直死の魔眼と黒猫のゲーム

俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈5〉 (電撃文庫)

あらすじの厨二病仕様脚注付きにゲイの、もとい芸の細かさを見ました。妹がドロップアウトですわ黒猫ルート入りかと思われましたが、新キャラの魔眼持ち＆腐属性がかなり目立った展開でしたね。色々な要素があまり鼻につかないで読めるのは、ヒロインの言動と容姿の設定が確信犯的にファンタジーだから。理想と現実を弁えて話を落ち着けると、良い物語になるなぁ。作者のバランス感覚が良いとも言えましょう。最終巻でも良いんじゃね？と思わせるまとまり方は勿体無いような、そうでないような。まあこうでもしないと「看板に偽りあり」なシリーズになりかねませんし。
ところで京介の思考パターンが、色々と染まってきているようで面白かったのですが、読んでる途中は「本物じゃない」という設定なのかしら？とも思ってました。夢オチとかパラレルワールド的な展開で、次巻は妹が違う設定で巻き戻って話が進むとか…という感じで。要は、少し違和感があったんですよね、端々の言動と視点に。このまま普通に続くなら、単なる自分の思い違いでしょう。
思い違いといえば、処分するしないの件を「積荷を燃やして」的な発言に聞こえてならなかった、という事も。男ならば、誰もが一人は信頼のおける連れに「俺が死んだ時はコレクションとＨＤＤを速やかに処分してくれ」と誓い合うのがお約束なので、てっきりそのノリなのかと。それでいて正解は「妹と妹もののエロゲをやる」ですからね、侮れません。選ばれなかったルートのシナリオとか人物設定が今後の展開の鍵になるのでしょうか？気になりますね。
とりあえず次はコメディ重視のネタ回になりそうなので、どんな酷い話になるのかなーと想像しつつ。