panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

ナーナー、ソイ11という租界


  ソイ(路地)が生活の中心であるバンコクでは、路地ごとにいろいろな顔がある。ナーナー駅はプロンポンから2駅戻るのだが、悪名高い場所である。その周辺は猥雑な活気といわれるものに満ちている、といわれている。
  もともと今日は、都内で1つだけ行き残したニューハーフショー、ゴールデンドーム(怪しい名前だなあ)の予約をしにHISへ歩いた。日系の代理店だと窓口より安く買えるのである。これは前回の教訓。アソーク駅。曇天なのでうれしい。HISが一番近い旅行社だからだが、値段はどこも一緒である。そこからナーナーに1駅歩く。ナーナー愛好者は実は(みのるは、ではない)エメラルド恐怖者と同一人物である。2日続けて、元気のない君のために、歩いてあげたからね。ふふふ、恩に着られるように。潔くという言葉が私は好きだ。
  アラブ人とインド人の街といわれるナーナーは白人も多い。かくして全体としてきわめて怪しい雰囲気である。濃厚、しつこい、くどい、厚かましい、うるさい、集団、大声、恥しらず、怪訝、疑り深い、体臭、プロレス、悪役、カレー、ハリマオ、日本語など大小の言葉が我輩の頭のまわりをグルグル回る。イメージ先行である。実態は知らないが、ここでも小商いがアラブのバザールが如き複雑さで展開される。怖いくらいの密集だ。PLに似ているのは当然か。
  疲れた。ここからソイ11の興味深い調査を披露するはずが、疲労してしまう、いつものパターンだ。私がよく歩いているのは8月の調査のためである。ここもその一つなのだが、実は(みのるは、ではない)実に(みのるに、ではない)いいのである。いかにも秘密めかした店がいっぱいある。奥に引っ込んだところもあって、迷路的だ。やはり西洋の血を一滴たらすだけで、こうも街路が変貌するものか。悔しいが、認めてあげよう。
  今日はもっと書くはずが、謎の必殺助け人が今週初めからダウンされ一時入院していたので、ここで、追悼いや黙祷いやじゃなくて、激励して一旦休止したいと思う。タイ国歌の抒情的旋律が流れるので、総員起立のこと。