音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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" title="レッド・ツェッペリン?" class="asin">Led Zeppelin Ⅳ / Led Zeppelin (1971/2014) Hi-Res

朝からやかましい音楽をハイレゾサウンドで。CDを聴いた際に「なんだろうね、この物足りなさは」と思っていたものが、全て覆された。「ハイレゾって、こういうことを言うのだよ」という元気が出てきた。

自分の中で「ハイレゾとはアナログマスターを起こして、最新のデジタル化を施したもの」という印象になりつつある。実際自分が「これはいい音源だ」と思っているものの多くが、アナログマスターであったりするので。

もちろん中途半端にデジタルマスターをハイレゾ化するのではなくて、「ハイレゾのために録音する」といった音楽も増えてきていることも認めるし。

問題なのは、その中間に挟まれた中途半端な時期のハイレゾ音源をどう解釈すべきか、ということなのだよな。

ギヤ・ブルーズ / thee michelle gun elephant (1998)

「1日1枚は聴くぜ、全thee michelle gun elephantさん」ウィークであることを忘れちゃなんねぇ。

1曲目からベースをゴリゴリ言わせて、重心の低いTMGEならではのロックで攻め立てる。ギターのストロークが鳴り響いても、重心は低いまま。BPMの緩い曲でも、曲は緩くはならない。それはこのバンドの常に持っている緊張感のようなものが生み出すマジックなのかもしれない。そうなんだよね。TMGEには常に張り詰めた緊張感があるのだよね。それがたるむことが絶対にない。そこが男の中の男と呼ばせて頂きたいゆえんであるわけで。

ともかく、このアルバムは4thに当るので、さすがにこの時点ではバンドのコアはすっかり確立されていることがよくわかる。この次のアルバムで、妙に咆吼が感じられたのは、一時的な怒りか何かがあったからなのだろうか。ここでのチバユウスケは比較的リラックスして歌っているようにも感じられるので。リラックスした緊張感。さすがだ。

帯域が狭いように感じないこともないけれども、TMGEのロックにそれほど広い帯域は必要ないものね。狭い箱の中にぎっしりと4ピースのパンドサウンドを詰め込んだロックこそがTMGEのロックとでもいうか。疑似ライブハウス体験?

シングル曲が妙にポップに聞こえてしまうのは、実はまだこのバンドの中に青年性といったものが残っているからなのかもしれない。解散まであと5年もあるものね。

坂本冬美コンサート@神奈川県民ホール(10/27夜の部)

昨夜書いた概要でほぼ言いたいことは言い尽くしてしまった。それくらいシンプルな「コンサート」だったのです。テレビカメラも入っていて、年明けにBS朝日で放送されるとか。

1曲目からいきなり「夜桜お七」。この時点で「いきなり全力投球だねぇ」と心を鷲づかみにされる。やはり歌の上手いお方は生で聴かなくては。その後、すぐに衣装替えをしたかと思うと、挨拶代わりの客いじりMC。さすがはベテラン。会場の雰囲気を一瞬にして和ませる。その後、初期の曲を2曲ほど。聴いたことのない曲だったけれども、男唄を歌っていた時期の冬美さんを堪能。

その後ドレスに着替え、カバー曲を3曲ほど。レコーディング中という「真っ赤な太陽」等を歌い、そしてもちろん「また君に恋してる」。ポップスを歌わせても、この人はいける口だねぇ、とまた感心。ただし「真っ赤な太陽」のアレンジはまだこなれていないという印象だったかな。

その後、跳人のような衣装に着替え、太鼓、津軽三味線、尺八を入れて、派手に「アジアの海賊」。何気に好きなこの曲をセットリストに入れてくれたことに感激。もう1曲はさんで、「あばれ太鼓」。もう何も言うことはありませんよ。

順番が前後するかもしれないけれども、白眉は「岸壁の母 歌謡浪曲バージョン」。現役引退した二葉百合子から譲られたというこの曲を、浪曲入りバージョンでじっくりと聴かせてくれた。歌唱パート、セリフパート、もう、何も言うことはありません。ずずずいっとステージに集中力を引き寄せられた。この曲だけで音源が欲しいと思ったくらい。最新のCDを買うと入っているそうな。ううむ。

そしてラストスパートではまた衣装替えをして「能登はいらんかいね」「火の国の女」などのヒット曲を数曲突っ込んで、コンサートは終了。

「随分短いコンサートだな」と思いながら時計を見ると、2時間近くが経過していた。全く飽きさせなかったというのは凄いことだ。それだけ舞台に集中させる力があるのだろうな。そうだよな、坂本冬美ももうベテランの領域だものな。

ということで素敵なコンサートでした。今年のライブ観戦はこれ1本で終了。

Dangerous / Michael Jackson (1991/2001)

ふと思いたち、しばらく聴いていなかった現代寄りのマイケルを1枚。1曲目のリズムの印象だけがやけに強く残っていてちょっと敬遠していたこのアルバムだけれども、ちょっとボリュームを上げてセンターで聴いてみると、これが結構いい音を出している。僕が持っているのは2001年盤の音源なので、音圧競争のリマスタリングの対象になっているからこその、音の良さもどきなのかもしれないけれども、かっこいいものはかっこいい。

なんでこの作品を敬遠していたかな?結構カッコいいし、バラードもうっとり系だし、それほど文句のつけようのあるアルバムでもないのに。今後もちょくちょく聴くことにしよう。