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サッカーネタは、pal-9999のサッカーレポートに移転しました。

2012-05-31

[]ACLを巡るジレンマのお話 ACLを巡るジレンマのお話を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。本日はACLがらみのお話をしようと思います。ACL16ラウンドでJリーグ勢が全滅してしまい、Jリーグサポーターにはかなり精神的にきつい状態なんですが、今日は頑張って更新してます。




フィジカルコンディションとACL

さて、ACLの話になる場合、避けて通れないのがこの話題です。


フィジカルコンディションはサッカーの結果を大きく左右します。たとえば、あのバルサですら、代表戦の後には勝率が30%近く低下します。これは、代表の試合で消耗したバルサの選手達と、代表期間中にしっかり休んでコンディションを整えることができるチームの選手達の間で、コンディションに明白なまでの差があるからです。


欧州のビッグクラブが代表戦の試合数を減らせ減らせと、やたらと騒がしく要求しますが、代表クラスの選手を数多く所有するビッグクラブにとって、代表戦の後の勝率の低下は、もはや見逃すことが出来ない問題だからです。


そして、いわゆるジャイアントキリングが起こりやすいのが、ビッグクラブのフィジカルコンディションが落ち込みやすい開幕直度の1〜2ヶ月と、代表戦直後です。


この理由は、アンチェロッティが、「アンチェロッティの戦術ノート」の中で詳しく述べているので、そこから引用しましょう。


シーズンが開幕してからの1、2ヶ月は、リーグ戦が最も不安定になる時期だ。優勝候補の一角に挙げられたビッグクラブが思わぬもたつきを見せたり、逆に弱小クラブが意外な健闘を見せて注目を浴びたりすることは、決して珍しいことではない。というよりもむしろ、毎シーズン起こる、恒例行事のようなものだと言った方がいいほどである。


それでは、なぜシーズンの序盤にはいつもこのような番狂わせが起きるのだろうか?結論から言えば、最大の要因は、タイトルを狙うビッグクラブと、残留争いを戦う中小クラブとでは、開幕時でのフィジカルコンディションにはっきりとした差があるということだ。


タイトルを狙うようなビッグクラブは、シーズンを通して80%前後の、安定したコンディションを保つことに重点を置いて、プレシーズンのフィジカルコンディションを積み重ねてくる。一方、残留争いを戦う中小クラブは、不確定要素が多く格上相手にポイントを稼ぐチャンスがある序盤戦と、すべてが決する終盤戦にピークを持ってくることを意識して、トレーニングメニューを組む。その違いが、開幕時のコンディションの差につながってくるのだ。


具体的に説明しよう。プレシーズンのキャンプは、一年間のコンディションを左右するフィジカルトレーニングを集中して行うことができる、唯一の機会だ。そこで、どんなタイプのトレーニングを行うかによって、一年間のフィジカルコンディションの大きな傾向が決まる。


というのがあるんです。ちょっと、ビッグクラブと中小クラブのフィジカルコンディショニングの違いを表にしますが、


ビッグクラブ

  • プレシーズンに有酸素運動、パワー、持久力の向上を目的とする負荷の高いトレーニングを行う。
  • 疲労の蓄積が大きい為、キャンプ終盤からシーズン序盤にかけて一時的にコンディションが大きく落ち込む。
  • その後、コンディションは徐々に上がっていき、冬の時期にピークを迎え、その後、ゆっくりとコンディションは落ちていく。

中小クラブ

  • プレシーズンにスピードや敏捷性の強化を目的とする、あまり負荷の高くないトレーニングを行う。
  • 最初の二ヶ月程度はコンディションがきわめて良いが、その後、急激にコンディションが落ちる。
  • その後、終盤にかけて、再びコンディションは上昇していき、ラスト5試合で最高潮になる。



違いを箇条書きすると、こうなります。ビッグクラブは、序盤のフィジカルコンディションの低下は、もうしょうがないものとして受け入れざるを得ません。タイトルを狙うクラブにとって、中盤から終盤にかけてコンディションが落ち込んだ場合、立て直しが不可能になるからです。


また、アンチェロッティがこうも述べています。


フィジカルコンディションをめぐるジレンマは、開幕よりも一ヶ月近く前にCLの予備予選を戦わねばならないチームにとっては、より深刻なものになる。キャンプがスタートしてから一ヶ月あまりのこの時期に、シーズンの行方を左右する重要な試合を戦えるコンディションを作るためには、あまり大きな負荷をかけることなく、むしろスピード強化を中心とした軽めのメニューを行う必要がある。しかし、そうなると今度は、プレシーズンの間に負荷をかけておかなかったツケが、冬の訪れと共に回ってくることにもなりかねない。このあたりの”さじ加減”をどうするかは、監督とフィジカルコーチが本当に頭を悩ませる部分である。


このあたりはアンチェロッティのミランが06−07年に味わった苦悩でもあるんですけど、カルチョポリの影響で、ミランはCL予備予選を戦わざるを得なくなりました。結果として、シーズンを戦う為の土台となる負荷の高いフィジカルトレーニングを行うことができず、ウィンターブレークまでの4ヶ月、フィジカルコンディションが全くあがらず、故障者も続出、下位に低迷することになります。


また、CLグループリーグなんかでもそうなんですけど、9〜10月のCLグループリーグは、いわゆる大番狂わせが起こりやすい時期です。メガクラブのコンディションが上がりきってる時期ではないため、メガクラブが負ける事が珍しくありません。また、CL予備予選を戦ったチームは、フィジカルコンディショニングの問題がシーズン中に噴出するため、リーグ戦で大きく躓くことが珍しくありません。


はっきりいって、この時期に絶好調のメガクラブは、むしろ危ないと考えた方が良いです。冬に失速する可能性が高いからです。フィジカルコンディション的にいって、この時期にメガクラブが強いのはおかしいんです。


さて、ACLの話に移りましょう。Jリーグは春秋制をとっており、開幕は3月上旬です。さて、ここでフィジカルコーチと監督にとって問題なのはACLの開幕も3月上旬だって事です。つまり、一番、自分のチームのコンディションが悪い時期にACLのグループリーグを戦わないといけないって事です。


ACLで結果を残したいなら、フィジカルコンディションを巡る問題が噴出します。過密日程もそうですが、開幕二ヶ月にしっかり戦えるコンディショニングをしないといけません。ただし、これをやってしまうと、夏に絶対にフィジカルコンディションが落ちます。


一方で、普通通りのコンディショニングをするとACLを戦う時期、非常に厳しいコンディションで望まないとならない上に、リーグとの並行ですから、リーグ戦で大きく成績を落とす可能性が高いです。


この当たりのさじ加減は、ACLを戦うクラブを締め上げます。過密日程と移動、そしてフィジカルコンディションを巡るジレンマ。どうするかは、そのクラブのフィジコ次第ですけど、僕は、ACLを戦うチームがリーグ序盤戦で大きく成績を落とすのは、もう避けられないと考えているクチです。どうしようもないからです。


フィジカルコンディションが良い状態でACLを戦おうとすると、序盤戦はいいですが、夏に絶対失速します。優勝を狙うクラブにとって、それは絶対避けたい事です。中盤以降でつまづいてしまうと、巻き返しは不可能に近いからです。


一方で、優勝を狙う為に負荷の高いトレーニングを中心にしてキャンプを行うチームは、ACLで相当な苦戦を強いられます。これは、大概のJリーグのクラブがたどる道です。


ACLとリーグ戦を見る限り、フィジカルコンディションとか関係なく、単にチーム作りに失敗したガンバは例外として、柏、名古屋、FC東京は優勝を狙う為、プレシーズンのキャンプで負荷の高いトレーニングをしていたっぽいんで、ACLや序盤戦で苦戦するのは目に見えてました。どのクラブも、いまいちリーグ戦でふるわない成績ですけど、序盤戦で調子良すぎた仙台とか絶対夏場に失速しますからJリーグの優勝争いはここからです。名古屋だって、去年、序盤最悪だったけど、しっかり夏場から持ち直したし。FC東京や柏もACL無くなって、フィジカルコンディションが上がってくれば、順位を上げてくると僕は思ってます。


これは毎年の恒例行事みたいなモンで、僕はあんまり気にしてません。ACLのグループステージの開幕が、Jリーグの開幕と被っている以上、仕方ないことです。去年までのKリーグみたいにACL優先の日程を組んでもらえるならいいんですが、Jリーグはそんな事してないので、ACLが罰ゲームとか言われる所以はそんな所にあるんです。


Kリーグは日本と同じ春秋制なんです。ただ今年からKリーグも、そういうACL優先日程なくなったらしいのですが、案の定というか、Kリーグのチーム、グループステージから勝ち残れたの4チーム中2チームだけでした。また、去年のK王者、全北はグループステージで敗退してますし、城南一和はラウンド16で、ウズベキスタンのブニョドコルに負けました。優先日程がなくなった以上、韓国のチームがグループステージで苦戦したのはしょうがなかったかなと。韓国のチームは、今年からACL優先日程組まなくなったみたいなんで、韓国が今年のACLで振るわないのは目に見えてました。


フィジカルコンディショニングを巡る問題は、チームの成績にダイレクトに影響を与えます。Jの場合、チームのコンディションが最高潮になるのは夏場以降なので、リーグ優勝の為の本当の戦いはここからなんです。



アジアにおけるフットボール勢力の変化について


さて、昨今、アジアにおけるフットボールの勢力に変化が生じてます。ちょっと、ラウンド16の結果を乗せておきますが


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こうなりました。はっきり申し上げますが、ラウンド16は一発勝負なんで運の要素がでかすぎます。なんで、グループステージの得失点差のほうがクラブの実力を示す指標となるもんなんですけど、こんな感じです。


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まあ、サンプル数が6試合だけなんで、アレなんですけどね。ただ、そう悪くはないです。ガンバさんはどうしようもないですが。


国別にラウンド16に残ったクラブを列記すると


日本 3

UAE 2

ウズベキスタン 1

イラン 3

サウジアラビア 3

韓国 2

オーストラリア 1


という感じです。


さて、昨今、圧倒的に力をつけてきているのは、産油国のクラブと、中国のクラブです。どちらも金がうなるほどあります。産油国は、オイルマネーを使って世界中から選手かきあつめてますし、中国のクラブは、不動産のバブルマネーをサッカーに突っ込んでます。昔のJリーグみたいですけどね。バブルはじけた後、どうすんでしょうね。


ここで残酷な現実を申し上げますが、最近のサッカーは勝とうと思ったら銭がかかります。


ACLのラウンド16に残ったクラブをみれば一目瞭然ですけど、イラン、日本、韓国あたりはアジアではサッカー強国ですから、残ってるのは当たり前として、UAE、サウジアラビアあたりの躍進が目につくわけです。オイルマネーで選手かき集めてるから当然なんですけどね。


また、中国の広州あたりは、ドルトムントのバリオスとったりリッピ監督を雇ったりで日本でも有名ですよね。


これらのクラブは、金に糸目をつけず、選手集めてます。総年俸で30億以上使えるようなクラブなんです。


一方で、Jリーグは、名古屋が年俸総額9億4090万、FC東京が6億8600万、柏が6億6100万、ガンバが8億1660万となってます。


広州に関しては、マルチェロ・リッピの年俸10億円、ダリオ・コンカの年俸11億4000万円、バリオスの年俸7億円となってます。ぶっちゃけた話、Jリーグの4チーム合わせた総年俸で、やっとこ広州の外人傭兵3人とトントンくらいな訳でございますよ。嫌な話ですね。


さて、ここで問題でございます。この問題を解ける人がいたら、是非、Jリーグのチームにアドバイスしてあげてくださいませ。


Q:貴方の敵チームは、貴方のチームより20億以上の金を持っています。その金で世界中からいい選手をかき集めてきています。過密日程の中で、この敵と戦って、みっともない負け方をせずに済ませる方法を考えなさい。


答えが出せる人がいたら、是非、来年のACL参加チームまでご連絡ください。僕には無理です。


Jリーグにおいて、最低の年俸総額が鳥栖の1億7510万円でございます。闘莉王の年俸が1億5000万円ですから、鳥栖は闘莉王一人とアマチュア10人くらいの戦力なんです。それであの成績です。サガン鳥栖マジミラクル。鳥栖の話は、又今度しますが、あの年俸総額で、あそこまで勝てるチーム作ったユン・ジョンファン監督マジゴッド。


鳥栖にまけたチームのサポは、恐ろしいレベルで荒れますが、闘莉王一人分ちょいの金しかかけてないチームに負けたら、そりゃ荒れますよね。。。。。


Jリーグは格差がさほどないリーグと言われます。実際、上と下で、総年俸の差は、8億程度しかありません。これくらいなら、まあなんとかやれるレベルの格差です。


しかし、これがインターナショナルレベルとなると話が別なんです。


セリエA、プレミア、ブンデス、リーガでは、トップクラブとボトムズとの差は、年俸総額で100億以上の差があります。これだけ差があったらリーグ戦でまともに戦える訳ありません。自分達より100億余計にもってる相手にまともに戦って勝てると思います?そう思ってるなら貴方は精神課のドアを叩いた方がいいです。


勿論、ミラクルなチームもありますよ。セリエAではウディネーゼ、ブンデスではドルトムントあたりですけどね。ウディネーゼは年俸総額20億ちょいのチームですが、今年、3位に入りました。年俸総額で150億のインテルより成績良かったわけです。ぶっちゃけ、バルサを研究するより、ウディネーゼを研究したほうがいいだろって話で。コスパ最強すぎる。


ドルトムントもそうですがね、バイエルンとの年俸総額の差は100億あります。開幕前、クロップやドルトムントのフロントが「優勝はバイエルン」って断言してましたけど、こんだけ差があるのに勝てると思うほうがおかしいんです。今年、ドルトムントはブンデス2冠でしたが、100億余計にもってる相手をたたきのめした訳ですから、そりゃ騒がれますよ。CLで早期敗退してたおかげとか言う人がいますが、年俸総額で100億ドルトムントより多く払ってるバイエルンの言い訳になる訳ないでしょって話で。ドルより100億余計に払ってアレじゃ、そりゃあ、バイエルンのフロントはショックでしょうよ。


そんな訳で、弱いチームはウディネーゼとかドルトムントを研究したほうがいいです。バルサは、移籍金や選手の年俸にアホみたいに金突っ込んでるクラブなんで、スタイル云々の前に、勝って当然のレベルなんです。あんだけ金があるなら、どんなスタイルだろうが普通は強いです。


今年、ブンデスではクロップが最優秀監督で、セリエAではフランチェスコ・グイドリンが最優秀監督に選ばれてましたが、当然だと思います。自分のチームより100億多い予算を持ってるクラブより上位を確保するなんて、普通の監督じゃあ出来ません。彼らは経歴をみればわかりますが、いわゆる一つの「特別な監督」です。年俸総額から予想される順位を超える結果をもたらせる特異な監督なんです。どちらも監督としての経歴が素晴らしい。こんな監督は滅多にいません。


ただね、ドルトムントにしろウディネーゼにしろ、インターナショナルレベルの大会では結果だせてると言い難いです。CLとリーグ戦の過密日程を戦えるほどの戦力を抱えようとすれば、控えにも中堅クラブで余裕でスタメンはれるレベルの選手を集めないといけません。そうなったら、100億はかけないと無理です。


繰り返しますが、最近のサッカーは勝とうと思ったら銭がかかります。インターナショナルレベルでは、これは、もう絶対必須です。これからACLで勝ちたいなら最低20億、理想は30億必要です。じゃないと、産油国のチームに勝つのは難しいし、中国の広州みたいなチームにはまず勝てません。


鳥栖みたいなミラクルは確かにリーグ戦で時々現れます。ただね、リーグ戦とACLみたいな過酷なカップ戦を戦い抜くなら、10億程度のチームじゃ、もう無理なんですよ。20億はかけないと無理。確実にファイナルいきたいなら30億はかけるべき時代なんです。


欧州CLはすでにそうなってます。CLグループステージを勝ち抜いてファイナリストに進みたいなら、最低でも年俸総額で100億はかけないと無理な状況です。グループステージを勝ち抜くだけでも50億は必須です。



でね、結局、この話になるんですけどね。


皆さん、もっとJリーグみてください。スカパー入ってください。お願いします。



あのですね、海外のビッグクラブとJリーグのビッグクラブで、どこに差があるかっていうと、放映権料なんですよ。


日本最大のクラブである浦和を例にだしますけどね。


浦和の場合、


  • 入場料収入 22億
  • TV放映権料 2億
  • 広告料収入 22億

って所なんです。


それで、海外のビッグクラブなんですけど、イタリアのACミランユベントス、インテル、ブンデスのシャルケ、ドルトムントあたりは、入場料収入なんて20〜30億程度なんです。ここはぶっちゃけ、浦和と大差ないんですよ。


ところが、商業収入(スポンサー、ユニフォームサプライヤー契約含む)とTV放映権料がダンチなんです。商業収入がビッグクラブは大体50〜60億、TV放映権料はブンデスで40億、CLにでてるクラブは60億もらえます。セリエは、放映権料だけで100億超えです。


特にCLからの収入が半端ないんです。ACLとは差がありすぎる・・・ただね。


中国と韓国、日本あたりでサッカーの人気がもっと出れば、ACLの放映権料だってもっと上がるし、絶対、もっともらえるようになると思うんですよ。


スカパーの加入者がもっと増えれば、放映権料だって上がるし、それに伴ってクラブはスポンサーも探しやすくなります。


だからね、もっと皆さん、Jリーグも見てください。お願いします。Jリーグにお金が落ちないと、インターナショナルレベルで強いチームなんて出来ないんです。クロップやグイドリンが成し遂げたように、国内では勝てるかもしれません。でもインターナショナルレベルの大会で結果出すには銭がかかるんです。


インターナショナルレベルで強いチーム作りたいなら、金かけないと無理なんです。欧州CLはすでにそうなってますが、ACLでも、その傾向が強く出るようになってきました。


なので、皆さん、もっとJリーグ見てください。面白いチームは沢山ありますから。

きいよんきいよん 2012/05/31 23:24 pallさん、このごろ更新調子いいですね、わたしみたいに首を長くして待ってる読者
にはありがたいです。この調子で6月の代表、ユーロ、オリンピックと面白い分析
待ってます。みんなもここのブログ拡散だー。

ホワイトホワイト 2012/05/31 23:37 スカパーも入ってるしJも見てますけど、ACL勝ってほしいと思うような層ってだいたい入っちゃってるんじゃないですかね・・・

バケラッ太バケラッ太 2012/06/01 01:54 経済効率よく勝たせている監督とチームを見習うべきというのは賛成です。しかし、例えばあるJのチームが今シーズン1億円予想を上回る収入を得たとして、そのお金を実績のある外国人獲得に使うのでしょうか。Jリーグが始まった頃なら躊躇なくそうしていたのかもしれませんが、投資傾向は変わらないのでしょうか。実際にメディアが各チームに尋ねて欲しいと思います。私だけかもしれませんが、今後Jリーグの発展方向として期待されているのは、選手層全体の底上げと光る才能の発掘によって、Jリーグが優秀な選手を世界市場に次々と供給出来るようになることではないでしょうか。その過程でJのチームがACLでより存在感を高め、選手の移籍金も高くなる。現実は甘くないでしょうがそれが日本の進む道だと思います。欧州のリーグはトップレベルな故に移籍金や年俸には多分に投機的要素があるように思います。そのお金で選手を高く買ってもらうのは良いですが、ビッグネームにお金を使う余裕は今後もあまりないでしょう。Jリーグは惑わされず足元を見据えてゆっくり成長して欲しいです。

うんうん 2012/06/01 05:14 「っていうかまず野球に勝とうや」
って思うわ。阪神も巨人もロッテも日ハムも平日にすげー客入ってるぞ。
それでテレビつけたら野球のニュースが占められてる。
こんな国がアジアで勝てるはずがない

でもむずかしそうでもむずかしそう 2012/06/01 06:31 Jリーグの場合、もし収入が増えたとして、その金をどこに使うか、となると、良心的なオーナーなら、現有選手への還元になる気がします。
なぜなら、日本にはプロ野球で高額もらっている見本の方々が居ますから。
インテル長友クラスの年俸選手がゴロっといますからねぇ。
日本で収入だけ考えるのなら、運動能力高いこどもに最も収入の期待値が高い野球をさせるべき、なんですわ。
幸か不幸か収入のためにスポーツを選ぶ、ような国ではないのでサッカーにも十分に選手が行き渡ってますが。

青々青々 2012/06/01 06:34 来季はベスト16もH&Aになるし、今回も負けはしたが1点差のゲーム
確かに他国クラブも力を付けてきてるが、来季からはもう少し戦えるんじゃなかろうか

ケピケピ 2012/06/01 09:51 もっと民放でもJリーグ放送をやって欲しいです。
そこからあまりJリーグに興味ない人を取り込んでいかないと。

まっすーまっすー 2012/06/01 11:24 ACLはAFCが賞金を少なくして自分達の懐に納めてるしな
それと対戦相手クラブのアウェイでのテレビ画質が余りにも低いよ
韓国とか自称技術大国とか言っておきながらあんな汚い画質の試合しか提供しないのもマジでファックだよ
アウェイのブリーラム戦とかブニョドコル戦は誰が誰だか分からない状態でしたし、ヨーロッパとの放送設備が段違いに違いすぎるよ
AFCにそういうサッカー放映の意識改革を求めない限りこの状況はずっと続くと思うよ

JなんてどうでもいいしJなんてどうでもいいし 2012/06/01 11:33 海外組み中心に代表メインに応援しているサッカーファンにとっては
JがACLで苦戦していてくれた方が
「~~だからJなんて駄目なんだよ良い選手はさっさと海外行くべき。」
とJ馬鹿にしつつサッカー通気取れて美味しいのよ

日本人日本人 2012/06/01 12:27 >Jなんてどうでも
バカだなJのレベルが上がったら海外に行って活躍できる日本人も増えて海外厨ももっと楽しめるようになるだろ
代表もそれに比例して強くなるし

あ 2012/06/01 14:25 海外組中心にしか見てないニワカが何で代表語れるのか意味がわからん
2年前までサッカー見てなかったのか?

PoorJPNPoorJPN 2012/06/01 18:55 中国に行けないマイナー外人監督
中国に行けないマイナー外人選手
欧州に行けない余り物の日本人
誰がそんなJリーグとかいう貧乏臭いのを視るんだよ
マニアか物好きだけだろ

9292 2012/06/01 19:06 どうせ香川、フッキがいたり、ACL優勝したころのJも見てなかったんだろ
ニワカさん?

カタサポカタサポ 2012/06/01 20:46 おっしゃる通り
もっとJリーグ観に行って欲しいです
自分の街にJクラブがあるんなら応援してあげてください
日本のサッカーを強くするのは日本に住んでる皆さんです

 rock me rock me 2012/06/02 01:41 地元にクラブがあるなんて誇らしいこと他にないよ!地元のクラブの試合を見に行こう!

