日常整理日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2014-04-29

[][][]絶壁の彼方に

三谷幸喜氏の「とび」*1で、ハーバート・ロムという俳優さんの訃報に際し、「マダムと泥棒*2やこの作品の話が書いてあった。特にこの作品は「無数の作品歴の中から、これぞというものを選ぶなら」ということで名前が挙がっている。しかも、DVDになっていない幻の名作とのこと。ふや町映画タウンのおすすめビデオの中にも入っていた。

言葉が通じない独裁国で危機に巻き込まれる恐怖うまく描いている。しかも、なんか自分が選んでその渦中に巻き込まれてしまった負い目とともに。そのあとの首尾はなかなかしっかりしている主人公、やりおるなあという感じ。超利己主義でもあるけれど。

うわさのロムは三谷さんの書いてらっしゃるように「敵か味方かわからない謎の男を、コミカルに、そして珍しく若干ペーソスを交えて」演じていた。

絶壁の彼方に [VHS]

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2014-04-26

[]ローマでアモーレ

ウディ・アレン編集のイタリアの紹介雑誌を読んでいるような感じ。要領よくまとまっているな、って感じだけど、自分の気持ちにぴったりはまったのは先日見た「恋のロンドン狂騒曲」*1の方かな。

フェリーニの「白い酋長*2のアレン版がみられたのは、ちょうど先日「白い酋長」をみていたところなもんだからうれしかった。ペネロペ・クルスはなかなか魅力あったな・・あと好きだったのはアレック・ボールドウィン。なんだかたたずまいがよかった。

ローマでアモーレ [DVD]

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[][]好男好女

悲情城市」「戯夢人生」とこれが候孝賢台湾現代史三部作ということらしい。今回は、白色テロの時代の悲劇のヒロイン、ジャン・ピーユという女性を演じている現代の女性とジャン・ピーユの人生の重なりという構造になっているとのこと。

何かを伝えるのに、それを声高に説明するのでなく状況を描いて感じ取らせる候孝賢らしさはあるけれど、みているこっちに台湾史の基礎知識がないのもあいまって、現代のパートばかりはいってきてしまう。

好男好女【字幕ワイド版】 [VHS]

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2014-04-22

[]三谷幸喜のありふれた生活 12 とび

朝日新聞の木曜夕刊で三谷さんのコラム読むの楽しみにしているのだけど、夕刊で読むときより本になってまとまって読むときのほうがいつも楽しい。これはなんなんだろう?ゆっくりと著者の世界に浸れるからかな・・

この巻は「其礼成心中」や「ホロヴィッツとの対話*1「おのれナポレオン*2など自分がみた舞台のことが書いてあって特に楽しい。

特に、「其礼成心中」は見に行ったときは全然文楽のこと知らなかったけれど、それをきっかけに文楽劇場に行き始めた今読むと、文楽の人たちのこと誰の話をしているのか当時よりはしっかりわかるものだから楽しさも倍増。

タイトルにあるように、三谷さんの傍らにいつもいたラブラドールのとびちゃんが亡くなって、とびちゃんのことを書いた項も多い。新しく来たわんちゃんたちに先輩としてのとびを紹介したい気持ち、わかるな。

三谷幸喜のありふれた生活 12 とび

三谷幸喜のありふれた生活 12 とび

[]女子校育ち 

身に覚えのあることがいろいろあってニヤニヤしながら読む。

女子校とひとことでいってもいろんな女子校があるわけでその辺の区別もおもしろい。

女子校=なよなよしている、でなく、むしろ女子校=男性の気持ちを意識しないノリ→お酌などの気配りができない。。などは、さすが女子校内部の人の卓見だと思った。

女子校育ち (ちくまプリマー新書)

