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黒田隆憲さんとの共著・共同監修本『ビートルズの遺伝子ディスク・ガイド』が発売中。 こういう内容です

「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「光の速さ」や「タイムリミット」といった曲や、10曲入りの『Dumb Inc. EP (Revised)』などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。

2004年12月までの過去ログについてはこちら

★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない

2016-02-11 このエントリーを含むブックマーク

pikao2016-02-11

恋する宇宙』も素晴らしかったマックス・メイヤーの最新作『あしたの家族のつくり方』は物凄く誠実な「自由」についての映画だった。あらすじだけ追うと単なる一家離散の話なんだが、ウジウジせずに軽妙なタッチで描き切った作り手の「覚悟」に強く感動した。今がどんなに辛くても、きっとその先には希望がある、と信じ続ける覚悟。かつて『イージー・ライダー』で自由を求めて走り続けたピーター・フォンダが、まるで主人公の守護天使のように登場するのも楽しい。「記憶を変えることができるんだったら、未来だって変えられるはず、でしょ?」。


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2016-02-10

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『ウィ・アー・ザ・ベスト!』のバスケのシーンは「主人公達がルールを守らずにプレイする」という点で『エヴァとステファンとすてきな家族』のラストのサッカーのシーンと相似形になっている。その根底にはルーカス・ムーディソンの「既存のルールに縛られずに生きて構わないんだ」という主張が込められていることは明らか。


『エヴァとステファン〜』では(特殊なコミューンが舞台ということもあって)そのような「逸脱者」を皆が受け入れて試合が続行されるが、『ウィ・アー・ザ・ベスト!』の主人公達は試合から追い出される。『ウィ・アー・ザ・ベスト!』はそんな世界に対して抗い続ける少女達の物語だ。とはいえ、語り口自体は全然暑苦しくなくて、むしろ飄々としたユーモアが全体に散りばめられているのがルーカス・ムーディソンの個性。で、最後はつまんない奴等をゲラゲラ笑い飛ばして終わりだからね。もう、最っ高ってなもんですよ。


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2016-02-09 このエントリーを含むブックマーク

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映画『ソング・フォー・イェテボリ』のクライマックスは映画作りの教科書に載せていいレベルの「ダメなカットバック」の典型例(感情の方向性が全くリンクしておらず、てんでバラバラ)。


あと、画面にはジャムの1stアルバムが映ってるのに流れている曲は「悪意という名の街」だったりとか、全体的に非常に杜撰な作りで、観ていてノイズになる部分が多すぎ。


というわけで作品的にはアレなんだが、ヒロインが初登場時にビリー・ブラッグの「A New England」を(カースティ・マッコールカヴァー・ヴァージョンを踏まえたアレンジで)歌っているのだけは良かった。『パレードへようこそ』に続いて、改めてビリー・ブラッグの存在の大きさを思い知らされる。実際、IMDbを見るとここ10年ぐらいで急激に映画に使われる機会が増えていることが分かるし、今の世の中において彼の音楽が再び強く求められ始めたってことなんだろう。きっかけは『Half Nelson』。


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2016-02-08

pikao2016-02-08

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映画『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(監督:トッド・ストラウス=シュルソン)観賞。★★★★★


今は亡き母親がチョイ役で出演していたスラッシャー映画を見ていた少女(とその友人達)が映画の世界に入り込んでしまうという、『キートンの探偵学入門』+『スクリーム』といった感じのメタなホラー・コメディ(常川拓也さんが言及されているように『カラー・オブ・ハート』からの影響もかなり大きいと思う)。過去改変SFの定石を踏まえつつ、夢破れた人達とB級映画に対するささやかな賛歌にもなっているのが素晴らしい。女優として日の目を見ることなく死んでいった母親(マリン・アッカーマン)が、「私は映画スターなのよ」と言い残して殺人鬼に向かっていくシーンには泣きそうになってしまった。こういうのに弱いんすよ。思わずキンクスの「セルロイドの英雄」を思い出してしまう傑作。


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2016-02-07 このエントリーを含むブックマーク

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映画『タンジェリン』が日本のNetflixで配信予定という情報で分かったのは、アメリカのNetflix(日本のアカウントを持っていれば見れる)で日本語の紹介文が掲載されてる作品は近いうちに日本でも配信されるってことだな。