かめむしかめむし 2012/06/02 08:24 興味深く、読ませていただきました。
ここのサッカー分析記事は、Jリーグをより楽しく観戦するのに一役かっていると思います。

GG 2012/06/02 10:57 現在のACL制度が出来てからの成績見てると、Jリーグ勢チームって優勝か早期敗退か極端なんですね。準優勝がありません(笑)。恐らく、秋冬制に移行したら
日本勢、ACLで無双するんだろうなと思います。ただ、雪国のチームは崩壊しちゃうけど。

aasaas 2012/06/02 13:27 正直、日本の場合、野球の方がレベルも浸透度も高いしなぁ…スカパー(サッカー)が急に浸透するとは思えんわ。
トヨタが100億ぐらい出してバイエルン化するほうがJ強化については現実的な気がする。まぁ、でも金出したからってJに、金に見合うだけの活きのいい外国人選手が来るのか疑問だけど。それだけの選手はやっぱりEU行くんでないの?

aa 2012/06/02 13:54 日本野球のレベルが高いとは思わないな
マイナースポーツでまともな大会がで無いからボロが出ないだけでしょ
歴史が長いから浸透はしてると思うけど

あ 2012/06/02 15:39 戦術についての本をよく引用されてますがおすすめの本ってありますか?よかったら教えてください

QQ 2012/06/02 23:33 Jの良い選手はどんどん海外へ行ってしまう現状を見ると虚しくはあります。
もっとJの質を上げてもらいたいけどお金があまり無い現状では確かに厳しいものはありますね。欧州でもシティの金にモノをいわせた超大型補強でプレミアを優勝しましたし、チェルシーの来季に向けての補強のお金の使い方など見るとぶっ飛んだ金額です。
最終的にやっぱりお金かっていう結論に行き着きます。

BBBB 2012/06/03 01:54 俺はもともと海外サッカーしか見てなくて、Jリーグ?レベル低いからツマンネと思ってみてなかったんだけど、
地元のチームの試合見に行ったり、サッカー観戦自体にハマって行ったらJも面白いんだよね。今じゃJの方により魅力を感じるようになったかもしれない。
2chのドメサカとかでサポーターの熱い気持ちも感じれるし、一喜一憂してる姿に感動すら覚えるよ。
Jはサッカーとしても魅力あるし、文化としても魅力あるから、その辺アピールしてくべきだと思う。
ニコ生とかUstとかでもやってくべきだよ。とにかく先入観だけは捨てた方がいい。

SCGKSCGK 2012/06/03 10:51 秋春制っていうか夏春制移行って、ACLも夏春制にするからという話だったような?だったら今と変わらない結果になるのでは?まぁ夏春制は1・2月は冬休みにすると決めているので、雪国クラブは崩壊しないでしょう。寧ろ春秋制よりもスケジュールがキツくなる可能性が高いので、雪の降らない地域のクラブも軒並み反対している様ですが。

あ 2012/06/03 13:29 それほどサッカーに興味がない人が
海外で活躍してる選手や大表以外に興味がない
J?弱いんでしょ?っていうのはわかる

ただ、自称サッカー好きやサッカー通がレベル云々〜強さ云々〜で語るのは???と思う
普通好きな人ほどマイナーだったり幅広く見るんじゃないの?
メジャー作品しか見ない映画通とかアニオタなんて聞いた事ないのになぜかサッカーはそういう人が多いイメージ

WBWB 2012/06/04 12:51 観たい時間に野球やってるのが寂しいよ。
Jスポ1-3が同じ時間に全部野球とか(´・ω・`)ってなります。
Jスポにサッカー専門チャンネル欲しいね。

ふくろうふくろう 2012/06/04 14:37 浦和さんは入場料収入は限界まで来ている・・・ということは世界戦略で売上を伸ばす必要があったということでしょうか。国内に固執して他のアジアに敗れるさまは電機メーカーさんのガラパゴス家電と同じ構図ですね。

のりおのりお 2012/06/06 10:39 pal-9999さんいつも拝読してます。
私は日本の問題点として
1.お金を払ってTVを観る習慣がない
2.メディアがプロ野球に投資してるのでサッカーは蔑ろ
3.企業の社会貢献やスポーツ文化への理解がない

この三つが大きな問題だと思います。
仮にスカパー加入者が激増しても、今の問題の根本的な解決にはならないとすら思う時があります。
極論ですが、既存メディアに頼らずソシオ的なやり方で理解ある企業の登場を待つしかないかと。

.. 2012/06/08 12:59 つまりベルマーレは…
ってもう失速してるか

mumu 2012/06/08 14:44 市場が成熟せず将来性が確かで魅力的であれば投資家も喜んで集まると思います。

将来性が確かで成熟した市場とは100年計画と長期的なビジョンに掲げてるようにサッカーが地域に密着しその地域の文化と深く密着したものであることが前提です。国内市場を強靭で確かなものとしてはじめてさらなるマーケティングも意味あるものとなるでしょう。
この大不況の中「現状維持」も厳しい状況では我慢の時ですね。

notenote 2012/06/08 21:21 前半書いてるうちに後半を思いついたのでしょうか。「もっとJリーグ見てください、というのも〜」という形で論旨を述べたほうがいいエントリになったと思います。

とはいうものの、後半のJリーグ見てくださいという発言は素晴らしいです。自分がスタジアムや放送を見ることが、Jリーグ、そして国代表が強くなることにダイレクトにつながっていることはいくら主張しても主張しすぎることはないでしょう。

それなのにのっけから、「代表、ユーロ、オリンピックを!」というコメントがいの一番に付くのを見て、頭を抱えられているでしょうが。笑

先日AKBの総選挙というイベントがありましたが、私は詳しくはないのですがAKBの選挙のいいところってファンが自分が応援していることが形になって見えることらしいですね。だからお金をかけて応援するんだというのは、ファンの人を強くひきつける力になっているのでしょう。それがJの場合、Jにお金を使うことが、国代表の強化につながっているということが、代表と海外のクラブしか見ない人には伝わってないのが、そしてJサポの人も多くは自クラブを応援しているだけで、代表の強化なんて思ってないのでその種の発想が出てこないのが、障害になっています。そこを指し示したpal9999さんはすごいな、と思います。

Jクラブの収入が増えれば、年俸もあがりますし、複数年契約をすることが楽になってきます。そうすると何が起こるかというと、海外移籍の際に高額の移籍金を要求できるようになってくるんですね。ユースの有望な若手(セレッソの南野など)がプロ契約前に一本釣りされてしまうようなことも、お金があれば防げるようになるわけです(契約前のユース一本釣りにおびえているのはセレサポだけではないはずです)。そうするとタダ同然で(それがクラブの方針なら別ですが)選手が引っこ抜かれることも減るでしょうし、高額の移籍金を取れる選手(もしくは構想外となった選手)しか流出しないことになります。つまり選手の野放図な海外流出に歯止めがかかり、そして得た高額な移籍金でスタッフ、環境、外国人選手の状況がよくなることになります。

だからほんとに代表を応援するのが好きな人は、Jを見るべきです。AKBをほんとうに好きな人が投票権を買うのと同様に。それが代表が確実に強くなるためにあなたができる唯一のことです。

大相撲ばりの八百長があるW杯で日本を応援するのが好きなんでしょ、あなたは?(2002年の韓国による買収が問題になるずっと前から、W杯サッカーは買収が大々的に行われていたんですから。これはpalさんもどこかで書いてたと思いますがね) だったらできることをやりましょうよ。

む 2012/06/09 10:53 J2サポなんでスカパーには入ってるんだけど安いパックでACL・ナビスコ・天皇杯とJ関係だけ見れるようにして欲しい。全部見ようとすると銭がかかりすぎる。

J2好きJ2好き 2012/06/09 23:10 野球はもう脅威ではない。地上波で放送されなくなり、珍奇なルールを子供が覚える機会を失った。世代別で牛耳る団体が分断してるので危機的状況を共有できず、下の世代から枯死していくだろう。

2年前のこと。2年前のこと。 2012/06/10 10:06 過去最高の成績をおさめた、ナショナルチームのキャプテンが、
試合直後のインタビューにどう答え、その言葉をどう伝えられたか?どう伝わったのか?

今年、宮間あやが強化試合のヒーローインタビューでなでしこジャパンの前にレオネッサの名前を出して「見に来てください」と言ってるのを見て、
南アのあのときの言葉を思い出した。

この国のサッカーファンと称する人やサッカーで美味しい思いをしたい連中の大半が
自分達が「めんどりと小麦粒」に出てくる猫やブタやネズミであることを自覚しないかぎり、
現状を変えるのは相当の難題と思わざるを得ない。

通りすがり通りすがり 2012/06/16 20:46 ・金
・ベストメンバー規定
・コンディション

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2012-05-29

[]今シーズンのジュビロ磐田研究〜4231の色々〜 今シーズンのジュビロ磐田研究〜4231の色々〜を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。突然ですが、


      ,. < ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ > 、
    /               ヽ   _
   〈彡                Y彡三ミ;,  ケンペスさん申し訳ありませんでした
   {\    \|_ \>ー 、  ト三三ニ:}
   人{ >、,___.>、/三 ヾ\ |わ三彡;!
  /./ トミ;,_       Y/  \>ノー〜=- "
  V / /!   ̄ ̄ ゝ  |   /  _
  し/'┴──----─''|  ン}\-ヾ彡
              ヾ、___ノー'''`


と土下座から入ろうと思います。磐田の話なのにアレでございますが、まさか、セレッソが名古屋にケンペスさんのゴールで勝つとは思いませんでした。知らない人の為に補足しますが、セレッソはクルピ時代から名古屋が大の苦手でして、全く勝ててませんでした。神戸と名古屋はセレッソが最も苦手としていたチームで、ハイプレスと名古屋の高さはセレッソの天敵だったんですけど、今回は見事にケンペスの一点を守りきって勝ちました。(1人少なかったにも関わらず!)


というわけで土下座タイムでございます。本当にすいませんでしたケンペスさん。


ジュビロの話に入る前にウィングを使うサッカーの話

さて、ジュビロの話に入る前に、ウィングというポジションの話をしましょう。こいつについては、ジョナサン・ウィルソンの「サッカー戦術の歴史」の中で、ウィングを使うフォメのうち、現在最もポピュラーな4231についてまとめられています。ちょいと引用しますが


90年代終盤のヨーロッパを活性化した4231を誰が発明したかはわからない。1996年と2000年の欧州選手権のあいだにその発展がはじまったと見るのが論理的だろうし、確かにそのときに一般的となった。だが、ある意味では442でやっていたどんなチームでも、下がり目のセンターフォワードと前目のワイドプレーヤーが二人いたなら、そのチームは4231でやっていたと言えるのだ。

(中略)


4231は、センターフォワードの一人を下がり目にしたチームでは必然的な発展系だったと言える。もともとは守備的ミッドフィルダーはその選手をマークするために配置され―――そこで90年代終盤、「マケレレ役」のできる選手がブームになった―――それによりトレクァルティスタはスペースを見つけるためにワイドに流れる。守備的ミッドフィルダーが彼を追いかけたら、中盤にスペースが出来るので、余っている選手がカバーのために下がり、より攻撃的なミッドフィルダーたちにもそれに伴う影響が及ぶ。


というのがあります。


現代のメガクラブで、4231を採用していると言えるのがバイエルンとレアルマドリーになります。

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役割的にはこんな感じです。このタイプの4231はもっともベーシックなタイプです。攻撃方法も、サイドチェンジから両サイドに張っているWGの突破から崩しに移ります。バイエルンは両サイドに張っているロベリー、レアルはクリロナとディマリアです。


ちなみに、アゼルバイジャン戦の日本代表もそれに近く、中央のボランチ+トップ下のポゼッションから、両サイドに開いたWGに展開し、WGの突破からのクロスって崩しを延々とやってました。ただ、右WGが岡崎なんで、左のみの片肺飛行みたいな感じでした。


現在、ウィングを使うサッカーをする場合、433か4231を使う監督が多いです。343でも使えますが、343を欧州4大で使っているチームはプレミアのウィガンくらいです。ガスペリーニとザッケローニの代名詞でもありますが、ガスペリーニはインテルで解雇されたし、ザックは日本で代表監督してるんで、セリエでは現在、343使ってるチームはいません。


アンチェロッティがウィング使うメリットとデメリットを「アンチェロッティの戦術ノート」でまとめているので引用しますが、


現代のサッカーにおいて、ウィングが存在できるシステムは限られている。代表的なのは、1トップと2人のウィングを置くシステム、すなわち433と4231だ。433は中盤を3人で構成している為、ウィングは守備の局面でも自陣深くまで戻らずに、高い位置を保つことがしやすい。4231も、トップ下が中盤まで下がって守備に参加する分、ウィングの守備負担は相対的に小さくてすむ。この二つに比べると442は両サイドに攻撃的なウィングを置くと中盤の守備が薄くなりすぎて攻守のバランスが失われる為、通常は置くとしてもどちらか一方のサイドに限られる。もちろん、守備力と攻撃力の両方を備えた強力なウィングを左右両サイドに擁することができれば話は別だが・・・・

(中略)


現代のサッカーにおいて、ウィングを置いたシステムで戦うことには、どのようなメリットとデメリットがあるだろうか。


最大のメリットは、ウィングを置くことによって、ピッチの幅をワイドに使った攻撃が容易になることだ。ウィングを置かないシステムでサイドのスペースを使うとすれば、SBの攻め上がり、MFやFWの外に開く動きが必要になる。こうした動きはチーム全体のポジションバランスを崩すものだけに、攻守のバランスを保つためには組織的なメカニズムを磨き上げる必要がある。しかしウィングは最初からサイドの高い位置ポジションを取っているため、バランスを崩すことなく常に組み立ての基準点として活用することが出来る。


一方のデメリットは、そのコインの裏側ともいうべきだが、攻撃の展開がスタティックで次のプレーが予想しやすく、したがって意外性や組織的なダイナミズムに欠けるという点にある。組織的なメカニズムや連動性よりも、個人能力に攻撃を依存する側面が強くなることも、ある面からみればデメリットだ。ウィングが一対一でDFに勝てれば決定的な状況を作り出すことができるが、勝てなければそれで攻撃の可能性は大幅に限定されてしまうことになる。守る側から見れば、ウィングへの対応は組織的な攻撃への対応よりずっとシンプルだ。一対一に強いDFを対面に置き、さらにMFをダブルマークに動員することで突破を封じ込めればいいのだから。


また守備の局面においてウィングの背後のスペースを相手に突かれやすいことも、デメリットの一つだ。常にワイドのポジションを取るウィングは、守備の局面でもサイドバックと連動して動く傾向を持っており、セントラルMFとの連携に注意を払って中央に絞ることをあまりしないものだ。したがって、中盤で相手に数的優位を与えることになりやすい。


こうしたデメリットをカバーすることができるのは、ウィングに求められる攻撃力、すなわち一対一の突破力とスピードを備えながら、運動量と戦術センス、そして献身的な姿勢をも備えたユニバーサルなサイドハーフだけだ。そして、一人のプレーヤーにこれら全てを要求することは、現実として無理難題そのものなのである。


というのがあります。


よく、僕は日本代表で香川が中に絞りすぎるってぶーたれますが、ワイドに張ってるWGがいないと、ピッチの幅をワイドに使った攻撃がしにくくなるからなんです。WGがいれば、サイドチェンジ一発で高い位置に起点を作れる訳ですから、中に絞っちゃうとフォメ的に問題がでるんです。


ただ、アンチェロッティが述べているように、サイドチェンジからWGに展開するサッカーは対策がひどく簡単です。WGの対面に一対一に強いDFをおいてMFをダブルマークに動員すれば、よほどの化け物でない限りは普通に止まるからです。


たとえば、日本代表は先日の試合で、左の香川、宮市、長友の突破からのクロスにほぼ依存した攻撃をしてましたけど、オマーンの監督が、右SBと右SHに一対一に強い選手を置いて、ボランチを一枚カバーにまわらせ、左サイドを消しに来たらどーすんだ?というのは当然のように残る疑問なわけです。ドルトムントなんて、バイエルンとやる際、大概、これで完全にロベリーを消しに来ます。バイエルンのサッカーは、最後はロベリーで来るってわかってるわけですから、次の展開を読みやすいわけですよ。リベリで詰まったら、サイドチェンジでロッベン。ロッベンが詰まったらサイドチェンジしてリベリ。意外性があんまないんですね。だから、攻撃方向をDFに読まれやすい。もっとも、それでも何とかしちゃうからロベリーなんですけどね。


さて、現在の4231や433は、トップ下やボランチのフリーランニングが非常に重要になってきています。これが出来るかどうかで、チームがもつ攻撃の選択肢が一気に増えるからです。


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これも図でやるとわかりやすいんですけど、サイドのWGにボールが出た時に、トップ下かボランチがSBとCBの間にフリーランニングを入れて相手の「マケレレ役」を最終ラインに引っ張ります。もし、マケレレがついてこないなら、そのままSBとCBの間でボールを受けて裏に抜け出せば良いだけです。



4231は、センターフォワードの一人を下がり目にしたチームでは必然的な発展系だったと言える。もともとは守備的ミッドフィルダーはその選手をマークするために配置され―――そこで90年代終盤、「マケレレ役」のできる選手がブームになった―――それによりトレクァルティスタはスペースを見つけるためにワイドに流れる。守備的ミッドフィルダーが彼を追いかけたら、中盤にスペースが出来るので、余っている選手がカバーのために下がり、より攻撃的なミッドフィルダーたちにもそれに伴う影響が及ぶ。


ジョナサン・ウィルソンの本で最初に引用しますが、ボランチは大概、片方がトップ下を捕まえてます。しかし、これは逆手に取れます。トップ下に相手のボランチがついてくるなら、トップ下のポジショニングで相手のボランチを一枚、自由に動かせるという事だからです。つまり、トップ下のオフザボールで、相手のボランチのポジションを操れるんです。


これは、中盤の潰し屋、「マケレレ役」を葬るための最もオーソドックスなやり方です。


ボランチやトップ下のフリーランニングで、相手のボランチを最終ラインに吸収させ、空いたスペースにウィングがカットインする。


現在のサッカーのトップシーンで、逆足のウィングがもてはやされているのは、これのせいなんです。左サイドに右利きのウィング、右サイドに左利きのウィングをいれ、トップ下やボランチのフリーランニングで相手のボランチを最終ラインに吸収させ、空いた中央にウィングがカットインしていく。この攻撃は非常に厄介で止めるのが難しいんです。


最近のウィングを使ったサッカーの復活は、こういった背景があるわけです。


ハンドボールレジェンド、リシャーソンの5−1DFを葬った戦術とマケレレ殺し


さて、ここでちょっと脱線しますが、この話を関連するのでご紹介。



5:1DFの進化

フランスの5:1(5:0+1)の凋落


詳しい話は、こちらのブログ記事を読んで欲しいのですが、ハンドボールの守備戦術において、フランスの5−1は重要な一角を占めています。


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リシャーソンとフランスの5−1DFの話なんですけどね。


ハンドボールの戦術上、リシャーソンとフランスの5−1DFは避けて通れません。フランスの5−1DFは、1の所にいるのがリシャーソン。彼は並外れたDFで、一人でバックコートの3人を相手に出来るほど優れた能力の持ち主でした。


そして、一人で3人のパス回しをリシャーソンが邪魔できるので、後ろの5人は相手の3人のアタッカーをみることが出来ます。フランスは5−1のディフェンスからボールを奪い速攻に繋げるハンドボールを完成させました。


このフランスの5−1守備を破る方法を編み出したのがロシア。ロシアは、「ボールを持っていない状態のセンターバックコートがトップの背後を通ってポストに切っていく」というやり方で、リシャーソンを葬る事に成功します。CBのフリーランニングを軸とした攻撃の前にリシャーソンは葬られます。このやり方が何で巧妙だったかは、上記の記事を読んでください。


でもって、いわゆる一つのマケレレ殺しの戦術も、これと非常に似ているんです。


かつて、レアルの銀河系軍団を支え、その後はモウリーニョのチェルシーの中盤を支えたのがマケレレです。


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動画張っときますが、彼の守備力は尋常でなく、一人で中盤のエリア全部カバーできるんじゃないかってくらい半端無い選手でした。こんな化け物じみた運動量と守備力を併せ持ったボランチは、みんな見たことありませんでした。


どのくらい凄まじいかというと、レアルの銀河系軍団時代がわかりやすいのですけど、銀河系はジダンフィーゴ、ロナウドがあんま守備やってくれませんでした。当然、前でプレスがかからない上にスペースだらけなわけですよ。


ところがマケレレが中盤にいるので何とか守り切れちゃうんです。ありえないって話じゃねぇぞってレベルです。尋常じゃない運動量と守備力で中盤のカバーに走り回り、何とかしてしまう。それがマケレレでした。マケレレを失ったレアルが、一気に崩壊に向かったのは皆さんご存じの通り。ジダンに「このチームは彼がいないと成り立たない。」と言わしめ、レアルのチームメイトから「彼こそが自分たちのバロンドール」という言葉が出たのは、彼の能力無しには、あのチームは存在しえなかったからです。


普通、前3枚が守備さぼってたら、そのチームは確実に守備崩壊します。だけど、マケレレがいれば話が別だった。それほどに次元の違うボランチなんです。前3人が守備さぼってくれたら、普通は落ち着いてパス回しができるもんです。ところがマケレレがいると、それが出来ない。相手としてはたまったもんじゃりません。


マケレレの大ブレイクをみて、トップ下潰しとしてマケレレ役がブームになったんですが同時に、マケレレ潰しの戦術も又、発達しました。それが上で書いたやり方です。つまり、トップ下やボランチが相手のSBとCBの間にフリーランニングをかける戦術です。


相手の中盤にマケレレがいる限り、基本、何をやっても無駄なんです。彼に絶対パス回しを邪魔されるから。フランスの5−1において、リシャーソンが前にいる限り、何やってもリシャーソンにパス回しを邪魔されるので無駄だったと同じです。


ただ、ロシアが見いだしたように、リシャーソンは前にいるから怖いのであって、バックラインに吸収させてしまえば怖くありません。そしてCBのフリーランニングによってリシャーソンをバックラインに吸収させ、一時的に相手を6−0にさせることで、ロシアはリシャーソンとフランスの5−1を葬りました。


マケレレも同じなんです。中盤にいればマケレレは怖い。マケレレがいるだけでバイタルが使えない。しかし、最終ラインに吸収させてしまえば背は低いので怖くない。ボランチやトップ下がSBとCBの間にフリーランニングかける事で、マケレレを最終ラインに吸収させてしまえば中盤から一時的にマケレレの脅威が消え、バイタルを使えるようになります。



4231になってからの磐田の攻撃について

さて、ここからが磐田の話になります。メインディッシュですね。今シーズンから、磐田は442を捨てて4231にフォメを変えてます。また、メンバーにも変化がでています。


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前節の大宮戦ではこうでした。去年と比較すると新顔なのが松浦とペクソンドンです。もはや磐田の不動の2列目となった感じです。磐田には山崎 亮平って才能豊かな選手がいるんですが、2列目は山田、松浦、ペクが機能しまくってるので、ちょっと厳しい感じです。山崎が試合出れないとか、ほんと恐ろしいチームです。


それでなんですが、今年の磐田の話をする前に、上記のよーな話を長々としたのは、今年の磐田って、上記のような攻撃が非常に上手なチームになってるからです。今日は、主に磐田を題材にして如何にバイタルにスペースをつくるかって話をしようかと思ったわけですよ。


それでなんですけど、こないだの第13節、磐田対大宮の試合で磐田のいい攻撃があったので、それを使ってキャプでやりますね。


ちょっと、このキャプの前のシーンから説明すると、ジュビロは最終ラインからビルドアップで右ボランチの小林がボールを低い位置でもらいます。その際に、右WGのペクが引いてきてボールを受ける。右WGのペクが相手のボランチの前をドリブルで横切って、一度、山田にボールを当てます。この時、大宮の守備ブロックが山田のサイドにスライドしてきてました。で、山田は一度、ペクにボールを戻します。そこからが以下のキャプです。


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流れ的にはこんな感じでした。このシーンは本当に見事な遅攻でして、最終ラインからボールを繋ぎ、最後は見事な中央突破で前田がゴールを決めました。


で、こういう攻撃に対して、ボランチがトップ下についていかなければいいんじゃないの?と思う人もいるでしょうけど、それは難しい判断なんですよ。もし、ボランチがトップ下やボランチのフリーランニングについていかないと、以下のキャプみたいな攻撃食らうからです。


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こうなるんですけどね。このシーンの新潟のボランチの身になって、ちょっと皆さん考えてみてください。新潟のボランチとしては、ここで偉い難しい判断を強いられているです。


