライドして、その動きに対応したポジショニングしてます。


ただ、ここで、相手の裏をかいたのが扇原のFW二人の間に降りてボールを受ける動きでした。これで、相手のDFは意表を突かれたんですね。右から来ると思ったら、中央でいきなりボランチがボールを受けて前を向いたので。


ここから、扇原が、トップ下に縦パスを入れて、清武がその落としを受けて、そのまま中央にドリブル。相手のDFを中央に集めておいて、サイドに開いたトップ下の東にパス。これを東が決めて、日本が先制したシーンです。


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で、特に感心したのがこっちですね。動き的には、セレッソのマルチネスから学んだ奴でしょうが、右CBがボールを持ったとき、ボランチの扇原は、逆サイドにバックステップで、どんどん向かっていきます。ボールと逆サイドに動く。ボランチの基本的な動きの一つですが、この判断が凄く良かった。


この判断がはやかったせいで、相手のFWが右サイドに引き寄せられていた為、右CB→左CB→扇原とボールが繋がった時に、FWのプレスを外すことができました。で、マレーシアのブロックの中から、一人、ボランチが当たりに出ちゃったんですね。


そして、ボランチが一枚、当たりにでちゃった事で、出来たスペースに浦和の原口が降りてきます。扇原は、その動きを逃さず、原口に縦パスを入れる。原口の動きに、SBが釣られているので、SBが空けたスペースには左SBのゴートクが上がる。原口は、ターンすると、そのままドリブルして中央にカットイン。そのままシュートを打つ、と。いい攻撃でした。


扇原の紹介をしたのは、この前の試合では全然駄目でしたが、こういう事ができる貴重なレフティだからです。上背もあって、CBもやってる子です。そんなわけで、順調に成長すれば、ひょっとしたらA代表から声かかるかもしれません。343の左CBとしてね。まあ、今のトコ、守備力に欠けるとこがあるので、呼ばれないでしょうが、若いし、伸びしろがあるんで、ちょっと注目してる子です。


で、まとめに入りますが

今回、はじめて、343での香川の左ウィングがみれたんですけど、あれみて、「ああ、ザックはよっぽど343がやりたいんだなあ」と思いました。


っていうのも、343での香川の使い方と、4231で香川がほとんど一緒だからでしてね。ああいう動き方を教え込んどけば、343でも香川をスムーズに左ウィングで使えるんで。それに、香川は、CFのポストプレーがなくても、2ライン間で前を向くプレーが上手いので、CFにドログバがいなくても、ああいうタイプをウィングにおいとけば、日本代表の343でも崩しのプロセスに移行できる。


ザックのサッカーを一年見てきましたが、ザックって、ウィングを使ったサッカーが好きだって感じです。というか、攻撃の引き出しが、ウィングを使って崩すサッカーなんです。343で名を馳せた人なんだから当たり前なんですけどね。


SBとCBの間でフロートしたポジションをウィングに取らせ、SBを最終ラインから引き出す。

ウィングが斜めに降りてくる動きと連動して裏を狙うサイドアタッカー

サイドでの数的優位からボランチをサイドに釣り出して、ウィングを中央に絞らせる等々。


最近、原口と清武が代表に呼ばれた理由も、これでようやくわかりました。どっちも、上記のような動きが得意な選手ですからね。U22のキャプでも、原口と清武はそーゆー動きしてるですしね。ドリブルが出来て、2ライン間でボールを引き出して、前を向ける選手です。二人ともね。そこを見て、「あ、こいつ使える!」と思ったんでしょう。まあ、A代表に入りたいなら、ああいう動きができるようになるか、フィードができる左CB目指すのが、今一番てっとりばやいんじゃないかと。


ザックは4231でなく、433やったほうが幸せになれるんじゃないかと、そんな事を思いました。

シトウシトウ 2011/10/11 04:32 3-4-3右サイドは伊野派&内田+本田(清武)で機能すると思います。
それよりインテルでもそうでしたが長友が上手く動けませんね。彼のダイナミズムが
まるで生かせてないのが歯がゆかったです。
中盤の底についての解説もぜひ聞きたいのでお願いします。
私は左右に素早く散らせない2枚のボランチの判断の遅さも気になりました。
細貝・阿部・柏木(・長谷部)レッズばかりですがw