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2016-02-06

pikao2016-02-06

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映画『CBGB(監督:ランドール・ミラー)観賞。★★


アラン・リックマン追悼ということで、彼がCBGB創設者のヒリー・クリスタルを演じた本作が日本公開されたりはしないのかな? まあ、映画としては酷いもので、初登場時のパティ・スミスが(ブルース・スプリングスティーンとの共作の)「Because The Night」を歌ったり、初登場時のブロンディが「Denis」を歌ったりと、作り手がパンクに対する知識も愛情もないことが丸分かりな内容なんだが。「神は細部に宿る」ってことを知らないんだろうか? そもそもヒリー・クリスタル(=アラン・リックマン)が(幾多のパンク・バンドが登場する中で)どうしてそこまでデッド・ボーイズに愛情を注いでいたのかがきちんと描けていないのが致命的。別に「Sonic Reducer」をかけておけばいいってもんでもないだろ。パンクに対する溢れんばかりの愛情とディテールに対する拘りに満ちていた『ウィ・アー・ザ・ベスト!』や『Good Vibrations』なんかとは雲泥の差がある代物。結局のところ、どうしてパンクが人々の生き方をあそこまで変えたのかが理解できていないからこういうことになるのだ。『ウィ・アー・ザ・ベスト!』や『Good Vibrations』の作り手は、その辺りのことをきちんと分かっていたように思う。


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2016-02-05 このエントリーを含むブックマーク

pikao2016-02-05

3月にシネマヴェーラ渋谷で開催される「ミュージカル映画特集 - ジャズで踊って」はフレッド・アステアの真骨頂であるRKO時代の作品が集中的に上映されるので嬉しいY! とりあえずミュージカル映画史上の最高傑作である『踊らん哉』(スクリューボール・コメディとしても大傑作)を中心に置いて観ておけばいいかと(特集のオープニングを飾るのが同作なのも、主催者がその価値を分かっているからこそ、だと思う)。ただし、『セカンド・コーラス』はフレッド・アステアの最低作なので積極的に避けるべし。


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2016-02-04 このエントリーを含むブックマーク

Sia/This Is Acting


★★★★★


「他人への楽曲提供を念頭に置いて書かれたナンバーを集めた」というコンセプトはあるものの、基本的には世界的な大ブレイクを果たした前作の内容をそのまま踏襲したアルバム。前作における「Chandelier」のような決定的な名曲がない代わりに、ユーモラスなジャケットに象徴されるような「軽み」が前面に出ているのが大きな特徴で、おそらくは前作のプロモーションで行った、決して客席に顔を向けないライヴ・パフォーマンスなどが(あれは楽曲や彼女自身のダークサイドを強調したものではあったのだが)必要以上にシリアスに受け止められてしまったことに対する回答という側面もあるのだろう。シスコのTバック賛歌「Thong Song」をサンプリングしている曲がある(「Sweet Design」)、といえばその軽さが分かってもらえるだろうか。キャロル・キングでいえば『Tapestry』に対する『Music』、サム・ライミでいえば『死霊のはらわた』に対する『死霊のはらわたII』にあたる作品。前作のような「クラシックな風格」には欠けるんだが、その分だけポップ・ミュージックとしての「刹那の輝き」が増している感じで、(少なくとも今の時点では)おいらは今作の方が好きだな。


それにしても、先行シングルの「Alive」はもともとアデルへの提供予定曲だったらしいけど(アデルもソングライティングに参加)、ここまで歌い手の歌唱力がモロに露呈するナンバーなんて、ライヴで披露することを考えたらさすがのアデルだって歌いたくないでしょ。色々な意味でシーアの容赦ない凄みが堪能できるナンバーだと思う。


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↑今作のジャケットは「Buttons」のPVの発展形でもある。

2016-02-03 このエントリーを含むブックマーク

pikao2016-02-03

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エミリー・ブラウニングが歌って踊る映像作品なら、『エンジェル ウォーズ』でも『インサイド・ミー』でも『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』でもなくて、インペリアル・ティーンの「No Matter What You Say」のPVの方が全然良いと思う。ミニマムなパワー・ポップを作らせたらインペリアル・ティーンの右に出る者なし!


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2016-02-02 このエントリーを含むブックマーク

pikao2016-02-02

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メアリー・ルー・ロードが来日公演において、「Western Union Desperate」のコーダ部分でキュアーの「Just Like Heaven」を歌っていたのは、「ダイナソーJr. のカヴァー・ヴァージョンが好きなので、自分もあんな風に歌ってみたかった」という理由からだったことは本人から聞いた。で、さっき気付いたんだけど、どうしてダイナソーJr.が出てきたのかといえば、「Western Union Desperate」(の『Got No Shadow』収録ヴァージョン)の「When I need a friend, it's still you」という歌詞が、ダイナソーJr.の「Freak Scene」の引用だったからだな。何事にも理由はある。


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