高瀬ちひろ「踊るナマズ」
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性と民俗学的モチーフをからませた2篇を収録。
「踊るナマズ」
ナマズを祀る町に住む少女は、ナマズを買う老人から艶めいた民話を聞く。
民族学チックなモチーフが取り入れられているせいか、どこかレトロな
ムードの小説。性を意識し始める年齢の少年少女が初々しいので、
それゆえに水口の変人ぶりが薄められてはいるが、
現実にそんな爺様がいたらごめん、
正直きもいわ。
私は逃げるだろう。
「上海テレイド」
万華鏡が好きだった弟の思い出を語る姉。
読んだことを後悔した小説。出来がどうのではなく、メインのモチーフが
私の最も苦手とする種類のもので不愉快至極、生理的嫌悪感が先立ち
受け入れ難かった。ヒロインは愚かだし、精神が幼すぎる。
自分すら大事に出来ないで、好きな人を大切に出来るわけがないのだ。