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[]いくえみさんちの白い犬

三谷さんところのとびもラブラドールだったけれど、いくえみさんのところも色は違えどラブラドールの老犬。健気さ、ちょっとまぬけなところもあるかわいらしさは共通。

しかし、ペットの飼い方は、自分の小さい時(昭和40年代)とはずいぶんかわったな。犬は終日犬小屋、そして食事は残飯、とかいう時代ではなくなって久しいみたいだ・・

2014-04-15

[]恋のロンドン狂騒曲

一分も退屈しない。いろんな世代の悩みが妙にリアリティを持ってでも笑える感じで美しいウディ・アレンの映画の世界で描かれていて、ああ楽しかった!「マルホランド・ドライブ」が初対面だったせいで、なんとなくみていて圧倒されがちになってしまうナオミ・ワッツも大層よく、感情移入できた。アントニオ・バンデラス、いわれてみればそうなんだけど、ちょっとクールな役でキャスト紹介みるまで気がつかなかった。いつもながらのジャズクラシックを取り混ぜた音楽もいいし、ウディ・アレンの新作をみられる幸せってあるなあ!

恋のロンドン狂騒曲 [DVD]

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[]姉の結婚 2、3

透明できれいな絵柄に大胆な展開。というか、これだけきれいな絵柄でなければいやになってしまうような登場人物たち。しかし、気持ちはわかる感じ。。。1巻読んでいるときは九州のどこかが舞台と思っていたけれど、三巻の市電と山が迫った風景の表紙とか繁華街の名前とかカステラとかもう明らかに長崎だな。(中崎って書いてあるんだからはじめからそうなんだろうけれど・・遅!)


姉の結婚 2 (フラワーコミックスアルファ)

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姉の結婚(3) (フラワーコミックスα)

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[]くるねこ 2

私はカラスぼんっていうオス猫がかわいらしいと思う。なんか小学生男子みたいで。

くるねこ 2

くるねこ 2

2014-04-13

[]菅原伝授手習鑑

今回の桜丸切腹の段は竹本住大夫さんの引退狂言となった。桜丸が吉田蓑助さん、女房の八重が吉田文雀さんで、ベテランぞろいの舞台。イヤホンガイドの高木秀樹さんのおっしゃるように最後に花を添えておられる感じ。そして、高木さんの住大夫さんへの言葉もとても心がこもっていてすばらしく、またもちろん劇場内住大夫さんへの名残惜しくもあたたかい感謝の空気が流れていてとてもよかった。私が文楽に行き始めたのは住大夫さんがご病気されてからで、その前のお元気だった時代に遅れてしまったのは残念だけど、ご病気されてからの努力の上の舞台を拝見するのに間に合ったのはよかったと思う。

今回私が一番感心したのは茶筅酒の段。千歳大夫さんの老若男女、種々の声の語り分けがとても卓越していた。またその前の車曳の段では、松王が英大夫さんの語りで、桐竹勘十郎さんにあやつられて出てきた途端、舞台の空気が一変。なんと華のあること!

長年文楽をみている父も吉田神社の喧嘩の段が普段より詳細に描かれていてよかったといっていた。

一階の展示では、堂本印象の衣装デザインがとてもきれいだった。堂本さん、玉造の教会もだし、いろんな仕事をされているのだなあ。

2014-04-12

[][]コールド・フィーバー

永瀬正敏アイスランドに両親の供養に出かける話。ちょっと前に読んだ「逃北」*1グリーンランドの項に少し出てきたたアイスランド。そういえば淀川さんとおすぎさんの本にアイスランド映画の話が載っていたなあとこの映画をみてみる気になった。

なんでもジャームッシュの「ミステリー・トレイン」のスタッフとのことで(製作者が一緒)、「ミステリー・トレイン」と同じく、知らない街での孤独や巻き込まれ感などの空気は似通っている。いくらなんでも、と思うような、劇中で永瀬君が属していた日本の社会と同じような暮らしをしている自分の普段の常識を打ち破るようなシチュエーション満載だけど、その理不尽に耐えている永瀬正敏の品がよくてずっと見守っていられる。

コールド・フィーバー [VHS]

コールド・フィーバー [VHS]

