2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
Kフレイの傑作『Every Where Is Some Where』がグラミー賞で「最優秀ロック・ソング」を含む2部門にノミネートされたのはめでたいなー。まあ内容の良さを考えれば当然の結果だよね。最終的な受賞は知名度とかの関係でフー・ファイターズ辺りが持っていきそう…
映画『Jalla! Jalla!』(監督:ジョセフ・ファレス)観賞。★★★★。 ルーカス・ムーディソンは20年以上に及ぶ映画人としてのキャリアがありながらも、自身の監督作/脚本作でプロデューサーを兼任したことは一度もない。というか、そもそもプロデューサーを務…
Shed Seven/Instant Pleasures ★★★★★ オリジナル・アルバムとしては『A Maximum High』と並ぶバンド史上最高のチャート・アクション(全英8位)を記録したシェッド・セヴンの5thアルバム。彼等は2007年に再結成を果たしながらも、現在に至るまで再結成アルバ…
『マッドバウンド 哀しき友情』は「クソな親はブチ殺しても構わない」ということを真摯に描いているだけでも真っ当な映画といえるだろう。ちょうど最近「どんなにクソな親でも、親であることには変わりないので許しましょう」という態度の『The Glass Castle…
あと、「アメリカ映画が描く『真摯な痛み』」での『ジョージア』の上映について書いておくと、昨年4月にジェニファー・ジェイソン・リーの実の母でこの映画の脚本家でもあるバーバラ・ターナーが、昨年12月にジェニファー・ジェイソン・リーの実の姉でこの映…
というわけで一つネタをバラしておくと、「アメリカ映画が描く『真摯な痛み』」「アメリカ映画が描く『真摯な痛み』Vol.2」は『ブロードキャスト・ニュース』が全ての基点となるように上映作品が選ばれているのでした。だから副題を付けるとすれば「『ブロー…
「悲しみと救済が同居している」といえば、今年のベスト1映画である『マッド・メアリー』もまさにそんな作品だったな。
マイク・バービグリアはスタンダップ・コメディアンという出自のせいもあってどうしてもウディ・アレンと比較されがちだけど(それはそれで納得がいくとはいえ)、もっと本質的な部分で近いのはジェームズ・L・ブルックスだろうなという気はする。「アメリカ…
ポール・マッカートニーやフーの『Tommy』が好き(そしてもちろんM.I.A.やタイラー・ザ・クリエイターも好き)ってことをリリックで公言してくれる温故知新なラッパーが日本にもいるってことがどれほど心強いか。最高だぜ、あっこゴリラ a.k.a 遅咲きなピュ…
アダン・ホドロフスキーがインタビューで「タトゥーとは事故ではなく、自分で決めて傷を入れることです。自分が入れた傷から、未来から見た過去に縛り付けられる。そこから自分が出られないようになることが嫌なので、いまも彫っていません」と発言している…
Netflixの英断に、思わず目を疑った。 本国ではアルバムを出すたびにチャート1位を獲得し続けてきた「カナダのR.E.M.」ことトラジカリー・ヒップ(ウィータスの名曲「In The Melody」の中でリスペクトを捧げられていることでもお馴染み)。そのフロントマン…
ボブ・ディランの影響下にありつつも、サウンドは70年代のコンテンポラリーなソウル/ファンクの要素が濃厚という初期ブルース・スプリングスティーンのスタイルは『シュガーマン 奇跡に愛された男』のロドリゲスなんかに近いともいえるんだが、両者が売れな…
ブルース・スプリングスティーンとヒップホップということでいえば、彼の1stアルバムの『アズベリー・パークからの挨拶』の言葉の詰め込み具合はヒップホップ以降の耳で聴いても未だに新鮮だと思う。よく言われているようにボブ・ディランの影響下にあること…
『Patti Cake$』はヒップホップ映画であると同時に、ニュージャージーを舞台にしたブルース・スプリングスティーン映画でもあった(スプリングスティーンの「The Time That Never Was」がテーマ・ソング)。なぜなら監督自身がインタビューで認めているよう…
映画『The Glass Castle』(監督:デスティン・ダニエル・クレットン)観賞。★★★。 というわけで「あんまり幸せじゃなかった子供時代」映画として『サンドイッチの年』のような傑作になり損なっているのが『ショート・ターム』の監督・主演コンビが再タッグ…