どういう判断かというと、新潟のボランチとしては、ここで前もってSBとCBの間のスペースを消すポジショニングを行うとジュビロの山田が中央へドリブルでカットインしてくるのは目に見えてるんです。自分しか中央のスペース潰しているDFはいないんだから。しかし、相手のボランチのフリーランニングについていかないと山田のスルーパスで裏に抜け出される。さて、どうしますか?まー、究極の選択です。答えはありません。どっちにしても詰んでます。だから、この攻撃は厄介なんです。


ボランチが前もって最終ラインのカバーに入ってしまうと、ジュビロにどういう攻撃されるかっていうと、これは磐田対ジュビロの3点目のシーンなんかでわかるんですけど、これもキャプでやりますね。


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こうなるわけですよ。このシーンもボランチがニアの前田につくか、それともサイドのヘルプに出て行くかって、非常に難しい判断を強いられているんです。ここで、ボランチはニアの前田につく判断をしたんですが、それが裏目にでました。山田に中央に軽くドリブル入れられて、そこからのクロスで失点と。中は人数揃ってはいたんですけど、こうなっちゃうわけです。


ここ3試合の磐田は攻撃が非常に機能していて、チームとして攻撃の形が出来てきています。チームとしての連動性が素晴らしく、サイドからの中央からも良い攻撃が出来ています。


漫画「スラムダンク」に

「桜木という強力なリバウンダーがいるから

三井は思い切りよくスリーポイントをうてる

結果よく入る

外が入るから 当然 ディフェンスも外に気が向く

すると 今度は中を攻められる

こうして いいリズムが生まれていく

まず止めるべきは 

桜木のリバウンドだった」

ってのがあるじゃないですが。山王戦の奴ですけどね。


ここ3試合、磐田の攻撃が上手くいってる原因は、どこにあるかっていうとジュビロの選手のタイミングの良いフリーランニングなんです。


ジュビロには山田っていう強力なウィングがいます。化け物じみてるといっていい選手です。宮市みたいなスピードこそありませんが、オフザボール、両足のシュートの精度、クロス、スルーパス、パワフルなドリブルと全てがハイレベルです。これほどバランス良い攻撃能力をもってる選手はそうそういません。A代表に選ばれないのが理不尽に感じるほどの選手で、ナビスコとリーグ戦合わせて、現時点で10点とってる選手なんです。


ただね、山田だけのチームなら、山田の対面に1対1に強いSBおいて、MFをダブルマークに動員すれば、山田だろうと止まるんですよ。ところが、SBのオーバーラップだけでなく、ボランチやトップ下まで、いいタイミングでフリーランニングかけてくるから、それが出来ないんです。相手チームとしては非常に厄介です。組織的な攻撃を仕掛けてくるので、個の能力だけでは対応しきれません。


もう一人厄介なのが、トップ下に入ってる松浦で、ポジショニングやフリーランニングの質が超高い。絶妙なタイミングでフリーランニングかけて、相手のボランチを動かしてスペース作り、時にはドリブルでしかけてスルーパスを通し、点まで取ってます。個人的な評価では、現状、J1で最高のトップ下だと思います。その位、今の松浦は質が高い選手になってきてます。


あと、もう一つ、今年のジュビロはカウンターが強力です。


カウンターと関連しますが、今年のジュビロなんですけど、守備方法は二つのやり方を使い分けてます。簡単に言えば、前からボールを取りいくときは442でプレスをかけてきます。一方、引いてまもる際には9枚でブロック固めます。


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図にするとこんな感じです。ポイントとなるのは松浦です。前からのプレス交わされた時には、かなり引いてきてブロックでの守備に参加します。ボランチの前のスペースに陣取って、そこのスペースを消してサイドチェンジさせないようにしてます。


さて、引いて守ってる時に、どういう形でカウンターにもっていくかってのがポイントになります。前は前田一人ですから、攻守の切り替えの際、ちょっとした組織的なメカニズムが必要になります。


ジュビロの場合、前田はボール収まるので、単純に前田に当てるのが強力です。こんな感じです。


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このシーンですけど、ジュビロは前田を右サイドに残して、残り9人で後ろでブロック作ります。で、ボール奪ったら1タッチで前田にボールを預けて、松浦、山田、ペクが一気にポジションを上げてカウンターをかけてきます。こういう時の磐田のスピード感は異常で、新潟戦の二点目とか、すごいカウンターでした。ゴール前までボール運んだ時、ジュビロのアタッカーの数の方が多いとかどんだけやねんと。


もう一つは、山田、ペク、松浦がボールを運ぶドリブルいれてのカウンターになります。


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こんな感じですね。今年のジュビロの2列目はドリブルでボール運べるので、ロングカウンターもかなり凶悪です。4411で引いて守る際には、ボールを奪った際に、トップ下とボランチを中継役にして、速攻に繋げてます。



もうちょい皆さん、Jリーグ見てくださいって話

そろそろまとめに入りますが、今年の磐田さんなんですけど、非常に攻撃が強力です。右の山田、左の駒野を使ったサイドアタックだけでも厄介なんですけど、松浦が入ってから中央突破も強力なチームになっています。リーグ開幕当初は、前田が1トップになじんでなかったのと、まだ攻撃の形が出来てなかったので、なんだかよくわからないチームだったんですけど、ここにきて、森下仁志監督が作ったチームの形が出来てきており、ようやく、今年の磐田が目指すサッカーってのが見えてきました。


現状、磐田はJリーグで4231を使うチームの中で、一番、機能している4231のチームだと思います。ぶっちゃけ、代表の4231より、磐田の4231のほうが組織的には上です。もっとも、クラブチームなんですから当たり前っちゃ当たり前なんですけどね。速攻、遅攻ともに、磐田のほうが遙かに良いです。


アレな話ですけど、クラブチームのほうが組織のレベルでは大概上なんです、今の時代は特に。そんな訳ですんで、もうちょいJリーグ見に来てくれるお客さん、増えてもいいんじゃないかなと。代表の試合より、磐田の試合のほうがずっと機能してる4231を見れますし・・・。いやホントにもうちょいお客さん増えてもいいんじゃないですかな・・・。jリーグ、力がついてきてるんですよ。今年の磐田とか見てるとそう思います。これだけ良い4231出来るチーム、そうそうありません。


あのですね、ここ3試合の磐田の攻撃見てると、ホントに見事な攻撃が出来ていて、これだけ機能している4231は海外でもそうないんですよ。攻守の切り替えが速いので、速攻は迫力満点だし、遅攻も実に見事で、連動した攻撃、パスワークも見事です。大宮戦の中央突破とか、海外のチームでもやれるチームは、そうそうないですよ実際。唯一、欠点といえるのが、ボランチがちょっと不安定になる所で、セレッソにそこを狙われてました。


代表より、そりゃ個の能力は磐田は下です。ただ、組織とか連動性とかは磐田のほうがずーーっと上です。これマジです。磐田より機能してない代表とかどうなの?と思う人もいるかと思いますが、代表なんて一緒にやれる時間限られてるわけですから、しょうがないんです。磐田だって、機能しはじめたの、ここ数試合の話だし。2列目3列目の連動した攻撃は見事という他ないです。ボランチがタイミングよくフリーランニングかけるから、ホント、どこからでも点が取れるし、攻撃に厚みがあります。攻守の切り替えも速いです。ほめ言葉ばっかですが、実際に見事なんですよ。ここ3試合の磐田の攻撃は。


大宮に関しては、鈴木監督、解雇されるんじゃないかと心配してます。4−0で負けたのは不味かった。ただね、単純に今の磐田が良すぎた部分があるので、ちょいと気の毒ではあるんですよ。今年の磐田、あと何人、監督の首飛ばすんでしょうか。ガンバのセホーン、新潟の黒崎と連続で解任の引き金を作ったので恐ろしいチームです。前田の呪いってのもありますが、磐田さんに負けたチームって、直後に監督が解任される事が多くて、恐ろしいチームなんです。


そんな訳で、もーちょいJリーグに興味をもってくれる人が増えてもいいんじゃないかなと。代表は人気あるし、TVでも視聴率取れますけど、連動性や組織性のあるサッカーってのはクラブチームでしか見れない所が多いんです実際。いろんなジンクスとかもあって楽しいリーグです。


この間のFC東京対浦和の試合も凄い試合でして、こんだけ良い試合できるんだから、もっとJリーグ人気出て良いはずだと思うわけです。そんな訳で、みなさん、もっとスカパー入ったり、スタジアムまで観戦にいってみてください。今年の磐田はとてもお勧めのチームです。


ただし。


株の世界で「日経に載ったら終わり」なんていう格言じみたのがあります。


で、サッカーの世界だと、サッカーマガジンかサッカーダイジェストで、好調チームが特集組まれると、その後に、特集組まれたチームが急激に成績落とすことがあります・・・・


今年の清水とかそれですが、清水、ここ3試合ほど、相手にガッチガチに対策されて、大前と高木の両看板を徹底して試合から消されて、苦戦してます。仙台戦がターニングポイントだったと思うんですけど、あの試合みたら、Jリーグの監督さんは、「清水から前でボール取るのは無理だ」と判断しまし、後ろでブロック作って清水の良さを消しに来ます。セレッソ、浦和、Fマリノスは清水の良さを消すサッカーやってました。


結局、強いチームだと判断されたら、いわゆる「相手にリスペクトされたサッカー」をされるようになるんです。仙台もそうですけど、新潟なんてホームで仙台にボール持たせて守備ブロック作るサッカーやってました。去年、仙台がよくやってた事をそのままやり返されはじめてるんです。皮肉といっちゃ皮肉ですが、これは強いチームの宿命なんです。


正直、今の磐田も、とても強いチームです。まともにやるのは結構難しいです。速攻も遅攻も強力で、ピッチを広く使った攻撃が出来る為、厄介きわまりないチームです。


ただ、9枚でブロック作れば何とかなる部分があるため、中断期間が終わった後は、どこのチームも9枚でブロック作って磐田の良さを消すサッカーしてくるんじゃないかと。そんな気がしますですよ。鹿島、新潟、大宮戦を見る限り8枚までなら磐田は崩せます。ただし、9枚でブロック作られるとおそらく厳しくなります。(あともう一つ、ハイプレスをかけて磐田のパスワークを破壊してしまうという手もありますが、これからは暑くなってくるので難しくなります。)


残念ですけど、相手がそういうサッカーしてくるようになると、試合自体は大概、あまり面白くないものになります。けどね、しょうがないんですよ。だって、Jリーグには降格という制度がありますからね。スペクタクルだけ考えて試合するわけにもいかんのです。現実的なサッカーってのも必要になってきます。じゃないと降格します。あるいは監督が解任されます。


仙台、清水、磐田あたりの上位チームは、相手チームにリスペクトされたサッカーをされ始めているので、これから厳しい戦いが待ってます。これから、これらの上位チームは「相手の良さを消すサッカー」との戦いになります。J1にしろJ2にしろ、強いと判断されたチームはそーゆーサッカーされる運命です。ここからどうするかですね。楽しみです。


今日はそんな所で。


ではでは。

磐田サポです磐田サポです 2012/05/29 08:09 近年、ジュビロがここまで褒められることがなかったので、どっかで批判が入るんじゃないかとビクビクしてました。笑

関西在住の学生で、なかなか現地観戦orスカパー観戦ができないので辛いです。録画でもいいからもっと地上波でやらんかなー。

磐田ファンです磐田ファンです 2012/05/29 08:45 松浦が褒めちぎり具合に泣きましたw

ラクリマラクリマ 2012/05/29 09:16 代表戦しか見ない人に連携とか分からないのは仕方ないでしょうね
だってそういうのにそもそも興味ない人が圧倒的ですから

yamadaatmnyamadaatmn 2012/05/29 10:34 磐田サポです。おもしろい考察でした。ただし、大宮戦のボランチはソウトと小林でした。それから駒野は磐田では右しかやりません。そちらの訂正をしていただければうれしく想います。それとコメント場所を間違えてしまいました。2012-05-11のコメントを削除いただけたら幸甚です。

磐田サポです。磐田サポです。 2012/05/29 11:43 今まで4-5-1システムについてはあまりいいイメージを持っていませんでした。
代表の試合、開幕後数試合のジュビロの試合をみていると。

しかし結構おもしろいシステムなんですね。前線の4人のフリーランニング、ポジションチェンジ。まるで全盛期のジュビロ、N-BOXを彷彿とさせるようなワクワク感があります。

素晴らしい記事ありがとうございました。

磐田サポです。磐田サポです。 2012/05/29 11:43 今まで4-5-1システムについてはあまりいいイメージを持っていませんでした。
代表の試合、開幕後数試合のジュビロの試合をみていると。

しかし結構おもしろいシステムなんですね。前線の4人のフリーランニング、ポジションチェンジ。まるで全盛期のジュビロ、N-BOXを彷彿とさせるようなワクワク感があります。

素晴らしい記事ありがとうございました。

axel69axel69 2012/05/29 13:02 Jはホントにおもしろいですね。
今の順位表上4つ(仙台・広島・磐田・清水)でシステムが4-4-2(フラット気味)、3-4-2-1、4-2-3-1、4-3-3とシステムが全部違うのもJの特徴かな〜なんて思ってます。
あとJ各チームの対応の早さも同感。今期のレイソルの序盤のつまづきは各チームの対策の賜物だと思います。レイソルも対策打って盛り返しつつありますが。

あと、マケレレ殺し対策なのかは分かりませんが、バイエルンでリベリーがバイタルを埋めに行ってるのを良く目にします。ロッベンは戻らないので片手落ちですがw 攻撃力なクリロナが最高だと思いますが、トータルではリベリーって世界最高峰かなと思いました。

ncknck 2012/05/29 13:07 もっと盛り上がっていいと思うんですけどね。Jリーグ。あとそろそろ鳥栖のレビューも欲しいです。

大宮サポ大宮サポ 2012/05/29 14:10 いつも丁寧な解説ありがとうございます。
大宮はボールは運べるけど、前線でのアイデアが無いと思っていましたが
ジュビロが「ほら、こうやれば崩せるよ。簡単でしょ?」っとばかりに見せてくれました。
あまりにショッキングな負け方だったので、もしやと思ってましたが本当に監督交代に……
3人斬りのジュビロ恐るべし。

カガーカガー 2012/05/29 16:55 palさん、いつも解説ありがとうございます。少しずつですがサッカーの戦術の理解ができてきました。まだまだ分からないことだらけですが。

palさんの今回と前回のエントリーで香川の左SHでの起用はやはりまちがっているのではないかと思うようになりました。前からおかしいとは思っていましたが。

香川は4231だったらトップ下がやはりよい気がします。香川はキープ力がなくたまにボールを奪われますから、ドルのようにハイプレスとDFSBはフィジカルの強い選手で固めなくては戸は思いますが。。

433でしたら偽のワントップがいいのではないでしょうか。もしくは右WGに本田とかキープ力のある選手がいた場合は長友はよくオーバーラップするので、左WG(FW)でもいいのではと思います。

バルサのシステムと同じですが、本田にキープ力のあるイニエスタになってもらって、シャビは遠藤、メッシの偽の9番の役割を香川にという感じでどうでしょうか。

でも今のメンバーでは難しいですかね。バルサは背が低いと言われてますが、ピケやプジョルとかフィジカルや背も高いですからね。

とむくるーずとむくるーず 2012/05/29 17:31 この解説読むと次のジュビロの試合を見るのが楽しみになりました!
こうゆうブログが広まればjに興味をもつ人も少しずつ増えてくるんじゃないでしょうか?
川崎Fの目指しているサッカーをpalさんなりに考察していただけないですか?

   2012/05/29 17:58 大宮の監督解任されちゃいましたね。
お見事と言いたいけど、ちょっと前に監督の解任のメリットデメリットについて書かれてましたし
当たってほしくない予想が当たっちゃったって感じですかね。

磐田ファンです磐田ファンです 2012/05/29 18:23 どうしましょう、読んでいるうちにニヤニヤしてきました。

このチームに何が起こったのかしら?っと思っていまたが、読ませて頂いて納得。
森下監督はインタビュー等には全くと言っていいほど、戦術面を語りませんので、
彼の考えのいったんを覗けたような気がします。一年を通してチームを作り上げていくと彼は言います。まだまだ変わっていこうとしているのかもしれません。
今後が楽しみです。

もっともっと沢山の人に、ジュビロのサッカーと山田のプレーを観て貰いたい。
心から思う今日この頃です。

キーワードキーワード 2012/05/29 18:43  「フリーランニング×ポジショニング×質」
 サッカー・ジャーナリズムで食む方々がこれを用いた例を知りません。
 Pal-9999さんの手法がpublicになれば、日本サッカーの厚みも増すのでしょうが、、。

ジュビサポですジュビサポです 2012/05/29 19:53 紹介いただいて読みに来ました。
ここ3試合の爽快感ったら無かったので、客観的な分析をいただき、また新鮮な思いで幸せを反芻しました、ありがとうございました。
今年の山田選手はホントにすごくて誇らしいんですが、松浦選手もすごくて楽しすぎるほどなのになかなか評価が見られなくてちょっと悔しかったので、目をつけていただいてとても嬉しかったですw
対策に負けず、中断後も頑張ります!

qubeleyqubeley 2012/05/29 21:52 今期のセリエAにはナポリは存在していなかったのか?
もしくはあれは3-4-3とは呼ばないのか?3-4-2-1なんて3-4-3の範疇でしょ
世の中の海外厨にはうんざりしているし、Jを見ずに海外だけを見てどうするとは思うものの、Jだけ見てりゃいいとは絶対に思わない
世界のサッカーを見た上で、Jとの違い、Jに足りないものを意識して欲しい
ナポリは地味かもしれないけど、欧州も強豪の端っこには引っかかるクラブです
少なくともナポリくらいはきちんと押さえていてほしいです

ジュビロファンですジュビロファンです 2012/05/30 17:50 丁寧な解説をありがとうございます。
ここまで褒められまくると、なんだかこそばゆいですね。
中断あけに他チームに対策とられる覚悟もできました(笑)
もちろんそれでもチームを信じて応援し続けます!

素朴な疑問素朴な疑問 2012/05/30 18:00 qubeleyさん>
海外サッカーでは3-4-2-1にウィングがいるんですか?

BLUEサックスBLUEサックス 2012/05/30 19:04 今の磐田というチームを非常に明確に、かつ納得のいく形で分析していただいて、
本当にただただ関心いたしました。
個人的にはこの3試合の磐田の攻撃の発展は、小林の復調とペクが役割を理解したことが大きいと思っているのですが、フリーランの観点から、ここまでチームを深く掘り下げて分析していただけて嬉しく思います。

できれば今度は清水の分析もお願いします。
(ゴトビのもとで清水も磐田に劣らず面白いサッカーをしていますよ!)

BLUEサックスBLUEサックス 2012/05/30 19:15 失礼しました。
清水の考察は以前にすでにされておりましたね。
しっかりと読まずに書いてしまい、すみませんでした。
今年は磐田・清水ともに静岡のサッカーが面白いので、もっと注目されると嬉しいなぁ、と思っている次第であります。

よっし〜よっし〜 2012/05/30 22:21 ジュビロさん、何点でも入りそうな雰囲気、羨ましいです…。
ウチは虎の子の1点を守るサッカーが続いており、追加点が入れば選手も
もっと楽な試合展開になるだろうにと。
ところで私はドイツ代表のあのスペクタクルな感じも大好きで、
特にミュラー・クローゼ・エジルの3人の関係はワクワクします。
若い2列目にベテランのCF…何やらジュビロさんと通じるようで。
またユーロが始まれば、面白いと思われた試合の分析お願いしますm(__)m

まりおまりお 2012/05/31 18:59 いつも面白い記事ありがとうございます!本出したら買いますよ笑
palさんは先日のACLご覧になりましたか?Jクラブがベスト16で全滅しました。
どうも日本チームは放り込みのチームに弱いように感じます(それでも仙台や鳥栖のお陰で大分対策は進むと思いますが)。その所の考察を、いつか聞かせてもらえたらなと思いました(勝手に思ってるだけなので気にしないで下さい笑)
私は某J2クラブを応援していますが、戦術を分析するのも楽しいですし、もっとみんなでJを盛り上げて欲しいですね!

赤サポ赤サポ 2012/06/01 13:12 松浦良いですね
若いころの山瀬を思い出します
こういう選手大好きです

大宮を影ながら応援する人大宮を影ながら応援する人 2012/06/01 19:12 初めてコメントします。いつも楽しく読ませて頂いてます。いつもわかりやすい解説ありがとうございます。磐田がやけに好調だなと思っていたのですがこういう理由だったんですね。僕もクラブの方が戦術が深く面白いなと感じています。代表戦の人気とJリーグの人気が違うのは残念ではありますが、国を背負うと言うわかりやすさが代表戦の人気を後押ししてるかなと思います。一つだけ気になったのはナポリも343だったと思います。

ガンバレ水戸ガンバレ水戸 2012/06/02 04:13 上の方のコメントにもありますが、ナポリのシステムはウィングを採用してないと思います。
ウィングのいるシステムってことで話をしてたはずですから、ナポリは除外されたのだと思いますよ。

しぇりしぇり 2012/06/04 10:36 日本-オマーン戦の2点目。まさにご指摘の形でしたね。
ヨルダン終わってからかな?まとめ記事wあるって信じてますw

qubeleyqubeley 2012/06/05 19:01 ウィングがいようがいまいが、3-4-3は3-4-3だろうと思う
ウィングのいる3-4-3とウィングのいない3-4-3を区別するならば
ただ3-4-3とだけ書かれるとどちらのことであるのか不明瞭だと思う
ただ読解力が無いだけだろというのならスマンかった

ただナポリの3-4-2-1は2がウィング的な動き方をしていないけれども
代表の香川よりかはワイドに開いている時間帯が多いと思う
さらに付け加えるなら今季のバルサは明らかにウィングのいる3-4-3を使っていた
重要な試合では4-3-3だったが、3-4-3を試しては失敗を繰り返すことが多かった
そこで勝ち点2を取り損ねたのが、今季リーガで優勝できなかった原因でしょう

ジジジジ 2012/07/02 06:54 ナポリの3421がウイングじゃないなら、磐田の4231なんてウイングの端にも引っかからないでしょ

ジジジジ 2012/07/02 06:55 ナポリの3421がウイングじゃないなら、磐田の4231なんてウイングの端にも引っかからないでしょ

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2012-05-24

[]日本代表対アゼルバイジャンの感想 日本代表対アゼルバイジャンの感想を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。実は今、ちまちまと今期のジュビロ磐田についてのエントリ書いてる最中なんですけど、それで色々と思う事もあり、今日は先日行われた日本対アゼルバイジャンの感想でも書こうと思います。ホントにちょっとした感想なので、そんなキャプは使いません。


D


日本対アゼルバイジャン。アゼルバイジャンの守備ェ・・・・

で久々の代表戦なんですけど、マッチアップ的にはこうです。


f:id:pal-9999:20120524225058j:image


日本代表は343やるかなと思ってたんですけど、4231でした。対するアゼルバイジャンは442です。それでなんですけど、4231ってフォーメーションとやる場合、442はちょっとミスマッチ抱えます。図にすると


f:id:pal-9999:20120524225059j:image


ここになります。中盤中央で、ボランチ二人がトップ下とボランチ二人を見なきゃいけなくなるんですね。それでなんですけど、普通は、ここにセカンドトップあたりがプレスバックしてきて、中央で数的不利に陥らないようにします。


ただ、この試合ではプレスバックがさほどきつくないので中盤中央で簡単に日本に数的優位を作られてました。


――今日は遠藤が不在で、中央にいる本田圭佑が後ろに下がってゲームを作ろうとしているように見えた。本田の使い方として、彼にゲームメークさせるのは監督の考えなのか?(後藤健生/フリーランス)

 本田に関してだが、彼の真ん中でのサポートは今日だけではなく常に必要だ。今日は相手が4−4−2、ウチが4−2−3−1で、中盤の中央で数的優位を作ることができた。そこでタメができることで、香川と岡崎が前に集中できるようになった。


