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サッカーネタは、pal-9999のサッカーレポートに移転しました。

2013-01-27

[]サッカーにおけるセットプレーの戦術のお話 サッカーにおけるセットプレーの戦術のお話を含むブックマーク

皆さん、こんにちは。本日におきましては、前回のエントリの続きとして、セットプレーの戦術について扱おうと思います。今回は主にコーナーキックについて扱います。


さて、本題に入る前にですけど、CKでのセットプレーの守備に関しては、ゾーンで守るチームとマンツーマンで守るチーム、コンビネーション(ゾーンとマンツーマンの併用)の三つに分けられるんですけど、ゾーンで守るタイプとマンツーマンで守るタイプで、それぞれ、弱みが違ってきます。


これ、そもそも論として、ゾーンとマンツーマンの守備での泣き所のお話にもなるので、それぞれの守り方の泣き所について、ちょっとまとめておきます。


マンツーマンディフェンスの泣き所について

さて、まずはマンツーマンディフェンスってのは、その名の通り、マンツーマンでつく相手を決めて守備やるやり方なんですが、これの構造的な泣き所ですが、


マンツーマンに忠実であればあるほど、相手FWのポジショニングによってDFのポジショニングが支配される


という所になります。これは、マンツーマンディフェンスのどうしようもない問題で、マンツーマンに忠実にプレーすればプレーするほど、問題は深刻化します。


どういう時に問題になるかってーと、これ、ちょっと前まで、マンツーマン以外の守備方法をルールで禁止してたNBAで顕著だったんですが、「アイソレーションプレイ」が増加していく傾向が出るんですね。


アイソレーションプレイってのは、対マンツーマンディフェンスとして開発された奴なんですけど、バスケだと、ボールホルダー以外の3〜4人がボールと逆サイドに移動するみたいなプレーです。


例えばですけど、コートの片側で1対1、もしくは2on2のアイソレーションプレイが行われ、残りの選手はコートの逆側で見てるだけ、なんてシチュエーションが起きるわけですよ。


もっとも、これはこれで面白かったんですけど、マンツーマンディフェンスってのは、「マンツーマンに忠実であればあるほど、相手FWのポジショニングによってDFのポジショニングが支配される」ってのは、ハンドボール、バスケ、サッカー、どれも同じなんです。だから、相手FWのポジショニングによってDFが操られてしまい、危険なゾーンにスペース作られてしまうし、簡単にアイソレーションプレーでミスマッチを突かれてしまうって問題を抱えてしまうわけです。


もう一つ、マンツーマンの場合、スクリーンプレイに弱いです。


この問題はマンツーマンディフェンスに忠実であればあるほど深刻化します。


図で説明しますけど、

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この図をみればわかると思うんですが、マンツーマンの原則に忠実にやると、こういう風に一番危険なゴール前のゾーンに多大なスペースを与えてしまう、スクリーンで簡単にマークをずらされる、という問題に直面せざるを得ません




一方でゾーンディフェンスの泣き所について

さて、次がゾーンディフェンスの泣き所になります。ゾーンも研究されるに従って、バスケでもサッカーでも、泣き所が明らかになってくるんですけど、それは何かってーと。


バスケの場合、ゾーンディフェンスは、その性質上、速攻に極めて弱いです。特に弱いのが速攻からの3ポイントショットです。もともと、バスケのゾーンディフェンスはインサイドを抑える為にデザインされてきた所があるんで、3ポイントショットには弱いんです。サッカーでもPAの外からのミドルシュートは1.5点とかにしたら面白いんですけどね。



で、サッカーの話になるんですけど、バスケと同じく、ゾーンディフェンスは速攻に弱いです。ゾーン組む前に攻めきられてしまうってが一番きついです。ゾーンに対して、最も効果的なのは、単純に走り勝つ事なのはバスケでもサッカーでも変わらなかったりします。ファストブレイク(一次速攻)かセカンドブレイク(二次速攻)で攻めきってしまうのが一番効果的なんです。


またサッカーのゾーンディフェンスもバスケのそれと同じく、基本的に中央の攻撃を抑えるためにデザインされている所があります。


たとえば、3バックのゾーンで2トップと対戦したとしましょう。この場合、ボールホルダーに対して一人がアタックし、他の二人が後ろをカバーするという形になります。図でやりますが、


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こうなります。


みてわかる通り、どっちにしても、この場合、サイドにスペースがあることにはなります。ただし、この場合ですけど、マンツーマンと比較すると、サイドにスペースがあるだけの話なんで、それほど危険ではない訳です。なんで、こっちのほうが良さそーに見えるかもしれません。しかし、研究してみれば、これも結局、大きな欠陥があるのは明らかなんです。


まず、第一にですが、ゾーンディフェンスに対しては、早いパス回しが必須だという事を前提として述べておきます。のんびりしたパス回しだと、相手は、ゾーンをスライドさせて対応できてしまうからです。たとえば、サイドチェンジを入れたとしましょう。サイドチェンジのスピードが遅ければ、相手は逆サイドへのスライド対応が間に合ってしまいます。しかし、スピードが速ければ、スライドが間に合わず、逆サイドのWGには加速するスペースと時間が与えられます。パススピードが早いことは非常に重要です。これはゾーンディフェンス相手の大前提です。


その大前提を踏まえた上で、ゾーンの根本的な欠陥は何かってーと、大きなものは二つになります。


ゾーンの欠点その壱、カバープレーヤーはスタンディングで守備をする


ゾーンディフェンスではボールに対して、一人がアタックし、他のプレーヤーは後ろをカバーします。その際、カバーリングのプレーヤーはスタンディングで守りつつ、自分のゾーンに入ってきたプレーヤーをマークします。これだけだと、何も問題ないように思えるかもしれません。ただし、相手チームに香川みたいに動きながらボール受けるのが上手い奴がいると大問題になるんです。なんで、これが大問題になるかってーと、ゾーンでは基本的に、「相手が自分のゾーンに入ってきたらマークする」ってのが原則な訳です。ところが、「相手がスピードにのって自分のゾーンに入ってきた」場合、何が起こるか?


結論からいうと、スピードで追いつけるわけねーんですよ。考えてみてください。プレーヤーAはスタンディングスタート、もう一人のプレーヤーBはスタートラインの5メートル後ろからスタートし、プレーヤーBがスタートラインを通過した時点から5〜10メートル走をしたら、勝つのなんてBに決まってます。


要するにね、スピードにのって自分のゾーンに入ってこられたら、振り切られてしまうんです。マークしきれる訳がない。


トッププロのレベルだと、しばしばゾーンの前提から外れた守り方をするチームがあるんです。早めに相手を掴んでしまう選手は結構います。(マンUの右SB、ラファエルが特に顕著です)でも、それには理由があって、そうしないとやばい奴がいるんですよ。香川とかが、その典型ですけど、動きながらボールを受けるのが上手い選手って、相手DFのゾーンにスピードに乗って入っていて、そこでボールを受けてマークを振り切ってしまう。香川はそんなスピードのある選手じゃありません。ただ、スピードに乗った状態で相手のゾーンに進入し、そこでボールを受けてプレーするので、スタンディングで守っていると絶対に対応しきれません。これはゾーンディフェンスの根本的な欠陥の一つで、「カバープレーヤーがスタンディングで守り、ゾーンに入ってきたらマークする」というゾーンの根本原則に忠実であればあるほど、香川みたいに、動きながらボールを受けて捌けるプレーヤーを止めるのは難しくなります。マンツーマンであれば、FWが走ればDFも走るわけで、よーいドン勝負にもちこめるので、こういった問題は起こりません。


よーいドン勝負したら香川に勝てる人は、ぶっちゃけ一般人でも沢山いると思いますよマジで。ただ、彼の場合、DFのゾーンに入ってきた時は、すでにスピードにのっているので、スタンディングで守っていると振り切られてしまうんです。又、香川と乾のコンビネーション動画はっときますけど


D


動画で二列目から飛び込んで来る乾や香川にDFが面白いように振り切られてますけど、二列目からスピードあげて飛び込んで来る選手に最終ラインのDFが対応するのは凄く難しいんです。


J2の頃からそうだったんですけど、香川にしろ乾にしろ、スピードにのった状態でボールを受けられるから、DFにとっては厄介極まりないんです。自分のゾーンに彼らが入ってきた時にはすでにスピードにのっている状態なので、ボールを受けられたら簡単に振り切られてしまう。んじゃあ、マンツーマンで香川を潰そうとすると、今度は香川がオフザボールでDFを動かして、空いたスペースに乾がスピードにのって入ってくるという始末で、ホントJ2じゃ、あのコンビは手に負えませんでした。最終的にJ2チームが出した答えは「ボールの出所を潰す」って所なんですが、ボランチにマルチネスが加わってからは、それすら難しくなり、多くのチームが詰みました。


これ、相手が裏に飛び込んできたら、DFがそれに併走しつつラインを下げて対応するとか、対応方法は幾つかあるんですけど、香川相手で問題なのは、香川はプレーに緩急があるって所です。つまり、相手がスピード上げたら、今度はスピードをワザを緩めてくる。そしてDFのスピードが落ちた所で、香川の後ろから乾がスピードあげて突っ込んでくる、乾とワンツーで香川が再度スピードにのって裏にぬけてくる。こうなったらDFは対応しきれません。じゃあ、ボランチが二列目の飛び込みについていきゃいいじゃんという人もいるでしょう。実際にそれはみんなやってます。というか、それ以外飛び込んで来る二列目に対応する方法がない。


