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Peepooblue’s Notebook

2017-04-19

[][]『小説春一番キャンディーズに恋した作曲家07:01

小説 春一番 ~キャンディーズに恋した作曲家~

小説 春一番 ~キャンディーズに恋した作曲家~

 キャンディーズのメインライターだった作曲家穂口雄右氏とキャンディーズファンのライター増島正巳氏の共著になる作品『小説春一番キャンディーズに恋した作曲家』を書店で見つけ、迷わず購入。誰かにこういう本を出してほしいとずっと願っていたような作品がついに出た。

 作品は穂口雄右氏の目から見たキャンディーズのコーラスグループとしての成長・進化の物語とキャンディーズファンの少年の日常を当時の世相も絡めて描いたストーリーが2本の柱として1978年4月4日後楽園球場に向かって同時進行する構成になっている。

 「年下の男の子」や「春一番」「微笑がえし」などキャンディーズの主要作品を生み出した穂口氏はグループサウンズ全盛時代に「アウトキャスト」というグループのオルガン奏者として世に出て、バンド脱退後はスタジオミュージシャンとなり、さらに作曲家に転身した人物である。たまたまテレビで目にしたまだレコードデビュー前のキャンディーズの姿と声に心を惹かれ、彼女たちの担当スタッフが偶然にもかつてのバンド仲間(松崎澄夫氏)だったことからヴォーカルレッスンを任されるようになる。このあたりはすでに知られた事実だが、実際にどのようなレッスンが行われていたのか、現場の様子が当事者によってイキイキと描かれている。まだ10代のラン・スー・ミキが難しいレッスンに必死でついていく姿が目に浮かぶようだ。キャンディーズのコーラスを特徴づけるランのファルセットが発見されたのもこのレッスンの時のことである。その時、その場所にいた人にしか知ることのできない内容が明らかになっており、これこそが本書の真価といえる。

 それはキャンディーズ・ブレイクのきっかけとなった5枚目のシングル「年下の男の子」のレコーディング裏話についても同じ。新進気鋭のドラマー村上“ポンタ”秀一ベーシスト岡沢章を起用した先鋭的すぎる演奏が渡辺プロダクション社長・渡辺晋氏に受け入れられず、やむを得ずミュージシャンを替えて再録音された話やその後の深夜に及んだ歌入れで一度はOKが出てキャンディーズが帰宅した後、ミックス作業の最中にランの歌のある一か所、穂口氏には気になる部分があり、結局、未明にランがスタジオに呼び戻され、歌いなおしたエピソードなども、そこでどんな会話が行われたのか、ランの歌唱のどの部分が問題になったのか、など高い再現度描写されている。この時のオケの録音でリズムギターの差し替えが行われていたというのは僕は今回初めて知った。

 そして、最後のシングル、「微笑がえし」のレコーディング。キャンディーズがスタジオの譜面台に置かれた譜面を初見で歌ったことはすでに穂口氏によって明かされているが、そのあたりの描写ファンにとっては感慨深いものがあるし、単なるアイドルグループとしてキャンディーズを認識している人たちにとっては驚きの一コマということになるのかもしれない。

微笑がえし」は「リハーサルなしの一発録り」だったのだ。そして、それが当時の彼女たちにとっては普通のことになっていたのは彼女たちの「了解です」のひとことでわかる。本書を読み終えて僕が一番心に残ったのがこの「了解です」だった。

 タイトルにある「キャンディーズに恋した作曲家」。穂口雄右氏が恋をしたのはキャンディーズルックスや人柄ももちろんだけれど、なによりもその音楽の才能、声の魅力だったことは明らかだろう。

 僕がキャンディーズをずっと聴き続けているのも彼女たちの音楽的魅力が一番の理由だ。そして、当時、中学生だった僕が彼女たちの音楽的な魅力を強く印象づけられた楽曲が「グッドバイ・タイムス」。この曲について、こんな風に書かれている。

「そもそも穂口はこの曲を作るにあたって、プロとして成長したキャンディーズの実力を未来に残したいと考えた。みんなが『もったいない』と惜しむキャンディーズ解散。それを、もっともっと惜しいものに、いや、あとに生まれてくる人たちまでが、くやしがるほどのものにしてやろう・・・」

 僕はまさに穂口氏の目論見通りにキャンディーズの音楽にハマり、そして抜け出せなくなったのだった。

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2015-11-10

[]「キャンディーズメモリーズFOR FREEDOM20:50

 今から37年前、1978年4月4日後楽園球場で行われたキャンディーズ解散コンサート「ファイナルカーニバル」の完全版がついに発売というニュースは先月初めに取り上げ、僕もすぐに予約したが、発売日の11月4日に自宅に届いた。

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 解散コンサートでは4時間にわたって50曲が演奏されたが、これまでに映像作品として出ていたのは21曲だけだった。ファンにとって完全版の発売は悲願でもあったのだ。