通りすがり通りすがり 2011/10/11 10:13 左利きのCBと言えば中田浩二ぐらいでしょうか。ただ年齢的に厳しいですが。
あとは明治大からFC東京に加入が内定した丸山祐市も左利きのCBですね。去年のアジア大会のメンバーに選ばれ(怪我で辞退しましたが)今年のユニバーシアード優勝にも貢献したみたいで楽しみです。こちらはプロでどれだけやれるかですが。

よっしよっし 2011/10/11 13:47 この試合では3-4-3で遠藤をビルドアップに組み込む時にはどうするのか気になりました。ガンバでもよくやっている左SBを上げたスペースに滑りこむ方法は343ではちょっとやりずらいですよね。WBはもともと高い位置だし、外CBは組み立ての為には上がりますがSBのオーバーラップ程あがるのをデフォにするのは危ない。3バックの間とか大外に入ると瞬間的にはSBが全然上がっていない4バックと同じ意味だから頭数は後ろに重たいし。基本的に最終ラインまでには下がらず、少し前でレシーブしてからの仕事に徹するんですかね?チェコ戦を復習してみたくなりました。

れいぶんれいぶん 2011/10/11 18:27 長友が動きにくそうなのは私も感じてました。
中盤の左に入っていると、後が気になるのと、香川があまり中に切れ込まなかったので入りにくかったのかと思っていましたが、CBからのフィードがじれったかったのも確かでした。
遠藤が加わり、香川+長友で左を崩せればかなり違うのかもしれませんね。
ザッケローニ監督は、遠藤の次の世代を探しているのかな? と思って観戦していました。
発言を聞いていると、本田が後釜を狙っているようですが、、、どうなんでしょう?
私は基本的に親善試合では「監督は実験」「選手はアピール」をしてくれればいいと思っているので、、、、結果的に勝ってくれれば良いですけど。

ゆうたろうゆうたろう 2011/10/11 18:36 ザックは早く解任されるべきだ!
こんな老害を次はどこが拾うのか、楽しみだな。

ゆうたろうゆうたろう 2011/10/11 22:00 ほらな、すぐに3-4-3使わなくなったww
お得意の3-4-3使わないならザックである意味がないからな、監督変えたほうがいいな。

2011-10-06

[]ザッケローニの343とバルサの343のお話 ザッケローニの343とバルサの343のお話を含むブックマーク

こんばんは。今週は代表ウィークで、明日はベトナム戦なんで、今日はザッケローニの343のお話でもしてみようかと思います。ついでに、バルサの343についても触れます。この二つは、色々あって、関係のあるお話なんで。

というわけで、まずはザックの343から始めようと思うんですが、ザックの343については、季刊「サッカー批評」の2010年48号にイタリア在住ジャーナリストの宮崎隆司の評価記事があって、そこに大体の事は書いてあるんで、ちょっと引用させて貰います。


ザックがミランで成功したときのサッカーのサッカーの特徴と、彼のサッカーの哲学とはどんなものでしょうか?

 当時、まだ若かったアッビアティを起用し、DFは右からサーラ、コスクルタ、マルディーニ、MFは右からヘルベク、アルベルティーニ、アンボロジーニ、グーリー、FWは右からレオナルド、ビアホフ、ウェアの343でした。それがシーズン半ば以降、3412に変更されると、トップ下にボバン、2トップがウェアとビアホフという形です。アルベルティーニはゲームメーカーとしての資質を兼ね備えていましたが、「質か量か」というところで「量」を求めた中盤でしたね。

 日本ではザック=攻撃的なサッカーと言われていますが、イタリアではそうは言われていません。それを裏付けるのが、ミランの中盤です。攻撃は前線の3人に任せて、中盤はひたすら相手の攻撃を潰すというサッカーでした。

 イタリアでは伝統的に4枚のDFでしたが、3枚にするというのは、当時としては新しかったですね。だからこそ、これだけザックの名前が一世を風靡したわけです。日本代表監督就任会見でザックのサッカーは攻撃的かと言われて「そうではない」と答えていましたよね。あくまでもバランスを重んじると。まさしくその通りだと思います。