でも、それやると、どーなるかってのは、先日、コンビネーションの所で説明しましたけど、カットインやフェードを使ったコンビネーションで打開されちゃうんです。カットインやフェードを使ったコンビネーションは、ボランチが二列目の飛び込みについてくるって習性を逆手にとったコンビネーションなので。また、ボランチが最終ラインに吸収されたら、ボランチのマルチネスが空いたスペースに上がってきてミドルシュート打ってきます。


ゾーン全盛の時代に、なんで中央が堅いゾーンのチームがあんなにバカスカ中央ぶち抜かれてるの?って不思議に思われるかもしれませんが、それにはこんな理由があるんです。


ゾーンの欠点その弐、数的有利を作られやすい

これ、ゾーンディフェンスの最大の問題なんですけど、ゾーンディフェンスって、その性質上、相手に数的有利を作られやすいです。これ、バスケでもサッカーでも同じです。


バスケの場合、数的有利の事は、「オーバーロード」と言うんですが、どういういう風にこれを形成するかというと、こうなります。


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これです。こういった形で、局地的な数的有利を作り出します。マンツーマンの場合、相手がついてきてしまうので、数的有利はつくれませんが、ゾーンの場合、相手はついてこないので局地的な数的有利を作れるわけです。(ゾーンの場合、中央のシュートを打たれるとやばいエリアのカバーが優先される)


これはサッカーでも同じで、相手がゾーンディフェンスの原則に忠実であればあるほど、攻撃側はポジションチェンジによって数的有利を作りやすくなります。たとえば、相手の2トップに対してCB二人と降りてくるボランチで数的有利を作り出すってのは現状ではデフォに近いやり方ですし、セレッソの3シャドーみたいに右サイドのWGが左サイドまで移動してくると簡単にサイドで数的有利を作られてしまいます。


3バック対2トップのケースでも、これは同じで図にすると


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こうなります。サイドで簡単に数的有利ができちゃうんです。これができたら、あとは簡単で、どうやって崩せばいいのかというと、


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こーなります。


バスケでもサッカーでも、これはゾーンディフェンスの大きな泣き所で、ゾーンの構造的な欠陥の一つです。これは、ゾーンの原則に忠実であればあるほど、こいつが深刻化していきます。


こういった問題を解決する為、ゾーンではラインを上げ、陣形をコンパクトにし、ボールがサイドに出たら、全体をボールサイドにスライドさせるって手法をとります。ただし、これは、ラインの裏と逆サイドに大きなスペースを相手に与える事になります。じゃあ、ドン引きすればいいじゃん?と思う人もいるでしょうけど、そうなると押し込まれて延々と波状攻撃食らうし、カウンターも難しくなるって欠陥があるわけです。そもそもドン引きするならカテナチオでも良い訳だし。


結局ね、サッカーってのは、よく言われますが、「寸足らずの毛布」なんです。頭を隠せば膝がでる。膝を隠せば頭がでる。そういうスポーツなんです。


ゾーンでのセットプレーに対する戦術編

さて、こっからがメインディッシュになります。今回はセットプレーの戦術なんですが、まずは、CKの守備でゾーンで守ってくるチームに対して、どうやって攻めたらいいかって話になります。


ここまで、長々とゾーンとマンツーマン、それぞれの守備方法の欠点について書いてきましたが、これ、そのまんま、CKでの守備の問題に直結します。


最初にゾーンの欠点で、「カバーのDFはスタンディングで守備をする」って問題を上げましたが、これはCKでの守備の時に、最大の問題となります。というか、僕がCKでの守備で、ゾーンをやるのが嫌いなのは、守備側がスタンディングで守る事になるからなんです。


なんでスタンディングで守ると駄目なの?というと、これ、ベルマーレ対横浜FC戦や、天皇杯でのガンバ対柏の試合で、その欠点が出てるんですけど、これキャプでやりますが


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これ、ベルマーレの得点シーンです。ココね、CKをゾーンディフェンスで守る際の欠点がでてるんですが、CKをゾーンで守ると、守備側はゴール前でスタンディングで守ることになるんですよ。だから、攻撃側は、助走を取ってゾーンの隙間に走り込み、ジャンプしてボールに合わせてきます。そうなると、助走を取れてる分、攻撃側の選手のが高く飛べちゃうから、競り負けちゃう危険性が高いんです。僕が、CKの守備でゾーンやるのが嫌いなのは、守備側がスタンディングで守る事になるので、助走を取って飛び込んで来る相手に高く飛ばれちゃう可能性が高いからなんです。


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それからもう一つ、こっちは天皇杯決勝でのガンバ対柏のCKシーンです。これ、ゾーンでやってるチームの典型的なやられ方で、セレッソとか柏は、よくこれでやられます。ニアに助走をとって走り込まれて、そのままヘディングでたたき込まれる、あるいはボールを後ろに反らされて、やられるっていうパターンです。


なんでこれでやられちゃうの?っていうと、これね、ニアに後ろ斜めから走り込まれると、ニアサイドのDFは、ボールと相手を同時に見れないんですよ。だから、どうしてもマーカーを見失っちゃって先にボールにさわられやられやすい。


も一つ、J2第2節、湘南対草津の試合のアレもキャプでやっときますが、


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助走とられてゾーンの隙間に走り込まれ、結果として高く飛ばれてしまい、ヘディングぶちこまれました。


ゾーンの場合、ゾーンの隙間やニアサイドに走り込まれてジャンプされると、どうしてもきついんです。DFはスタンディングで飛ぶのに、相手は助走して飛べるわけで、どうしたって相手側のが有利になってしまう。ニアサイドなんて、「相手は助走つけて走ってくる+斜め後ろから前に走り込まれるとマークとボールを同時に見れない」の二重苦です。


僕は、あんまりCKをゾーンで守るのは好きじゃありません。それはこーいう理由があるわけです。ゾーンディフェンスの根本的な問題が、CKでの守備の場合、さらに深刻化するんで。



それから、もう一つ。いわゆる「局地的な数的不利問題」。


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これですけどね。「あー、やっちまったやっちまった」という奴で。ベルマーレはPA内にGK+10人で壁作ってるんですね。だから、スペースなんてないように見えますけど、これ、PA内はともかく、外は絶対に空いちゃうんですわ。だから、こぼれたボール拾われてシュート打たれて失点とか、アホだわーと思ったシーンです。


熊本は、ここで二つのオプション持ってます。PA内奥の6人のゾーンの所の隙間にボールを蹴り込み、そこにアタッカーが走り込んで合わせるってやり方と、前4枚のトコに6人集めての人海戦術ってやり方です。ゾーンで守ると、初期配置は決まってるわけだから、弱いところに強い奴沢山置いて「局地的な数的有利+ミスマッチ」作ってって攻めるってのは簡単なんです。


また、横浜FC戦での失点シーンですけど、


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これ、絶対狙われるよね、という奴なんですが、ベルマーレのCBの一人、鎌田は身長172という、ちびっ子CBです。一対一は強いんですが、どうしたって身長の関係上、空中戦は厳しい。横浜FCのほうが、鎌田周辺に人数集めて、そこに蹴り込んでくるのは当然なんです。あそこ、狙われるに決まってるんで。ゾーンでやると、鎌田の所を絶対狙われるので、「チョウさん、ゾーンやめようよ・・・」と強く思った瞬間でござる。背の低い奴のところに人数かけてボール蹴り込まれるに決まってるでしょ!常識的に考えて!!


そんな訳で、J2第8節あたりまでで、ベルマーレはCKをゾーンで守ってると、「助走を取ってゾーンの隙間に走り込んでやられる」か、「空中戦で弱い奴の周りに人数集めて狙われる」ってのが明らかになり、チョウさんは、さっさとゾーンで守るのは諦めてました。


マンツーマンでのセットプレーに対する戦術編

さて、次がマンツーマンでCKの守備やってくる相手に対する戦術です。こっちも、まんま、マンツーマンの構造上の欠点を利用できます。つまり、「マンツーマンに忠実であればあるほど、相手FWのポジショニングによってDFのポジショニングが支配される」ってのと、「スクリーンでマークをずらされやすい」って奴です。



これ、どーいう事かというと、キャプでやりましょうかね。


まず、セットプレーでのアイソレーションプレーからやります。こーいうのです。


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これ、J2第32節、京都対湘南の試合の決勝点のシーンです。ここでは、ベルマーレはマンツーマンで守備をセットした京都に対して、アイソレーションでの攻撃を選択しました。マンツーマンでやってくる相手であれば、湘南の選手の動きで相手DFの位置を操れるのでファーでの一対一を作るのは比較的簡単なんです。ボールウオッチャーになりやすい選手がいたら、そこが狙い目になります。他の選手をニアに引っ張り、ファーでボールウオッチャーになりやすい選手と一対一を作るってのは、マンツーマンでやってくる相手には有効な手です。ココ、綺麗に狙い通りの展開になって、感心した次第です。



次にスクリーンになります。サッカーでスクリーンが綺麗に決まるのはセットプレーが多いんですけど、


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こーいう奴です。引きだとわかりにくいので、アップのも載せときますが

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こういう形です。これはマンツーマン相手に有効なプレーでして、味方の体をスクリーンに利用して、相手DFのマークを外すってやり方です。


同じような事は、千葉の山口智がやってましたが、


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こういう奴です。これも味方の体をスクリーンとして利用するプレーで、セットプレーでマンツーマン、あるいはコンビネーションディフェンスで守ってくる相手には有効なプレーです。マンツーマンでやってると、スクリーンかけられてマークがずらされる事が多いってのが泣き所でして、スクリーンかけられた時には即座にスイッチする必要があります。