 解散30周年にあたる2008年4月4日後楽園球場跡地のJCBホールで記念イベント全国キャンディーズ連盟大同窓会が開催された時、ファイナルの録画放送(関東地区視聴率32.3%は単独アーティストの音楽番組としては歴代1位)を担当したTBSの倉庫からビデオテープ5本、5時間分の映像が発見され、イベントでも一部が公開された。完全版発売を待望する声はますます高まり、署名活動も行われたりしたが、その後も表向きは発売に向けた動きはまったく見られず、実現は難しいらしいという声すら出ていたのだが、発売に向けたプロジェクトは密かに(?)進行していたのだった。

 2008年に発見されたマスターテープが7年の歳月をかけて映像デジタル・レストア編集およびサウンド・マスタリングを施され、ついに全50曲(208分)がDVD化されたわけだ。

 それに加えて、デビュー直後から解散前日の最後の生出演まで、NHK、フジテレビ、TBSの各局の番組での歌唱映像も大量に作品化。さらにファンの誰もがキャンディーズとさよならする日が来るなんて想像すらしなかった1976年10月11日の蔵前国技館でのキャンディーズカーニバル2のライヴ映像の現存する24分もあわせてDVD化。

 トータルでDVD5巻のボックスセットだが、とにかく映像がきれい。40年以上前のものでも、画面が4:3であることを除けば、現代のテレビ番組に当時のままのキャンディーズが出演しているのか、と錯覚してしまうぐらいの画質。

 第1巻はNHK編。「レッツゴーヤング」と解散直前の「ひるのプレゼント」から。2006年に初めて放送され、多くのファンを過ぎ去った時代に引き戻した「わが愛しのキャンディーズ」で使われた、なじみのある映像も少なくないが、シングル曲以外の貴重な映像も含まれている。

 第2巻はフジテレビ蔵前2。フジは「夜のヒットスタジオ」より。解散前日、会場設営作業の進む後楽園球場からの生中継で3人が私服姿で歌った「微笑がえし」も収録。

 第3巻はTBS編。「8時だョ!全員集合」からシングル全17曲、さらに「歌のグランプリ」「ザ・ベストテン」の映像で、長峰由紀アナのナレーション入り。このTBS編が特に画質がきれいに見える(ような気がする)。

 そして、残りの第4・5巻にファイナルカーニバルを完全収録。観客席のファンが映るシーンもかなりあるが、「あ、自分が映っている」なんていう人もいるのだろうね。羨ましい限りだ。おそろいのピンクのハッピを着た女の子だけの応援団もいたんだね。

 それにしても、ラン・スー・ミキの3人が少女から大人の女性へと成長していく様子が克明に記録されているなかで、東京西郊出身のランちゃん(吉祥寺生まれ、当時杉並区在住)とミキちゃん(世田谷区)のいかにも東京のお嬢さんっぽい路線と、同じ東京でも足立区出身のスーちゃんの下町のおねえちゃん路線とのギャップというのがだんだん鮮明になっていくのが面白い。

 このDVDボックス。ソニーミュージックTBSネットショップのみでの販売だが、予約殺到で初回分は即日完売だったらしい。追加分はまだ買えるが、そのうち入手困難になるはず。ファンの方はお早めに。

 

 

 

2015-10-01

[]ファイナル完全版、ついに発売決定!! 22:27

 ファンの誰もが出してほしいと願っていて、でも、もう出ないかもと諦めかけていたキャンディーズ解散コンサート「ファイナル・カーニバル」の完全版がついにDVDで発売される。

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キャンディーズ・メモリーズ FOR FREEDOM」DVD5枚組 11月4日発売 税込21,600円。

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 1978年4月4日後楽園球場での解散コンサートの映像は2008年の解散30周年記念イベントの際にTBSの倉庫からビデオテープ5本分が発見され、ファンの間で大きなニュースとなり、ファイナル完全版発売を求める署名活動も行われたりしたが、これまで発売に向けての表立った動きは見られなかった。商品化は難しいらしいというような話も出ていて、僕も少しは期待しながら、半分は諦めていたのだ。それだけに今回の突然の発表は嬉しいサプライズだ。

 しかも、4時間で50曲以上歌ったファイナルの映像に加えて、NHKや民放出演時の映像、さらに蔵前国技館での「キャンディーズカーニバル2」のライヴ映像も合わせて収録。蔵前の完全版も期待されていたが、現存するのは24分の映像だけらしい。渡辺プロダクション50周年記念の展覧会の会場で上映されていたものですね。

 ということで、蔵前2の「春一番」。

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 今回の商品化にあたって、画質・音質ともに大幅な向上が図られているらしいので、どんな仕上がりになっているのかも楽しみ。

 詳しくはこちら

 僕はさっそく予約してしまった。しばらくは節約の日々だ。

 

numapynumapy 2015/10/02 09:03 おはようございます。
う〜む、懐かしいですね。
彼女らの大ファンだった先輩を思い出しました。

peepoobluepeepooblue 2015/10/03 06:44 numapyさん
おはようございます。
numapyさんの先輩にも大ファンがいらっしゃいましたか。
解散コンサートの映像は4時間のうち一部が商品化されているだけで、大部分は未公開でしたから、今回の発表はファンにとっては嬉しいサプライズでした。