 ザックの哲学は、ミランのサッカーでいえば両サイドのヘルベクとグーリー、サイドでの守りと攻撃です。それなくて成立サッカーではありません。彼の3バックにおける真ん中、コスタクルタがやっていたポジションは、システム上、リベロ的な資質が求められるわけです。一番分かりやすいのはバレージですが、そういうセンターバックが必要とされる。真ん中にはビアホフのような大型のFWがいて起点になると。極めてシンプルで典型的な343です。これこそが彼の哲学なのではないでしょうか。



ちなみに、Number plusの2010の10月号で、オシムのロングインタビューがあるんですが、


−イタリア人でありながら、攻撃指向の監督でもあります。

「ビアホフ、アモローゾアッピアーらを起用して、最初はウディネーゼで成功した。ビアホフはミランにも連れて行った。ウディネーゼのようにプレーしようとしたら、ビアホフのようなタイプは必要不可欠だ」

−屈強な大型FWがトップで頑張る。

「前線で精力的に動き戦える選手、ビアホフやドログバのような選手がトップにいなければ、ああいうスタイルで戦うのは難しい。ならば誰が日本のビアホフになるのか。たぶん今は隠れていて、見いだされるのを待っているのだろう」



あと、ついでにガスペリーニの343について、WSDの344号にマウリツィオ・ヴィシディのコラムがあったんで、その中から、ちょいと引用もしときます。ちょっとザックの343とは違うところもありますが、参考になるので。


 3トップは原則的にペナルティーエリアの幅でプレーする。ビルドアップから崩しのプロセスに移行する大きなきっかけとなるのが、CFによるポストプレー。敵のDFを背負って中盤から縦パスを受けると、それを敵2ライン間のスペースに入ってきたウィングの一方に落とす。もう片方のウィングと逆サイドのウィングバック、そしてポストプレーを終えたCFがタイミングを合わせて裏のスペースを狙う。これが典型的な崩しのパターンだ。

 ガスペリーニは次のように語っている。3トップのコンビネーションは2トップのそれよりも、教えるのがむしろ簡単なのだと。緻密なシンクロにズムを必要とせず、それぞれが単独で求められる動きをするだけで、ひとつの連動したコンビネーションが生まれるからだと。CFはポストプレーから裏を狙う動き、ウィングは2ライン間に入り込んでスルーパスを供給するプレーと、裏のスペースに走り込む動き。果たすべき仕事はどちらもシンプルだ。

(注 筆者によって本文にある括弧内の名前部分は省略されています。)


さて、ちょっと図を使って、ザックの343が442と対戦した場合のマッチアップの解説をさせて貰います。赤のチームが343です。

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上記の図になりますが、3バックで2トップをみます。そして、相手の中盤4枚には、ウィングバックとセンターハーフの4人で対応。SBにはウィングが、CBにはCFが対応します。ザックの343での守備の特徴は、ウィングとCFの守備負担が非常に低い事ですね。自陣にまで戻って守備するタスクは、あんまありません。ハーフウェーラインあたりまで守備すれば良くて、その後は後ろ任せです。



で、攻撃時なんですが、こう変形します。


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特徴的なのは、ボールを持ったときにワイドに開くCBで、ワイドにCBが広がる事で、サイドで数的優位を創り出します。サイドでの数的優位を利用してボールを運び、CBに楔のボールが入った時に一気に崩しのプロセスへと移行します。ガスペリーニはミリートを使い、ザックはビアホフを、日本代表では前田を使ってましたが、皆、ポストプレーが上手な選手達です。FWがポストプレー下手だと崩しのプロセスにいけないんですね。


さて、ザックの343やガスペリーニ343は中盤がフラットに並ぶので343フラットとも呼ばれるスタイルです。しかし、この対極のスタイルもあります。それがバルサの343です。クライフとレシャックによって考案された究極の442殺し。それがバルサの343です。



バルサの343。442殺しの343。

さて、バルサの343は中盤がダイアモンドに並ぶ事から、343ダイアモンドとも言われます。しかし、これだけじゃバルサの343の説明にはなりません。あれの核となる部分は、図での説明が一番わかりやすいので、図でやりますね。



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ちょっと図に入れる数字を間違いました。これ、442vs343です。グアルディオラとクーマンだけ名前が入ってますが、彼らがバルサの343のキーマンだったからです。正確には、ドリームチームといわれた時代、クライフ監督時代のバルサですが。


