ニコニコ動画ソードアート・オンライン公式チャンネル第十八話から第二十五話まで

ニコニコ動画ソードアート・オンライン」(SAO)公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/swordart-online)で第十八話「世界樹へ」、第十九話「ルグルー回廊」、第二十話「猛炎の将」、第二十一話「アルヴヘイムの真実」、第二十二話「グランド・クエスト」、第二十三話「絆」、第二十四話「鍍金の勇者」、第二十五話「世界の種子」まで観終えた。
これで一応、テレヴィアニメ第一期の物語を全て見渡し得る。その前半、第一話から第十四話までの十四話が「アインクラッド」編で、後半、第十五話から第二十五話までの十一話が「フェアリイ・ダンス」編をなしている。
正直に云えば、劇場版「オーディナル・スケール」に比肩し得る崇高な大きさと緊張感は「アインクラッド」にはあっても「フェアリイ・ダンス」には乏しかった。とはいえ、「アインクラッド」編と「オーディナル・スケール」編が共有する被支配の免れ難さの恐怖は、実際には「フェアリイ・ダンス」編ではもっと深刻な基調をなしていた。それが前面に出なかったのは、アミュスフィアが見せる広大な宇宙の中では人々が皆フェアリーになってしまうからであり、さらには、キリトとリーファの奇妙な関係が物語の大部分を占めたからでもあったろうか。しかも後者の要素は物語に少々気持ち悪い色彩をも添えたのかもしれない。
無論、それよりもはるかに気持ち悪いのは、アルヴヘイムの造物主オベイロン。やっていたことの怖さではアインクラッドの造物主ヒースクリフ茅場晶彦をはるかに上回るが、精神と行動においてヒースクリフはオベイロンに比べるなら勇敢で高潔で神聖でさえあったと云える。「オーディナル・スケール」の終盤に電脳として生き続ける茅場晶彦が現れ、キリトへの期待を語り、キリトの完全クリアを認定したことの必然性は、「フェアリイ・ダンス」編を観終えて初めて解され得る。
もう一つ重要なことは、「オーディナル・スケール」編の前半には古めかしいフルダイヴ型の愛用者として姿だけを見せたあと、終盤の決戦の場に至って颯爽と飛び込んでくる大勢の援軍のフェアリーたちが一体どのような形でキリトに関わってきたのかを知るには、「アインクラッド」だけではなく少なくとも「フェアリイ・ダンス」までは観ておく必要があるという点だろう。しかし第二期をも視聴すれば、もっと全貌に近付き得るに相違ない。