他にも、こないだマンUがやられてましたが、GKの前に二人くらい選手置くと、マンツーマンで守備やってるチームはそこに二人つくことになります。そうなると、GKは目の前に選手が4人いることになるわけで邪魔になって飛び出せなくなります。こうやってGKが飛び出してこれないようにして、中央にボールを蹴り込むってのも有効です。



とまあ、こういった欠点がマンツーマンにはありますし、CKでの守備でマンツーマンやるとカウンターがやりにくいって欠点もあるんですが、僕は基本的にCKでの守備ではマンツーマンか、コンビネーション(マンツーマン+ニアに二人立たせる)みたいな守備方法を好みます。


もっとも、結局マンツーマンですから、一人競り負けたら終わりなんですがね。それでも僕はセットプレーはマンツーマンのが好きです。ゾーンは好きじゃないです。ただ、ゾーンでやって守れるなら、それでいいと思います。実際、チームごとにゾーンのが守りやすいチームと、マンツーマンのが守りやすいってチームがあるんで、これはケースバイケースです。



まとめになりますが

ぶっちゃけ、ここまで、CKにおける守備でマンツーマンとゾーンの話してきましたが、どっちがいいのかってのは、正直よくわかんない所があります。僕はCKの守備はマンツーマンのがいいとおもってますが、ゾーンでも守れているチームは守れているんですよね。ゾーンでの守備でも、幾つかチームとして決まり事を作っとけば、結構守れるもんだし。


結局の所、マンツーマンだって、アイソレーションやスクリーンで、弱い所狙われたらどうしようもないですし、一対一で競り負けたら終わりです。そーいう守備方法なんで。


というわけでどっちがいいかについては「正直よくわからん」って所でまとめておきます。まとめになってないって?だって、いまだによくわからんのですよ。どの相手にはゾーンが良くて、どの相手にはマンツーマンのが良いのかとか、さっぱりわからんし。


そーいうわけで、皆さん、ごきげんよう。

うるうる 2013/01/27 14:52 俺もCKのゾーン守備はキライです。結局は好みになるんでしょうけど
ゾーンだとヘッドが圧倒的に強くないとデメリットの方が多い感じがします。

notenote 2013/01/27 18:43 CKのゾーン守備時とマンツーマン守備時の失点率の統計が出てくるだろうと楽しみに読んでいたのですが、出てきませんでしたね。

ゾーンが嫌われる理由ってのは(特に実際にスタジアムに行って観戦する人に多いと思います)、相手にうまく弱点を突かれたときにすごくマヌケに見えるからだと思います。マンツーマンだとスクリーンなどを使われてやられた場合でも、相手が打ち破るために工夫してきたから(仕方ない)と自分を納得させることもできますが、ゾーンだと簡単にやられたように見えてしまうので。後、ボールウォッチャーになってる選手が多いように見えてしまうのも印象の悪いところですね。

印象論を排して、統計とロジックで記事をまとめられるのがpalさんの考察で一番楽しみにしていたのですが、今回は印象論で終わってしまったのが残念です。

あ 2013/01/27 19:44 自分もCKのゾーンディフェンスは否定派です。しかし天皇杯の決勝ではCKをゾーンで守った柏は守りきって、大阪がコンビネーションの守備を一発でやられるという結果で、サッカーとは奥深いものだなと思いました。
その時の決勝点は、ワグネルのキックのスピードや変化に大阪のDF がついていけずあっさりと振り切られていましたね。DFとしてはその日はじめのCKでしたし、世界で屈指のプレイスキックをこれまで経験したことが無かったかもしれません。そんな小さなことが試合を決めることもあるわけで、やっぱりどちらが良いかとなると答えが出ないでしょう。
シティはCKについてインスイングのキックの方がアウトスイングより得点につながりやすいという統計を出して実践しているという話を聞いたことがありますが、上の方がおっしゃるように守り方の調査結果もあるのかもしれません。
しかし柏はSB含めて高さが相対的にありスタンディングでもちゃんと競り勝てる、ベルマーレは悲しいくらい高さが無いのにゾーンでやってやられた、みたいなこともあります。また浦和の阿部みたいにそれほど高くないのにCKをよく決めるやつを相手に守らなきゃならないとか。中村俊輔とかワグネルとか世界クラスのキッカーがいるとか相手の事情もあります。
最適解は所与の条件の中で、それぞれ考えてくことが大切で、それがおもしろいんだと思います。

カガーカガー 2013/01/27 21:45 palさん、こんばんは。
僕もゾーンオンリーっていうのはどうなのかな、と思います。日本代表もアジアではゾーンで守り切れても、ワールドカップで44のゾーンで守れるとは思えないし。何故バルサ対策でメッシにマンマークをつけて10対10で戦かわないんだろう?と思います。palさんがおっしゃるように正解はなく、状況次第で刻々とかわるのではないかな、それがピッチで判断出来たら凄いんだろうなと思います。
ユナイテッドのエブラがコーナー決めたシーンで、いつも守備に回ってたエブラがコーナーに急に関わってきて、誰が見るんだと相手がもめてるうちに得点したシーンがありましたが、そこでサッカー脳の高い選手がいたら感づいてマークするんでしょうね。

clampleclample 2013/01/29 02:33 広島サポなので恐縮ですが、昨年の広島で見ると、チーム全体がゾーンディフェンスキラーとして完成している(ペトロビッチ戦術)+佐藤寿人がマンマークキラーとして活躍したのがかなり効いていました。

相手を見ていると、チームとしては全体がとにかくスルーパスを狙う事から、ゾーンで守ると前線・サイドにあっさり裏を取られてしまう上に、出どころが高萩・青山・森崎兄弟・千葉・西川とフィールド上の半数を超えて絞れない。
その為、対広島の基本戦術として高萩・青山あたりへの徹底したマンマークディフェンスと佐藤寿人に対してのツーマンマークの、いわゆる広島対策が普及して効果が出ました。
ちょっとでも外れるとすぐにDFとGKの間に放り込んで、そこに佐藤寿人が飛び込んでくるのがチームとしての戦術。
1対2のマークだと佐藤寿人がサイドへ寄ってDFを吊り出して左サイドの清水かボランチの青山が真ん中へ切り込む・または少し下がってクサビとなり、シャドーの高萩や森崎弟に振った所でマークの間を割って抜け出すなどがおよその形でした。
この戦術はスタミナの消費が著しいので、ガス欠狙いで実はドン引きカウンターが苦手というトホホな弱点を露呈しているのが今年の課題です。

まあ、優勝した最大の要因はゾーンマークで守り、千葉・水本・森崎兄のうち空いた所がスイーパーになるという役割分担をはっきりさせた守備の完成が大きいと考えていますが

to-risugarito-risugari 2013/01/31 23:56 2対3のゾーンの解説はどうなんでしょう
実際は中央でもサイドでもあの位置で前向かれたらボールにアタックいかないと思いますが

カガーカガー 2013/02/05 00:05 「オフサイドのルール解釈を検討」
焦点になっているのは「オフサイドの位置にいることで利益を得る」という条文の解釈。たとえオフサイドの位置にいても、相手選手からのバックパスなどを受けた場合は反則にならない。相手チームの決定的な得点機会を反則で防いだ選手への罰則軽減(共同)

palさん、こんばんは。これはどうなるんでしょうか?例えば香川やメッシのような選手がゾーンを抜けても、削ってふせがれるようになるのでしょうか?ラフプレーが増えるってことなんでしょうか?

名無しですが名無しですが 2013/02/21 21:11 湘南がゾーンで失敗したのを引きずってるようにしか見えないんですが、どうでしょう。
ゾーンはスタンディングでしか守備ができないと書いておられますが、柏やセレッソは走り込んでヘディング出来る形です。
キャプを見た限り、湘南が名古屋と同じやり方だからスタンディングなだけじゃないですかね。

マンツーだとマーカーにくっつくわけだから、走り込めてもゴール方向にしか走れません。
ゾーンなら相手ゴール方向に走りながら守備できます。
サッカーではスクリーンがファールになる確率が高いですよね。ホールディングを取られるケースも少なくありません。
ゾーンではファールになる要素が少ないですよね。
何より、ゾーンは練習で高められますよね。
マンマークのメリットは練習がいらないというところしか考えられません。

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2013-01-23

[]サッカーにおける代表的なコンビネーションプレーのお話 サッカーにおける代表的なコンビネーションプレーのお話を含むブックマーク

さて、みなさん、こんにちは。本日は、サッカーにおける代表的なコンビネーションなんかの話でもしようかと思います。考えて見ると、うちのブログでは、ビルドアップとか守備ブロックの話はしてきたんですけど、アタッキングサードでの攻撃方法については、してこなかったなあと。なんで、本日はアタッキングサードでの動き方の話でもしようかと思い立ったわけです。


ええっと、まず、大前提としてですけど、サッカーの攻撃において、最大の目標は「点を取ること」になります。そして、点を取るにはシュート打たないといけません。シュートを打って点が一番入りやすい状況ってのは、ゴール前でGKと一対一になる事です。そして、GKと一対一になるにはどうしたらいいかというと、「敵DFラインの裏にボールをいれる」事になります。


またカルロ・アンチェロッティの戦術ノートからの引用ですが、


ボールポゼッションをいくら続けても、シュートを打たない限り得点が生まれないことはすでに見た。攻撃の最終目標がシュートを打つ事にあるとすれば、攻撃の戦術における最重要テーマも、「如何にシュートの局面を創り出すか」以外ではありえない。

最もシュートを打ちやすい状況は、ボールの真っ正面で目の前に敵が誰もいないというそれだろう。しかしもちろん、実際のゲームの中でそのような状況が生まれることは皆無といっていい。現実問題としては、無理なくシュートを打てるだけの距離(近さ)と角度がある場所で、GKと一対一になる、というのが望み得る最良の状況だろう。

