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世界音楽紀行

2012-08-03

ニック・ベッグス (kajagoogoo)

一年ぶりに復活。

勉強もかねて好きなベーシスト・音楽・楽器について書こう。

とりあえずはイギリスニューロマンティック系のバンド、kajagoogooのベーシスト

ニック・ベックスの紹介です。ヴィジュアル系の走りですね。

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ブロンドの髪が綺麗ですねぇ。割と雰囲気イケメン(失礼)

さてこのkajagoogoo、80年代ど真ん中のチャラチャラしてるメンズの集まりと侮るなかれ、なかなかどうして面白い音楽を繰り出します。

チャキチャキギターに細かいドラム、音色の多いシンセ、なぜかベースはヘンテコなスラップ。うーん、なんでもあり。

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この音の雰囲気、空気感、最高だと思いませんか?

フュージョン系のおしゃれなスラップでなく、妙にはっきりした発音でベキンベキン叩くスラップをする人です。レッチリに代表されるモダンスラップともまた違った独特の文化ですね。

あと歌うたえる。

近年というかお歳を召してからはチャップマン・スティックにも取り組み、

同じくイギリスプログレッシブロックバンドのIonaにゲスト参加したりもしています。意外と多才。

基本的にPOPな曲をやる人ですが、ちょっとひねった面白いベースを弾く人です。Duran Duranのジョン・テイラーと並んでもっと評価されていい人だと思うんだけどナァ。

Too Shy: the Best of Kajagoogoo and Limahl/+DVD

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2011-01-17

Dream Theater ジョン・マイアング

今日は寒いですね。雪って名古屋にも降るんですね。

私が最も影響を受けたベーシストの一人、Dream Theaterのジョン・マイアング氏の紹介です。

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John Myung。韓国系のアメリカ人。背中まである真っ黒な長髪、アジア系の顔立ち、物静かで寡黙な人柄とおおよそメタルをやる人物には見えませんが、そんなキャラクターに反してベースプレイはかなりアグレッシヴ。

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6弦ベースをパワフルにピッキングし、かなり左手をパタパタと動かすので凄く忙しそうに見えます。(実際6弦の低音弦を弾くとどうしてもパタパタしますが)

6弦の音域を上から下までフルに活かし、時にヘヴィなリフ、時に超難度のユニゾン、Hi−Cやハーモニクスを巧く使ったコードプレイなど、非常に器用なプレイヤーといえます。

超絶技巧集団Dream Theaterの中にあって、必要以上に技術に走らないのも特長。分厚い音、変拍子の嵐を縫って、ハッとするようなフィルインを入れてきます。

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彼が真価を発揮するのはソロやユニゾンのウラでしょう。ユニゾン前のフレーズはハイライトですね。こんな単純なのにカッコイイ!

技術偏重になりがちなプログレメタル勢の中では、決してトゥーマッチなプレイはしない稀有なベーシストだと思います。

といっても若いころ(1stあたりまで)はこれでもかと弾きまくっており、ビリー・シーンやゲディ・リーといった彼のルーツが垣間見れます。

Dream Theaterの面々はそれぞれソロ活動も多いですが、マイアングはソロアルバムがありません。様々なプログレメタル勢とのセッションはもちろんですが、サイドプロジェクトの中で一番長いのが「Jelly Jam」というバンドです。

これはKing's Xのギタリスト、タイ・テイバーと結成したバンドで、Popな中にもプログレっぽさを持った良質のバンド。

技巧系ではないですが、センスの良いプレイが随所で光ります。

とまぁ非常に凄いベーシストなんですが、最近はどうもその良さが出ていないというか、Dream theater自体がマイク・ポートノイとジョーダン・ルーデスの色が濃くなってしまったというか、複雑なプレイに走り気味というか・・・

ドラマーのマイク・ポートノイがDream Theater脱退という衝撃的なニュースが音楽界を駆け抜けましたが、正直期待せずにはいられません。

サマソニのライブを見ても、マイアングのプレイングに昔のようなアグレッシヴさが戻ってきているような気もします。

音楽的パワーバランスが改善され、名盤Images and Wordsに並ぶようなアルバムができあがるかもしれない。

彼のハイセンスなプレイが再び聴けることを期待しましょう。

2011-01-05

JAPAN ミック・カーン (2) その音は永遠に

以前も紹介したJAPANのベーシスト、ミック・カーンが2011年1月4日、ロンドンで亡くなったそうです。

公式サイトによると、家族や友人に看取られながら息を引き取ったとのこと。

52歳、若すぎる。肺ガンだったそうです。

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彼はJAPANでの活動を終えたあとも、本当に素晴らしい音楽を発信し続けました。

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バウハウスのピーター・マーフィーと組んだ「ダリズ・カー」。これぞミック・カーン!!といったベースですね。

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ソロアルバム「Titles」より「Tribal Dawn」。一度聴いたら耳から離れない、躍動感のあるベースラインが満載。

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土屋昌巳、ビビアン・スーらと組んだThe d.e.p。

この他にも数え切れないほどの活動があります。


ミック・カーンの音に出会ったのは多分大学入ってすぐのころ。

何気なく手に取ったライブ盤「Oil on Canvas」に入っていた「孤独な影」を聴いた時の衝撃は今でも忘れられません。なんて印象的なベースだろう?フレットレスの可能性を垣間見た気がしました。私のベースプレイに本当に大きな影響を与えたベーシストです。どんなに真似しようとしても、あの独特の西洋音楽から外れた感じは出せませんでしたけど。

あのうねるベースが聴けなくなると思うと残念で仕方ありません。

彼がガンを公表したのが2010年の6月。とてもショックだったのを思い出します。

寄付を募集したり、メッセージを届けたりと本当に多くの人々が彼の快復を祈ったことでしょう。

ですが残念ながら、その祈りは聞き届けられなかったようです。

神がいるとするなら、きっと彼の唯一無二の個性を気に入って連れていったのでしょう。もしかしたら天国で凄いバンドを組んでるかもしれませんね!


