沢山見たけれど、覚えているのは二つだけ。
近所のスーパーの雑誌コーナーで立ち読みしていると、店内アナウンスでラジオのニュースが流れ、「・・・・・さんがお亡くなりになりました。76歳でした」という訃報が聞こえた。家に帰ってテレビを付けると、テレビでも同じ人(名前は聞き取れなかったが、年齢は76歳の男性という点が同じ)の訃報を伝えるニュースが流れていた。私は「かまたさんも亡くなって、この頃は人が良く死ぬなぁ」と思いながらニュースを見ているという夢。さっきヤフーのニュースを見たら、夢で亡くなった人と同じ年齢で亡くなった人の訃報が載っていたので吃驚した。しかし亡くなったのは昨日の夜で、私がその夢を見たのは明け方だったと思うので、予知夢では無いし、正夢……とも何か違う。ニュースを見て、「あ、やっぱり本当だったんだ」と確認しているような感じだった。
もう一つの夢で、私は先天性の不治の病を患っている。それを治すには、四百年もの間貝の中に入っていた青い真珠でネックレスを作り、祈ることだけが唯一の方法だと医者に告げられる。私と両親は青い真珠を探しにローマに旅立つ。ローマの真珠は皆青く透き通っており、握り拳程の大きさで、所々に穴が空いている。その一つを持って鑑定士の元を訪ねるが、鑑定の結果その真珠は二百年程しか経っていないものだと分かり、さらに鑑定士が言うには、四百年モノの真珠は古代遺跡の地下を探しても中々見つからない。私と両親は、その鑑定士の案内で古代遺跡の地下室に入る。しかしそこにあるのは父の仕事で使っている食器や壷や包丁、座布団などだった。乱雑に置かれ厚く埃が被っているのを見て「ちゃんと掃除した方が良いよ」と私が言うと、父は不機嫌になる。母は、棚に置いてあったおもちゃのランプを灯して笑っている。鑑定士が真珠を見つけたので、それを持って地下から出る。真珠というよりは大きな陶磁器の壷のようだった。