『らき☆すた』聖地巡礼が批判されるべき問題なのか?

ソースはやはり「痛いニュース(ノ∀`)」を張っておくべきか。

結構、違和感のある話題です。元のエントリー自体が壮大な釣りというか煽りなんじゃないかという気が多少なりともしてしまうというのも一因かもしれません。もっとたどれば角川が結構壮大に煽ってるというところも問題なのかもしれません。とはいえ元のエントリーは悪意と偏見に満ちすぎていて何だかなぁと思わずにはいられません。

近年批判を浴びることの方が多いような気がするこの「聖地巡礼」という遊びですが、批判を浴びるようになったのはどの辺りからでしょうか。『苺ましまろ』とかが一番批判を浴びたでしょうかね。『かみちゅ』や『ひぐらしのなく頃に』なんかでも多少あったような気がします。

知り合いで『天地無用』好きが高じて岡山に幾度となく通っている人もいますし、周囲では『おねがい☆ティーチャー』をやった人は何人もいますし、私も一度やってます。個人的には近場でやりやすいというのもありますが『逮捕しちゃうぞThe Movie』は暇があると何度かやってます*1
聖地巡礼の歴史」みたいなものをさかのぼるとどこまで行くのかわかりませんが、結構昔から存在していた文化で、『おねがい☆ティーチャー』で一定の定着を見たような気がします。『おねてぃ』がターニングポイントだった理由は、背景美術に対するこだわりが異様なまでに高い作品だったことと、ちょうどネット上で関連する情報が駆けめぐる下地があったというのが大きいところでしょうか。加えて地元の方々による一定の協力・支援体制があったということも重要でしょうか*2

個々の作品における聖地巡礼が定着する秘訣は『おねてぃ』の例を見れば明らかなように、「制作側のこだわり」と「地元の理解と協力」があってこそ成立するというのは疑いようもない事実でしょう。加えて今回の『らき☆すた』でも取り沙汰されているのは「ファンのマナー」というところも重要なポイントです。『おね2』の時は神城邸を巡って若干のトラブルがあったのも事実として覚えておくべきでしょう。
「明らかにそれとわかる絵馬を残す」ことがマナー違反なのかどうかは評価が難しいところです。治安の問題が出てくると、普通の観光客とは一線を画す、あるいは場合によってそもそも観光地ですらないということを踏まえるとさらに評価が難しくなります。先のエントリーは「異様」という理由だけで脊髄反射的に反応してるだけじゃないかとも思ってしまいますし。良くも悪くも「観光資源としての経済効果」まで踏まえて論じるべき問題だと思いますし、ましてや偏見の混じった好き嫌いだけで論じるのは筋違いもいいところじゃないかと感じます。

ファン心理からしてみると「聖地巡礼」って独特の楽しさがあるのは事実です。「聖地巡礼」に限らずどこかへ出かけるときは最低限のマナーを守らなければならないというのは、言うまでもない常識でしょう。一方、受け入れる側の人(になってしまった人も含む)にしてみれば、脊髄反射的に批判をするのは早計ではないかと思います。全国を見渡してみても、巡礼者と地元民の共存をなしえている場所はいっぱいありますし*3。オタク系のそれだと得てして批判を浴びることも多いというのは事実かもしれませんが、単純にオタクだからというほど単純な議論ではないように思います。

誤解を恐れずひどく単純化して言ってしまえば、みんなが常識的な配慮と広い心を持てばいいだけの話なんじゃないかな、とも思います。

*1:錦糸町→桜橋→勝鬨橋→東京タワーみたいな感じ

*2:星湖亭とかゆーぷるとかいわゆる縁川商店とかは、知らない人からしたらちょっと異様な気もするけど

*3:柴又とか亀有っていうのが比較的近所なんですが、どっちも超がつくほどの国民的作品の舞台だから、それはまた論点が違うんだろうな。それだけで観光地化してるようなところではあるけど