革命前夜

ベルトルッチ22歳の時に撮った自伝的作品。若い時の作品らしく、観念が先にいっている感じ。革命的精神に惹かれながらもひとたび革命が起きてしまったらそこでは生きていけないブルジョア出身の自分、しょせん革命前夜しか生きられないんだ、というテーマは、「1900年」でもっとわかりやすく表現されている。叔母役のアドリアーナ・アスティという女優さんがどんなポーズをしていてもとても美しく目をひいたが、ヴィスコンティ演出の舞台に数多く出ている人らしい。あと、陰影を生かした美しい映像(陰がとても雄弁!)は、アルド・スカヴァルダというカメラマンによるものらしく、アントニオーニの「情事」も撮った人ということだ。(←私は未見。)

革命前夜 [VHS]

革命前夜 [VHS]

日本文学者変態論

しょっぱなの夏目漱石なんかは、漱石についてこっちもある程度知識があるので、漱石をネタに言葉遊び?みたいな感じもあったのだけど、どんどんこちらがあまり事情を詳しくしらない人が出てくるにつれ、大変面白くなり、これを読んでから放り出していた高橋源一郎の、樋口一葉なんかが登場する「官能小説家」をのぞいてみたら前よりぐんとわかりやすく面白く読めそうな感じで、この本はとっつきやすい形態をとっているけれど、なかなか練られているなぁと思えてきた。今流行っていることとからみあわせてもっていってるので、テレビとかあまりみない人には面白さが100%は伝わらないかもしれない。私はゲラゲラ笑いながら読んだのだけど・・

日本文学者変態論―日本史原論

日本文学者変態論―日本史原論