DiorのFahrenheit


私はファーザーコンプレックスの要素があると、今さらながら自覚するようになってきた。
その理由の一つに、匂いの好みというのがある。
嗅覚というのは最も記憶に残るものだとか
最も性欲と密接なものだとかよく言われるけれど、
それは私自身と置き換えても納得できる。
私が男性の匂いで最も好きなのは父の匂い、つまり父の香水と重なっている。
幼い頃から当たり前のように香っていた父の匂い・・・
それは男性を象徴する匂い、それが男性の匂いだと思い込むようになっていた。
その匂いからは性欲というよりも、安心感が生まれる。
私は、そんな安心感に包まれていたいという思いから、父の香水をつけることがある。
それは、父が愛用していたChristian DiorFahrenheit
力強いけれど繊細で、爽やかなのに影のある、独特な香り。
私はこの香りを纏っていると鎧を着ているような強い気持になれる。
戦場に赴く気分の時には最高の武器になる。
  
 
この春、Fahrenheitの新製品”Fahrenheit32”が登場する。
Fahrenheit32は華氏32=0度のことを意味するわけだが、
Diorは「水が氷に、氷が水に姿をかえる無限の可能性を秘めた瞬間」
というコンセプトでこの名を付けたという。
Diorは「新しい世界への一歩を踏み出す、すべての始まりを表現したメンズ フレ
グランス。」と謳っている。
 
Hedi Slimaneが手がけたCMはこのコンセプトを素晴らしく表現している。
http://www.dior.com/pcd/International/JSP/Library/Full/fullf_L2.jsp?pTPL=1032&pLANG=jaall
 
あぁ、一体どんな香りなのだろう。
想像を掻き立てられる映像、ネーミング、コンセプト...発売日が今から楽しみだ!