ザッケローニ監督「デビューした3人は、非常にいい出来だった」 (1/2) キリンチャレンジカップ アゼルバイジャン戦後会見


ってのがあるんですけどね。あそこで日本に数的優位を与えてしまうと、簡単に本田に縦のくさびのパスが入ってしまうから、どう考えてもやっちゃけいないんですけど、アゼルバイジャンは割とそのあたりルーズでした。アゼルバイジャン、ドイツに6−1でぼこられてましたけど、ああいう守備やってたら、そりゃ大差のスコアになるかなあと。試合みてないんですけどね。ただ、この試合のアゼルバイジャン見る限り、あの守備方法だとドイツの4231相手には無理ゲーです。エジルに楔の縦パスがガシガシ入っちゃうし。


この試合、代表選手のフィジカルチェックにしかならない内容で、アゼルバイジャンの守備方法に問題がありすぎました。フォクツは往年の名選手だし、監督としての経歴でもタイトルを取ってるわけですから文句のつけよう無い人なんですが、ちょっと采配的に首をかしげたくなるような出来でした。もっとも、アゼルバイジャンのサッカーのレベルがそこまでだったとも言えるんですけども。


この試合、もう一つ、思わずうめいてしまった守備が日本の先制点のシーンです。


D


まず、動画の8秒の所なんですけど、長谷部が前をむいてボール持ってるところにアゼルバイジャンのボランチが飛び出していってスライディングかけてるんですね。


これ、絶対にやっちゃいけないプレーで滑る必要性ゼロです。あそこで前を向いてる長谷部クラスの選手に無理にボールを奪いにいって滑るとかありえない。交わされるに決まってるし。案の定、交わされて本田にボール出されてます。前をむいてる相手に無理にボールを奪いにいってはいけないってセオリーがあるんですけど、ここでは完全にセオリー無視の守備やってます。


ただ、さらに問題なのが、ここで本田にボールが出たとき、さらにもう一人のボランチが本田にスライディングかけてるんですよ。これは、ありえないってレベルじゃねぇぞって話でして、ボランチが一人飛び出してしまったので、残ってるのは中央のボランチ一人。ここで交わされたら日本に中央のスペースを丸ごと献上する事になります。


普通は、ここでボランチがするべき仕事はボールを奪うことでなくて、本田と距離を保ちつつ併走しつつ、日本のカウンターのスピードを遅くしながら時間を稼ぐ守備なんです。ところがアゼルバイジャン、全く、これが出来てない。


それで次に起こったのが本田が滑ってきたボランチを軽く交わして走り込んできた長谷部に落としてます。もうこの時点で失点確定です。ボランチ二人が連続して守備の致命的なミスをしたんですから。


勿論、最後の香川のシュートの前に、SBが滑ったのも問題ですけどね。ただ、あの得点は、アゼルバイジャンのボランチ二人が致命的ともいえるミスを連続して行った事が原因になってるので、SBを攻めるのは酷です。


ついでにもう一つ、相手の右SHの動き。ボランチが飛び出して長谷部につっかけてるんだから、あそこは全力で戻って中央で相手にスペースを与えないようにカバーに入れって話なんですけど、途中で戻るのやめてるんですよ。全力で戻って中央のスペースを埋めようとしている左SHとの差はあまりに大きいです。




日本の攻撃で気になったこと


それでなんですが、この試合で気になった事なんですけど、日本の4231って攻撃の時、前の4人+ボランチにもう少し連動性があってもいいと思うんですよね。もっとも、あんまり前に人数かけたくないのかもしれないし、カウンター狙ってくるアジア相手に人数かけた攻撃はしたくないってザックが考えてても、それはそれでしょうがないんですけど。


えーと、ちょうど、磐田の4231のキャプつくってたので、ちょっと、磐田対鹿島の試合のキャプで4231の攻撃のいい題材があったので、紹介しときます。磐田の話は、週末あたりに上げます。


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こういう攻撃なんですけどね。ちなみに鹿島もアゼルバイジャンと同じで、セカンドトップのプレスバックが、さほど無いため、中盤中央で簡単に磐田に数的優位を作れてました。結果として起こったのがジュビロのトップ下、松浦無双です。


日本代表はサイドに香川を張らせてます。監督の指示みたいですが、それはずーっとそうだった訳だし、別にいいんですよ。


ただ、香川がサイドでボールをもった時にボランチやトップ下の選手の効果的なフリーランニングが無いことが多いんです。


サイドに張ってるWGがボールを持ったときに、相手のSBとCBの間にスペースが一瞬生じます。だから、そこにトップ下かボランチが走り込んでくれば、相手のボランチ一枚がそれについていかざえるをえません。もしついてこないなら、香川は、そこにスルーパス合わせればいいだけ。


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図にするとこういう感じなんですけどね。中央で数的有利を作れてるわけだから、トップ下かボランチからWGに展開するのは簡単なんです。で、展開した後に、トップ下かボランチ一枚が、即座にSBとCBの間に走っていかないといけないのに、そこに走る動きがあんまないのが気になって。あそこに走っていく選手がいれば、ボランチが一枚、それについていかざるを得ないので、中央にスペース作れます。そこに香川がカットインすれば、あとは香川が何とかしてくれるのに勿体ない・・・と思いながら見てたんですけどね。


磐田の4231のほうは、そういう動きがきちんと出来てるんですけど、代表だとそれがあんまないんですね。だから、香川にしろ、途中で入った宮市にしろ独力での突破を選ぶしかなくなってました。もっとも宮市はそれが持ち味なんでそれでいいんですけど。


今の日本は、独力でサイド突破してクロスあげれる選手が香川、宮市、長友と左に揃ってるので、そこまで問題って訳でもないんです。


ただね、ああいうやり方だと香川の良さがでないし勿体ないんですよ。香川の良さって周りを上手く使いながらコンビネーションで裏をとっていく所だし、中央でのコンビネーションをもっと出来る攻撃をやってもいいのにと思ったわけです。もっとも攻撃には5枚くらいしかザックはかけるつもりはないようなんで、枚数的にアレってのもあるんでしょうが。


これをやらないと相手としてはあんまり怖くないんですよ。クロス一辺倒になっちゃうし。ニアにスペース出来てるのに使わないとか勿体ないなあと思ってみてました。


ケンゴが入ってからは、ケンゴはWGにボールが出ると、SBとCBの間に必ず走っていくので中央にスペース出来てること多かったですが、宮市、それを上手く使えてないんですね。ケンゴが相手のボランチを最終ラインに引っ張ってくれてるので、中央にスペースできてるわけで、ドリブルでカットインしていいのに・・・とか思いました。宮市は、ああいう所の判断をあげていかないといけないです。


他にも、やっぱり攻撃が左偏重でして、左と中央固められた不味くないかとか思いまして、相手の監督が先日の日本代表みたら、左と中央固めて、日本代表の攻撃を右に誘導してくると思いますけど、その時にどーするんだとか。


まあ、ザックも色々と考えている訳でしょうから、ザックの修正に期待しましょう。


ではでは。

アルテアルテ 2012/05/25 00:35 あの試合、松浦がキレキレだったのはそういうわけだったんですね。ジュビサポなので週末の記事楽しみにしています!

ユノユノ 2012/05/25 01:04 今年の磐田の攻撃は、サポも見ていて楽しいです(^^)

アゼルバイジャン戦を観戦していてもやもやしていた部分が簡潔にまとめられていて、スッキリしました。
試合後に何人かの選手も言ってましたが、単騎もしくは2人の連携ばかりで、
人数をかけて組織的に崩せていた場面が少なすぎた(下手すると皆無?)気がします。
来月の予選に向けてどう動くのか、楽しみです。

タカタカ 2012/05/25 01:58 いつもわかりやすい解説ありがとうございます。
アゼルバイジャン戦はコンディションチェックにしかならないのですね。
右に誘導された時に、どう崩していくのか、ザックの戦術楽しみです。
ウッチーのコンディションと藤本が代表外れたことから、
清武と酒井に期待。五輪だけでなく、A代表に必要ですね。

ななしななし 2012/05/25 11:01 長谷部が攻撃的に左の細貝が守備的にって決まってたみたいで、細貝が上がり自重してたんでしょうね
運動量が豊富な選手だけにもったいないけど

ししゃもししゃも 2012/05/25 14:44 香川がケンゴとはやりやすいってな発言してましたけどこういうことだったんですね。
ケンゴがその動きをやってるってことは監督うんぬんより本人の適性ですかね。
本田と前田が被り気味なのもそこらへんなんでしょうね。
結局本田ってどこが適正なんでしょうね…。

mottainaimottainai 2012/05/25 22:03 トップ下とボランチのフリーランニングのなさ、気になりましたねえ…
長谷部はミスパスは多かったけれども、縦への意識が高かった点は評価します。
本田は持てばキープできるのでフィジカルの弱い代表ではとても有効ですね。
ただ相変わらずオフザボールの動きが悪過ぎる。
地味な仕事もコツコツやってもらわないと…
細貝はアンカー的な役割が中心と自分で言ってましたから攻撃参加は自重してたんでしょう。

本田と香川の能力の高さは代表の中でやはり抜けてますから
2人が揃った方がチームの力はアップするのは当然でしょうね。
アジアカップの頃に較べれば、連携も随分良くなってますし。
ただもうね…2人のサッカー観は違い過ぎますな。
クラッシックなサッカーと最先端のサッカー。
どっちがいいという訳ではないですけど。
できれば本田にはあの眠くなる試合ばかりのロシアリーグから今すぐ移籍してもらって
最先端サッカーを指導する監督に巡り合ってもらいたい。

うどんうどん 2012/05/26 00:32 CBの二人が
最終ラインでボールをごちゃごちゃ交換してたところも
解説して欲しかったです

ソサソサ 2012/05/26 06:16 トゥーロン国際見てると宮市、香川はA代表に選ばれるだけあるなって思う。
てか海外でプレーしてる選手は自信や気持ちが強いんだなって思った。
確かに本田はオフザボールの動きは良くないけど、結果として勝てるチームになるからなぁ。
少しは指摘してるような動きがあっても良いとは思うけどね。

きいよんきいよん 2012/05/26 13:42 香川のワンタッチプレイの美しさは代表では発揮する場所がないのかなあ、
もう本田△はボランチかワントップのほうがいいよ、清武も使いたいし。

カガーカガー 2012/05/26 19:37 なるほど、そういうことだったのですね。だから香川の良さがドルのように発揮されないんですね。他の人も言っていましたけど本田はワントップかボランチが適正なんでしょうね。

本田がトップ下の場合は4ー3−3のような感じになるから、ワントップは香川とのコンビネーションや連動性のある偽のワントップを使って、流動的に崩していかないと香川の才能がもったいない気がします。

バイエルンとの決勝でのグロスとレヴァと3人でカウンターで崩した、あんな香川が見たいです。
中央でボールを持った時何でもできそうでしたもんね。レヴァが決めたけどあれは香川のゴールでしたね。

デフェンダーのドイツ人と日本人のフィジカルを考えた場合、香川をトップ下で使いにくいのも分かるけど、もっと香川の才能を活かして欲しい。乾とか清武のようなタイプ選手の近くで使って欲しいなと思います。

本田がいてもそれはできるはずだと思うのですが。このままではワールドカップ本戦はまずいですよね。予選はこのままでも何とかなるとは思いますが。

香川は日本の宝なのに、なんとも歯がゆいです。

tttt 2012/05/28 01:48 本田を1トップで使って、香川、乾、清武の三人はどうでしょう?

ぬーんぬーん 2012/05/29 00:07 でも去年の日韓戦では色んな選手がそういう動きをして、ボランチやCBを引っ張る動きを頻繁にしてましたよね

ザックも手振りでそういう指示出してるのもちょくちょく見えました

決して制限してる訳ではないのでは

axel69axel69 2012/05/29 13:45 主にコメントに対してですが...

代表の1トップが前田・ハーフナー・李のいずれでも役者不足なこと、そして仮に本田を1トップに据えるとしても今度は左右のSHが今度は帯に短し襷に長しになってしまうこと。

さらにはCBの能力不足とも相まって常時ハイプレスができないこと、そしてリーグと代表戦という「錬度」も「負けの持つ意味の違い」からリスク管理の比重が違うこと。

そして対バルサ・メッシ用として開発・普及しつつある「外は捨てても中を守る」守備(3次予選のホームでのウズベキスタン)に対して(コンディションは悪かったにせよ)香川トップ下+アルファで点を取れなかったこと。

これらを無視して香川トップ下マンセーってのはいかがなものでしょうね?

カガーカガー 2012/05/29 15:52 香川トップ下マンセーってわけではないです。
ただ、香川はウイングで使うのはもったいないなと思っているだけです。CR7ぐらいのスピードがあれば別ですけど。彼でさえエジルがサイドに流れてトップ下でポジションをとることがよくあります。センターフォワードのポジションをとっていることがありますし。

そういった意味で香川をは中央で使わないと彼のよさは出てこないと思います。明らかにCR7やロベリーとは違いますし、スペインがワールドカップの時4231のサイドでイニエスタを使っていましたが、彼ともまったく違いますし。

香川は器用だからサイドもできるけど、ザックがサイドに張っていろと言われているようでは、彼の才能がもったいないですね。

ドルが優勝を決めた、レヴァからのスルーパスをワンタッチでキーパーをかわして決めた2点目のような活躍が見てみたいですね。ドルで香川が左サイドタッチラインぎわで良いプレーをした記憶があまりないです。

axel69axel69 2012/05/30 05:22 香川が一番良いとポジションはトップ下(セカンドトップ)というのには私も同意です(ドルの試合はほとんど見てました)。ただ、今の代表においてはトップ下はフィルター役やSBの上がりを待つためのタメ作りだったりで、どちらかというと香川の得点能力を生かすにはなんか不向きに思えるんですよね。

palさんのブログなので、もしよろしかったらツイッターで探してください。アイコン同じの使ってます。

きいよんきいよん 2012/06/02 22:56 いままでのアジア予選突破の歴史見てると、アジア突破用のチームとW/C用のチームはまったく正反対のチームになるのはいたしかたないもんね、その辺はザックもわかってると思うよ、だから、コンフェデあたりでアジア突破の功労者もどんどん入れ替わると思うよ。

よせんよせん 2012/06/04 02:00 解りやすい解説有難うございます。

日本代表最終予選が始まりましたね。
日本-マーン戦について、時間ありましたら解説お願いします。
個人的意見ですが、香川が窮屈そうに見えました。
周りとの連携も取れてなく、中央に入ったりもしてましたがボールが殆ど来なかった様に思いました。
何故なのでしょうか…。

名無しさん名無しさん 2012/06/04 21:00 オマーン戦に関していえば、「遠藤は本当に劣化しているのか」というテーマにも触れてもらいたいです。
パスミスが多かったり消え気味だったりしたので気になります…

のすのす 2012/06/04 22:48 オマーン戦の二点目は本田がCBとSBの間に入って、香川がカットインしてできた点でしたね。
ザックもここで触れたようなやり方は考えていたようです。
右からの崩しもいろいろ試していましたし

名無し名無し 2012/06/10 13:57 >>うどんさん
あれは時間稼ぎや様子見だと考えていいと思います。

2012-05-23

[]ハンドボールの速攻とサッカーの速攻の話 ハンドボールの速攻とサッカーの速攻の話を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。今日は、磐田の話でもしようかと思ってたんですけど、その前に色々と思うところがありまして、ちょっと話題変えて今日はサッカーの速攻の話でもしようかと思います。


といっても、サッカーの話がメインというわけではなく、どっちかというとハンドボールの話がメインになりがちにはなりそうですが、おつきあいくださいませ。



イタリアサッカーにおいて何故カウンターという言葉が近年使われなくなってきたのか?

まず、最初にこの話をしようと思います。この話は、そのまま「世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス」のP254から引用します。この本、題名はアレですが、内容はイタリア人監督5人に岡田ジャパンの試合をみてもらって分析してもらうという至極まともな本です。


ちなみに、近年イタリアではカウンターという言葉を使うケースが極端に少なくなっています。理由は、近代サッカーがかつてのそれとは大きく変化し、守備から攻撃の切り替わりを表す言葉もそれに伴って変化したからです。出来る限り高い位置でボールを奪い、一気に雪崩こむような攻撃に移る。守から攻に移ることを「リスタート」と呼びますが、そのイタリア語である「リパルテンツァ」が、今日のカウンターを指す言葉として使われています。


と、この部分ですね。


最近はトランジションサッカーという呼び方になってきていますが、かつてのサッカーにおける「カウンター」が用語として使われなくなってきて、今日の「リパルテンツァ」に取って代わられたのは、攻守の切り替えの速度が猛烈に上がり、試合のテンポやリズムがかつてとは比べのものにならないほど増しているのがモダンサッカーだからです。



ドルトムントのトランジションサッカーのお話

さて、ドルトムントの話をここからしましょう。あそこのサッカーは監督が言ってますが、基本トランジションサッカーです。ボールを出来るだけ高い位置で奪って、そのまま雪崩の如くゴールに迫ります。ポゼッションもできますが、基本は超高速のトランジション(攻守の切り替え)からの速攻が最大の武器です。



http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=MAslXaukJqE

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=bD3Pr3F0B_4


いい具合に話題になってた香川の動画があるので貼っておきますが、ドルトムントはボールを奪ったら素早く香川かレバンドフスキーに当てて、そこから一気に攻撃のスピードを上げて相手のゴールに雪崩こみます。ただ、ドルトムントは、ボールの奪取位置が低くても鋭いカウンターをすることが出来ます。この時のメカニズムがポイントです。



動画をみてるとすぐ気づくことがあると思うんですが、ドルトムントの速攻のパターンです。香川のお仕事といってもいいんですが、主に3パターンあります。


ドルトムントは高い位置でのプレスを交わされた場合、低い位置に9枚のブロックを作って守ります。


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こんな具合です。で、この状態だとボールを取り返した時に前へのパスコースはレバンドフスキしかありません。なんで、大概、ドルトムントは、この状態の場合、一回、香川にボールを当てます。ここで、香川が前を向くことに成功した場合、


1、香川からレバへスルーパスを入れる。

2、香川がボールを運ぶドリブルを入れて、両サイドのクバとグロスクロイツの上がりを待ち、香川からクバかグロクロに展開。


という形に持ち込みます。これがドルトムントの低い位置からのトランジションです。


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図にするとこんな感じです。香川にボールを当てて、そこで香川にタメを作ってもらい、その間にWGが駆け上がって香川からパスを貰います。


また、香川にマークがついている場合は、香川のフォローにボランチかウィングが入り、香川からボールを落として貰い、両サイドのWGに展開します。


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図にするとこうなります。これがドルトムントの速攻のパターンなんですが、もう一つ、ドルトムントの場合、特徴的な速攻があります。今日は、その話をしようと思ってます。


普通、速攻といったら、相手の守備陣が帰陣する前に終わらせるのが普通です。ただし、ドルトムントの場合、そこから連続して波状攻撃をかける事があります。相手の守備ブロックが整っていても、その前から一気にたたみかける事があります。そういう時は、香川が低い位置を取っている事がよく有ることに気づくんですけどね。


なんで、こういう話をする気になったかというと、ハンドボールの速攻戦術が、どういう風に進化していったかって話と関係があるからです。


ハンドボールの速攻と、その戦術的な変遷


さて、ここからがハンドボールの話になります。ハンドボールは、サッカーよりも戦術化が著しいスポーツです。理由は手が使える事と、人数が少ないのでコンビネーションを全部頭にたたき込みやすいってのがあるんでしょう。そんな訳で、サッカーと非常に似通った構造でありながら、戦術的には、サッカーより10〜15年くらい先をいってる球技です。


で、ここからがメインディッシュ的な話になるんですが、ハンドボールでは、速攻を三つのフェーズに分けて定義しています。


1st wave in Fast Back(以下 1st FB)

相手チームがシュートを打った瞬間にポスト、ウィングが相手陣内へ走り込み、そこにロングパスを通すプレーを主に指します。サッカーでは2トップにボールを当てて、そのまま一気にもっていってもらうプレーって所でしょうか。これは、サッカーのわかりやすい「カウンター」に当たります。


2nd wave in Fast Back(以下 2nd FB)

これは、サッカーでいうトップ下を使った速攻です。上記の動画にたくさんある香川のプレーです。ハンドボールでも、シュートを打った後には、相手の6人は一斉に自陣内に戻るのですが、その時に、前の3人と後ろの3人の距離が空くことがあります。相手が帰陣しきれてない状況を利用して、そのまま雪崩のようにゴールに迫るプレーです。


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図にするとこんな感じになりますが、ここでGKから真ん中のプレーヤーにボールが通ったとします。この際に前にいる二人を利用した場合は1st WBで、後ろの3人の上がりを待って、そこから一気にたたみかけるのが2nd FBになります。


1988年、ハンドボール世界に衝撃を与えたのが、組織された2nd FBを作りあげたロシアで、それまで組織化された速攻を行うチームというのは無かった為、世界に衝撃を与えたそうです。



3rd wave in Fast Back(以下 3rd FB)


さて、これが一番、サッカーしか知らないと理解が難しい速攻で、僕も知ったときにはびっくりしました。ハンドボールすげーと思った事なんですけどね、ハンドボールでは、相手が全員帰陣した後でも行う速攻があります。それが3rd FBで、これを知った時には本当に感心しました。仕組み的には、

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ここでGKから真ん中のプレーヤーにパスを出した後が問題になります。この真ん中のプレーヤーは大概プレーメーカーです。ひどく簡単に図にしますが、ここでプレーメーカーは、前の5人にパスを出した後、


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こういう形で下がる動きを入れるんです。2nd FBで速攻に加わるはずのプレーメーカーが、ここで3rd FBを行う為に、意図的にポジションを下げるんです。


これは、1990年代後半から2000年代初期にかけて世界を席巻したスペインが使った速攻戦術で、3rd FBを作り上げる為に、意図的に、一人のプレーメーカーがポジションを2nd FBの際に下げ、そこから3rd FBの起点となって厚みのある速攻を作り出しました。


こいつは、現代ハンドボールの速攻の雛形となったスタイルだそうで、現在のハンドボールは速攻を3つの局面にわけて使いこなす能力がプレーヤーに求められているようです。


そしてハンドボールなんですが、こういったスピードのある速攻を徹底的に煮詰めて形にしたのがドイツ・ハンドボール代表のハイナー・ブラント監督。ハンドボール全局面でのテンポシュピール(ドイツ語でのクイックリスタート)という構想をぶち上げて、スペインの後にドイツハンドボールの黄金期を築きあげました。


最近のハンドボールのトップシーンでは速攻系のチームは少ないようですけど、こういう流れがあるそうです。ハンドボールでは、組織された2nd FBを使って世界を席巻したロシア、つぎに3rd FBで世界を席巻したスペイン、そして全局面でのテンポシュピールで世界を席巻したドイツという流れです。


ただ、繰り返しますが、ハンドボールのスピード化は、最近は止まってるようです。なんかあったんでしょうね。何があったかは知りません。実際の所、ハンドボールの最前線は僕は知りませんので。サッカーに応用できるアイデアでもないかと、ハンドボールに興味をもった人間なんですが。


ハンドボールにおいて、速攻を3つの局面に分けて理解し、それの局面ごとの練習メニューとかを知ると、ハンドボールはサッカーより戦術面でも練習の面でも進んでいるなあと思うわけです。10年くらいは先を行ってる感じです。手でやるスポーツなんで、戦術的になるんでしょうけど。サッカーでも、この速攻の局面ごとの練習とか、ひょっとして、モウリーニョやクロップはやってるんでしょうかね。



ハンドボールから影響を受けた監督の話

それでなんですけどね、実は、ドルトムントのサッカーみてて思うのは、これ、ドイツ・ハンドボールのテンポシュピールから着想をえたんじゃないかと思うんですよね。


あそこのサッカーは、とにかく速い。あらゆる局面で速いです。そして攻撃には厚みがって、相手がブロックを作って状況からでも、たたみかけるように速攻をかけてきます。そういう時には香川が下がってきてたり、ギュンドアンが使われたりするんですけども。