では、ピッチ上でプレーするチームがそれを実現するために必要な事は何か。それは「敵のDFラインの背後にボールを送り込む」ことだ。攻撃が敵DFラインの裏のスペースでボールを持ったときには、かなりの確率でシュートを打てる状況になっているはずだからだ。


このように「敵のDFラインの背後にボールを送り込む」事は攻撃における最大の目標になります。



裏のスペースにボールを入れる方法は、まずドリブルとコンビネーションによる「突破」。詳しく分類すると、コンビネーションによる突破は、ワンツー、スルー、カットイン、ポストプレーが代表的です。ドリブルにも種類があるんですけど、そっちは技術的な話になるので、今回は割愛します。


もう一つが、オフザボールで裏を狙う動きに連動したパス(スルーパス、ロングパス)です。このオフザボールの動きは、


1、ゴールに向かって縦、あるいは斜めに走り込む動き(ダイアゴナルラン)

2、ゴールから遠ざかる動き(フェード)

3,タッチライン際をコーナーフラッグに向かって縦に走り込む動き(サイドのオーバーラップ)


の3種類に分類されます。また、細かい話ですけど、裏を狙う動きに関しては、「バックカット(DFの背後から裏へ)」と「フロントカット(DFの前をL字型に横切る)」、「プル&アウェイ(一回引いてから裏へ)」の3種類が代表的です。


本日は、それぞれに分けて、紹介しようかなと。ちなみに、また香川の話になりますけど、ドリブル突破、ワンツー、カットイン、スルー、ポストプレーをつかったコンビネーションによる突破、ダイアゴナルラン、フェードが得意な選手です。ただ、タッチライン際をコーナーフラッグに向かって縦に走り込む動きは、スピードの関係上、それほど得意じゃないですし、クロスの精度もさほど高くありません。


これ、セレッソ産のシャドーの特徴というか、クルピサッカーの特徴なんですが、あそこはドリブルとコンビネーション主体とした突破を主な攻撃手段としてます。あのサッカーやってると、コンビネーションアタックをしかけてくるドリブラーという二列目のアタッカーが育ってきます。香川、乾、清武はその系統です。現在だと、柿谷がそうなりつつあります。「タッチライン際をコーナーフラッグに向かって縦に走り込む動き」はSBが担当します。「コンビネーションアタックをしかけてくるドリブラー」ってのはセレッソの特産品みたいなモンです。


これ、クルピサッカーの育成の特徴でもあるんですけど、ドリブル突破だけだと、遅かれ早かれ限界がきます。プロに入ったら、絶対に研究されて抜けなくなってくるので。その時にはコンビネーションでの突破が図れないとドツボです。なんで、ドリブルとコンビネーションを組み合わせたサッカーやってくんですね。ただ、ドリブルはともかく、メンバーのコンビネーションがハマってくるのは、大概、シーズン後半あたりからになるので、クルピサッカーって、前半の10試合はコンビネーションの熟成のために捨ててるようなトコがあるのが頭の痛い所です。だから、いつも順位あげるのに時間かかります。




ドリブル突破

これはコンビネーションプレーじゃないんですけど、サッカーの華はやっぱりドリブル突破からのクロス、シュートです。


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こーいうのです。縦突破クロスですな。


技術的には一番難易度が高いんですが、効果は抜群です。


あと、中央に切れ込むドリブルもあるんですが、それはメッシの動画張っとけば十分かな。なんだかんだで、これが一番沸くプレーですよね。


D



あともう一つ、ドルトムントゲッツェの動画も張っときます。これの54秒からの突破みといてください。


D


このシーン、ゾーンの4バックでのラインディフェンスそのものの欠陥がでたシーンなんですけど、ゲッツェがドリブルして来た時、4バックが一列になったまま守ろうとしちゃったんですわ。これやっちゃうと、一人抜かれただけで他の3人が置き去りにされる訳で、ものごっつ危ないんです。そのため、普通は一人が前にでて、その後ろを3人が絞ってカバーする、みたいな形にするのがフツーです。


ただし、ドリブルによる局面打開を主としたサッカーってのは、その性質上、非常に対策しやすいです。対面に一対一に強いDFを置いて、MFをダブルマークに動員すれば、大概のWGは止まるからです。


また、WGがドリブルでDFを抜ければチャンスになるわけですが、一方でWGがDFに勝てなかったり、フィジカルコンディションが悪かったりすると、それだけで攻撃の可能性は大幅に限定されてしまうという欠点も抱えてしまいます。


ちなみに、こないだのトッテナム対マンU戦だと、レノンとベイルのWGが強烈でして、特にベイルなんて、フェイントとかあんまり使わず、緩急だけでぶち抜いてました。あれには参りました。緩急だけで簡単に抜けるとか、どんだけやねん。


ポストプレーを使ったコンビネーション

ここでは広義のポストプレーを扱います。「前線で攻撃の起点を作る」プレーって事です。代表的なポストプレーの流れとしては、


1、CFが裏を抜ける動きをして相手DFラインを下げる

2、CFは相手DFラインが下がった瞬間を狙って反転し、2ライン間でボールを受けて、トップ下かボランチにボールを落とす

3、ボールを受けたMFが改めてボールを裏へと出す。


というものです。図にすると、

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みたいな感じです。ここでは広義のポストプレーも扱うので、「CFがヘディングで後ろにボールを流す」プレーもポストプレーの一種として扱います。


これは、キャプでやりましょうか。ここは、広島が優勝きめた試合の二点目が、まさにこの形だったので、二点目の流れを追っていきます。


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こうなりました。これ、図でやると



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こういう流れでした。広島は、コンビネーションを使った崩しが上手いチームで、ポストプレーからのコンビネーション、スルーを使ったコンビネーションなんかは非常に強力です。ボールをポゼッションしながらジリジリと前進し、最後はミキッチの突破か、コンビネーションからの崩しを狙ってきます。(スルーを使ったコンビネーションについては後述します)


ただし、広島の場合、CFの寿人が上背がないので、「ヘディングでボールを後ろに反らす」っては期待できません。だから、ドルトムントがよくやるような「CFのレバンドフスキがCBからのフィードをヘディングで後ろに流して二列目が裏に抜ける」って攻撃はまずやってきません。ドルがよくやる奴については、CLグループリーグのレアル対ドルトムントの試合のキャプ使って説明しますが、


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こーいう流れです。これ、ドルトムントの得意技の一つで、GK、CBからのロングフィードをCFのレバンドフスキに当てて、そこから一気にゴールまで来ます。


ポストプレーからのコンビネーションは、ほとんど全部のチームで採用されていまして、CFに当ててMFに落とすか、CFがヘディングで裏にボールを反らすかの違いはありますが、サッカーにおいてもっとも代表的なコンビネーションの一つです。大概のチームは、CFにボールが当たったら、そこから攻撃を一気にスピードアップさせます。


これ、WSDの最新号で、ロベルト・ロッシがドルトムントの分析してるんで、そこから引用しますが、


興味深いのはこの中盤でのボール回しが、一種の「罠」と位置づけられているところ。大抵のチームは中盤でボールを回しながら前方へ進み、コンビネーションによる崩しを狙う。しかし、数本のパス交換後に一旦最終ラインまでボールを戻し、敵の重心を前に傾けさせるのがドルトムント流。狙いはもちろん、CBからの縦パス一本で、前がかりになった敵DFラインの裏を突くこと。敵地サンチャゴ・ベルナベウで引き分けたCLのレアル・マドリー戦では、いずれもこのパターンから2ゴールを上げている。


という奴です。


えっと、ベルマーレの監督のチョウさんが、ドルトムント大好きでして、かなりチーム作りで、あのチームを参考にしていて、セットプレーとか、崩しの局面とか、ドルのそれと良く似たやり方してます。なんで、ドルと同じで、CFのキリノか馬場ちゃんにボールが当たったら、そこから一気に裏にボールを運んでフィニッシュまで持ち込みます。


GKのパス一発からCFに当ててヘディングで後ろに反らして、裏へ抜け出す攻撃もよくやってて、26節の北九州戦だと、GKからのフィードをCFの馬場ちゃんに当てて、それを後ろに反らし、シャドーの古橋が裏に抜け出してゴールしてたりしました。


もっとも、こういったポストプレーからのコンビネーションは、大概、警戒されまくってますので、なかなか成功しないのが実情です。レアルがドルに二回もやられてましたが、あれはCFのレバが凄いってだけです。昨年のドイツカップ決勝でもレバの反らしからドルは点とってましたが、レバンドフスキ、ここ2年くらいで本当にポストプレー上手くなりました。



ワンツーのコンビネーション

ワンツーを使ったコンビネーションは、ポストプレーと並んで代表的なコンビネーションです。ただし、単純にやるだけだと、相手に読まれてしまうので、カットインと組み合わせて行われる事が多いです。


流れとしては、図で説明すると、


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こういう奴です。


ええと、ワンツーはバルサも沢山やってるので、バルサのを使ってもいいんですが、あれは異次元すぎるので、セレッソの時の香川動画とか、ドル時代の奴を使いますけど、


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こういう奴ですね。シンプルな奴ですけど効果的です。ついでに香川と乾のコンビネーション集めた動画も張っときます。


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この動画の5:05秒あたりからのと、9:21秒あたりからのに、乾と香川のワンツーでのコンビネーション動画があります。


他にもフライブルグ戦で香川とギュンドガンでワンツー決めた奴があって、

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こーいうのや、

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こーいうのは覚えている人が多いのではないかと。


で、なんですけど、先日のマンU対トッテナム戦で、「なんでそこでワンツーできないんだよ!!」と頭抱えてしまったシーンが二つあったんで、紹介しときますが、


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コネ━━━━(゚д゚;)━━━━!!(筆者の心象風景)


