10:00

秋空や街並み飾るコントラスト ぞうりむし
〜〜〜〜〜〜〜
ある日曜日。
名古屋市鶴舞
茶店で朝食を済ませ、撮影散歩をしていたら、なにやら周りと雰囲気の違う建物を発見。
縦にストライプの入った黒壁、その壁に大胆にいくつも配置された大きな窓には白のブラインドがかかっている。窓の上には、明るめの青のオーニングが優しく眩しい。
何の建物なのか気になったので覗いてみると、おしゃれなインテリアのような物が見えた。
どうやら、建築工事や内装工事を請け負う会社のようだ。

シンプルで明るく、どこか優しげな外観を見ていたら、通りを歩く人を一人構図に納めたくなった。
しばらく待っていると、ベージュと黒の服に身を包み、白い日傘を差して買い物用の黒いキャリーバッグを引いた初老の女性が現れたので、パチリ。
やわらかな日差しにピッタリな、明るめの写真に仕上がった。

名古屋の街を歩いていて思うのだが、名古屋の街並みの特徴は「無」ではなかろうか。
それは、建物が無いという意味ではなく、歴史が無いという意味でもない。
地区や通りごとのコンセプトや統一感が無いという意味での「無」である。
これは決して悪い意味ではない。無のところに何か一つ強烈に目立つものを配置すれば、立派なアートとして成り立つからだ。
アートの可能性に満ち溢れている。それが名古屋の街並だと思う。

すきっぱら