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生命科学

2011-02-21

2.細菌とウイルスの構造

細菌は原核生物であり、ミトコンドリア、ゴルジ体、小胞体のような細胞内小器官は存在(((しない)))が、リボソームは存在(((する)))。細菌のゲノムは原則として(((2)))本鎖の(((環)))状(((DNA)))分子であり、核膜に(((包まれず)))存在している。細菌の細胞膜は、真核生物と同様に(((リン脂質)))二重層であり、そこには機能を持ったタンパク質が存在する。①マイコプラズマを除いて細菌の細胞膜の外側には細胞壁が存在する。細菌は細胞壁の構造によってグラム陽性菌とグラム陰性菌とに大別されるが、細胞壁の主要構成成分は共通してペプチドグリカンと呼ばれる巨大網状分子である。生化学的には、ペプチドグリカンは複合(((糖)))質の鎖がペプチド鎖で網目状に連結した高分子化合物である。このペプチド鎖を構成するアミノ酸の中には、真核生物には見られない(((D)))-アミノ酸が含まれることがある。ウイルスは、遺伝情報を担う核酸がタンパク質の殻に包まれた粒子である。ウイルスの核酸は(((DNA)))であるか(((RNA)))である。これらが(((2)))本鎖で存在するウイルスもあるし、(((1)))本鎖で存在するウイルスもある。ウイルス核酸を包むタンパク質の殻をカプシドと呼び、核酸とカプシドを合せてヌクレオカプシドと呼ぶ。カプシドを構成する構造単位となるタンパク質をカプソメアと呼ぶ。ウイルスによっては、カプシドの外にエンベロープと呼ばれる(((リン脂質)))二重層の膜を被るものがあり、エンベロープにはウイルス固有の(((糖)))タンパク質が埋め込まれている。カプシドの構造は基本的には2通りである。1つは、中心軸を囲んで核酸とカプソメアがらせん状に配列してヌクレオカプシドを構成するらせん対称構造で、インフルエンザウイルスがその例である。もう1つは③カプソメアが正20面体を形成してカプシドを構成する立方対称構造であり、ヒト免疫不全ウイルスがその例である。

問2 下線部①について。

(1)細胞壁合成酵素の阻害薬は有用な抗菌薬である。細菌を殺傷する機序と、抗菌薬として有用な理由とを推論して簡潔に述べよ。

細胞壁の合成を阻害しても細菌は分裂するが、細胞壁が合成されないので細胞壁の内側で膨張して破裂してしまう。動物細胞には細胞壁がないから細菌を選択的に殺傷することができる。

(2)マイコプラズマはヒトにもしばしば肺炎を起こす細菌である。マイコプラズマ感染症の治療薬としてどのような薬物が考えられるか、推定して簡潔に述べよ。

(((細菌のリポソームは真核生物のリボソームと構造が異なるから、細菌のリボソームを阻害する薬物で細菌を選択的に障害することができる。)))

問3下線部②について。ウイルス感染における、エンベロープとエンベロープタンパク質の機能を推定して述べよ。

(((エンベロープはリン脂質であるから細胞膜と融合することができる。その結果、ウイルス核酸が細胞質に送り込まれる。エンベロープタンパク質はウイルス粒子が標的細胞と結合する役割を果たしていると考えられる。※エンベロープのないウイルスでも、エンドサイトーシスの機構で感染は起こる。)))

問4下線部③について。なぜ正20面体になるのか、推論して述べよ。

(((カプソメアが組合わさってカプシドの立体を形成するとき、各カプソメアは合同である。合同な図形から立体を形成できるためには、各カプソメアは正n角形のはずである。そこで、カプシド正多面体になると考えられる。正多面体には正4、6、8、12、20 面体の5種類しかないが、同じサイズであればこの中で正20面体が最も容積が大きく、多くの物質を収容できる。)))

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