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コナ━━━━━━(´・ω・`)━━━……‥ ‥イ 、てか、ここね、本当に頭抱えてしまったんですけど、ウェルベック、ここ、どう考えても香川とワンツーで裏に抜け出してペルシにグランダーのクロス上げてれば、一点だっただろ!!いい加減にしろ!!とか思ったシーンです・・・。


前半、香川にマイナスのクロス上げてれば、香川が2点くらい取れてたシーンあったし、ウェルベック頼むよ・・・と思った試合でした、前回のトッテナム戦。「なんでそこでマイナスのクロスを上げられないんだ、なんでそこでワンツーが出来ないんだ」と。試合中、4回ほど、頭抱えました。なんでやねん・・・と。ヤングだったら、あそこでワンツーできるんですけど、ウェルベック・・・と思ったシーンです。マジ頼むよウェルベック。


香川がマンUで求められているのは、アタッキングサードでのコンビネーションだと思うわけですよ。実際問題、高速コンビネーションを欧州のトップリーグで決められる選手って、そんなにいないんです。香川はその数少ない選手の一人なんですが、ワンツーのリターンが帰ってこない、ボール出した後にWGが斜めにゴールに走り込まないんじゃ、コンビネーションなんて出来ないわけで。頼むよウェルベック。




スルーを使ったコンビネーション

さて、次にスルーを使ったコンビネーションに行きましょう。これは、広島が大得意な奴でして、あそこはスルーを使ったコンビネーションをしばしば狙ってきます。スルーを使ったコンビネーションってのは、図でやると、


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こういう奴です。これ、コンビネーションの中でも難易度が高いのですが、相手DFとしては対応しにくいコンビネーションです。



こっちは、広島が優勝決めた、広島対セレッソの試合のキャプ使って解説しますけど、広島の24分のカウンターのシーンでスルーを使ったコンビネーションが綺麗に決まってるので、それ使いますね。


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これですね。ここでは点は取れなかったのですが、スルーを使ったコンビネーションが上手い事決まってます。ちなみに、これ系のスルーをつかったコンビネーションはユヴェントス監督のコンテの18番でもあります。424だったり、352でよくコンテのチームがこれやってます。


これ、ペトロビッチの広島の特徴的な攻撃でして、シャドーとCFを使ったスルー、フリックを使ったコンビネーションが十八番となってます。来年はベルマーレも、これが出来るようになってると面白いんだけどなあ、なんて思ったり。ベちなみに浦和も同じような事やってますが、まだ広島ほど上手くやれてません。ベルマーレも、実戦では成功した試しがほっとんどありません。


で、もう一つ、スルーをつかったコンビネーション。

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これですね。ここも中途半端にしか決まらなかったんですが、僕は、広島のこれを見るのが大好きでしてねー。スルーを使ったコンビネーションをよくやってくれるので楽しいチームなんです。広島のサッカーは、こういう綺麗なコンビネーションが見れますから、僕はよく見るんですよね。こういうサッカーは見てて楽しいです。コンビネーションによる突破は、やっぱサッカー観戦の醍醐味だと思うんですよ。


もう一つ、セレッソが天皇杯でガンバ相手に綺麗に決めた奴があるので、それも紹介しときます。


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これはスルーを使ったコンビネーションが綺麗に決まったシーンで、見てて感心しました。これほど綺麗にスルーを使ったコンビネーションが決まるのはなかなか見られてないので。ここ、ガンバのSBとCBはしっかりカバーに入れているんですけど、柿谷のが一枚上でした。とにかく、柿谷のボールコントロールは異次元です。


また、香川と乾のコンビネーション動画でも、スルーを使ったコンビネーションは頻繁に使ってます。9:00の所に、綺麗にスルーからゴール決めた奴があるんで、見といてくださいな。J2だと、スルーを使ったコンビネーションを綺麗に決めてくるチームなんて滅多にないです。


あと、こないだのリヴァプール対ノーウィッチの試合でも、スルーを使ったコンビネーションが綺麗に決まってました。


[プレミアリーグ 2012-13] ノリッジ・シティFC vs リヴァプールFC


こっちで見れるので、興味のある人はみてみてください。前半35分の奴です。


カットインからのコンビネーション

さて、このカットインからのコンビネーションについては、うちのブログでは散々扱ったので、システムだけ説明します。


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こういう奴です。香川と乾のコンビネーション動画とか、香川のドルトムント時代の動画にゲッツェなんかと綺麗に決めた奴があるので、そっちをご覧くださいませ。





フェード(ゴールから遠ざかる動き)を使ったコンビネーション

さて、4つめ。これはフェード(ゴールから遠ざかる動き)を使ったコンビネーションです。これ、香川と乾が得意でしたし、ゲッツェと香川も得意で、よく決めてましたね。図で説明しますが、


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こういう奴です。カットインと似ていますが、こっちはドリブルは使いません。香川と乾で綺麗に決めた奴があるので、それのキャプで説明しますが、

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こーいうのです。香川と乾のコンビネーション動画では、こういうのも結構あります。ドル時代にもゲッツェとよくやってましたが、


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こーいう形で綺麗にゲッツェが決めた奴とか


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こういう形でグロクロと決めた奴とかがあります。フェード(ゴールから遠ざかる動き)を使ったコンビネーションのポイントは、相手のDFラインの間隔(特にCBの間)を広げて、そのスペースを二列目の選手に使わせる所にあります。


香川と乾がよくやってたのは、香川がフェードをいれてCBとボランチを引きつけ、空いたスペースに乾が入ってきて香川からヒールでのリターンパスを貰うってコンビネーションです。(逆もよくやってました)


タッチライン際をコーナーフラッグに向かって縦に走り込む動き(サイドのオーバーラップ)

こいつは、あまりに有名で図で説明するまでもないかと思いますが、一応やっときます。


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これですね。1970年代のアヤックスに始まり、サッキのミランで完成したSBのオーバーラップです。WGが前を向いてボール持ったら、SBがオーバーラップしてWG追い越してボールを受けてクロスって奴です。これは、ほぼ全てのチームで採用されているスタイルと言っていいかと思います。最近は幾つかのチームで、SBにカットインさせたり、SBを中央に走り込ませることもありますが、そっちは割愛。


もっとも、現在はゾーン全盛で、SBがオーバーラップしてきてもWGがついてくるか、MFがスライドしてくるので、SBのオーバーラップからサイドで数的優位つくれるってことはまずなくなってます。これについては、どのチームもやってるので、現在では対策されまくって簡単にはいかないのが現状です。ポストプレーと同じですね。


スクリーンプレー

さて、サッカーでもバスケみたいなスクリーンプレーがたまーに決まる事があります。どーいのうかってーと、


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こういう奴です。これ、昨年、ベルマーレが大分に綺麗に決められた事があるんですけど、こういう奴です。



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コレですね。ここ、綺麗にスクリーンが決まっていて、ベルマーレのほうは、マークのスイッチに失敗してしまいました。大分はコレやってくるので注意が必要です。ファーにクロスがでた時には、スクリーンかけてくる事があるのでマークの受け渡しに注意。


スクリーンプレーが綺麗に決まるのは、セットプレーの時に時々あって、


D


こっちの清武動画の1:40の所に、綺麗にスクリーンがきまって清武がフリーになれた奴があります。



最後にセットプレーでの戦術について書こうと思ったんですが

実は、今日、セットプレーでの戦術も扱おうと思っていたのですが、疲れてきたので、今日はこのあたりで終わりにします。又、今度やります。


ベルマーレの監督、チョウさんは、セットプレーマニアでして、ベルマーレのセットプレー見てると「へぇ〜」なんて思う事が多かったです。なんで、次はベルマーレのセットプレーのゴールシーンなんかを紹介しつつ、セットプレーの戦術なんかの紹介をしたいと思います。


本日はこのあたりで。それでは皆様、ごきげんよう。

ketrketrketrketrketrketr 2013/01/23 10:33 素晴らしいまとめですね。
そしてウェルベック、サッカー理解度は中学生並だと思うんですが、いかがでしょうか・・・

GengoroGengoro 2013/01/23 11:29 いつも楽しく拝見させてもらってます。
サッカーについては全くの初心者なのですが、2011シーズンからJリーグ(岡山サポ)を観るようになって、戦術などをもっと知れたら面白いなぁ。。。と思ってたところこのブログを発見しました。
とても詳しく解説して下さって、サッカー観戦の楽しみが増えています。
これからも更新楽しみにしてます。

とむくるーずとむくるーず 2013/01/23 11:47 ウェルベックはもともとそういう選手じゃないのはわかってるつもりですが・・・。一回くらいねw

cartoon8234cartoon8234 2013/01/23 12:11 いつもいつもすごく参考になります。

oreooreo 2013/01/23 12:29 香川とプレイすることで、ウェルベックのサッカー脳が上がってくれれば。

まるまる 2013/01/23 18:42 わかりやすく面白いです
セットプレーも期待

ウホウホ 2013/01/23 22:37 ウェルベックのあれは視野とかサッカー脳とかじゃなく完全にわざとでしょうw
香川の活躍はポジ争いに直結しますからねぇ

タコスタコス 2013/01/24 09:21 ついにここでもウェルベックがネタにされたか
彼は尋常じゃないほどセンスない

カガーカガー 2013/01/24 15:50 palさん、こんにちは。
凄いボリュームと内容の濃さに圧倒されました。知識の多さにびっくりです。熟読して勉強します。
レバは本当にすごかったですね。正確なヘッドからロイスの流れ。あれバランがもう少し身体ぶつけないとなと思いました。若さというかペペなら何とかしてくれたというか、ラモスが不満分子というか。まあバランを狙ってマッチアップしたのかもしれませんが。明らかに香川がいた時と攻撃の方法が違っている気がします。それでうまくいってるのでちょっと悔しいです。