こういう攻撃ってハンドボールの3rd FBに発想が似てるし、ドイツ・ハンドボールのテンポシュピールそっくりです。速攻をかける時に、一気に崩しきれない時には香川を一回下がった位置において、そこから波状攻撃かけていく所とか全局面でハイテンポにプレーする所とか。


日本でも明らかにハンドボールの影響を受けたサッカーやってる監督がいて、それが現浦和のペトロビッチ監督です。あそこのサッカーの攻撃時のフォメは明らかにハンドボールの世界です。


広島時代でいえば、ハンドボールのポストに当たるのが佐藤寿人。ハンドボールの45にあたるのが2シャドーで、ウィングはWBです。そしてハンドボールのCBはゲームメーカーを兼ねているんですけど、この部分を後ろに残るCBとボランチが行っている。まんまハンドボールの世界です。CBがフリーランニングしたり、ポストになったりする所まで明らかにハンドボールの影響を受けてます。


図にするとわかりやすいんですけど、


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ハンドボールの攻撃フォメは、こういう感じです。


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そして、広島の攻撃時のフォメがこれ。ハンドボールの攻撃時のセンタースリー・フォーメーションのサッカー版ですよこれ。勿論、色々とカスタマイズはされてますけどね。ちなみに、J2の3421やってた頃のセレッソも、これと酷似した攻撃をしてました。多分、クルピも広島のサッカーに影響されたんでしょう。ハンドボールでは45のポジションはチームで一番シュートを打ちやすく点を取れるポジションなんですけど、セレッソのほうが、ここは上手くいってましたね。J2でクルピの3421は、乾香川が45のポジションにいたわけですが、二人で47点とってます。


ハンドボールの戦術とかを詳しく知りたい人は、


AY-COPENHAGEN ハンドボール化するサッカー


をどうぞ。僕も大概、ここでハンドボールの戦術や歴史なんかを知りました。




CL決勝のアレ

これ、愚痴みたいなモンなんですけど、こないだのバイエルン対チェルシーの試合の後、又、例のアンチフットボールとか言い出す人が出始めて、もういい加減にやめましょうやとか思うんですけどね。


あのですね、ポゼッションフットボールが今、もてはやされてますけど、いずれはバルサ殺しの戦術が極められて出て来ますよ。それがチェルシーの6−4−0になるのかはわかりませんけどね。クロップのトランジションサッカーだってそうです。


第一、モウリーニョを単なるカウンターサッカー屋と卑下してる人たちは永遠にモウリーニョに負け続ける運命です。あれはあれで、現代サッカーの一つの典型なんです。攻守の切り替えの速度を極限まで上げたトランジションを武器にしたサッカーは現代サッカーの典型なんだし。ボールを奪った後の攻守の切り替えのメカニズムや、相手の速攻に対する速攻とかモウリーニョのサッカーには学ぶ所もあるわけですよ。


サッカーは相手がいるスポーツであって、一つのやり方が猛烈に流行って模倣されると、それをメタした戦術が出てきて食いモノにされる歴史の繰り返しなんです。サッキの442フラットなんて爆発的に広まった後に、フラットな4バックの背後を組織的に狙う戦術が広まったせいで、今じゃ、サッキの442と同じやり方をしてるチームなんて一つもありません。


モウリーニョやクロップのトランジションサッカーだって、あれもいずれはメタされてズッタズタにされる日がきます。それがいつになるかは知らないし、クロップのドルトムントは単純に主要メンバーをメガクラブに片っ端から引き抜かれて終わるかもしれませんがね。速攻戦術だって研究されて模倣され、対策されてきたら下火になる運命です。ハンドボールの速攻だって最近は下火みたいだし。


そもそもモウリーニョのレアルって、そんなつまらないチームじゃないでしょう。バルサには負けが多いけど、それはあそこの前線の連中が守備下手orサボり気味だからですし。


これはハンドボールの話になりますが、黄金期のスペインが作り上げた画期的な6−0ディフェンスは、ユーゴと呼ばれるコンビネーションによって葬られた訳だし、同じようにフランスの無敵の5-1ディフェンスも又、ロシアのCBのフリーランニングを軸にした攻撃の前に葬られた訳ですよ。


相手がいるスポーツなんだから、そんなモンです。いちいち、アンチフットボールとか言うのはやめましょうやと。もう少し建設的にチェルシーの6−4−0を葬る戦術でも考えたらどうですかと。


野球の不文律みたいに、サッカーにも不文律がありますよ。まぁ、僕の知ってる限り一つですが、「プレゼントボールを貰ったら相手に返す」って奴です。ただ、「ゴール前を10人で固めてはいけない」なんてのは全く聞いた事ありません。そーゆールールがあるなら、去年の仙台とか今年の鳥栖とかアウトです。


サッカーじゃ、圧倒的な実力差がある場合、10人で守備固めるのは普通だと思うんですが、何がいけないんですか。10人で守って、相手のミスか味方のスーパープレーを待つ以外に、実力差がある相手に勝つ方法なんてないんです。そして、チェルシーに関しては、はっきり申し上げますが、プレミアのビッグクラブで2番目に弱いチームです。それが今年のリーグ戦の順位結果です。カップ戦は運の要素がでかすぎるので、実力差が強く反映されるわけじゃないし。


サッカーにおいて、ジャイキリをおこせる方法はそんなになくて、


  • 10人で守って相手チームがミスをするを待つ
  • 10人で守って自分のチームのプレーヤーがスーパーゴールを決めるのを待つ
  • 相手のフィジカルコンディションが悪い場合(中二日の試合が続いている、代表戦直後など)

今回、チェルシーがバイエルンに勝つには、バイエルンがミスをするか、ドログバのスーパーゴールにかけるしかなかったわけで、ああいう戦い方をしたのは、それはそれで当然だと思うんですよ。だって、チェルシー、まともにバイエルンとやったら勝てないもの。バイヤンと速攻合戦なんかしたら、9割方バイエルンにレイプされます。


自分達が弱いチームだと自覚したら、それに頼るしかないんですよ。チェルシーの選手はスター揃いで、そんなお山の大将軍団に、「おまえ達はバイエルンより弱い」って事を自覚させないといけない。ディマテオは、この大変な仕事をやってのけたわけで。


チェルシーのやり方をアンチフットボールとか言い出したら、リーガやプレミアで、ビッグクラブとやるときの、弱小クラブはほぼ全部アンチフットボールだし。どのチームも同じように「ゴール前にバスを止める守備」をやってるし。自分達のチームより年間予算が100億多いチームに対して、あれ以外にみっともない負け方をしない方法があるんですか?僕はそんな方法知りません。


勿論、チェルシーはビッグクラブだし、アブラヒモビッチの財布を使って「あの程度かよ」と罵るなら、それはまだ理解できます。何百億もかけて選手集めてやるようなサッカーでは無いのは確かです。それを非難する気持ちは理解できます。


ただ、アンチフットボールではないでしょう。あの戦術は、実力では劣るチームが勝つ為の数少ない方法の一つです。弱小チームのサポですから、よくわかる事ですけど、弱いチームには弱いチームなりのやり方ってのがあるんです。あれをアンチフットボールって言うひとは、本気で絶望的に弱いチームを応援したことがない人です。なりふりかまわず勝ちに行くためだけのサッカーってのをしたっていいじゃないですか。むろん、暴力とシュミレーションには僕も反対です。


ビッグクラブがしていいサッカーじゃないって批判は、チェルシーは受けてもしょうがないと僕は思いますよ。でもアンチフットボールって批判は的外れだと思います。チェルシーはバイエルンとの実力差とアウェーというディスアドバンテージを考えて、唯一勝てる方法を選択し、それを実行しただけです。それは、アンチフットボールじゃありません。チェルシーの選手達は見苦しいシュミレーションや暴力を使った訳でもありません。クリーンにプレーしていました。


最後のほうは貧乏クラブのベルマーレサポやってる人間の愚痴だと思って聞き流してください。ではでは。

しゃびしゃび 2012/05/23 01:59 アンチフットボールって言葉自体はバルサのせんだみつおさんの負け惜しみなんだと思うんだけど、ビッグクラブ以外は言われない言葉でしょう。放り込み戦術もそうなんだけど、優秀な選手を集めて弱小クラブと同じ戦術やったら手っ取り早く強いに決まってるでしょ、ってことだと思うのね。前提として、つまらん(と、せんださんが言う)サッカーをやったほうが簡単に勝てると。だけど、優秀な選手を集めるんなら難しいことやろうよと。
そういう話(あるいは負け惜しみ)だと思ってたから、今回のエントリーは「アンチフットボール」って言葉にたいしてえらくヒステリックだなーと感じてしまった。それこそアンチアンチうるさいみなさんのように。

bbbb 2012/05/23 02:04 ハンドボールの戦術は全く知りませんでしたが、なるほど、戦術的を組みやすいスポーツですね。バスケットボールなんかは、マクロ戦術というより、局面での戦術をものすごく先鋭化したもののように思います。
また、最近、とあるサイトでサッカーと将棋の類似性について語っていましたが、90年代後半に登場した藤井システム以降の将棋は、まさにメタ戦術合戦で、ある戦術が流行ると、徹底的に研究されて潰される。サッカーの戦術をよく知らなかった僕は、このブログを見るようになってから、「サッカーは将棋のようだ」と思うようになりました。

tsts 2012/05/23 02:17 Jリーグの『秋春制』移行について、どう思われますか?

xavixavi 2012/05/23 07:06 結局のところ、この記事も”実力ではバイエルンの方が遥かに上だけど、ビッグクラブにあるまじき戦術を取られて負けてしまった”と言っているようなものだと思うけど。

nedonedo 2012/05/23 08:27 サッカーのハンドボール化は良く聞きますね。でも、サッカーはハンドボールやバスケと違ってスペースに蹴れば人がいなくてもボールが止まるから必ずしも同じようになるとは思えないけど。

ideapineideapine 2012/05/23 08:31 ハンドボールとは気がつきませんでした。これは楽しみが増えますね。
僕はジョーダンがいたころのシカゴブルズのような事にサッカーは近づいていくのかなぁ。と思っていましたが他にもいろいろあるんですね。

シエナシエナ 2012/05/23 09:19 鳥栖はリードしている後半なら9人引いて守ってますが、
点差がイーブンな時は格上だろうとアウェイだろうと全く引いて無いですね

ragerage 2012/05/23 09:59 今シーズンは、ポゼッションサッカーの年じゃなかったという事なんでしょう。そう考えると、もしも相手がレアルだったら…というよりモウリーニョだったら、あのチェルシーのディフェンスをどう崩すんだろう?という興味はありますね。

まっちまっち 2012/05/23 10:36 今回の代表戦、本田トップ下の香川左サイドとの事ですが、香川1トップじゃダメなんですかね?サイドに散らせる&運ぶドリブルが出来る香川はサイドじゃなく真ん中だからこそ生きる気がするのですが・・・。

フットサル大好きオヤジ。フットサル大好きオヤジ。 2012/05/23 12:12 ハンドボールは今は、完全に攻守の切替を行っています。
フットサルの様に、5分置きに、メンバーが替わるというのではなく、本当に、攻守でです。
実業団トップチームだと、6人がそっくり、替わるので、3rd FBは勿論、2nd FBも見られないと思います。
2nd FBを仕掛けるなら、その前に、交替をするのです・・・。
速攻は、カットした選手がそのまま、ドリブルしてシュートまでの単発なので、見ている方からすると、面白みが無いのも事実です。
ゴールキーパーと1対1なら、入って当り前ですからね。

ようよう 2012/05/23 12:15 「アンチフットボール」という言葉に反応してたって仕方ないですよ。
各個人それぞれに見たいサッカーというのがあるわけで、それが見られなかったから勝手に文句を言ってるだけなんです。その悪口として「アンチフットボール」という言葉が使われただけで、仮にそれをやめたところで、別の悪口が出てくるだけです。

ヒステリックに言葉に反応して「そんな言葉使うな」と言うのは、どこかのクレーマーやら人権団体の感情論と同じなんじゃないかと。
スポーツなんですから、そこはもっと気楽に行きましょうよ。

うんうん 2012/05/23 12:59 ビッグクラブがしていいサッカーじゃない≒アンチフットボールだ
ぐらいのことなんじゃないの?
批判してる人間も別に
「全てのチームは泥臭く勝つより美しく負けるようなサッカーすべきだ」
なんて思ってないでしょ

いずいず 2012/05/23 14:33 レイプという言葉は、このすばらしい日記の品位を下げます。自制ください。

あ 2012/05/23 16:34 アンチフットボールって言葉を安易に使って そのチームがなぜ勝ったのかの理由に目を背けちゃダメだよってことだと私は受け止めました。
サッカーは勝つことが目標のスポーツだし バルサを目指しても世界一にはなれないということでしょうかねぇ

ゾラゾラ 2012/05/23 16:45 しゃびさんへ
アンチフットボールって単語は歴史としてはもっと古いもので僕らが生まれる前から使われていたようです。以前ランパードも言ったことさえあります。まあ負けた時の言い訳文句として便利なんじゃないですか。モウリーニョだって「相手はサッカーをする気がなかった」と守備専の相手チームに言ったりしたこともあるくらいですから。

僕個人はこの手の話題に対する見解はカッペロの言い分が好きですが。

一応アンチフットボールという言葉の歴史的経緯をhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%95%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB

の 2012/05/23 18:11 勝つ事と見せる事の両立って本当に難しいんですねぇ

ドログバ三太郎ドログバ三太郎 2012/05/23 18:16 選手は勝つために手段を選ばずプレーしているのに対して
サッカーファンは面白い試合を期待して、つまらないと感じれば非難する・・・。
いつの時代も変わらないんだろうなぁ。

リアリストリアリスト 2012/05/23 18:59 ヒステリックって言葉で簡単に片付けてる人がいるけど、感情論でもなく論理的に整った意見だと思うけどな。
論理的に正しいことが事実とは言わないけど、アンチフットボールに対する意見は自分も同意です。

それと個人のブログだし、何書こうが自由ですよ。
この文章に対してクレーマー、ましてや人権団体の感情論とまで言ってる奴の方がそうなんじゃないのと思いました。

ぽすとぽすと 2012/05/23 20:25 確かに練習にハンドボールを取り入れている欧米のチームを見かけますよね

細かいけど細かいけど 2012/05/23 20:51 ×シュミレーション→シミュレーション

しゃびしゃび 2012/05/23 20:55 なんかハンドボール戦術の話以外で盛り上がる流れにしてしまってごめんね。

個人的には、優秀な選手たちが放り込みやひきこもりやったら一番強いと思う。そこで「いや、ひきこもりもメタだよ」って話を期待したんだけど、ちょっと思い通りの展開にならなくて残念。

ガムガム 2012/05/23 22:48 ルールの中でどんな戦い方をしようが自由
もし戦い方を批判するなら
引き分け狙いでPKまで持ち込んだ者勝ちの様なシステムを問題にすべき
だがもし実力通りの結果が出る様なシステムにしたら益々金持ちビッグクラブしか
大耳をとれないことになってしまうだろう

ようよう 2012/05/23 23:11 >リアリストさん
ブログ主さんが論理的に言ってるってことには異論はないです。
「アンチフットボールなんて言うのやめろ」という部分に関して、そこは負け惜しみなんで、それに対して言うなってのはどうかってことなんで。
むしろ、そこから「これはアンチフットボールか否か」って議論が発展する面白いところなのに、その言葉を封印させてどうするってのが俺の言いたいことです。

ぬ 2012/05/24 03:50 そうだよね(´・ω・`)
ルールを破らなければアンチフットボールじゃないよね(´・ω・`)

もっちょもっちょ 2012/05/24 06:14 元々はパスサッカー自体が弱者の戦術なわけで。いつだったか野洲高の監督が「オランダ人にお前らが正面から向かってっても勝てなから、テクニックを用いるしかない」とかいってましたが、ファンタスティックなサッカーはそれはそれで中盤の徒労を意味することもありますしね。そして今回のチェルシーはアンチフットボールではなかったと思います。世間の子供たちはみんな翌日ドログバのヘッドを真似したでしょうし、僕はバイエルンをサポートしてましたが、バイエルン側にも負けた原因は多いにあった。また試合を見る限り大きなシュミレーションや乱闘もなかったし、あのプレッシャーのなかクリーンに試合してましたよ。バルサは確かに強いですが、あの倒れかたや痛がりかたはやっぱり良くない。マドリーも時に暴力的だったり、勝ち気が強すぎるとサッカー以外のスポーツになるので、クラシコ決勝なんかより勇ましくゴリッとした、かつジェントリーな決勝だったと思います。

RSBRSB 2012/05/24 09:37 守備に徹すれば簡単に強いなんて思い違いですね。守備に人数をかけて守り続けるというのもリスクはあります。何かでファール取られればPKですし、一つのミスで即失点してしまうわけですから。
今回のチェルシーの戦術を否定する行為は、サッカーをしたことがない、またはよく理解していない人が、映像的に見栄えの良いサッカーに心酔し、それだけを正当化しようとする願望から芽生えたものと感じてます。

ちゃらちゃら 2012/05/24 13:07 ハンドボールの戦術とサッカーの戦術のアナロジー参考になりました。私はもっと単純にフットサルやってるので、その戦術をサッカーに生かせないか考えたことがあります。主に遅攻ですけど。そういうのはやらないのは現実的に導入難しいんですかね。

アンチフットボールのくだりはここにいる皆さんとは反対ですが妙に納得できます、私もコンサドーレ札幌のサポーターですから。。。本気で弱いチームを応援した事無いと実感わかないのかも知れませんね。

にわかにわか 2012/05/24 13:10 「すげえ金もらってスター揃えてるチームがつまんねえサッカーやるんじゃねえ」っつうなら分かるけど、「引きこもりのドン引きだからアンチフットボールだ」ってのはなんだかなぁ、って気がする。
しかも負けた側が「あいつらはアンチフットボールだから」なんて言うのはすんごくみっともなくて情けない事だと個人的には思うのだけど、それを口にしてる人はそうじゃないのかね?
そうやって守ってるのすらこじ開けてねじ伏せるのが攻撃的なサッカーなんだから、「意図に乗ってくれなくてこじ開けられません」「こっちがねじ伏せれない守備体勢を取るなんて卑怯だ」って言ってるのと変んないと思うんだけどなぁ・・・。

体育教師体育教師 2012/05/24 21:27 私自身はトップクラスのサッカーの練習はしたことはないのですが、
局面局面を想定したトレーニングは行わないのですかね。
バスケットなんかは2対2、3対3の局面を想定した戦術練習もかなりのウェイトを占めるのですが。
今後はそういう方向に進む可能性もあるのかなと考えさせられるエントリーでした。

アンチフットボールに関しては負けたチームが言うのは単に負け惜しみかっこ悪いって印象ですが、
自称ライターさんが言うのは自身の知識不足、不明をさらしているように感じます。
ポゼッション、ハイプレスのみを賛美して美しいサッカーだと言うのは簡単ですが、
単に引けば守れるものではないでしょうに。
そこにある献身性や守備戦術を読み解く楽しみを放棄しては勿体無いですよね。

今後も色んな視点からのお話楽しみにしてます。

nekoneko 2012/05/24 23:50 フットボールの戦術とハンドボールの戦術に共通点があるとは・・・。目から鱗です。それと安置フットボール発言は気にしたらだめですよ。ただの負け惜しみなんですから。試合内容がどうであれ結果は変わらないのですから。

jpmjpm 2012/05/27 17:36 いずさんと同感です。
このすばらしい日記の品位を下げて欲しくないので、修正を希望します。

sankasanka 2012/05/31 21:15 オシム元日本代表監督もハンドボールとバスケの戦術を研究していたとか。
バスケ日本代表のヘッドコーチを努めたパブリセヴィッチとは旧知の間柄だそうで。

名無し名無し 2012/06/10 14:48 体育教師さん>
局面ごとの練習はたくさんありますよ。2-2,2-3,3-3,4-4とかですかね。適当に挙げたので他にもあると思います。
ただシステマティックな機能性をどこまで追及して選手に指導しているかは完全に監督次第だと思います。プロでも漫然とやらせてる監督・コーチがいるようですしね…。

通りすがり@関西人通りすがり@関西人 2012/06/10 17:16 ハンドボールの影響ですが、スポーツシューレの影響があるような気がします。

2012-05-15

[]清水エスパルスセレッソ大阪の簡易レビュー「君はケンペス師匠を見たか」の巻 清水エスパルス対セレッソ大阪の簡易レビュー「君はケンペス師匠を見たか」の巻を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。例によって例のごとく、これも書いてるの夜なんですけど、こんにちは。本日は、清水対セレッソの試合のレビューを行います。といっても、今回は、書くことがあまりないので、ネタ的なレビューになるんですけど。


結果だけ先に書きますが、このゲーム、前半にセレッソが先制しましたが、後半ロスタイム95分で清水が土壇場で追いつき、痛み分けとなりました。


で、題名にある「君はケンペス師匠を見たか」という奴は、もういい加減、セレッソは何とかした方が良いと思ったからです。とてつもない助っ人外人です。主にセレッソの対戦相手にとっての。


てかね、この一戦を超楽しみにしてたんですよ僕は。この試合、見なかった人の為にいうと、セレッソは清水にボールを持たせて「清水の良い所を消すサッカー」をしてました。特に、前半でリードしてからは、完全に清水のいいところを消すサッカーに徹しました。これはセレッソってチームにとっては、かなり珍しいやり方です。クルピ時代にはまず見ないやり方でした。欧州で言うところの「アウェーでの戦い方」って奴です。ボールを奪いにいくのはやめて、後ろでブロック作ってジリジリとサイドに追い込んでいき、相手のミスを待つってやり方です。


僕は、両チームが「相手の弱みをつくサッカー」をすると思ってたんですけど、ソアレス率いるセレッソは「相手の良さを消すサッカー」を選択してました。清水をリスペクトした方法を取ったわけです。それはいいんですよ。


こいつは、試合後の茂庭のコメントからの裏付けられるんですけどね。


「引き分けは残念ですけど、94分ぐらいはプラン通りだったと思うので……。前半の守備に関してはほぼパーフェクトだったと思うし、しっかりチームでブロックを作って、攻めさせるというか、そういうイメージを持って鋭いカウンターが出せたので、それは続けていきたいですね」



【J1:第11節 清水 vs C大阪】試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]

茂庭のコメントより


というやり方でしてね。セレッソは先制してから特にこの傾向が鮮明に出まして、自陣内に強固な9枚の守備ブロックを築きあげ、清水にボールを持たせて、そこからカウンターを狙うってサッカーをやってました。前回のエントリで指摘したような問題は全くといっていいほど出ませんでした。ボギョン、柿谷、清武の守備意識が異常に高く、セレッソの両ボランチがサイドに釣り出される事は数えるほどでした。だから、バイタルにスペースが出来ることが全くといっていいほどなくて、ほぼパーフェクトな守備でした。清水は良さを全く出せませんでした。なんで、ゴドビ監督は、現在の清水の両看板といっていい大前と高木の両WGを後半開始早々に引っ込めてます。ソアレスとセレッソにガッチガチに対策されてて、彼らはほとんど良さを出せませんでした。ゴドビ監督もびっくりしたでしょうね。これほどに相手をリスペクトしたサッカーをするセレッソは去年ほとんど見れませんでしたから。


でね、別に、僕はそれはいいと思うんですよ。アウェーでは亀みたいに引いて守るのもサッカーなんだし。別に攻撃するだけがサッカーじゃありません。某スペインのライターには否定されそうではありますが、アウェーで亀みたいに守るのはそれはそれでサッカーではよくある事です。ホームでは内容と結果が求められるけど、アウェーでは内容じゃなくて結果だけでいいじゃないですか。僕はそれでいいと思うし、セレッソが今回、結果のみを求めたサッカーをしたのは、別に構わないと思ってるんです。


この試合は、ほぼ守備のゲームだったので、あんましキャプつかって説明することがないんです。セレッソは自陣に9枚の守備ブロックを作り上げ、カウンターでは2トップを使っての速い攻撃に徹してましたから、それほど説明する内容がない訳です。守備マニアの人にはたまらない試合だったかもしれませんが。


ただね。


これだけは我慢できないので言わせてもらいます。


セレッソはホントにケンペスじゃなくて播戸か永井を使うべきです。もう我慢の限界!!!!夏になったら杉本を東京Vから返してもらって彼にCF変えるべきです!!!!!