ノーマルの状態だと、何が違うのか、よくわからないと思います。ですが、ポゼッション時に、こいつは変形し、こんな形になります。


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矢印で書き入れましたが、まず、バルサがボールを持つと、センターフォワードが中盤に下がって来ます。そしてCHとCB二人がワイドに開きます。この状態で何が起こるのか?それが以下の図です。


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はい、これです。それぞれのマッチアップを円で囲みましたが、グアルディオラとクーマンが、完全にフリーになってるのが分かるでしょうか?このポジションチェンジによって、バルサの343は、442に対して、中盤で数的有利を確保しています


バルサの343は、意図的にセンターフォワードを捨て去り、代わりにウィング二枚を残しています。ウィングがサイドにいるので、サイドバックは上がれません。一方、CBもバルサのCFを追いかけて、中盤には上がれません。もし、中盤に上がってしまうと、バルサのウィングに、空いたスペースを使われるからです。バルサは、この形を使って、相手の最終ラインで相手に2枚余らせます


サッカーはGKをのぞいて10人のフィールドプレーヤーがいます。そして、最終ラインで二枚余っている状態だと、他の所で手が足りなくなります。具体的には中盤と前線で数的不利に陥ります。裏を返すと、相手の最終ラインで二枚余らせる事に成功すれば、攻撃側は中盤と最終ラインで数的有利の状況を作れます。つまり、中盤と最終ラインでフリーなプレーヤーが一人ずついるって事です。


ドリームチーム時代のバルサでは、このフリーになるのがクーマンとグアルディオラ。この二人を使ってボールをポゼッションし、崩しに移行するのがバルサの343です。この形は442に非常に相性が良く、442側は、中盤から前でプレスでボールを奪うことは非常に難しくなります。何故って、数的不利だからです。数的不利でボールを奪いに言っても高い確率で失敗に終わるのは誰でも知ってることです。


ちなみに、バルサの433は、4411をメタしたものです。以下のような形で相手をハメこみます。


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下がって来るメッシを利用して、中盤で数的有利を形成できてるのがわかると思います。基本的な仕組みは、343の時と同じですが、相手が1トップ1シャドーなので、CBは二人にして、相手のトップ下にあたる選手にアンカーを当ててます。そして、二人のウィングを使って、相手の最終ラインで2人余らせます。後は、下がって来るCFを使って、中盤での数的有利を形成します。目的は勿論、シャビをフリーにすることです。この形で、シャビをフリーにして、そこを起点にして攻めに出ます。CLのマンU戦だと、こんな感じでした。


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あの試合、マンUは最初に激しいプレスでバルサのボール運びを寸断することに成功してたんですが、バルサが相手のマークとゾーンを確認し、メッシがギグスの前に降りてきて、シャビがそれに伴い、ブスケッツの横に降りてくると、マンUのプレスが意味を為さなくなりました。四角で囲んだエリアで、バルサのプレーヤーが四人、マンUは3人です。これでプレスをかけても、交わされるに決まってます。ここで起点を作る事に成功したバルサは、完全にゲームを支配し、マンUをまるで二流のチームのように蹴散らしました。


グアルディオラやシャビのように、繊細なゲームメーカーが、なんであんなにフリーでボールもてるのか、不思議に思う人もいるかと思いますが、それは、こういう形で、ゲームメーカーがフリーになれる仕組みをチームで作ってるからなんです。バルサはセンターフォワードを意図的に捨ててます。サッキのミランは、ファンタジスタとウィングを捨てることによって、プレッシングサッカーを作り上げましたが、クライフのバルサは、センターフォワードを捨てることによって、442殺しの343を作り上げることに成功したわけです。


この辺り、サッカーの世界にもトレードオフの関係が働いてるわけです。何かを得ようとしたら、何かを捨てないと行けない。サッキは、バッジョのようなファンタジスタとウィングを捨てた。クライフはトップ下とウィングを保存し、センターフォワードを切り捨てた。そして、独自のサッカーを作り上げた。そういうわけです。



ザックの343の問題点とピクシーによるレクチャー

さて、ザックの343なんですが、ある種の穴があります。実は、ちょっと前に行われた日本代表対Jリーグ選抜の時、ピクシーが、そこを突いてきてます。上手くいったわけじゃないですが、あの試合の後半、日本代表はちょっとした問題に突き当たってました。