あとウェルベックは友達とか言ってるけど、香川にいいパスくれないから信用できません。バレンシアもちょっとましになったけど香川無視が酷い。ヤングの膝早く治ってくれ。フレッチャーも復活してほしい。よく知らない選手だから間違ってるかもしれないけど、かなりセンスのある能力の高いテクニシャンで、ユナイテッドにこんな選手いるんだと驚きました。

さくらさくら 2013/01/24 21:22 面白かったです。セットプレイも楽しみにしてます
あとどーでもいい事だと思うんですがw
どういう感じのワンツーか気になってフライブルク戦の動画を見て確認したんですけれど、最後香川のパスからゴール決めたのはピスチェクじゃなくレバンドフスキでした
あと試合後に香川が、シュートでも良かったけどレバが見えたので確実性をとった。と言ってたのでクロスかと思われます

HKHK 2013/01/24 21:36 ためになることばかりで、いつも面白く読んでます。
香川&乾のコンビプレー集動画にうっとりです。たのむぜ、ウェルベックw
あとフレッチャーは潰瘍性大腸炎の手術を受け、今季は治療に専念するようです。完治が難しい種類の病気らしい…残念です。

うぽこうぽこ 2013/01/25 12:37 ウェルベックって身体能力が高くていい選手だと思ってたので、なんでマスコミとかで叩かれてるのかよく意味が分からなかったんですが...

今回のブログの記事を見てよくわかりました。ウェルベックあかん!!!

カガーカガー 2013/01/26 22:21 ブスケツ「カシージャスには皆で励ましのメッセージを送った」
わかってる人はわかると思うけど、このタイミングでこの発言って、美しく思えない。
攻撃のコンビネーションといえば、ブスケツなどのダイブとかPK奪取とか会長の審判買収とか、今回のようなマスコミをつかったコメントによるレアルのスペイン派閥ポルトガル派閥の内部分裂促進とか、闘争心を削いでパス回しを楽にするというオフザボールの動きやバルサはうまい。マドリディスタの気持ちを逆なでさせるコンビネーションもコレクティブで抜群。

ファンぺるしーファンぺるしー 2013/01/29 01:24 初めまして、いつも感心しながら読ませていただいています!
あぁーなるへそと思うことばりですごく楽しいです
次の記事も楽しみに待ってます!!

酒場酒場 2013/01/29 11:45 はじめまして。素晴らしい内容です。
ちなみに、画像の編集ソフトは何を使われているんですか?

ゆうたろうゆうたろう 2013/01/31 03:33 スルーを使ったコンビプレイはセレッソも頻繁に使ってますね。
ボールを出すのは常に左SBの丸橋ですけど。
最近はあれで崩し切れなくなりました。
広島のと見比べると、広島は相手のDFラインが高くて裏にスペースがあるときにやってますね。
セレッソはバイタルでやるので、裏のスペースがあまりない・・・
その辺も成功率に関係あるのかな?

2013-01-19

[]マンチェスターユナイテッド対リヴァプールのレビュー 並びに香川のプレースタイルの話 マンチェスターユナイテッド対リヴァプールのレビュー 並びに香川のプレースタイルの話を含むブックマーク

さて、皆さん、こんにちは。新年あけましておめでとうございます。今年、最初の更新は、先日、プレミアリーグで行われた「ナショナルダービー」こと、マンU対リヴァプールの試合のレビューをしたいと思います。内容的には、2−1でホームのマンUが勝利をおさめています。


この試合をレビューしようと思ったのは、結構、タクティカルな面で、楽しい試合だったからです。


もっとも、このエントリ、書くのに時間かかっちまいまして、もう他の人がほとんどの事は書いちゃってるから、僕が書いても、しょうがない事ばっかりしか残ってないんですけども。


ナショナル・ダービーにおけるフォーメーションとマンUがこのゲームで主導権を握った理由のお話


さて、まずはフォーメーションから入ります。連携


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マンUのほうは4231、リヴァプールは433です。4231と433は、システム的にはがっちりかみ合う為、そのまんまのフォメで戦うと、これ、システム的に完全にかみ合ってしまい、ピッチ全域での1on1勝負みたくなります。


ちと、その前に、リヴァプールの話になるんですが、今年からブレンダン・ロジャースが監督になってポゼッションサッカー始めてます。ロジャースは、その前にスウォンジーでポゼッションサッカーやって、成功を収めておりまして、その手腕を買われて今年はリヴァプールでポゼッションサッカーやってます。今のところ、上手くいってるとは言い難い所があるんですが・・・・


えっと、ロジャースのサッカーなんですけど、これ、スウォンジーもそうなんですが、仕組み的にはガンバのそれとよく似た形です。つまり、ボールをもつと、SBを高い位置に上がらせて相手のSHをプレスに出てこれなくし、ボランチが一枚、最終ラインに降りてきて3バックになることで2トップのプレスに対して数的優位を確保し、ボールをポゼッションするって形です。まあ、これはポピュラーな形ですよね。この形でゲームの主導権握って、ゲームをコントロールしていきます。


ただ、この日の試合では、特に前半なんですけど、リヴァプールのポゼッションが上手く行くことはあんまし、ありませんでしたし、主導権も握れませんでした。理由は単純で、マンUが前からプレスかけてきたからです。降りていくボランチには、キャリックかクレバリーがゾーンから飛び出してプレスかけておりまして、リヴァプールはボールを落ち着かせることが上手くできてませんでした。(ちなみにボランチが飛び出した後のスペースは逆サイドのWGが中に絞って背後をカバーするみたいな形です。)


これ、ファーガソンとしては、ビッグマッチでは結構珍しいアプローチです。マンUは、あんまし前から行くチームじゃないんです。基本的にラインは低めですし、アグレッシブにライン上げてボール取り行くことは少ないです。


ファーガソンは、ビッグマッチだとロングカウンター主体で挑む事が多く、今シーズンだとチェルシー戦とシティ戦では、カウンター主体でやってました。それで成功した訳ですから、今回もカウンターかな、と思っていたのですが、今回は前プレとポゼッション主体でやってました。それで、ちょっと驚いたんですね。


実際問題として、今回の試合だと前半で2〜3回、リヴァプール陣内でパスをかっさらって大チャンスに結びつけており、前からプレスにいく形がはまった格好になりました。ロジャースは、かなりびっくりしたと思います。マンUが前プレかけてくるとは思ってなかったでしょうから。


というわけで、この試合では、プレッシングでリヴァプールに主導権を握らせないアプローチを取ったマンUが、逆に主導権を握ってポゼッションして攻めるって前半になりました。


次は、マンUがリヴァポの守備ブロックをどうやって攻略していったかという話になります。


リヴァプールの守備ブロックとユナイテッドのポゼッション


さて、こっからが今回の話のメインディッシュになります。前プレでリヴァプールに主導権を握らせず、自分達で主導権を握る事に成功したマンUなんですけど、さて、どうやって攻めようか、という話になります。


リヴァプールのほうなんですが、前半、414でブロック作って、それほど前からプレスにはきてませんでした。えっと、リヴァプールなんですけど、スアレスのワントップですので、基本的にユナイテッドのCBのうち、片方は絶対にフリーになれます。この試合では、リオ・ファーディナントの所がいつも空いてました。


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こんな感じです。あそこには誰もプレスに来なかったので、マンUとしては、あそこで起点を作って攻めやすい格好でした。


前半4分の時点から、すでにあそこが空いていて、


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こんな感じで、リオの所は空けてくれるんですよね、リヴァプール。だからマンUとしては、あそこでボールを落ち着かせることが出来る。ここからのロングボールも結構機能してました。


ただ、この試合で、僕が「こんな事するのね」と思ったのが、こっからなんですわ。


あのですね、マンUって、基本、サイドに張りっぱなしのWGを使うサッカーをするチームで、サイドチェンジからWGが縦突破してクロスって攻撃が多いんです。ただ、この試合では、別のアプローチを取ってまして、それで驚いたんですね。これは、ロジャースも驚いたと思います。


どーいう事かってーと、これもキャプでやりますが、前半7分のシーンです。


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ここでの配置を見たとき、びっくりしたんですけどね。「アンカーの両脇狙いすんの?」って感じで。ここWGのヤングと香川のポジション見てもらえるとわかると思うんですけど、サイドに張ってないんです。中に入ってきて、リヴァプールのアンカー、ルーカスの両脇にポジショニングしてます。


これね、いつものユナイテッドと違うんです。いつものユナイテッドだと、あそこからサイドのタッチライン際に張ってるWGまでボール飛ばして、そこから勝負って形のサッカーになるんですけど、今回の試合だと、いわゆる「アンカーの両脇狙い」のサッカーやってるんです。これ、驚きましてね。


ちと、図にして説明しますが、この日のマンUの狙いは、


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ここになります。この白で囲った所。マンUのキャリックかクレバリーがボールを持つと、リヴァプールの3センターのうち、一人が前に出てきます。そしたら、そこのスペースにWGが降りていってボールを受ける。張りっぱなしのWGでなく、中に入ってくるWGを使って、バイタル攻略を狙うサッカーです。もし、リヴァプールのSBがWGについてくるなら、