さて、もう八つ当たり気味にケンペス師匠に当たらせてもらいますけど、経歴は、yahooの紹介欄によると、


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こういう方です。ちなみに年俸は3000万円です。てかね、やたらとチーム変えてる選手で、そこが怪しさ満点なのですけども。


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これのシュート決定率を見てください。シュート決定率0.0294という脅威の数字です。シュート自体は沢山打っていて、11試合で34本打ってます。要するに打っても打っても入らない。


もう一つ、最近、話題になってるサッカーのデータサイトがあるんですけど、


セレッソ大阪 2012シーズンデータ


こういうのがあります。【Chance Building Point】(以下、CBP)という指標を用いて、選手の評価が行われているサイトで、実に面白いのですが、これのケンペス師匠の項目が問題です。


CBPにおいては、攻撃の指標を


攻撃CBP

ポイント化したプレーを、選手(またはチーム)が成功させた場合に、そのプレーのポイントを選手(またはチーム)に加点し、その累積ポイントで選手(またはチーム)を評価します。


また、シュートに限り、成功(ゴール)した場合は加点し、失敗した場合は減点します。


チャンスビルディングポイントとは


という形で指標化してます。シュートだけ減点評価があるんですね。簡単なシュートを外しまくってると、どんどん減点評価されていくわけですが。


さて、件のケンペス師匠なんですけど、このシュートのCBPが凄い。半端ない。なんと、脅威の-12.13ポイントを獲得してます。これ、ちょっと尋常な数字じゃありません。はっきりいってぶっちぎりに悪い数字です。J1でこれほど悪い数字を残したFWは他にいません。ちなみに、ブービーは、横浜F・マリノスの大黒さんです。シュートのCBPが-10.23で、これも凄い数字です。−10超えはこの二人だけです。


で、ケンペス師匠の凄い所ですけど、セレッソのチーム総合シュートCBPは-9.51でして、チームの稼いだシュートCBPを丸ごと帳消しにしてマイナスにするほどのストライカーって事です。これ尋常じゃありません。ちなみに大黒もFマリノスを似たような状況に陥れております。Fマリノスに関しては、前節、大黒に代えてマルキーニョスがスタメンでしたが、当然だと思います。大黒さん、外しすぎです。チームに迷惑かけ過ぎです。


他にシュート多いのに入らない選手には、今年のレアンドロと大迫がいるんですけど、レドミが-4.90(39本うって3ゴール)、大迫が−4.16(27本うって2ゴール)くらいです。−4を超えてるとかなり悪い数字と言えます。今年、不調と言われる前田さんとかは、実際には、そう悪い数字じゃありません。シュートCBPは-0.93くらいで、12本うって3ゴール決めてるわけで、そもそもチャンスに絡めてない所が前田さんのの問題かなと。今年から磐田は1トップやってるので、その影響もあるんでしょう。1トップに慣れてくれば前田はいつもの前田になると思います。


ただ、よほど酷い状態のFWでも−4かそこらなんですよ。ケンペス師匠の11節終了時で−12超えって数字はちょっと尋常じゃありません。


CBPのシュートの項目って、簡単なシュートを外して迷惑をかけている選手、難しいシュートを決めてチームを助けている選手がすぐわかるので、かなり残酷な指標と言えます。


ちなみにケンペス師匠のJリーグ初ゴールは、値千金の大阪ダービー決勝点でした。たぶん、セレッソサポーターが彼に我慢しているのは、大阪ダービーで決勝点決めたからだと思います。じゃなかったら間違いなく今頃スタメン外されてます。セレッソのサポーターはかなり心が広いみたいで我慢してるのが不思議です。


でね、今回の試合でもやっぱりケンペス師匠は遺憾なく師匠っぷりを発揮してくださいました・・・


さて、この試合の詳細なスタッツは


第11節 セレッソ大阪 VS 清水エスパルス


こちらからどうぞ。


それでなんですが、この試合のケンペス師匠のシュートCBPは-1.30で、両チーム合わせて、ぶっちぎりの悪さです。ちょいとキャプさせてもらいましたが、


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こうなってまして、もうどうしようもないほどに師匠です。高原のシュートCBPもよくありませんけど、彼の場合、外したゴールはDFがついてたので難しかったってのはあります。


第7節時点でのJ1選手考察


こっちに、第七節終了時点での、CBPによる総合選手評価の表がありますが、清武は序盤めっちゃ調子悪かったのに、全選手中二位につけてます。一位はミキッチ、三位がボギョン、四位がヤット、五位ケンゴです。セレッソはJ1最高のチャンスメーカーを二人持ってるチームで、清武とボギョンの両翼はJ1最高なんですよ、やっぱり。この二人、Jのレベルより1ランク上にいる選手なんです。夏に二人とも海外って言われてますが、それが数字にも出てるんですね。


この試合においても、セレッソはポゼッション率40%という非常に低い数値でしたが、清武のパスCBPやボギョンのドリブルCBPの高さは際だっていて、モノが違うんですね、この二人ばっかりは。完全に清水が中盤を支配した試合でしたが、清武やボギョンは少ないチャンスでも違いが作れてるんです。


ただ、そーいう選手のサポート受けて点取れないのが許せない。あまり他チームの選手を叩くのは良くないとは思ってますが、言わせてもらいます。セレッソの中盤はJ1屈指で、清武、ボギョン、柿谷、山口、扇原と駒が揃ってるわけですよ。彼らのサポートを受けてるのに点が取れないとかマジありえない。


この試合でも、ケンペス師匠ってば、ありえないシチュエーションでシュートを外しまくっておりまして、


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これはセレッソの先制点のシーンの前のキャプです。ケンペスがヘディング狙ってます。それでなんですが、清水のGKが飛び出してしまっていて、これ、もうFWにとっては、絶対決めなきゃいけないシーンです。ゴドビが試合後、GKの飛び出しについて怒ってました。ところが、ケンペスのヘディングはバーに当たってしまう。画面の前で悲鳴を上げかけましたが、詰めてた柿谷が押し込んでセレッソが先制しました。柿谷、J1初ゴールおめでとー。まあ、そこまでは良かったんですが。


問題はその後です。この後も、ケンペスは絶対決めないといけないシーンで外してて、ワザとやってんだろてめーーーー!!とか思ってしまうのが二つあってですね。


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これは、セレッソのSBの酒本がドリブル突破でサイドを抉ってケンペスにクロスをあげたシーンなんですけど、この時、ケンペスはドフリーなんですよ。これ決められないとか、CFじゃ絶対あってはいけないレベルで、あとは押し込むだけじゃないんですか。それでも外す。いつも通りに外す。3000万の男がこれか・・・と。ぶっちゃけ3000万ってセレッソの最高年俸なんですよ。それでこれはないだろうと。これなら播戸か永井か杉本のが何倍もいいでしょうと。永井か杉本を育成と割切って使うほうがマシです。


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で、極めつけはここ。ケンペスが意味のわからないドリブル突破でセンターで清水のDFを交わしたシーンでして、あとはゴールまで独走ってシーンでした。どう考えても、これは決めないとおかしいシーンだったんですが、この後、タッチが大きくなって林の飛び出しによって防がれてしまいます。もう凄い自作自演っぷりで、筆者は( ゚д゚)って感じです。


今まで、セレッソの事を色々書いてきました。守備の問題とか攻撃の問題とか。


でもね。


僕が間違ってました。清水戦をみて反省しました。


セレッソの最大の問題はケンペス師匠です。もう間違いなく彼です。ケンペス師匠の毎試合のシュートCBPもチェックしましたが、軒並み−1.3くらいのハイスコアでした。普通は駄目なFWでも一試合で−0.4くらいです。何もかもがレジェンドすぎます。


そもそも、セレッソの現在の中盤力はJ1屈指なんですよ。11節終わって、総得点は14点ですけど、セレッソの攻撃力を考えたら、18〜20点くらい取れてないとおかしい。


第6節時点でのJ1チーム考察 〜攻撃力が高いチームはどこか?


こっちに乗ってますが、セレッソのチームとしてのCBPはJ1でも屈指で、チャンスは作れてるんです。で、誰かがそれを無駄にしてる。それは誰か。もう明らかなわけで。


今まで、色々な師匠と呼ばれたストライカーがいました。しかし、彼らには愛される要素があった。でもケンペス師匠には・・・・・・それがなくて・・・・・・・・


ソアレスは、前節あたりからブランキーニョ切って柿谷をスタメンで使い始めてるんですけど、ブランキーニョ切る前にケンペス切るほうが先だと思います。つーか、いつまで我慢するの。普通のチームなら、とっくの昔にスタベンでしょうに。播戸ってJで実績があるストライカーがベンチにいるのに。播戸、去年、10点とってるんですよ。なんで使わないの?干す選手間違ってねぇ?


書いてて、なんだか切なくなってきたので、そろそろ終わりします。


とりとめのないエントリですいません。


あと、前節の試合では、磐田対鹿島の試合がおもしろかったので、そっちはキャプ使ってレビューでもやろうかと思います。暇があったら読みに来てください。それでは。

yyyyyy 2012/05/15 01:12 フィットしてないと言われつつもなんだかんだで点は取れてたピンパォンさんが懐かしいですね(棒
あと清水の偽フランサも相当酷いと思います

gogo 2012/05/15 03:21 ケンペスのGKと一対一のシュートミスのシーンは、
セレッソサポが蒼白になりながら、顔を引きつらせつつ舌打ちするレベルだったと思います。
ブランキーニョもそうですが、あまり若い選手でも無いないというのが余計に期待を削ぎます。

さくらさくら 2012/05/15 08:17 たしかにケンペスの師匠っぷりは酷いと思うのですが、清水戦では前線での競り合いには勝っていたし、チャンスメイクしていたとフォローしておきます。
ケンペス交代して前線に収まらず失点しましたし。

ただ外しすぎなので擁護しきれないし、播戸使えやと思います(笑)

ふーじーふーじー 2012/05/15 08:43 どんまい!どんまい!

しみさぽしみさぽ 2012/05/15 11:15 正直ジミーより良いよ、シュート以外の部分で収まるし競り合い強いし。トレードしてくれ

しみサポしみサポ 2012/05/15 11:53 自分の知らない指標が… 勉強になります。
試合は正直、ウチが高木大前変えた時点で幡戸さん出されたら完全にアウトだと思っていました。
確かにケンペスは師匠かもしれませんが、ウチのジミーさんはそもそもロクにプレーに絡めないワケで…
覚醒を願ってやみません。

よっし〜よっし〜 2012/05/15 12:38 レビュー有難うございます。
私もあのドリブルで相手GKにパス?した時には「こらーっ!皆のモチベ下がる
やろーっ!」と叫んでしまいました(T_T)
だんだん良くなってきているとは言え、そこは決めて欲しかった。
攻撃のチームが相手の守備を崩せず逃す勝ち点と、守備に追われて逃す勝ち点では
後に残る疲労も違うのでは、と思うのです。
磐田vs鹿島戦、私もセレッソの試合が始まるまで見ていましたが
松浦選手、やばかったですよねー。楽しみにレビュー待っています。

とむくるーずとむくるーず 2012/05/15 17:11 スタジアムではよくみんな失笑してますよ。でもなぜか人気のあるケンぺス。。

rr 2012/05/15 20:27 ケンペス師匠はシュート以外はうまいやん!

J 2012/05/16 05:58 クルピもそうだったけどブラジル人監督のブラジル人選手贔屓が酷過ぎ
なんでこんな粗大ゴミをスタメンで見続けなきゃならんのか

ななしななし 2012/05/16 09:49 コラム読ませて頂いてかのデータサイト見てきたんですが
高木長男のシュートCBPが16.18とかなっててクソワロタ

大阪の清水サポ大阪の清水サポ 2012/05/16 13:46 うちにもジミー師範という人がいます
みんな言ってますが、ケンぺスさんはボール収めたり、DF抜き去ったりしてますが、うちの師匠はなんもしません(T_T)
本人も悩んでいるとは思いますが、自分が彼なら鬱になりそうです。

エレンエレン 2012/05/16 16:05 >>「これ決められないとか、CFじゃ絶対あってはいけないレベルで、あとは押し込むだけじゃないんですか。」

ケンペスのあのチャンスシーンよりももっと簡単なシュートを外すCFは4大リーグに腐る程いますけどね。

桜 2012/05/16 23:57 上の人もしかしてケンペス擁護してくれてんの?何か知らんがありがとう違ったらすまんww
まあ4大リーグに腐るほどいるからなんなのって話ですけどね
どこのリーグだろうがそんなCFは駄目ってだけの話なんでね・・・ケンペスしかり
しかしボギョン清武は移籍で、五輪組もいるしもし今後失点増えるようならお隣さんと一緒に残留争いとかなりそうで(((( ;゜Д゜)))
柿谷はどう見てますかね?彼が覚醒してくれないと本当困ります・・・南野くんはまだ早いしw

江汁江汁 2012/05/19 19:32 ハハハ、えらい興奮気味ですね。経歴については、30歳ブラジル人ならそんな感じの人も少なくないですよー。
とはいえ、師匠と呼ばれてしまう結果を残してるのは厳然たる事実なんですけどね。
余談ですが、ジーザススレの住人様?と勝手ながら憶測してしまいました(笑)

別桜別桜 2012/05/26 08:39 いえーい!ケンペスをdisってた管理人とここの人?見てる?
今どんな気分?

ケンペスは元々献身的な守備と運動量でチームには欠かせない存在だったんだけどな。
薄っぺらい戦術論で否定しているんじゃねえよ!

シュートが入るか入らないなんて運だけの物って理解した?

にろーににろーに 2013/01/30 15:25 杉本使え無さすぎ…
永井オーストラリアでもノーゴールって下手くそすぎだろw
ケンペスはブラジルで1トップ経験したことないのに無理矢理やらされてかわいそうだった。
てかプレースタイル合わない選手連れてきたフロントが馬鹿だ…
それでも彼が最終戦まで残ってたら二桁得点は出来ただろうね。
管理人見る目無さすぎ…

ゼフサポゼフサポ 2013/02/02 20:15 千葉のサポーターですが、ケンペス選手について参考になりました。2トップだとどうなるのか興味があります。ウチは恐らく2トップ採用と思うので。ケンペスの覚醒に期待します。

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2012-05-11

[]J1第11節:清水対C大阪のプレビュー J1第11節:清水対C大阪のプレビューを含むブックマーク

みなさん、こんにちは。といっても、これ書いてるの、やっぱり夜なんですけど、とりあえず、ご挨拶としてこんばんわ。


さて、今日は、今週末に行われる清水対C大阪のプレビューを行います。なんで、プレビューかというと、僕が非常に楽しみにしているからです。


そんな訳で、皆さんにも、このお楽しみをお裾分けできればいいかなと。


本日は、両チームのそれぞれのストロングポイントとウィークポイントを紹介してみたいと思います。といっても、セレッソの研究は、以前のエントリでもやったんですけどね。なんで、わりと清水が多めです。


ですが、その前に、


J1第11節:清水対C大阪プレビュー


こっちの記事の紹介をしときます。この記事を書こうと思ったのは、これの予想スタメンみたからです。おお、そうくるとかと思ったので。ちょいと引用しますけど、


日は、現在3連勝、前節無敗で首位を走る仙台に勝利した絶好調清水を想定した練習を行った。「(清水戦の)最終メンバーは当日までに考えたい」と話したセルジオ・ソアレス監督だったが、連敗した2試合続けて途中交代となった丸橋に代わり、黒木を左サイドバックに入れ、トップ下に清武、右にキム・ボギョン、左に柿谷を置いたフォーメーションを「1つの形として試したかった」と説明した。


3シャドーにはシュートへの強い意識を求め、柿谷がボックス内でマイナスにパスを戻すと、「シュートだ」と大声が飛んだ。そして敵陣での守備では、相手サイドバックにボールが渡った位置によって、誰がどうマークするかを念入りに確認していた。


という奴です。強調は僕がやりました。ソアレス監督、やっぱりスカウティングはしっかりやってますね。


ちなみに、予想スタメンですが、


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こうなってます。清武がトップ下に入り、柿谷が左、左SBに黒木が入ってます。ソアレスが黒木を入れた理由はよーくわかるんです。この理由は後述しますね。



清水対セレッソ、ミスマッチをどうするか?

さて、今回の試合の見所の一つは両監督の采配です。433と4231は完全にシステム的にかみ合っていていまして、この状態でやりあえば、がっぷり四つで戦うことになります。ただし、セレッソは前からボール取りに行くときは442でプレスかけます。ここで、問題がでるわけです。これは図でやりますが、セレッソが442でプレスをかけるとミスマッチが生まれます。


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ここですね。村松が浮いちゃうんです。433相手に442でハイプレスかけると、アンカーを誰がみるかって問題が生まれるんです。ここでボランチがアンカーにいくと、清水の中央の3ボランチのうち、一枚が浮いてしまいます。なんで、CBから、浮いたボランチにフィードだされてアンカーに落とされると、面倒な事になります。ここは442で433相手にハイプレスかける時に常に問題になるポイントで、セレッソが442でハイラインプレスかけるなら、清水のゴドビ監督としては、ラッキーという感じでしょう。清水は前節、仙台の442鬼プレスですら、いなすことが出来ていたので、セレッソは442でプレスをかけてしまうと、プレスを交わされて面倒な事になる可能性が高いです。


ここで、両監督の読み合いが起こります。


ゴドビは、ソアレスが442でプレスかけてくるか、4231でプレスかけてくるかで、二つのプランを考えているでしょう。ヨンアピンがいないのが、ちょいと頭が痛いでしょうね。


一方、ソアレスは4231でプレスかけてくると僕は睨んでます。清武が中央なのは、その当たりのかみ合わせを狙ったものと思ってます。アンカーの村松に自由にフィードされたら、鹿島戦の二の舞です。だから、4231で完全にシステムをかみ合わせ、村松からのフィードをシャットアウトするでしょう。幸いヨンアピンがいないので、多少、清水のCBにボールを持たせてくるかもしれません。ヨンアピンはドリブルでボールを持ちあがれるので厄介きわまりないんです。


これも後述しますが、アンカーの村松から自由にサイドのWGに展開されたら、セレッソは守備方法の関係上、詰みます。



今期の清水エスパルスの要注意選手について


さて、ここからは、ソアレスが、丸橋に代えて黒木を使おうとしている理由です。まず、絶対に注意しないといけないのが、清水の左SBの李。こいつには、今期、驚かされてばっかりです。どんな選手かっていうと、馬鹿げた精度のフィード持ってます。


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これ、前節の仙台対清水のシーンなんですけど、李のフィード、本当にやばいです。ソアレスが、「相手サイドバックにボールが渡った位置によって、誰がどうマークするかを念入りに確認していた。」ってのがあって、念入りに練習させてたみたいですけど、こいつやばい。左SBの李から、大前へのホットラインが本気でやばい。


こんなスーパーフィードできる左SBなんて、そうそういません。JリーグにはテクニカルなSBがたくさんいますけど、その中でもずば抜けたフィード力で、冗談じゃねーよってレベルです。このシーン見たとき、コーヒー噴きそうになりました。あの位置から、あそこにピンポイントで出せるのかよ!みたいな。清水の左SBの李のサイドチェンジと、縦パスは本当にやばいので、キム・ボギョンは間違いなく守備に追われます。


で、次に、清水のルーキーの河井です。大卒ルーキーなんですけど、これが又良い選手で、ホントに感心してます。次の試合、ボランチで出場予定みたいですが、セレッソは、マジでこいつ注意です。小野じゃなくて、河井が起用される理由は、彼の運動量とパスを数本みただけでわかりました。


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これも仙台戦のシーンですけど、こーいうパスだせる選手なんです。このシーンみて、ああ、小野を使わなくてもパス繋げるんだな、今年の清水・・・・と思いました、いやホントに。この子、いい選手ですよ。てか、最近の大卒選手、レベル高杉じゃないですかね。去年の磐田の大卒トリオといい、今年はベルマーレの岩上にも驚かされたし、それで河井ですよ。小野からスタメン奪うだけあるわ・・・という感じです。大卒でこんだけいい選手が取れるなら、そりゃあ、J2の各クラブが大卒にシフトするわーとか思いましてん。


大卒には夢がない。そんな風に思っていた時期が俺にもありました。


今年の清水は、新加入選手が、もの凄く良い選手揃いで、ちょっとやばいです。大前と高木の成長っぷりも半端なくて、若手が躍動しすぎ。怪我人でまくらなきゃ、間違いなく、優勝争いに絡んでくると睨んでます。まさか、ここまで質の高い新加入選手を揃えているとは思いませんでした。両SBに河井が大当たりすぎ。



で、セレッソの要注意選手


さて、ここからはセレッソの要注意選手の話です。


今年のセレッソで、強力なのはショートカウンターです。ボランチの所でボールを奪って、清武ボギョンの個人技でもっていくのがやばい。特にボギョンの個人技やばいです。ショートカウンターでボギョンにボールもたれたら、ほぼアウトだと思ってください、清水サポの皆様。こいつ、デフォで一人抜くので、ショートカウンター食らってボギョンにボール出たら、まず間違いなく、対面の選手抜かれてシュート食らいます。


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これ、磐田戦でのショートカウンターの場面ですけど、セレッソのボランチが一気に寄せてボール奪って、そこからケンペスに当ててショートカウンターに持ち込みました。今年のセレッソのショートカウンターは本当にエグイので注意が必要です。2列目の柿谷翩陬椒ョンの個人技のレベルはJ1最高クラスで、こいつらにスピードに乗られてボールもたれたら、まず止まりません。ロングボールでもそうですけどケンペスの落としをこの三人に前むいて拾われたら、そこから個人技だけでセレッソはもっていけます。この3人は前むかせちゃ駄目です。本当に個人技のレベルが卓越してるので一人で違いをつくれます。


鹿島戦の2点目とかボギョンの突破が本当にエグくて、一人で3人引きずって突破してました。本当に今年のキム・ボギョンはエグイです。個人対策が必要なレベルです。10試合で7点取ってるのは偶然じゃありません。


もう一つ、注意が必要なのがセレッソのボランチコンビです。扇原と山口蛍の二人。扇原の縦パスがやばいのは、多くの人が知ってると思いますが、扇原を影から支える山口も縦パス入れられます。ここ注意。テストに出ます。山口蛍は結構足技があって縦パスいれたりサイドチェンジできます。なんで放置すると山口にゲーム作られます。放置は駄目です。ついでに山口はインターセプト上手いです。ボール奪えます。山口にパスカットされたら、間違いなくそこから速いカウンターが飛んできます。


まあ、セレッソの3シャドーは、ここ数年、いつもエグイのばっかだったんで、それはいいとして、次行きましょう。たぶん、他サポの方も興味あるであろう清水のビルドアップとウィークポイントの話に移りますね〜。





好調の清水について


さて、本日のメインディッシュですが、今期の清水の話です。今期の清水は433を採用しており、内容的には、オランダの香りがする433です。日本では珍しい、両サイドに張るタイプのWGを使うチームです。当然、サイドチェンジを多用してきます。両サイドの高い位置にWGがいるので、サイドでの組み立ては実に楽です。