「真摯な痛み」シリーズは来年春のアイルランド映画編で終わらせる予定だけど、もし「フランス映画が描く『真摯な痛み』」をやるんだったら『サンドイッチの年』は絶対に上映するっすね。『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』なんかと並ぶ「あんまり幸せじゃ…
あっこゴリラもアミーネがお気に入りとのこと。あと「自分が自由になりたがる理由は、思い込みやすくて刷り込みからすぐ影響を受けて気にしすぎる、自由とは対極の人間だからだと思います。だから自由への欲望が凄く強いんですよね」ってのはすごく良い言葉…
『Good Vibrations』の主人公であるテリー・フーリーは子供の頃にいじめによって片目を失明し、世間の大多数の人とは「物の見え方が違う」ようになってしまうわけだが、つまり『Good Vibrations』という映画はそういうタフな世の中において はみ出し者に何が…
「アイルランド映画が描く『真摯な痛み』」は7月から始めた『真摯な痛み』シリーズ3部作の完結編といった位置付けで、『スリープウォーク・ウィズ・ミー』→『ジョージア』→『マイ・ファースト・ミスター』→『ドント・シンク・トワイス』→『(秘密作品)』→『…
というわけで「アメリカ映画が描く『真摯な痛み』Vol.2」に続く上映イベントが早くも決定いたしました。今度のイベントは「アイルランド映画が描く『真摯な痛み』」だ! 上映作品の一本目はアンダートーンズなどを世に送り出した北アイルランドのレコード屋…
エマ・ワトソン主演の『ザ・サークル』がトンチキでつまらないのは、結局のところ描かれているのが「SNS中毒の怖さ」でしかなく、それはつまりは「新しい物に対する恐怖感/嫌悪感」という保守的で浅薄な価値観からの産物でしかないからだ。だったらば、承認…
よく考えたら、今年は『ブロンズ! 私の銅メダル人生』があったんだから(日本では今年DVD発売)、無理して『シンクロナイズドモンスター』を褒める必要なんて全くないわな。
年末の我が家のホームパーティーでオーストラリア産の傑作コメディ映画『The Little Death』の日本語字幕版を制作して特集することにしたので、観たい方は私まで声を掛けていただければ嬉しいです(日時は参加者の都合に合わせて調整する予定です)。よろし…
スーサイドの「Dream Baby Dream」は、最近だと映画『American Honey』において老齢のトラック運転手と主人公がこの曲を一緒に歌いながらお互いの夢について語り合うという青春映画史上屈指のロマンティックなシーンで使われていたのが印象深い。ノア・バー…
フィンランド映画祭 2017で観た『マイアミ』は、スーサイドの「Dream Baby Dream」(のエル・ペロ・デル・マールによるカヴァー)が通底音として鳴らされ続けることによって、主人公達の「ここではないどこかへ」という強い想いが映画全編に刻まれていたのだ…
チープ・トリックって最新作の『Christmas Christmas』でスレイドの「Merry Xmas Everybody」をカヴァーしてたけど、よく考えたら8年前の『The Latest』でも「When The Lights Are Out」をカヴァーしてたよな。ほんとにスレイドのことが好きなんだねえ。
どうでもいいけど、映画の感想で「ツッコミどころ」「通過儀礼」という言葉を簡単に使っちゃう奴は99%の確率でつまらない人。
タイカ・ワイティティはこれまでずっとバカでピュアな「Boy」についての映画を作り続けてきたわけで、そういう意味でも『マイティ・ソー バトルロイヤル』は彼の作家性が貫徹されてるんですよねー。
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』(監督:タイカ・ワイティティ)観賞。★★★★★。 6年前のオフ会でタイカ・ワイティティの長編映画デビュー作『Eagle vs Shark』を特集したぐらいには彼のことが好きなので初日に観に行ってきた。とにかく本作でレッド・…
というかキンクスの「Father Christmas」って1977年の発表当時はアメリカでもイギリスでもチャートインしなかったのに、2000年以降になってカヴァーする人達が増えてきて、いつのまにかクリスマス・スタンダードになった感がありますな。最近だと映画『クレ…