あの試合、日本代表は343をテスト。一方、ピクシーは名古屋でも使ってる433で挑んで来ました。ザックに華を持たせるなら、442でやってあげればいいんですけど、ピクシーも嫌らしい。


さて、343の問題点は、433と対峙すると、あぶり出されます。


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このマッチアップを見ていただければ、すぐにわかると思うんですが、中盤の底、アンカーのポジションの選手を見る奴がいないんです。433側は、ウィングを中盤あたりまで下げとけば、ザックの343は、最終ラインを4バックにしません。そのおかげで、相手の最終ラインでは、FW一人をCB3人で見る現象が引き起こされます。


その結果、何が起こるか?つまり、バルサと同じではめこまれるんです。433側はウィングが下がり目のポジションを取ることで中盤で数的優位を確保できる。


同じ事が、4231との対戦でも引き起こされます。


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図に書き入れましたが、トップ下の香川を中盤に下がらせて、遠藤を中盤の底に降ろせば、遠藤がフリーでボールを持てるんですね。


チャリティーマッチで、俊輔がよいボールを捌いてましたけど、中盤で数的優位なんですから、そこを起点にすれば、色々出来ちゃうんですよ。あの試合、日本代表が前半は圧倒したし、後半はカズのゴールと、そういう問題がクローズアップされる要素をかき消すモンがあったんで、こいつが問題になることはなかったんですけど、この問題をどうするのか、それが試合の中では見えてきませんでした。


ある意味、ピクシーは、あの試合で、すでにザックの343の問題点を指摘してるんです。中盤のボランチにケンゴ、小野、俊輔と使って、あの場所で、彼らのうち、一人がフリーになっちゃうけど、ザックどうするんだい?って形でね。どの選手も、素晴らしい技術の持ち主で、ボールを持てば違いを作るパスが出せる選手ですから。中盤のフィルターとしてはアレですけどね。



正直な所ですが、日本代表の4231と、343が対戦したら、僕は4231が勝つ方に賭けます。理由は、トップ下を中盤に下がらせて、遠藤を底に降ろし、そこから遠藤にボールを捌かせれば、中盤を制圧できるからです。



ここで、343フラットは、どうすればいいか?

さて、この問題を解決する方法は、大まかにわけて二つ。CBを中盤にあげるか、CFを中盤まで下がってこさせて守備させるかです。


なんですけど、CBを上げる方法は、はっきり言ってお勧めできません。以下の動きで、サイドに大穴作られるからです。


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これですね。赤で囲んだスペースが空いてしまうので、そこにCBからロングボール出されると、相当厳しいです。なんで、一番簡単なのは、CFに遠藤を見させる方法です。というか、それしかありません。CFが守備しない限り、この問題は解決しません。これは、バルサの433と4231が対戦した時も同じです。CFが中盤まで引いてきて守備しないと、バルサのレイプショー開幕です。


正直、ガスペリーニの343ですが、ミリートがちっとも守備しないので、どうしようもないという感じでした。最近は、中盤の底にゲームメーカー置いてるチームが多いんで、あそこでミリートがサボってると、守備崩壊一直線だろっていう。


で、ベトナム戦とタジキスタン戦なんですが

まぁ、相当格下ですし、普通に勝てると思うんですけど、ザックの343だと、上記の問題を解決しない限り、実戦投入は止めて欲しいんですよね。ハーフナーがいるし、攻撃面では上手くいくかもしれないけれど、守備面でどうしようもない問題がある布陣なんで。ハーフナーか李が中盤まで下がって守備してくれるならいいんですけど、そういうタイプでもないわけだし。


とまあ、色々と書いてきましたが、4231ばっかやってるのもマンネリなんで、343やるのはフレッシュな経験でいいとは思うわけです。見る側も新鮮ですし、相手が442なら、343は良いフォーメーションですしね。


ただ、相手が4411や、4231,433を使ってきたら、4231に戻してほしいなと。それだけです。相手の中盤の底に大した選手がいないなら、343でもいいんですけど、相手の中盤の底に、良いゲームメーカーがいるなら、4231でやるべきかと。

