秋の古本祭り

 連休です。連休に遊ぶためには、連休前から計画を立てなきゃいけないわけですよね。日頃ばたばたしてる上にさらに遊ぶ計画立てるとか無理!どこか遠出するためには、1日休んで疲れを取る→1日計画を練る→実行する(2泊ほど)→帰ってきて次の日疲れを取るために1日休む、というわけで合計6日は休みが欲しいとこですが、無理だよなあ…というわけで、近所の古本祭りに行ってきました。
 京都百万遍知恩寺というお寺さんで青空の下行われる、毎年恒例の古本祭りです。京都中の古本屋が古本持って集まってきてて、売ってます。

 祭りといっても古本ですからね、売る方も買う方もほそぼそと静かなものです。静かさの中に熱い情熱をたぎらせている…かどうかは分かりませんが。見てる人はかなり熱心な感じでした。古いだけならすごいぞ、みたいなのが100円で売られたりして。なんかすごそうだけど、部屋に持って帰るのは恐れ多いよ…とか思ったり。枕草子の文庫だ、と思って手に取ったら、表紙に「子草枕」って書いてある。うわ。どれだけ古いか。
 本は新品じゃなきゃやだ、っていう人も多いでしょうけど、古本の魅力は今は売ってない本があること、かな。面白そうな特集をしてる昔の雑誌とか。わたしは陶芸に関する本を一冊ゲットしました。陶芸の話書けそうにないって悩んでますが、でもこれだけいろいろ調べたんだから突き進むしかない、と思って。
 あ、祭りっぽいこともやってた。チャリティーオークション。

 どんなすごい秘蔵本が出て、どんなすごい価格がつくのか…と、わくわくしながら見てたけど、500円が600円になったり、500円が200円になったり、「これは…チョピンという音楽関係の本…チョピンって何やねん、ショパンやないか」と自己突っ込み入ったり、何だかこう、ゆるーい感じで進行してました。ゆるーい感じが面白かったです。
 森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」の一編で、古本祭りが舞台になっているのだけれど。この地味な光景から、あの不思議ワールドを作り出す妄想力はすごいよなーと改めて感心しました。