433ワイドの、いいビルドアップの題材が、前節の仙台対清水であってので、簡単に紹介します。


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これですね。こいつは、433ワイドにおけるセオリー通りのビルドアップです。サイドチェンジを挟んでCBからSBへ繋ぎ、SBからボランチに繋ぐ。ボランチにボールが出ると同時に、WGが引く動きを見せて、相手のSBを引っ張り出します。そこで、ボランチからWGに当てて、アンカーに落とす。そして、アンカーから、ガラ空きになったSBの裏へとパスをだす。このシーンは、完璧にセオリー通りのビルドアップで、非常に美しい連動でした。これ、ゼーマンの433で有名な動きの亜種です。


そして、これ、セレッソがもっとも警戒しなければならないビルドアップでもあります。セレッソの守備方法的に、これをやられるときつい。セレッソは、アンカーからサイドに展開されると高い確率でバイタルが空きます。理由はサイドにボールが出るとボランチの片方がサイドに出て行ってしまうからで、そうなると、こういう状況が起こるわけですよ↓


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これですね。簡略化した奴ですけど、アンカーの村松からサイドに展開されるとセレッソはボランチが片方サイドのヘルプに出てきます。その時、中央が1ボランチになりやすいのがセレッソの欠点で、このボランチの両脇を河井とアレックスに使われると詰みます。


今回、ソアレスが翩陲離肇奪弉爾鮖遒靴討い襪里蓮△海了に、翩陲鵬爾ってカバーさせるためじゃないかと思うんですね。翩陲老觜襲親偉未△襪掘


あと、清水対仙台における清水の先制点のシーンもアンカーからサイドへの展開からなんです。


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こういうシーンでした。アンカーがフリーで守備ブロックの前でボール持ってしまうと、SBは中央へのケアの為、中に絞らざるを得なくなります。その時、サイドに開いたWGがフリーになりやすい。なんで、そこに展開されると、もの凄く厄介な事になります。このシーンでは高木にやられましたが、この形を作られるとセレッソは守備方法との兼ね合い上、マジできついです。


ここまで書いてきた事を総合するとセレッソの勝ち目薄くね?と思う人も多いと思うんですけど、清水には清水の問題があって、実の所、セレッソの得意の攻撃パターンが苦手だったりします。


次は、清水の苦手のパターンを見ていきましょう。これは、三節の柏対清水の試合で見ることが出来ます。第三節の柏対清水戦をおさらいしますが、前半は互角の内容でした。しかし、後半からネルシーニョがシステムを442ボックスから4231に変更して清水の433とかみ合わせてきます。それに伴ってレアンドロがトップ下に入り左WGに澤が入りました。これが劇的に試合を動かす事になります。この試合の前半、レアンドロは清水の李のハードマークに合い、全く良い所を出せませんでした。ところがレアンドロがトップ下に移り、澤が左に入った事で、試合の様相が変わります。


清水を苦しめたのは、こういう形です。


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流れはこんな感じです。清水にとって厄介な問題になったのは、左SHの澤のポジショニングとターンの上手さ。左サイドで澤がボランチとSBの間をうろちょろして、ボールを引き出す動きが厄介で、あそこに起点を作られるようになります。しかもSBが寄せて潰そうにも、変態的なターンで前を向いてしまう。ボールの置き所と判断が適切で、これでシュートま上手かったら・・・と思ってしまうシーンです。


もう一つ。


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これなんですけど、ここも澤sugeeeeeと思ってしまったんですけどね。このターンは変態的です。ここ、澤が一人で局面を動かしたようなモンで、本当にシュートさえ上手ければ・・・と思ってしまう。



それでなんですが、この柏の攻撃のやり方、実はセレッソが大得意なやり方なんです。引いてくるWGを使って、相手のSBを引っ張り出して中央突破とかセレッソの十八番です。


前回のエントリで、鹿島の奴を紹介しましたが、流用します。



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こーいう形でのセレッソの得点ですけど、こういうのセレッソ大得意なんですよ。僕が見た限り、清水の守備の弱点はSBの裏のスペースです。清水はSBがWGに相当食いついてくるので、SBの裏がガラ空きになる事が多いです。仙台戦でもSBの裏でフリーの選手が生まれてたシーンがありました。SBが食いついて前にでてくるので、あそこは狙い目なんです本当に。


図にしますけど、


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こういう形を作れば、セレッソは清水のSBの裏を取れます。SBの裏のカバーに村松が出てくれば、バイタルがガラ空きになるので、そこにボギョンを絞らせれば、中央突破の起点と作れます。柏戦でレアンドロがバイタルでフリーになっていたのと同じ仕組みです。


まとめにはいります


今週末の清水対セレッソ、僕は本当に楽しみにしてます。お互いのチームが、相手の弱みをつける攻撃パターンをもっているので、凄く楽しみなんです。


簡単に整理すると、清水はアンカーの村松からサイドのWGに展開するのを狙ってくると思います。村松からWGに展開できれば、セレッソのバイタルにスペースが出来るので、そこを清水は使ってくるでしょう。ソアレスは清武のトップ下、黒木のSBで対抗する気配です。


一方で、ソアレスは、左に柿谷を入れて、柏がやった形を狙ってくると思われます。柿谷のボールタッチは変態的なレベルなので、WGとSBの間で柿谷がボール受けて前を向けばセレッソはバイタルにいる翩陲ボギョンをフリーに出来ます。SBの裏のケアに村松が出てくるのでバイタルがスカスカになるからです。


もっともゴドビがこれを読んでたら又別の話ですけど、ソアレスとの化かし合いですね、ここは。お互いに相手の出方の読み合いです。


あと、清水は結構ラインが高いので試合開始からしばらくの間セレッソはロングボールを使って清水のラインを下げにかかると思います。そこでの清水の対応にも注目です。


今日はこんな所で。


では週末の試合を楽しみにして寝ます。

yyyyyy 2012/05/11 03:43 清水の左SBは鯱戦でもアレックスにピンポイントのロングフィード入れてた記憶があります
あれ見たときはすげーフィードだと思ったけどマグレじゃなかったのね

でっどべあでっどべあ 2012/05/11 10:18 palさんの解説読んだら、試合がめっちゃ楽しみになっちゃいました。
試合後の解説も楽しみにしてます。
柿谷選手の活躍に期待ッ!!

清水サポ清水サポ 2012/05/11 11:14 いつも楽しく拝見しています。清水側としてはやはりアンカー(村松)とその両脇のスペースというのが攻守におけるポイントになりそうですね。ボールを運べるヨンアピンの不在、村松の足元の無さやボールの引出し方に難があることを考えると、そこにフタをされると厳しいかなという印象です。
守備に関してはマッチアップの部分でいかにイニシアチブをとれるかってところでしょうか...。試合後のレポートも楽しみにしています!

大阪の清水サポ大阪の清水サポ 2012/05/11 12:22 なるほど、なるほど、大変わかりやすく面白いですm(__)m
どちらも、WGが下がって囮になり空いたSB裏のスペースを利用するってことですね〜
その部分にアンカーがスライドして埋め、さらに空いたバイタルを逆SBやOFMがスライドして対応できるか楽しみに観戦します。
詳細な解説、勉強になります。
ありがとうございました。

セレサポセレサポ 2012/05/11 13:13 いつも楽しく読ませていただいてます。
丸橋じゃなく黒木が使われるのも納得ってな感じの記述がありましたが、その理由がよくわかりませんでした。
その辺も含めてぜひレビューをお願いします。

よっし〜よっし〜 2012/05/11 13:13 プレビュー有難うございます!
文章からいかにpalさんがこの一戦を楽しみにしているか
すごく伝わって来ます。
セレッソは今年の敗戦は1点差ばかりなので、余計に悔しさや
はがゆさがこみ上げて来るのですよー。
なのでここで絶好調清水さんに勝利して、弾みを付けて欲しい!
それと、山口選手をテストに出してくれて有難うございます!

東京の清水サポ東京の清水サポ 2012/05/12 00:36 先日から楽しく読ませてもらってます。
palさんの記事を見てから、今回の試合が本当に
楽しみになりました!

予習をしっかりとして、試合展開がどうなるか
メッチャ楽しみです!!

どーりーどーりー 2012/05/12 00:37 清水サポです。最近このサイトを知って、並のサッカー雑誌を軽く上回る分析を楽しく読ませていただいています。
清水サポもまだキジェと河井の能力が全部はわかりません。
攻撃守備ともこの2人の働きしだいって思えますね。
両監督とも分析力あるので、意外にスコアレスドローかセットプレー1発なんて展開もあるかもしれませんね。
誤審で判定負けだけは勘弁して欲しいですがw
日本平で最後になるかもしれない生清武を見に行ってきます!楽しみ〜!

のんちゃんのパパのんちゃんのパパ 2012/05/12 01:30 セレッソサポーターです。
サイドにボランチの片方がフォローに出てバイタルが空くフォローでの清武の中央配置って言うのは良くわかりました。ここ数試合はSH が下がってフォローしてボランチは無闇やたらに流れないようにしています。でも、そのせいで、前線の枚数不足で攻撃力が低下したり、SH の終盤の電池切れが目立っていますが。
考察を拝見して少し勇気が出ました

かめむしかめむし 2012/05/13 13:53 最後の清水の怒涛の猛攻がすごかった・・・

jpmjpm 2012/05/13 14:55 palさんや、又別の方にもお伺いしたいのですが、セレッソの外人についてです。
ケンペスにボールが入ったときに全く収まらず、セレッソは一人少ない状況で攻めているようなものに感じるのですが、どうなのでしょうか?
何かケンペスのいいところはあって使われているのでしょうか?
またブランキーニョはどうでしょうか?

jpmjpm 2012/05/13 14:55 palさんや、又別の方にもお伺いしたいのですが、セレッソの外人についてです。
ケンペスにボールが入ったときに全く収まらず、セレッソは一人少ない状況で攻めているようなものに感じるのですが、どうなのでしょうか?
何かケンペスのいいところはあって使われているのでしょうか?
またブランキーニョはどうでしょうか?

yamadaatmnyamadaatmn 2012/05/29 08:15 磐田サポです。おもしろい考察でした。ただし、大宮戦のボランチはソウトと小林でした。それから駒野は磐田では右しかやりません。そちらの訂正をしていただければうれしく想います。

2012-05-08

[]今シーズンの鹿島アントラーズ研究 今シーズンの鹿島アントラーズ研究を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。本日のエントリは、今期の鹿島さんについて扱おうと思います。内容的には、鹿島の4312についてです。442ダイヤモンドとも言われるフォーメーションですね。ここ数試合ほど、鹿島はこのフォメで戦っており、今回のエントリでは、鹿島の4312について考察してみたいと思います。


研究の題材としたのは、セレッソ戦、ガンバ戦、清水戦の3試合です。セレッソ戦は、3−2で逆転勝利、ガンバ戦では5−0で大勝、清水戦は、0−3で大敗でした。色々と、浮き沈みの激しい3試合で、題材として、非常に良い3試合です。


4312フォーメーションに変わった鹿島のお話

まず、最初に簡単な4312フォーメーションの説明から。こいつは、442ダイヤモンドとも言われるフォーメーションで、中盤がダイヤモンド型になるフォーメーションです。そして、最大の利点としては、ビルドアップの時に、相手の2トップ相手と、中盤での数的優位を作りやすいってのがあります。


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これは、図でやるとわかりやすいのですが、442に対しては、2トップのプレスに対してアンカー+CBの3人で数的優位を作りやすく、中盤には、トップ下+ボランチ2人がいるので、ここでも数的優位を作りやすいです。そのため、中央のエリアで、ポゼッションがやりやすい布陣と言えます。こいつは、アンチェロッティのミランや、アッレグリのミランがよく使うので有名ですね。ミランのお家芸とも言える布陣で、イタリアなんかでは、4312は結構人気があるフォーメーションです。ブンデスだと、マガトが好きなフォーメーションですね。


ただし、欠点もあります。最大の欠点は、相手のSBがフリーになりやすい事です。SHやウィングがいないシステムなんで、相手のSBにはプレスがかかりにくくなります。ここは、4312の構造的な欠陥で、あそこを上手に使われるときつくなります。具体的に言えば、サイドでSBがフリーになって、そのSBがフィードがいい選手だったりすると、最終ラインは裏へのフィードを警戒して、ラインを下げざるを得なくなります。(相手がライン下げないなら、裏へのフィードやアーリークロスをしてるだけで良いです)そして、それに合わせて、チーム全体が引くことになるので、結果として、ボールの奪取位置が低くなります。そして、それは必然的にですが、守から攻への切り替えが遅くなってしまうことを意味します。ボール奪取位置が低いチームは、攻撃に縦のスピードを欠いてしまう事が多いからです。結果としてですけど、ラインを下げられてしまう事は得点力が落ちる事につながってしまうわけです。現在の鹿島が失っているのは、この縦へのスピードで、その理由を考えてみると、やはり、ボールの奪取位置が低いことに、いきついてしまうんです。


もっとも、スピードと走力を併せ持つサイドアタッカー、ボールが収まるCFがいれば、これは問題ない事も多いわけです。レアルなんて、ボールの奪取位置がPA内でも、そこから超高速カウンターが飛んできます。アタッカーが全員高速だし。でも、鹿島って、そういうサッカーしてるわけではないんですね。特に、三連覇時代は、そーゆーサッカーじゃありません。


三連覇の時のオリヴェイラのサッカーの特徴は、FWがファーストディフェンスをしっかりやり、それに連動してMFやDFがプレスを仕掛けるサッカーで、カウンターの切れ味は抜群でした。なんで、リトリートして守るサッカーというのとは、違っていたわけです。


オリヴェイラのサッカーが崩壊し始めたのは、マルキーニョス、小笠原、中田浩、本山、野沢といった、鹿島の黄金期の選手達が加齢によって、特に、そのダイナミズムを失い、怪我に悩まされる事が多くなった頃からです。FWの積極的な守備に連動したプレスは、運動量を極度に要求されるため、サイクルが下降線をたどり始めると、オリヴェイラでも、それを止めることはできませんでした。もともと、こういう運動量を必要とするサッカーは夏場に失速するのが常で、鹿島はしばしば、夏に失速してました。しかし、夏を乗り切れば、また強くなる。この繰り返しでした。しかし、加齢だけは、元に戻せません。


エルゴラのイヤーブックにも書かれてますが、2010年と比較すると、鹿島のFWのタックルラインは、2010年の60.1mから、2011年は48.8mまで下がってます。2011年の鹿島は、もはや前線からのプレス、そしてショートカウンターに依存できなくなっていました。そのことは、同じエルゴライヤーブックに書かれている事ですが、「シュートまでの平均時間」が2010年の16.3秒から、2011年には18.7秒まで遅くなっていることからも明らかです。2012年度は、17.7秒で若干の改善がみられます。(ちなみにj1でハイプレスショートカウンターやってる神戸は去年13.8秒、今年からハイプレスショートカウンター始めた仙台は脅威の12.4秒です。仙台はえええ)


そして、2011年シーズンの鹿島なんですけど、もはや、かつてのような前線からのプレスには頼れなくなった為、ボールを奪う位置がどうしても低くなってしまうという問題に、オリヴェイラは直面していました。その結果としてですが、田代へのロングフィードを使った攻撃を多用してましたけど、このやり方も、決して上手くはまらず、オリヴェイラは、日本を去ることになります。


そして、新しくやってきたのが、ジョルジーニョ新監督。彼は、鹿島に、新しく、4312フォーメーションを持ち込みました。


オリヴェイラ政権末期から続く鹿島の問題点は、高い位置からプレスをかけて、そこでボールを奪ってカウンターという形をするためのダイナミズムを、FWと中盤の選手達が失い始めた事でした。つうか、マルキーニョスみたいに、守備をあんだけやって、そして攻撃にも素早く移れるダイナミズムをもった選手なんて、実は、そうそういません。コーロキも大迫も、マルキーニョスみたいなダイナミズムはもっていない為、それを彼らに求めるのは酷でした。しかし、ハイプレスとショートカウンターを最大の武器にしたスタイルでは、ダイナミズムをもったFWは必須です。


たとえば、ドルトムントも、ハイプレスとショートカウンターを軸としたサッカーやってますけど、トップ下の香川と、両ウィングは、一試合で12キロ走ります。j1では仙台と神戸、J2では、今年の湘南ベルマーレが、ハイプレスとショートカウンターを軸としたサッカーしてますけど、FWが、あきれるくらい守備やって、時には自分でボール奪ってカウンターまで持ち込みます。そして、両チームとも、守備に走り回った上で、点まで取ってます。こういうダイナミズムを持ったFW無しに、ハイプレス+ショートカウンターは出来ません。


ちなみに、こーいうサッカーは、どうしても連戦や夏場に弱くなります。鹿島やドルトムントが、ACLや、CLでの連戦時にさっぱりな成績を残したり、夏場に仙台や鹿島が失速するのは、ある意味で必然でした。連戦時や夏場には、こういうサッカーは必要な運動量を確保できないからです。必要な運動量を確保できないと、ボール奪取の位置が低くなり、それは必然的に、生命線であるカウンターの切れ味が鈍り、ハイプレスをかわされて失点する確率が高くなるからです。(これはベルマーレがGWの連戦で苦しんでる原因でもあるんですけど)


現在の鹿島が失っているのは、選手の質でいえば、前線からプレスをかけ続けて点まで取れるハードワーカーなFWと、そして、中盤を幅広くカバー出来、さらにボールスキルの高いMF達です。このようなダイナミズムを持った選手を加齢によって失ったことが、オリヴェイラの時代を終わらせました。一つのサイクルが終わった訳です。ちなみにですが、サッカージャーナリストのジョナサン・ウィルソンは、「ハードなプレッシングに基づくサッカーの寿命は3年」という説を唱えています。サッキのミランも、3年ほどで、そのサイクルを終えましたが、オリヴェイラの鹿島も、3年で、そのサイクルを終えました。


鹿島も世代交代を進めており、前線には大迫とコーロキ、中盤では増田、遠藤、本田拓、柴崎といったタレントが揃ってはいました。しかし、黄金期の鹿島のFWやMF達と同じ選手ではありません。


そして、新しくやってきたジョルジーニョは、4312を持ち込みました。442ボックスと比べて、4312は、中盤でのポゼッションがしやすく、前に3人いるため、縦方向へのパスコースが多いという利点がありますが、一方で、前からのプレッシングにはあまり向いておらず、代わりに3の位置のMFに相当な運動量と献身性が要求されます。具体的に言えば、3の位置にいる両ボランチに、ライン際から中央に至る幅広いエリアをカバーする能力が求められます。


勿論,4312でも、プレスの時に、システムをちょっといじれば、高い位置からのプレスは可能です。有名な話ですけど、2010−11年シーズンのマインツが、それをやってました。ただ、あらかじめ、申し上げおきますが、ジョルジーニョの鹿島はそういう事はしてません。(この辺りは後述します)


今日は、その辺りを見ていきましょう。



鹿島対セレッソのお話

というわけで、まずは、鹿島の攻撃から見ていきたいと思います。鹿島の4312が機能したのは、セレッソ戦の後半からです。ちなみに、前半は散々な展開で、セレッソに二点を先制された上に、中央突破を食らいまくるという悲惨な前半でした。あの前半みて、後半に鹿島が3点とって逆転すると思った人は少ないと思います。ただ、鹿島が後半、ドゥトラを投入し、フォーメーションを4312に変えてから、劇的にゲームが動きました。


ただ、ちょっと、前半の鹿島対セレッソのゲーム展開をさらっと説明しておきます。この試合、わかりやすいほどにミスマッチの問題が出た試合で、こんだけミスマッチが試合の結果に影響を及ぼしたゲームは珍しいってくらい、ミスマッチがゲームに影響を与えました。


まず、鹿島対セレッソの前半のマッチアップですけど



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こんな感じになってました。ちなみに、セレッソは442でプレスをかけるので、この時点で、ちょっとしたミスマッチが起こります。鹿島は442ボックスなんで、中央に絞ってくるSHを誰がみるかって問題が起こります。ただ、442ボックスは日本ではメジャーなシステムなんで、セレッソはこんな感じで、システムをかみ合わせて守備をしていました。これも図でやりますが、こうなります。


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これですね。中央に絞るSHは、SBが絞ってマークを行います。でもって、相手の最終ラインには、CFとトップ下、ウィングの二人をぶつけます。相手のボランチ二人には、そのままセレッソのボランチコンビが対応と。この形で、セレッソは完全にシステムをかみ合わせていました。なんで、セレッソのゲームプランとしては、これ、前からプレスに行く形です。でもって、これは、セレッソのプレスのかけ方ですが、図でやると、こんな感じになります。


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ちと、説明がいるので、補足しますが、やり方としては、最終ラインに対して、前の4人でプレスをかけて、鹿島のビルドアップを完全に壊しにいってました。その代わりに、最終ラインのところで数的同数になるというリスクを負っているわけですけどね。でもって、ボールの取りどころとして狙っているのが、相手の最終ラインからボランチに入った所です。ボランチに入ったところを狙って、セレッソのボランチコンビ+前の3人で挟み込み、ボールを奪ってカウンターというのが、今年のセレッソの十八番です。大宮戦の3点目、磐田戦の2点目なんてのが、それでした。ボランチの所に入ったボールを、セレッソのボランチコンビがインターセプトし、そのまま一気にカウンターという奴です。セレッソのボランチコンビは、結構ボールを取れるので、あそこでボール取るのを狙っています。なんで、セレッソの守備のやり方を、鹿島の話で書くかというと、これ、後半に大きな意味をもつからです。


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セレッソの狙いとしては、こんな感じで、ボランチに入った所を狙うやり方です。


ただ、この試合では、セレッソの先制点はショートカウンターからでなく、遅攻からの得点でした。これは、キャプでやりますけど、


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こういうシーンでした。セレッソ得意の中央突破からの得点なんですけど、このシーンの紹介をしたのは、鹿島の守備の話にもなるからです。というより、このシーン見たとき、鹿島さん、「セレッソのスカウティング、ちゃんとした?」と思ったからで。この形は、セレッソの得意のビルドアップで、


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こういうやり方なんですけど、これ、新潟戦でも、同じような事してました。狙いとしては、SB二人をハーフウェーライン辺りまで上げて、相手のSHを引きつけてます。これで、相手のSHをサイドに引っ張る。その上で、ボランチがSBとCBの間に降りて、ボールをCBから受け取る。それに伴って、シャドーが一枚、ボランチのポジションに降りてきて、ボランチからボールを受けると。


それでなんですけど、SHが相手のSBにつられてサイドに張り出し、さらにボランチも一枚、前にでてしまうと、中央が1ボランチになってしまうんですわ。これが、セレッソの狙いで、相手の守備ブロックを縦横に広げにかかってるんですね。FW二人がもっと守備参加してくれれば、これ簡単に防げるんですけど、このシーンでは・・・・。上のキャプの3枚目が、それです。SH2枚とボランチ一枚が、守備ブロックから引っ張り出されてしまい、中央がスカスカになってしまった。ここ、もうちょいFWが守備やって、簡単にボランチが釣り出されないようにしないと厳しいです。で、その後は、セレッソ得意の中央突破を食らって、鹿島は先制されました。


こういう形を作られたのは、これが最初じゃなくて、前半に何度かありました。

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こんなのや

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こんなのですね。これは、ちょっと違うと思う人もいるかと思いますが、この後が問題で。


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まぁ、こんなシーンにつながるんですけど、前半通じて思っていた事ですけど、鹿島の守備に、あまりに連動性がない・・・・このシーンだと、中央に突っ立ってるSHは、バイタルのスペース埋めないといけないのボケーと突っ立ってるんで、バイタルがスカスカだし、CBとボランチのマークの受け渡しも上手く行われてません。だから、このシーンでも、決定的なシュートを打たれてます。


実は、これも、オリヴェイラ政権末期から続く鹿島の問題点です。前でのプレスが上手く機能しない為、FWとMFのスペースを使われがちで、相手のボランチのビルドアップを防ぐことが出来ず、そこからサイドに展開されて、ボランチをサイドに釣り出され、空いたバイタルを使われて失点という形です。