きいよんきいよん 2011/10/07 00:00 う〜ん、そーなるとやっぱポスト遠藤かなあ、問題は。本田△にやらすっつてのは
ムリ筋かなあ、スル月さんもそんな考えかと思うんだけど…

ゆうたろうゆうたろう 2011/10/07 02:26 正直、僕はザッケローニには何も期待してないので、3−4−3でここに書かれてるような守備崩壊が起きて、解任されればいいのにと思っています。
だいたい、ザックの3−4−3はもはや時代遅れと言ってもいいと思います。
現在は4−5−1や4−3−3を採用するチームが多い中、この3−4−3は相性が悪そうですし。
バルサ式の3−4−3をやるならまだ理解できますが、ザックのは・・・
だいたい、本田なしで基本フォーメーションの4−2−3−1が上手くいってないのに、使えない3−4−3なんてやってる場合かと・・・
ザックを攻撃的とか言ってるメディアは早く目を覚ましてほしいですね。
タジキスタン戦で勝てなかったら、さすがに解任論も出てくるかな?

通りすがり通りすがり 2011/10/07 04:36 分り易かった!
タダで読んじゃっていいんだろうかってレベル

テクテク 2011/10/07 08:54 こうやって図で説明してくれると理解しやすいですね。まあザックは上手くいかなかったらしっかり修正いれてくる監督なので実戦の起用の仕方にはあまり心配しなくてもいいとは思いますけど。今夜のベトナム戦楽しみですね。

鹿鹿 2011/10/07 09:14 この文章を読んだ上で言うと、CFとして田代をぜひ試してほしいですね。
1トップの適正があり、守備もしっかりやるってのは、去年の山形での活躍で明らかになっていますし。

やまだやまだ 2011/10/07 10:04 鹿さん
おれも鹿島ファンだけど、田代は足もとが上手くない。ポストプレーだけなら興梠の方が上だよ。

3-4-3は攻撃時にワイドになるCBがもうちょっといいパスを出せればなとは思う。
まあ今まで、CBにキックの精度はあまり求められていなかったから、これからいいのが出てくるんだろうとは思うけど。

pp 2011/10/07 11:28 343はボランチ一つ下げて守る方法もありますね。長谷部ならGKもできちゃう長谷部ならやってくれるはず(笑)。
バルサによって、最新の戦術に躍り出た343。難しい所もありますがぜひ挑戦して欲しいものです。

ねすねす 2011/10/07 12:44 内容に納得できる面も多いですがザックJAPANの守備の基本はサイドに追い込んで囲い込むようなやり方なので
ボールがどこにあるのかも想定せずに正攻法のマッチアップだけで否定するのもなんか違う気が。
件のチャリティマッチのときも前半はアンカーに入った小笠原が出し所探してるうちに猛烈なプレッシャーで奪われる場面も少なくなかったように記憶してますが…。

まりんまりん 2011/10/07 16:32 いつも素晴らしい記事をありがとうございます。ベトナム戦とタジキスタン戦のレビュー、よろしければ書いてください! とても楽しみにしています。

にゃんこにゃんこ 2011/10/08 10:09 ベトナム戦、守備は、まぁ良かったのでは。相手があれだったけど。
しかし、中盤が…CBの攻撃参加を求めるなら、中盤もそれに合わせて動いたほうがいいと思う。距離感が遠すぎた。
あと、システム云々より、色々やりすぎて色々おかしくなってきてる気がする。

ななしななし 2011/10/08 16:46 ベトナム戦はひどかったね、ゲームメイクできる選手がいないから
グダグタになってた 本田&遠藤がいないだけであんなにひどいサッカーになる
長友も前にスペースがないので持ち前のスピードを生かしたプレーができなかったし

ななしななし 2011/10/11 16:59 ああ、ゆうたろうの思い通りにはならないね。ストレス溜まっておかしな行動を取らないようにね!

ざっくんざっくん 2012/01/01 22:09 マンツーマンだとこういう考え方もあるとおもいますが
日本代表はゾーンディフェンスですから
話は全く別なものとなってしまいます

ユリウス・カエサルユリウス・カエサル 2013/10/11 19:42 トレードオフの話は興味深いですね。深い思索を感じます。日本のサッカーはどっちつかずで終わっちゃうんじゃないかなと思っています。今年前半の大宮は驚異的でしたね。