僕の考えた最強のspモード

このエントリの見方

長いので手早く読みたい方は、前置きとリンクしている高木さんのエントリを確認し、結論とまとめに飛び、シーケンス図を確認し、補足とおまけを後回しにしながら必要な所だけ順番に見るといいかもしれません。時間と根気がある方は順番にどうぞ。
(追記:もしかしたらSMS使わずともC2DMまたはGCMで横取りの心配もなく実装出来るかもしれない…? 後日検証予定。即時性については未確認なのでどこまで使えるか分かりませんが…。)

ドコモが理想とするspモードと、根深い問題を抱えた現実(前置き)

昨年12月、spモードメールで大規模な障害が発生しました。障害の原因の一つに「IPアドレスで電話機を識別していた」というものがありました。それを見た多くの技術者は「その実装は無いわー」と思ったのですが、高木浩光さんの考証によるとなかなか根深い理由があった様です。
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20111229.html#p01
要は「ドコモはi-modeの様に、ID・パスワードが存在しないネットワークを再現したい」という大前提があるという事です。でもそれは決して簡単な話ではなく、高木さんも「そもそもspモードは安全に成り立つのか」の解を「spモードが目指すところはそもそも技術論的に無理があるのではないか」と結論付けられてます。


まあ今後は「普通のPOP3S/SMTPSのメールシステムにして、IDとパスワードを入力させる形式にする」か「MMSに対応する」方が素直なやり方なんでしょうね。通常のISPが接続ID・接続パスワード・メールID・メールパスワードを発行する運用を続けてきましたし、ケータイユーザーも甘やかされず自立出来る可能性は十分あると思います。
『通話と電話番号あてのメールさえ送れれば良いSMSで十分なユーザー』『IDとパスワードから開放されてるガラケーi-mode』『PCライクにIDとパスワード管理をするスマートフォン』。そういうカタチで住み分けも出来そうに思えます。


しかしその難題である「ドコモの理想とするspモード」は何とか実現する方法がないか、私はあえて考えてみることにしました。こちらは責任者でもないただの部外者ですし、のんびりじっくりと実装を考える事が出来ます。納期もノルマも課せられてないので、マイペースで3ヶ月程考えてみました。

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