2014-03-18

[][]春一番 22:36

 関東地方で「春一番」が吹いた。というより、吹き荒れた。

 都心の気温も今年初めて20度を超えて20.3℃まで上昇。

 高知では全国で一番にソメイヨシノが開花。

 いよいよ春本番という感じだが、明日から気温がちょっと下がるらしい。

 先日のフキノトウはすっかり開いた。

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 ヒヤシンスも満開。

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 クロッカス。

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 トサミズキ。

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(きょうの1曲)キャンディーズ春一番

 やっぱり今日はこれしかない。

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 このライブヴァージョンをアップするのが毎年恒例になっている。

 今から思えば、アイドルが9人編成の専属バックバンドを従えてライブ活動をやっていた、というのはゼイタクな時代だったんだなぁ、と思う。

(19日追記)

 上の「春一番」でキーボードを弾いているチャッピーこと渡辺茂樹さんが15日に63歳で亡くなられたそうだ。

 元ワイルドワンズのメンバーで、その後、キャンディーズのバックバンドMMPのバンマス兼キーボード奏者としてキャンディーズのライヴを支え、彼女たちがファイナルコンサートの最後に歌った「つばさ」(作詞:伊藤蘭)など、作曲面でも後期のキャンディーズを支えた重要人物。ファイナルで「つばさ」を歌い終えたラン・スー・ミキの3人が奈落に姿を消したあと、いつまでも拍手を止めないファンキャンディーズを代表して最後の挨拶をしたのもチャッピーさんだった。

 2008年4月4日解散30周年のイベントに参加されていたのが、僕が最初で最後に生で目にしたチャッピーさんの演奏だった。

 謹んでご冥福をお祈りします。

suijun-hibisukususuijun-hibisukusu 2014/03/18 23:14 今日思いついた名曲は春一番と制服/松田聖子でした。

peepoobluepeepooblue 2014/03/19 22:06 suijun-hibisukusuさん
松田聖子の「制服」って知らないなぁ、と思いながら、YouTubeで聴いてみたら、ちゃんと知っている曲でした。あの時代の曲というのは、いつのまにか心の中にしっかり記憶されているんですね。

2013-04-04

[]あれから35年 21:15

 4月4日というと、キャンディーズ解散した日、というのを真っ先に思い出す。今日の朝日新聞の夕刊にも書いてあったけど、もう35年も前の話だ。そして、今年の9月でデビュー40周年でもある。

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 (解散コンサートでのEW&Fの「宇宙のファンタジー」のカバー。これは名演だと思う)

 5万5千人を集めた後楽園球場のファイナル・カーニヴァルは当時としては日本の芸能界史上空前規模の大イヴェントだったわけだが、あの過酷な条件下で、恐らくバックの演奏もお互いの声も聞こえにくかったはずなのに、こんなに見事なハーモニーを聞かせていたのは、すごいとしか言いようがない。ただ自分を信じ、仲間を信頼して歌うしかなかった4時間、約50曲。いまなら口パクという選択肢もあるのだろうが、当時の彼女たちにはそれはありえない選択だっただろう。

 ドーム公演が一般化した現在と違い、まだ、このような巨大コンサートのノウハウも確立していない時代に、移動ステージを大量の学生アルバイトを動員して人力で動かしていたなど、ほとんど手作り感覚で実現してしまったのは、まさに快挙だった。

 5年前の30周年で開催された大同窓会の時にTBSの倉庫の奥から発掘されたこのファイナル・カーニヴァルのビデオテープ、5時間分、全5巻。完全版、出してもらえないだろうか。

 ついでに、今日は僕のサイトAcoustic Touringの開設8周年記念の日でもある。ほぼ同時にスタートしたこのブログも9年目に突入だ。

numapynumapy 2013/04/06 11:15 開設8周年、おめでとうございます。
キャンディーズ、♪もうすぐ は〜るですねぇ♪
思い出しました。
「フツーの女の子に戻りたい」なんて語録もありましたね。
いいハーモニーでした。

peepoobluepeepooblue 2013/04/06 20:42 numapyさん
いつもありがとうございます。
我ながら、よく続いているものだと思います。
8年もあっという間でしたが、キャンディーズはデビューから解散までたった4年半なんですよね。一番いい時に解散しようという結成時からの3人の約束を貫徹したのはなかなかできることではないと思います。

noir555noir555 2013/04/10 18:57 peepooblueさま
四月四日は50を過ぎてもいまだに私にとってもキャンディーズのファイナルカーニバルの日です。あの日後楽園球場で観たステージは思い出のなかで鮮やかに残っています。この記事のおかげで色々な記憶がよみがえりました。ありがとうございます。

加えて開設8周年おめでとうございます。

peepoobluepeepooblue 2013/04/10 21:17 noir555さん
コメント、どうもありがとうございます。
あの日の後楽園球場にいらしたんですね。羨ましいです。
こちらは当時は行けず、5年前の30周年の時に大同窓会であのファイナルカーニバルを疑似体験してきました。
キャンディーズほど見事に完全燃焼して解散できた幸せなグループは珍しいのかもしれませんね。