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こんな感じで、空いたスペースにSBが上がってボールを引き出すと。このシーンだと、この後、キャリックは、相手のSBが香川にマークについてたのでサイドに流れていたウェルベックにパスをいれてます。この日、マンUのほうは、アンカーの両脇狙いが、かなり上手くいってまして、「あら、こんなサッカーも出来るようになってきたのねえ」なんて、ちょっと驚いた次第です。


D


一応、先制点の動画も張っときますが、先制点の流れなんて、偉い綺麗な崩しで感心しました。このシーン、ちょっとキャプで解説しますけど、


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こういう流れだったんですけどね。


ココ、誰が不味い守備やってるかっていうと、ジェラードなんです。あのですね、リヴァプールのジェラードっていうと、当代きってのMFの一人で、僕大好きなんですけど、ここは彼が非常に不味い守備やってんです。この試合、ジェラードがどうにも守備で曖昧な感じで、「どうしちゃったのジェラード・・・」って何度か思いました。


ここね、香川はクレバリーにボールをはたいた後、相手のアンカーが食いついた後のスペースを使いたくて中に入ってきてる訳です。マンUの狙いはアンカーの両脇。3センター相手の場合、アンカーの両脇狙いってのは定石の一つです。


ここで問題なのは、ジェラードが中に入ってくる香川をみているだけで、マーク外しちゃってるんです。その結果として、WGのダウニングがエブラのマークを捨てて香川のマークに出ざるを得なくなり、結果として最後の局面でエブラにドフリーでクロスあげられる羽目になったんです。ここで、誰が不味い守備やってたかっていうと、ジェラードでして、ジェラードが香川のマーク外した所から、マークとポジショニングのずれが始まっちゃってるんです。


好きな選手なんて、ミスをあげつらうのはアレな気分なんですけど、ジェラードがしっかり香川のマークについてれば、エブラがフリーになる事はなかったわけで、ちょっとこれは頂けません。なんていうか、ジェラード、どうしちゃったの・・・。最近、集中力散漫になってる気がする。。。


ほかにも、ジェラードのプレーで幾つか気になったのがあったんですけど、21分に自陣内でファンペルシにボールかっさらわれて危うくやられかけてました。「ええ!?」と思ったシーンで、ジェラードらしくないです、あれは。


それから又、34分のシーンでも「え?」と思ったプレーがあって、これはキャプでやりますけど(この試合ではマッチアップの関係上、基本、ジェラードはクレバリーを見る必要があります)


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このシーンなんですけど、この試合、ジェラードはクレバリーのマークを外しすぎなんですよね。前半18分の時も香川のマークを外してましたけど、なんでこんな緩慢なプレーをしているのか、理解できない所があって。この日の前半、リヴァプールの3センターのうち、ジョー・アレンはキャリックを自由にさせすぎだったし、ジェラードはクレバリーのマークを外しがちだしと、良いとこ無しでした。なんで、アンカーのルーカスがちょっと気の毒でした。


あと、やっぱり40分のシーンでも、気になったんですけど、

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ここの流れです。この後、ペルシからヤングにボールが出て、ヤングが一人抜いてクロスを上げて、それを最後にクレバリーがシュートとなりました。クレバリーのシュートの場面でも、やっぱりジェラードの寄せが甘くてシュート打たれてます。なんで、あんな簡単にクレバリーのマークを捨てちゃうのか、ちょっと理解できない所がありまして、「どうしちゃったのジェラード・・・」って感じです。こんなプレーする選手じゃ絶対ないんですが・・・・



この試合の前半なんですけど、リヴァプールの何が不味いって、センターの守備なんです。ジェラード、ジョー・アレンの守備が適当すぎる。連動した守備ができないっていうなら、マッチアップの相手だけはしっかり捕まえとけって話にはなるんですけど、ジェラードはクレバリーのマークを外しがち、ジョー・アレンはキャリックの自由を全然奪えてないって状態でした。結果として、キャリックにかなり自由に縦パス通されてしまいましたし、クレバリーが高い位置で簡単に前むいてプレーできる状態を作られてました。で、そこから、アンカーの両脇のスペースを、クレバリー、香川、ヤング、ペルシに使われて・・・という流れが何度かあって、前半で2点くらい取られてもおかしくない展開でした。まあ、ユナイテッドとしては、前半はほぼゲームプラン通りって感じだったと思います。


後半のジェラード、ジョー・アレンのダブルボランチってどうなのよ?という話


さて、前半はほぼユナイテッドのペースでしたが、リヴァプールのロジャース監督は後半に入って、すぐシステムを変更してきます。後半から、アンカーのルーカスを抜いてスターリッジをワントップに入れ、4231へと布陣を変更してきました。スアレスのトップ下、ジェラードとアレンのダブルボランチにシステムを変更します。


ただ、この試合でのジェラードとアレンのダブルボランチってのは明らかに不安なアレなんです。


これ、後半開始直後の47分のシーンから、すでにアレだったんですけども、


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このシーンです。ココね、ジェラードのカバーが遅いんですよね。この後、アレンは急いで戻ったんですけど、後ろから香川を倒してしまい、ゴール前の危険な位置でFK取られてました。ココ、ジェラードがきちんとカバーに入っていれば、FK取られる事はなかった訳で、「むーん・・・」と思ったシーンです。リヴァプールは、後半からダブルボランチにしたわけで片方のボランチが前にでたら、一人は後ろカバーしないといけないんですけど、それが出来てないんですよね。3センターの場合、アンカーがいるからいいけど、2ボラの場合、これ非常に不味いです。



もう一つ、マンUの二点目に繋がるFKを取られた時でも、やっぱりボランチのポジショニングがアレなんですけど、


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ここから、ちょっとカメラを変えた映像にしますが、

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こうなりました。この後、裏に抜け出したウェルベックをリバポのCBが倒してしまい、セットプレーからリバポは二点目を失いました。事実上、ここで試合はほぼ決定してました。二点差になったら9割方負けです。


でね、ここでもやっぱりジョー・アレンなんですけど、前向いてるヴァレンシアに突っかけてるんですよ。ヴァレンシアは、その前のシーンで、二人くらいに囲まれててもボール奪われずにドリブルでボール運んだ訳です。その相手に突っかけても、はっきりいって無意味です。又、その後のポジショングが、これまたビミョーで、エブラがボールもった時、リヴァプールのCBの間が異様に開いてしまってた訳です。アレンはボランチなんですから、急いであそこのスペースを埋めに走らないといけない。でも、一回前にでてしまったせいか、ポジション高すぎでカバーに入れる位置にいない。



多分、ここまで、香川の話を期待して読みに来た人多いと思うんで、リヴァプールの話ばっかしてすいませんが、この試合みて疑問に思ったのは、リヴァプールの事ばっかなんです。「なんで、あんな簡単にバイタル使われる守備やってんだろう?」とか、「アレン、ジェラード、ルーカスの3センターって守備で全く機能してないやん」とか。ホントにあそこが気になって気になって。アレンは守備の局面では体格的な問題があって、やっぱり1on1で不利ですしカバーリングも微妙なとこです。もっとも、こないだまでリヴァポにいたサヒンについても同じ問題があるんですが。もっとも、アレンにしろサヒンにしろ、若い頃のピルロみたいなモンで守備全般に難があるってのは、あの手のゲームメーカーにはありがちな欠点なので、そこはある程度、目をつぶる必要があるんですけども。



リヴァプールなんですけど、ジェラードとアレンをダブルボランチで同時起用するなら、守備できるトップ下、それからWGの片方に守備できるタイプの選手を入れる必要があると思います。そういう選手を起用しないと、センターの守備で明らかに問題を抱えます。これ、鹿島における小笠原と柴崎のダブルボランチと似たような問題で、これだとバイタルエリアの守備に問題を抱えてしまうんですわね。双方、足下がいい訳でポゼッションの時は強いけど、守備の時に問題が出るっていう。3センターにするならアンカーに強力な潰し屋が必要なんじゃないかと。


リバプールvsアストンビラ戦のハイライト動画


で、同じアレン、ジェラード、ルーカスで3センター組んでたアストンビラ戦のハイライト動画へのリンクも張っときますけど、やっぱり、この3人、機能してない所があるんです。最初のリヴァプールの二失点は明らかにボランチの守備が緩いせいですし、「何やってん・・・」という感じです。ここまで、リヴァプールは28失点と守備崩壊してるって訳でもないんですけど、ボランチの守備の所の緩さは問題で、どーすんるんだろうなあ、と。



ちなみに、後半なんですけど、やっぱりジェラードはジェラードでして、後半にリヴァプールが1点返す流れで決定的な役割を果たしています。だから、まだ全然出来ると思ってるんですけど、相方がジョーアレンってのは、やっぱりちょっときついってのが僕の個人的な意見です。


試合の流れとしては、一点返されてからファーガソンが守備の人員増やして、その後は人数かけて守って終了って感じでした。


とりあえず、試合の流れとしては、前半は前プレとポゼッションでマンUが圧倒、後半はシステム変更でリヴァプールが巻き返したものの、二点目をマンUに先に取られてしまい、ジ・エンドって感じです。リヴァプールのロジャースとしては頭が痛いと思います。ボランチの所の守備の軽さは最後までどうにもなりませんでした。



で、最後に香川のお話。

さて、最後になりますが、香川の話もしとこうと思います。最近、「香川、大丈夫なの?」と聞かれる事が多いんですけど、「あいつはほっとけ、自分で何とかするから」って答えてます。心配しなくても、アレは自分で何とかするんで、そんな僕は心配してないんです。



香川の話はよくしてきましたが、彼のプレースタイルについては、WSDの360号でロベルト・ロッシ(元ザックの選手で、そのあとザックのスタッフ)が「カルチャトーレ解体新書」で分析してて、それがよくまとまってるので、そこから引用しますけど、