冥福をお祈りいたします。

2010-12-25

レス・クレイプール 奇人?変人?だから何?

今日紹介するのは唯一無二の変態ベーシスト・PRIMUSのレス・クレイプール。

彼の前には「ルール」という言葉は存在しないでしょう。

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Les Claypool。アメリカ・PRIMUSのリーダーでありベーシスト。帽子にサングラスに髭と珍妙な見た目ですが、出す音も珍妙。

プレイスタイルを一言で形容すると「変態」

6弦のフレットレスベースをガシガシスラッピングし、タッピング・コードプレイでリフを作りながら珍妙な歌を乗せる・・・といった悪ふざけのようなプレイを連発します。

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代表曲Tommy the Cat。

おおよそ普通の音楽とはかけ離れた感じですが、やっていることはかなり高度。それを高度に感じさせないところが彼の魅力でもあります。

やっている音楽はミクスチャー系ですが、プログレッシブロックからの影響をかなり受けているようです。彼のソロバンドではピンクフロイドの「Animals」を完全再現してみたり、King Crimsonをカバーしてみたり、またPRIMUSの1stでは一曲目の頭がいきなりRushの「YYZ」だったりとかなりプログレッシヴ。


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ソロバンドの演奏。シタールをバンドに入れてみたりとかなりユニーク。バンジョーとエレキベースを融合させたような楽器も使ったりします。

本人は釣りをしてのんびり暮らしたり気が向いたときにプライマスをやったりとのらりくらりとしてつかみどころの人物ですが、メタリカのカークに加入のオファーを受けたり、スラッシュメタルバンドに所属していたりかなり面白いエピソードを持つ人物。

人脈も広く、エイドリアン・ブリューのアルバムに参加したりウォーレン・ヘインズがギターを弾いていたり、バケットヘッド、バーニー・ウォーレルらとバンドを組んだり、Phishのトレイ・アナスタシオともバンドを組んだり幅広い活動をしています。意外とジャム・バンドシーンでは重要人物かも!

一般人がパっときいたら顔をしかめるような音楽をやっている彼ですが、一度その魅力にはまってしまうとどんどん引き込まれていく。そんな不思議なベーシストです。

あなたもレス・クレイプールのマッドな世界に足を踏み入れてみませんか?

2010-12-19

トニー・レヴィン 世界一忙しいベーシスト

今回登場するのは世界一出来るハゲ(失礼)、

トニー・レヴィン。

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Tony Levin。長身・スキンヘッド・口ヒゲとルックスは強烈ながら、ちょっとお茶目な魅力的な人物。ベースプレイは言わずもがな超超一流。

トニー・レヴィンはアメリカのベーシストで、一番有名なところでは

King Crimsonのメンバーとしての活動です。その他ピーター・ガブリエル、ジョン・レノン等々有名アーティストとの共演は枚挙に暇がありません。

なので今回はベースプレイの面に絞って書こうと思います。

5弦のスティングレイがトレードマークで、ともすればレッチリサウンドの印象が強い楽器をかなりオールラウンドに使いこなします。

元々がクラシック畑の人で、ジャズにも精通しておりアップライトベースもガンガン弾きます。更に、チャップマン・スティックをロックに持ち込んだ第一人者じゃないでしょうか。

相当なテクニックを持ちながら、主張しすぎず(サウンドはかなり主張してますが)、決して楽曲の邪魔はしません。自分の色を濃く出しながら邪魔をしないってのは相当凄いことですね…ベーシストの理想像といってもいいでしょう。

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彼のソロバンド。様々な音楽を取り入れているのがわかります。

そして彼のプレイで特徴的なのが「ファンクフィンガーズ。」

ようするにドラムスティックを指にくっつけたようなものなんですが。

本人曰く(Yesの曲をやらなければならなくなったとき)「私はクリス(スクワイア)ほどピックが巧く使えないから、代わりを考えたんだ!!」

逆に難易度上がってると思いますが・・・

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かなりパーカッシヴなサウンドです。一見理不尽に見えながら、高速のコードプレイ、ピックとはまた違ったフレージングなどが可能な面白い奏法です。

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これが自作のファンクフィンガー。われながらなかなかの出来。ベーシストなら1セットは持っておきましょう!

とまぁなんかキワモノ的な紹介をしてしまいましたが、世界中の著名アーティストから仕事が舞い込むベーシストなのです。プレイヤーとしてだけでなく、人柄の良さも影響しているのでしょう。

多分洋楽のCDがある家なら一枚くらいは彼のベースが入ってるんじゃないでしょうか?というか邦楽でも結構ありますね。耳に残るフレーズがあれば、それはトニー・レヴィンの仕事かもしれません!