前半の展開を総括すると、セレッソのプレスで鹿島はビルドアップが出来なくなり、引いて守る形にされてしまいました。その為、ボールの奪取位置が低く、効果的なカウンターはあまり出来ず、一方的にセレッソの中央突破を食らう形になりました。セレッソは守備時に最終ラインで数的同数のリスクを冒す代わりに、ミスマッチの問題を抱えておらず、一方で、攻撃ではミスマッチを上手く作って攻撃を行っていました。攻撃ではミスマッチを上手く利用し、守備ではかみ合わせたセレッソが、前半で2点を先制したのは、妥当な結果だったと思います。


ちなみに、前半の時点で、ジョルジーニョ監督は、梅鉢を引っ込めて、柴崎をいれています。で、ボランチを小笠原に任せました。これは、地味に効果的でした。小笠原は、多少のプレスを受けても、ボールをもてるからです。セレッソがボランチに入った所を狙っているので、これは妥当な判断だったと思います。これは地味に利いていて、セレッソのボランチがカードを貰うことにつながります。


で、試合が動いたのは後半です。後半、たまりかねたジョルジーニョが動きます。青木に代えて、ドゥトラを投入。フォーメーションを4312に変更します。シーズン開幕当初の形にしたのですが、結果として、これが劇的に試合を左右することになります。


試合が動いた後半。試合を動かしたミスマッチ。


さて、ここからが、今期の鹿島の4312の話になります。前振り長すぎてすいません。さて、前半、セレッソのプレスの勢いに負けて、ボランチからの展開がほとんど出来なかった鹿島なんですが、後半にフォーメーションがかわった事が、劇的に試合を動かしました。これ、後半開始早々に、効果がでました。こんな感じです。


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これ、後半開始早々に見られたシーンなんですけど、あそこで、柴崎が浮いてるんです。誰も、柴崎にマークについてない。なんで、あの位置から、柴崎にサイドチェンジを入れられて、そのままカウンターに持ち込まれました。深い位置からのカウンターなので、セレッソはどうにか防げましたが、ミスマッチが生まれてるんですね。セレッソのプレスが、鹿島の4312とやる場合、問題になるのが、実はあそこなんです。これもキャプでやりますけど、


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セレッソのプレスのやり方だと、どうしても、あそこの位置のアンカーとトップ下が浮いてしまうんです。このミスマッチが劇的に試合を動かすことになります。


試合後のコメントにこんなのがあるんですけど

●山口蛍選手(C大阪):

「ドゥトラがトップ下くらいのところに入ってきて、それをオレとタカ(扇原)のどっちかで掴むと、ボランチがどんどん空いてきてしまってた。そこにブランキーニョとかにもっと守備に来てもらうように言えば良かったんですけど、やっぱりそこで自由にやられてゲームをつくられたというのが一つあります。僕とタカも前半にイエローをもらっていたので、あまり守備に行けなかったというのもあります」


【J1:第7節 鹿島 vs C大阪】試合終了後の各選手コメント(12.04.21


これですね。


この山口蛍のコメントが、セレッソが後半抱える事になった問題を端的に言い表しているんですけど、トップ下に入ったドゥトラを、セレッソのボランチコンビの片方がマークすると、セレッソのボランチは、相手のボランチのプレスにいけなくなるんです。ブランキーニョを下がらせてボランチに当てても、結局、アンカーの柴崎が空いてしまう。中央で数的不利の状況なんですね。ちょっと図でやると、


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こうなるんですけど、前半まではハマっていたプレスが、アンカーとトップ下が入った事で、はまらなくなった。前半のやり方でプレスかけても、ボールの避難所としてアンカーが機能しちゃってるので、プレスがはまらない。この事が劇的に試合を動かしました。これは、後半最初から見られた光景でして、



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これですね。このシーン。後半48分のシーンですけど、あそこで柴崎が浮いちゃってるんです。後半を通じて、セレッソは、柴崎を誰がつかむのか、はっきりしておらず、ドゥトラと柴崎が、セレッソの問題になりつづけます。システムがミスマッチしてるんです。結果として、セレッソは引いて守るしかなくなるんですけど、セレッソは、引いて守ってしまうと、問題がおきるんです。以前のエントリで指摘した事ですけど、セレッソは、サイド攻撃を食らうと、ボランチが一人、サイドにヘルプに出て行くんですけど、その時、中央が1ボランチになる傾向があって、その時に、1ボランチの両脇のスペースを使われると厄介な事になります。


で、鹿島の先制点のシーンです。


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まず、このシーンから。このシーンで、問題なのは、やはり、あそこで柴崎にプレスがかかってなかった事です。鹿島の柴崎は、めちゃくちゃパスが上手い選手で、長短のフィードの精度が異様に高い。遠藤の後継者とかとも言われてますが、そのフィードの精度の高さを見れば納得です。あの深い位置から、一発で裏へパスを通せるボランチは、そうそういません。で、どう考えても、柴崎にはボールもたせちゃいけないんですけど、この時間帯、セレッソのほうは、対応が後手にまわってしまい、柴崎がドフリーで捌く事が多かったです。ただ、このシーンは、セレッソの対応が間に合って、ボールをクリアすることには成功しました。しかし、問題はその後です。クリアしたボールを鹿島に拾われて、二次攻撃を受けることになりました。


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そして、結果がコレです。鹿島のほうの見事な崩しでした。セレッソはサイドにボールが出ると、ボランチが一枚、ヘルプに出てくるので、サイドを上手く活用すれば、バイタルにスペースを作ることができます。このシーンでは、鹿島が非常に上手いやり方で、セレッソのボランチ二人をサイドに引っ張り出した結果、最後に、あそこでドゥトラがフリーになってました。


で、この試合で、鹿島は、この後も猛攻を続けて、2点を入れ逆転に成功することになるんですけど、この試合で厄介だったのは、鹿島の攻撃の形を作らせてしまった事でした。つまり、柴崎から、サイドに展開し、相手のボランチを一枚、サイドに釣り出して、バイタルにスペースをつくり、そこで小笠原、ドゥトラ、遠藤がボールを受けてフィニッシュにもっていくって形です。鹿島の3点目はまさにこの形で、浮いている柴崎から、サイドの西に展開し、セレッソのボランチを一枚、サイドに釣り出す。そこからジュニーニョとのパス交換でボランチが開けたスペースで西がボールを受け、逆サイドの遠藤にパスして、遠藤がシュート。これで、鹿島は逆転に成功しました。


セレッソ戦は、ひじょ〜〜〜にわかりやすく、鹿島の4312と、セレッソの4231のミスマッチがでた試合と言えます。そして、鹿島の4312に、初めて攻撃の形が出来た試合とも言えました。この試合の前まで、鹿島は遅攻で点を取れるようなチームじゃなかったんですが、ここにきて、攻撃の形が初めて出来たんですね。



で、次に、鹿島対ガンバの話になります。この試合は、鹿島がセレッソ戦で作った攻撃の形が、これが又、アホみたいに決まりまくる試合となりました。守備の面では色々と問題があったんですけど、鹿島の4312の守備の問題点は、清水戦を例にして説明するので、ここでは、鹿島の攻撃とガンバの守備だけを扱います。


まずは、鹿島の先制点からです。


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これが、最初の流れなんですけど、先制点のシーンです。鹿島の先制点は、完全な遅攻で、ガンバの自陣内に押し込んでからの崩しでした。で、なんですけど、このシーン、先のセレッソの試合と酷似した流れです。つまり、サイドに起点をつくることで、相手のボランチを一枚ほどサイドに釣り出し、SBとCBの間にスペースを作る。最後は、バイタルエリアでアタッカーが受けて、フィニッシュまで持っていくという形です。


この試合では、ガンバは柴崎には厳しくラフィーニャがついていたのですが、ドゥトラを明神が見て、小笠原を遠藤がみるような形なので、鹿島の遠藤康が頻繁に浮いてました。鹿島の遠藤康を武井がみると、鹿島の西が浮いてしまうという悪循環で、この形が延々とガンバの問題になり続けました。システムがミスマッチしてるんですね。


で、鹿島は、この後も、この形を継続して点を取り続けます。具体的には、3点目と4点目ですけど、

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こんな感じでした。手抜きですいませんが、基本的に、やり方はどっちも同じです。ガンバは守備方法がセレッソと似ていて、サイドにボールを出されると、ボランチが一枚、サイドのカバーに出てきます。なので、サイド攻撃を食らった瞬間に、中央が1ボランチになりやすく、結果として、1ボランチの両脇にスペースが出来やすいんです。鹿島は、集中的にそこを狙っていて、大迫のゴールも、本山のゴールも、そこから生まれています。鹿島は、本当に集中的にあそこを狙っていて、この試合はそれで大勝しました。セレッソや、ガンバは、鹿島のシステム変更に、さっぱりついていけてなくて、鹿島は、一回流れをつかんで中盤を支配すると、ほぼ一方的にゲームを支配して、相手を殴り倒しました。


とまあ、そんな形で、セレッソ戦の後半と、ガンバ戦の135分で、鹿島の442ダイヤモンドは、8点取るっていう爆発的な攻撃力を発揮したわけです。この時は、たぶん、鹿島のサポの方も、これなら、今年は平気だ・・・と思ったでしょう。ところが、そうは問屋が卸さなかった。清水のゴドビ監督が、次の試合で、恐ろしいまでに完璧な、鹿島の442ダイヤ殺しをやってのけたからです。あれは、ホントに感心しました。正直、鹿島のジョルジーニョ監督も、ショックだったと思います。上手く行き始めたと思ったら、3試合目で、ほぼ完璧な対策たてられて詰んでしまったんで。



鹿島対清水。ゴドビさんはいいチーム作ってますな・・・。


さて、これが本日のメインディッシュ的な話です。あまりに長々と書いてきましたが、やっと本題。というか、これが書きたかっただけのエントリです。


さて、この試合のマッチアップから入りましょう。こうなります。


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これですね。鹿島は442ダイヤモンド、一方の清水は433です。で、これ、システム的にミスマッチしてます。どういう風にミスマッチしてるかって話になるんですけど、


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こうなります。まず、鹿島の柴崎を誰がみるのかって所がポイント。清水のボランチ3人は、それぞれマッチアップがいるから、柴崎を見るのは、ちょっと骨です。一方で、鹿島のほうも、相手のSBを誰がみるのかって所が問題になります。ここは、ガンバ戦でも問題になってました。相手のSBが浮いちゃうんですね。


では、まず、清水のプレスのかけ方と、鹿島のビルドアップを見ていきましょう。

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これですね。ここは、清水のほうが一枚上手やなーと思ったシーンです。清水のほうは、ミスマッチの解消のため、このシーンではCFの伊藤が柴崎を見てます。だから、柴崎には出せない。しかし、CFの伊藤が、柴崎見てるので、CB二人には時間があります。なんで、鹿島のほうは、CBからのフィードで何とか、状況を打開したい。このシーンの鹿島の狙いですけど、キャプにも書きましたが、鹿島の遠藤が、サイドに流れてます。433だと、ウィングの背後のスペースが空く事があるので、そこ狙いです。で、岩政のフィードが出た瞬間に、そこにSBが寄せていくんですけど、その時に、SBのスペースが空くので、そこを狙ってコーロキが流れて、岩政からのフィードを受けると。やり方としては、これ、セオリー通りなんです。ただ、これ、清水に完全に読まれてました。実は、このやり方、今回、清水に完全に読まれてました。


ちょっと、鹿島の狙いを整理します。

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図にするとわかりやすいので、こんな感じにしてみましたが、まず、鹿島のCBがボールをもって、伊藤を引きつける。で、伊藤が前に出てくると、柴崎を捕まえる為に、ボランチの河井が前に出てきます。で、河井が前にでると、鹿島の遠藤が浮いちゃうんですけど、そこには清水のSBがついてくると。しかし、SBが前にでてしまうと、その背後がガラ空きになります。なんで、そこが狙い目になります。ここを鹿島としては上手く使いたい。もし、SBが前に出てこないなら、中盤の4枚のうち、一枚が空きますから、そこにCBが入れることが出来れば、オッケーです。


一方で、清水としては、まさに、ここが勝敗をわける取るポイントになるわけです。鹿島のポゼッションを封じるため、出来るだけラインを高く保ち、中盤と最終ラインをコンパクトにすること。これが出来れば、遠藤康にボールが出たときに、すぐにSBがつけますし、万が一、中盤の4人にボールが出ても、すぐに囲い込める。清水にとっては、これが至上命題でした。ちょっと、この後すぐにも、清水の守備のやり方と、鹿島のポゼッションのぶつかり合いがあったので、ちょっとキャプでやります。


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この形です。この日、とにかく、清水は、ここでボール取ることを狙ってるのが見て取れました。清水は、鹿島のCBへのプレスは優先しておらず、CFの伊藤が柴崎にとにかくまとわりついてました。なんで、鹿島のCB二人は、結構落ち着いてボールを蹴れる事が多いんですけど、その先で潰してボールを取ろうという意識が清水からは強かったです。鹿島は、この形だと、頻繁に、浮くことになる遠藤康へのフィードを通そうとしてましたが、そこへの清水のプレスが鬼のように速い。清水のSBや、ボランチが最大限に注意を払ってました。この日、鹿島は、CBからのフィードで違いを作り出せれば、清水のプレスを回避できるんですけど、清水の守備が良くて、これがさっぱりでした。で、なんですけど、このシーンを二つ出したのは、清水の2点目が、まさに、こういう形でのボール奪取からのカウンターだったからです。これもキャプでやりますが、



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こういう形での清水の追加点でした。あそこ、前半から、ずーっと清水に狙われているんですけど、それでも入れちゃうんですよね・・・・


この追加点で、試合はほぼ決まってました。というか、ジョルジーニョが、ほぼ詰みました。この日、鹿島はロングボールは、清水のヨンアピンと岩下が片っ端から跳ね返してしまうため、鹿島はどうしようもない状況でした。大迫に代えて、岡本をジョルジーニョは後半から入れてますが、これは、よくわかる采配なんです。清水のCBコンビに、FWが競り勝てないと、起点つくれるような状況じゃなかったんで。ただ、岩下は空中戦が非常に強い選手だし、ヨンアピンも相当です。なんで、ほとんどロングボールはノーチャンスでした。


だから、結局、岡本投入後も繋いでいくしかなかったんですけど、唯一、マークが空くことがある遠藤康へのCBからのフィードを清水に徹底的に狙われていて、そこからカウンターで追加点入れられちゃったわけです。


あと、鹿島は、後半途中から442に戻してます。これも、きちんと理由があって、これは、先制点のシーンから、その理由がわかります。これもキャプでやりますね。


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これ、清水の先制点のシーンです。バイタル使われて失点する事が多いってのは、オリヴェイラ政権末期からの問題でしたが、ここでも、その形でやられたわけですね。ただ、ここでは、4312の弱点がモロにでてます。つまり、相手のSBにプレスがかかりにくいって問題です。このシーンでは、完全に清水の左SBである李が浮いてしまってます。鹿島の左CHである遠藤康が中央に引き寄せられちゃってるから、しょうがないんですけどね。で、そこから、逆サイドへの鬼の精度のサイドチェンジを入れられてしまい、そこから崩されて失点と。


このサイドチェンジを入れられてしまうと4312は相当厳しいです。ウィングが前を向いてボールもてるし、SBがオーバーラップしてきたら、ボランチが1枚、サイドに出ざるを得ない。そうなると、中央に残ってるのは1ボランチのみで、その両脇を使われて崩されるのは目に見えてます。実際、このシーンでも、まさにそのスペースを使われて失点しました。


ジョルジーニョが、後半から、442に戻して、清水のSBにプレスがかかりやすいフォメに変えたのは、至極当然の成り行きなんです。清水のSBからのサイドチェンジが、この試合、バシバシ決まっており、それを放置することは、後半、もう不可能でした。




今シーズンの鹿島のまとめ

さて、そろそろ、まとめに入りたいと思います。長々と書いてきたので、ちょいと整理します。まず、オリヴェイラ政権末期から続く、鹿島のサッカーの問題点は大きく分けて二つで、

1、マルキのようなダイナミズムを持ったFWがいないため、前線からのプレスが機能せず、ボールの奪取位置が下がってしまい、結果として、鹿島の速攻のスピードが落ちてしまった。


2、前の選手のプレスバックが以前と比較して少なく、また、黄金期の中盤の選手達の運動量が落ちてきた為、バイタルに頻繁にスペースが生まれる事が多く、そこを使われての失点が増えたこと。

というのが上げられます。そして、この問題は、現在でも、なお、解決されてません。セレッソ戦、ガンバ戦、清水戦と見てきましたが、ボールの奪取位置の低さは、相変わらずですし、バイタルにスペースが頻繁にできるチームなのも、変わってません。これは、442でも、4312でも、結局同じでした。フォメの問題というより、これ、どっちかというと、選手の問題です。


そもそも、大迫とコーロキが、マルキ並のダイナミズムと守備能力、得点力を兼ね備えていて、黄金期の中盤を加齢で失わなければ、オリヴェイラはクビになってません。今でも鹿島の監督のままだったでしょうし、去年も鹿島が優勝してたでしょうって話です。2011年の鹿島のサッカーの変化は、そういった選手達の個性の変化によって起こったものです。ボールの奪取位置が低くなった問題を解決するために、田代へのロングボールを増やし、野沢のセットプレーに依存するスタイルに変化していました。


しかし、皆さん、ご存じのように、これは上手く嵌らず、オリヴェイラは鹿島を去ることになります。そして、野沢と田代も鹿島を去りました。


そして、新監督のジョルジーニョは、鹿島に4312を持ち込みました。鹿島の4312をそれなりに見てきましたが、ある意味では、それも必然的な変化だったのかなと思います。4312でも、442ボックスでも、これからの鹿島は、大迫、コーロキ、柴崎、遠藤康、山村が支えないといけません。そして、彼らには、かつてのオリヴェイラ時代のサッカーは、そんな向いてないって事です。そもそも、彼らがオリヴェイラのサッカーに完全にフィットしてたら、オリヴェイラはクビになってません。


結局、高い位置からプレッシング、素早い攻守の切り替えからのカウンターを最大の武器にするスタイルは、現在の鹿島では、できないって事です。メンバー的に、向いてない。だから、オリヴェイラがクビになった。


高い位置からのプレッシングは機能しないと、オリヴェイラ政権末期から、それはわかっていた事なので、現在の鹿島は、ボールを奪った後、一回、ポゼッションによってボールを安定させる必要があって、ビルドアップからの崩しを計るという方法に頼らざるを得ない状況です。そして、それが、セレッソ戦とガンバ戦では機能した。ポゼッションから崩しが、機能しはじめた事によって、鹿島に得点力が戻ってきた訳です。


しかし、清水戦では、それを完璧に抑え込まれてしまい、敗戦でした。正直、清水戦は、かなり、ジョルジーニョにとってショックな敗戦だったでしょう。あそこまで完璧にポゼッションを封じ込められては、なす術がありません。試合後半、ジョルジーニョは事実上、打つ手がない状態でした。前線からのプレスは機能しないので、速攻は難しい。かといって、ロングボール攻撃は、もう田代がいない。セットプレーは野沢がいない。これでは点とれません。


今年の鹿島に関しては、正直な所、ビルドアップからの崩しで、どれだけ点を取れるか、また、ポゼッションを出来るだけ高く保つことが、重要になりそうです。


あと、「週間サッカーダイジェスト」の4.24日号に、今年の各チームのタックルラインのデータが載っているのですが、2012年の鹿島は、60.5mで、全盛期並の高さにはなっているのですが、あまり報われてません・・・・・・中盤の運動量が少なく、プレスの連動性にも、高いものを感じられませんでした。ボールの奪いどころが定まっていない・・・という感じで、データと感覚にかなり乖離があります。


鹿島の442にプレスの連動性が戻ってくるかどうか、それは本当にわかりません。なんで、先にも述べたように、ポゼッションとビルドアップからの崩しが重要になるという結論に行き着いたわけです。それと、ですけど、岩政先生のファンの方には申し訳ないんですけど、中田浩二が復帰したら、鹿島のCBは山村と中田浩のコンビになるんじゃないかと思ってます。理由は、この二人なら、どっちもフィードが上手いからで、清水戦みたいな試合の場合、CBからのフィードが生命線といっていいほど重要なので、繋げるCBである中田浩二と山村が、これからスタメンとして多く起用されるんじゃないかと思う次第です。


今日はそんな所で。あと、鹿島対鳥栖の試合もみたんですけど、鳥栖の話は、又別のエントリでやりたいと思います。今日はそんな所で。

bbbb 2012/05/08 10:27 サッカーにもタイムアウトがあれば、それなりの監督なら試合中にミスマッチを修正できるのかな。そういう次元の駆け引きも見てみたい。まずはMLSあたりがルールを変更して…

tamion1tamion1 2012/05/08 12:06 非常にわかりやすい解説ですね。SBが浮いていたセレッソとエスパの違いは守備時の意識と攻撃時のフィードとサイドチェンジの力の差だったのですね。しかし、伊藤翔がそんなに柴崎を潰していたとは・・・知りませんでした。サポから見ても今年のエスパのSBは最高なんですよw byエスパサポ

aa 2012/05/08 12:16 読んでいて非常に勉強になりいつも感心して読ませて頂いてます。
唯一気になったのはオリベイラがクビになったと書かれている所です。
クビになったのではなく、鹿島は契約延長のオファーを出しましたが
本人が家庭の事情もあり断ったのです。

axel69axel69 2012/05/08 16:38 この試合自分も見てましたが、ご指摘の通り、清水と鹿島のフォーメーションと清水のラインの高さ、翔さんがCBではなく柴崎のところに行ってるのをみて、「鹿島詰むな...」と思ってその通りになったので印象的でした。その清水が今期低調な柏とガンバに負けているのもまたサッカーの面白さというか。

chumschums 2012/05/08 18:16 凄い!わかりやすく、感動する程参考になりました。

ones-inchones-inch 2012/05/08 20:45 私も現地で観戦してました。試合前から中盤が菱形の442と清水の433はミスマッチというのは散々指摘されてたと思いますが、
その通りの展開過ぎて、あの鹿島がここまで無策で来るとは…と拍子抜けしました。
あと、最後の画像、クロス入れたの大前じゃなくて右SBの吉田ですね。

ssss 2012/05/08 22:46 毎回楽しく、なおかつ関心しながら拝見させていただいております。
ただ、一言だけ口を挟ませていただくと、句点が多すぎる事を初め文章がいささか読みづらい印象があります。
それが改善されるとより良いエントリになるのではないかと思い発言させていただきました。(差し出がましくて申し訳ありません・・・)

jj 2012/05/08 23:01 写真内に、どちらかチームの”攻め方向”を入れて下さい。どちらがどちらに攻めているのか
解読にいちいち時間がかかります。
(例えば、誰かがボールを保持している写真でも、
相手陣地で後ろを向いてる事もあれば前を向いてる事もあります)。
一発で分からないので、沢山のわかりにくい写真を時間をかけて見ないといけません。

あ 2012/05/09 12:01 別に攻め方向いらないですよ
山村がトップにいるわけでもないし
ヨンアピンがトップにいるわけでもないしw

かめむしかめむし 2012/05/09 15:09 このブログの分析は本当にすごい。
これを見ると、サッカー観戦が楽しくなりました。

かめむしかめむし 2012/05/09 15:13 唯一気になるのが、このブログの著者の方は、どちらかのチームの指導者をしてらっしゃる方なのかどうか。

QQ 2012/05/09 15:40 どのメディアより解説が具体的でわかりやすい
今年の鹿島は戦術が確立してないので毎試合楽しめるかも

しみしみ 2012/05/09 18:44 すごくわかりやすい分析ですね。ちょっと素人というには凄すぎる!
李はめちゃくちゃ当たりでしたね。前任者の穴を塞ぐ所か武器が強くなったと思います。
翔の得点シーン以外のオフザボールだったりの分析がすごく普通じゃ聞けない所だったしよかったです。トラップ安定すればなぁ…