霞流一「夕陽はかえる」
夕陽はかえる (ハヤカワ・ミステリワールド) 霞 流一 小塚 麻衣子 影山 徹 早川書房 2007-10-05 asin:4152088613 Amazonで詳しく見る |
老人が串刺し死体で発見された。実はこの男、「アオガエル」の通り名で知られる凄腕の殺し屋だったのだ。殺人大会の幕が今あがる。
個性的な殺し屋の面々が戦うのが魅力なわけだけど、テイスト的には西尾維新の零崎一族っぽいかも。本書、萌え要素はぐっと少ないけれど。
「新本格」ではなく「Sin本格」だそうで、容疑者が殺し屋ならではの推理上の障壁があったりして興味深い。古典的には割とある手だし、邪道に見えてきっちりクラシックを踏襲しているなどミステリー的見所も少なくないが、やはり本書の旨味は奇人変人博覧会と彼らの超人バトルを無邪気に楽しむにつきるだろう。
p.s.表紙カバーの挿画が内容に合わせたものでステキ。