週末2人ゲーム会

Oさんと。

■Florenza/初プレイ/2人/勝利/135分■


今日のメイン(これしか遊ばなかった)。3年前に買ったゲームで、ドタバタと抄訳を作って遊んだ。


勝利条件は、もっとも多くの「威信ポイント(=勝利点)」を獲得する、というもの。このポイントを獲得するには、ボード上にたくさん描いてある「芸術作品」を完成させればいい。でも、作品を完成させるには特定の能力を持つ「芸術家」と、材料になる「資源」が必要だ。芸術家を雇うには「お金」が、資源を手に入れるには「ワークショップ(=工房/お店)」を、それぞれ使う必要がある。ゲームの開始時に持っているお金や資源をやりくりして、新しいワークショップを作ってお金や資源を得て、それをうまいこと使っていこう……という仕組み。


このゲームの特徴は、選択肢がとても広いこと。始める前に2軒のワークショップを各プレイヤーが選んで取るんだけど、12枚の中からどれを取ってもOK。ここでまず悩む。ゲームを初めて最初にすることは、ワーカー駒を5つのアクションのどれかに割り当てること。どれから始めればいいか、悩む。アクションの中には「新しいワークショップを建設する」「芸術作品を完成させる」というのがあって、それぞれどのワークショップ/芸術作品に手を出せばいいか、また悩む。
「最初はお試し。失敗したら次のゲームで取り返せばいい」とか「よくわからないから、何となく勘で選ぶ」とか、そういう割り切りができないと、きっと入口で躓くだろう。


今日は相手が気心の知れたOさんだったし、最初から2回以上は遊ぶことを決めていたので、まぁ最初は適当に進めてみた。結果的に1回戦は73点で勝ち。なるほど、こういうゲームなのね。はい、本番へ行こう。

■Florenza/2回目/2人/勝利/143分■

本番。今度は初期配置を「オススメ」ではなく「自由」にしてみた。


Florenzaは、最初だけでなく最後まで選択肢が広いゲームだ。ゲームを進めていくと、お金や資源がいくつも手に入るようになる。よくある拡大再生産型のゲームだと、「○○の資源が手元に多いから、××で勝利点を稼ごう」なんていう具合に、だんだんプレイヤーの“勝ち筋が絞られてくる”ように作られていると思う。でも、Florenzaは違う。勝利点を稼げる「芸術作品」はたくさんあって、必要な資源の組み合わせは豊富。どの作品を作る時にも必須の資源、というのは特になくて(一部、重要なのはあるけど)、よほど失敗しない限り1ラウンドに1作品くらいは完成できるようになっている。作品ごとに完成したときの得点数や恩恵は多少違うけれど。だから、手番が来るたびに考える、悩む。1ラウンドあたり大体20分、手数の多さを考えると割と早く終わったんだけど、考えることが多くて疲労度は高かった。


お試しを2回やってみて、感想と評価。
ともかく、「できそうなことの多さ」が際立っている、という印象だ。最初から最後まで、たくさんの選択肢がある中で何を選ぶかを考え、それを実現するために何をすればいいかを組み立てていた感じ。小さなパズルをいくつも解き続けているような頭の使い方だった。この苦しさを「面白い」と思える(あるいは、錯覚できる)人なら、きっと楽しんでもらえるんだろうな。
難点は、コンポーネントの見づらさ、か。資源は原色の塗料を塗った木製キューブなんだけど、紙上の表記はパステルカラーになっていて、最初のうちはどう対応しているかを判別しづらかった。それと、このゲームでは他プレイヤーの手元にあるワークショップも利用できるんだけど(『ル・アーブル』みたいな感じ)、ワークショップタイルはそれほど大きくないから、5人くらいで遊ぶと「誰が何をもっているか、わからん」という問題が出てきそうな気がする。3人くらいまでで遊ぶのが、いいかもしれない。


★評価:シェフの「仕入れの都合」サラダ