高いテクニックとセンスを備えたトップ下でプレーする選手の多くは、スペースにわざわざ動こうとはしない。敵にマークされていても、足下にパスをおさめられる。そこから反転してマークを振り切り、大きな違いを作り出す。うがった味方をすれば、状況をわざと難しくしているようにも見える。あえて難局を作って自らの力で解決するという、”自作自演”の側面もあるだろう。


香川が作り出すのは、シンプルなプレーで局面を打開できる状況だ。そうした状況に持ち込むために、持ち前のダイナミズムを活かした質の高い酢マルカメント(マークを外す動き)を繰り返す。しかも、周囲の味方を効果的に使うのだ。


もちろん、敵のゴールに近づけば近づくほど、時間とスペースは少なくなる。いくらシンプルなプレーといっても、それを高い精度で遂行できるテクニックがなければ、成功はおぼつかない。


香川のやり方をまとめれば、こうなるだろう。個人の能力だけを頼りにして、複雑な状況を打開するのではない。シンプルな状況を作り出し、周囲の力を借りながら解決するのだ。こうしたやり方で、決定的な違いを作り出せるトップ下は、ヨーロッパのトップレベルにも多くない。


ロッシがこれを書いた時、まだ香川はドルトムントでプレーしてたんですけど、ロッシの結論は、「まず結論を述べれば、現在のドルトムントをクラブキャリアの最高到達点と見なすわけにはいかないだろう。さらに上のレベルに活躍の場を移せるし、メガクラブで成功を収めるだけのポテンシャルは十分に備わっている」ってとこでした。実際、その後、マンUに移籍したわけですが。


香川のプレースタイルを支えているのは、ゴールセンス、トップ下としては例外的に高いダイナミズム(運動量)、テクニックの高さ、そしてタクティカル(戦術面)では、スマルカメントの質の高さ、といった所です。こいつはJ1でセレッソでプレーを始めた頃から変わってない特徴です。


これもロッシがコラムの中で言ってることですが、「タクティカルな観点にたって言えば、香川は組織的なメカニズムの中でこそ機能するタイプのプレーヤーだ。換言すればエゴイスティックなタイプではなく、単独で局面を打開して決定的な違いを作り出すほどのスーパーな能力は備えていない。」ってのがあります。そのため、コレクティブな志向の強いチームのほうが合っていて、個人能力による局面打開とフィジカルの強さを前面にだしたスタイルのチームにはそれほどマッチしないって奴ですね。



香川がマンUにフィットしてないって人は、このあたりで心配してるんだと思います。マンUのサッカー自体は、2011−12シーズンが特にそうでしたが、ワイドに開いたWGの突破による局面打開を主体としたサッカーでしたんで、香川とはマッチしないだろーという奴です。まあ、それも一理あるんで、僕は、それには全く反論する気はねーんですがね。縦突破からクロス上げるサッカーやるなら、日本人で一番のストライカーは岡崎なんで、岡崎取れやって話です。


ただ、今年のマンUの試合みてると、縦突破だけでなく、カットイン系の攻撃も良くやるようになってます。どーいうのかってーと、これ、年はじめのWBA戦の1点目とかですけど、


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こういう奴です。去年、ドルトムントでペリシッチと香川、ゲッツェと香川とかで綺麗に決めた奴がありましたが、メカニズム的にはあれらと一緒です。


他にも、あの試合では

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こういうプレーも見られてましたし、最後のペルシの得点の時も


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こんな感じでのカットインからのシュートで決めてました。


これらの仕組みは、以前も説明しましたけど、二列目、三列目の選手が後ろからボールホルダー追い越して、最終ラインのギャップに走り込んで相手のボランチを最終ラインに引っ張り、空いた中央のスペースにワイドのボールホルダーがカットインって奴です。これ、中にカットインした時、そのままシュート、あるいは一回トップ下に当ててワンツー、ファーにクロスとバリエーションがあるんですけど、こっちは香川が得意なやり方なんですね。(もっとも、これで違いが作り出せる選手ってのは香川とヤング、ペルシ、ルーニーで、ナニとヴァレンシアは縦系のが得意なんですけども)


これ、PSMの頃からマンUが取り組んでたので、僕はあんまし心配してないんです。流石に今年は縦突破クロス系は、対策されちゃってる所があるんで、こっちのバリエーションもファーガソンは攻撃に取り込みたいってのがあるんでしょう。今年、マンUで良く試合にでるようになったボランチのクレバリーが頻繁にSBとCBの間へのフリーランをやってるんですが、ああいう動きは、これからのボランチには絶対必要なので。


ま、そんな訳ですので、僕はあんまし心配してません。マンUのプレーヤーがカットイン系の攻撃にフィットしてくれば、香川は問題なかろーってのが僕の意見です。


今日はこのあたりで。


ああ、そうだ、週末のマンU対トッテナム戦ですが、あそこはビラス・ボラスの特徴的な攻撃があって、

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こういう攻撃やってきます。マンUは、これで失点してましたが、SB,WG、FWによるロール&リプレースをつかった攻撃です。SBが降りてくるWGにパスするのと同時に、FWが一枚、WGが空けたスペースに流れる。FWが空けたスペースにはSBが走る、SBの後ろはWGがカバーしとく、みたいな感じの奴です。これ、こういう攻撃やってくるってわかってたはずなのに、あっさりトッテナムにやられてて、「何してんねんユナイテッド・・・」とか思ったシーンでした。


もっとも、流石に週末の試合では、同じやり方でやられるとは思わないんですが(やられたら学習してないって事になる)、ビラス・ボラスのサッカーは結構楽しいので、ファーガソン対ビラス・ボラスは楽しみにしてます。


それでは皆様、ごきげんよう。

かがーかがー 2013/01/19 12:10 かがー レポート 引き続きまたお願いします。 なんやかんやでやっぱりきになる

まるまる 2013/01/19 13:40 マンUがレビューする価値のあるサッカーするのって珍しいことですよね?
これからそういうの増えていくんでしょうか

のりひーのりひー 2013/01/19 19:15 確かにカットインするところなんかはドル時代を思わせるプレーですよね。
あとはクロップ獲れば完成でしょうか。

ぽいぽい 2013/01/19 20:33 なるほど、ファーガソンもマンUのサッカーを変えてきてるのか

よこよこ 2013/01/19 23:15 ご馳走様でした!
やはり読み応え神です!!!
自分もカガーくんの心配は皆無です(笑)どう見ても彼は傑出してますね。
それこそ生かすも殺すもシステム次第・・・カガーくんの心配とかdisったりして忙しそうな人見ると笑えます。

今度ニュルンベルクの解説もしてもらえませんか?何があんなにダメなのか・・・
・・・ってそこまで至ってないですかね、あのチームは(汗)

とおりすがりとおりすがり 2013/01/20 01:45 カットインするにはサイドと逆足の選手がいいんですけどね〜
ペルシが流れるのはもったいないんで左利きの右SHとらんかな〜

かめかめ 2013/01/20 06:04 かがーは、ドルのスボティッチも「全く心配していない。数カ月後、遅くとも1年後にはチームの主力になっているはずさ」と言ってるので大丈夫と考える。

かつどんかつどん 2013/01/20 08:45 こういう風にサッカーのシステムを知り尽くした方が太鼓判を押してくれると力強いですね。
やれバックパスだフィジカルだスポンサーの力だシャツ売り要員だ・・・
もうほんと聞き飽きてたところだったんで(^_^;)

イバッソイバッソ 2013/01/20 15:28 たしかに・・・さっき試合録画見たけども、disりがいのありすぎるジェラード隊長に笑ってしまいました。 

マンU軍団達(一部選手)が、なんとなく香川の使い方が分かってきてる印象があるので全然心配してません(笑)

まぁ、『ルーニー頼んだ!あとよろしく!』の方が楽でいいんでしょうが・・・ね(笑)

カガーカガー 2013/01/22 14:00 palさん、こんにちは。
palさんに香川は大丈夫と言ってもらえると少し安心です、
でもウェルベックとバレンシアは香川が嫌いなのかと思うくらい、パスが来ません。キャリックくらいかな、香川を意識してくれてるのは。クレバリーも香川とは波長が合うという割には、リターンのパスがない気がします。
あと、フレッチャーがクレバリーよりかなりうまいなあと思っていたので、香川にとっていなくなって残念です。
まあ、状況は良くなってきているとは思いますが、とにかくファーガソンがここまで先発で使ってくれることに驚きを感じています。

う 2013/01/22 21:23 香川はプライベートでチチャリートやウェルベックと一緒に遊んでいるそうですし個人的な好き嫌いとかは無いんじゃないねすかね…
意外と?香川もコミュ力ありますし
ただ単にボール持った時にまず香川を見るって習慣が現在は無いだけで、それは今後香川の便利さがわかってくれば自然に見てくれるようになると思います
ドルのケースでもそうでしたし、香川にはチームから信頼を得るための実力があります
今はどうしてもRVPがいの一番ですけどね

ほげほげほげほげ 2013/03/03 16:01 palさんの予想どおり、香川が活躍し始めましたね。
爺さんは、まだまだ伸びるとのコメントなので、これからチーム内で存在感が増してくると、今後がさらに楽しみです。

ほげほげほげほげ 2013/03/03 16:01 palさんの予想どおり、香川が活躍し始めましたね。
爺さんは、まだまだ伸びるとのコメントなので、これからチーム内で存在感が増してくると、今後がさらに楽しみです。

三便宝三便宝 2013/06/17 18:20 三便宝:www.feelkanpo.com/view/823.html
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