プリンス&プリンセス

とても美しい影絵アニメーション。DVDでみたのだけど、一回目、原語で純粋にアニメーションを楽しんだ後、松尾貴史さんのコメンタリーをききながら二回目の鑑賞をしたらさらに楽しめた。一回目に一瞬「?」と思っていながらもとりあえずおはなしの流れにのっておこうと思った箇所なども、松尾さんのおもしろいつっこみでさらに楽しめたり。。。北斎の影響を受けた作品などもあり、自分の国の文化をみなおすきっかけにもなる作品だった。

プリンス & プリンセス [DVD]

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☆松尾さんの解説で気になった他作品・・「走れ尼さん」、「火星人ゴーホーム

幸せになるためのイタリア語講座

ラース・フォン・トリアーなどが中心になっている「ドグマ95 純潔の誓い」にのっとってつくられた映画。(ドグマについてはこちらのサイトに詳しい。簡単にいうと非ハリウッド的という感じかな。)その特性が本当に生かされたすてきな映画だった。

邦題はちょい甘い感じですが、自分の周りで起きている悲しみとか喜びとかがそのまま映像化されている感じで、デンマークと日本と、国は遠く離れていても人間の思いは共通しているなぁという感慨があった。デンマークの素朴さとイタリアの陽気さがうまくミックスされて、いい塩梅の映画です。明るい国イタリアにあこがれをもって自分をかえるためにイタリア語を学ぼうとしているデンマークの人たちの生活ぶりがとってもいとおしくて、観た後大きな満足感。大事に手許にとっておきたい映画。

非バランス

富樫監督の作品はもうひとつ「ごめん」*1をみたことがあるのだけど、(制作順は「ごめん」の方が後。。)思春期の感じをくさくもなく、すかしてもなく描くのがうまいなと思う。この作品では、小日向文世さん演じる中年ゲイの菊ちゃんの魅力をほめる評をよく読むのですが、本当にチャーミングな人物像を造形しておられた。映画に出てくるゲイの人のお部屋ってすごくかわいらしくて惹かれることが多いのだけど(「トーチソング・トリロジー*2や「フローレス」など)この映画でもそうだったなぁ。

非・バランス [DVD]

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NY式ハッピーセラピー

この映画なんだかむやみに期待していて、京都での公開を待っていたのだけどなぜだか公開がのびのびになり、うやむやのうちにみる機会もなく、はっと気がつけばDVDレンタルが始まっていたという感じだったのだけど、観終わってそういう経緯を踏んだ理由がわかるような気がした。70年代の終わりごろの音楽とともにはじまる冒頭シーンなどはテンポがよく、すごくおもしろい感じだったし、ジャック・ニコルソンアダム・サンドラーも一応ちゃんと仕事はしているけれど、ストーリー展開ががちょっとナチュラルさに欠けるし、結論もなぁ。。という感じ。軽く観るには悪くないかもしれないけれど、時間を割いてまでみるほどの特別の映画、という感じではなかったなぁ。。