[][]ヨーロッパヨーロッパ 僕を愛したふたつの国

オリヴィエオリヴィエ*2がおもしろかったアニエスカ・ホランド監督作品。ナチス統治時、ドイツ陣を装い生き延びたユダヤ少年の実話をもとに作られている。ナチズムの話だからといってずっと息を詰めてみなきゃいけない感じでもなく、かといって調子がいいばかりの話では決してなく、このポイントではこの駒がこう動いたか・・というような感じでみていて知的な楽しみの部分もあり、心を動かされる逸話もありでその味わいの加減がとてもよかった。

[][]ゴールデンボーイ

スティーブン・キング原作。青春ものであり、人間心理のこわさを巧みに表現するところ、まさにそういう感じ。ハリウッド系の映画をあまりみない私だけど、これはふや町映画タウンのおすすめに載っていてみてみて本当によかった。

アメリカのハイスクールの、明るい優等生が発見したナチス戦犯…「夏の庭」をみるような気持ちでみていたのだけど…観客をどんどん惹きつける展開、音楽の使い方。。巧みだ!さすが「ユージョアル・サスペクツ」のブライアン・シンガー監督だと思う。

ゴールデンボーイ【字幕版】 [VHS]

ゴールデンボーイ【字幕版】 [VHS]

[]乙嫁語り 5、6

5巻はふたごの結婚式。6巻は活劇。作者の森薫さんは民族学的好奇心が豊かで、ちゃんと調べる人なんだなあ。

乙嫁語り 5巻 (HARTA COMIX)

乙嫁語り 5巻 (HARTA COMIX)

2014-04-10

[]戯夢人生

wikipedeiaによると

前作『悲情城市』を第2部、次作『好男好女』を第3部とする侯孝賢ホウ・シャオシェン)監督の台湾現代史3部作の第1部となる作品で、台湾が日本統治下にあった1895年から、1945年の日本敗戦による解放までの時代を背景に、侯孝賢映画の常連であり、また台湾伝統芸能である人形芝居・布袋戯(台湾語でボテヒ、北京語でプータイシー)の国宝的名手でもある李天祿(リー・ティエンルー)の半生を、彼自身の回想を元に描いている。李天祿による語りが3分の1を占めており、セミドキュメンタリー映画とも言える作品。

とのこと。なんだかドキュメンタリーっぽい撮り方をしているなと思ってみていたけれど、語りのおじいさんはご本人だったんだ!アジア映画で戦時中の日本を扱っているものを見るときどういう描かれ方をしているかなと必ず緊張するのだけど、侯孝賢の映画では、「悲情城市」にしろこの映画にしろ日本統治の悪い影響も少し描いてはいるけれど、心に残る日本人とのつながりなども描かれていて、日本人にとって見やすい。侯孝賢の映画の世界は、劇的なことが起きてもおおげさに盛り上げず、流れる河のように人生の時が経ていくのを感じさせられる。あの空気が吸いたくなり次々みたくなる。

戯夢人生 [VHS]

戯夢人生 [VHS]

2014-04-05

[][]アマデウス

有名すぎて後回しになってしまったこの映画、勝手にサリエリモーツァルトを毒殺する話と思い込んでいたのだけど、描かれていたのはもっとお話として魅力のあるものだった。

時代衣装に身を包んだもの、割合敬遠しがちなのだけど、とてもきれいな包装紙か砂糖菓子のような画面、サリエリのいる精神病院の画面のなにか絵巻のような迫力にも惹かれたし、コスチュームもよかった。モーツァルトの生涯を作品とともになぞっていくのだけど(おはなしとしておもしろく味付けてあるところはあるだろうけれど)知っている作品に関しては特に楽しめる。「魔笛」の舞台とってもよかったな。

アマデウス [DVD]

アマデウス [DVD]

[][]かわいいにもほどがある

猫ものばっかり読んでるけれど、この作品のツッコミセンスがシャープでとっても好もしい。ほんとによくわかる描写で家に居た猫、関わりのあった猫のことを描いているのだけど、笑いの中に生き物のさだめとしての死が織り込まれ、その加減が絶妙でこちらも完全に感情移入。

かわいいにもほどがある (ホームコミックス)

かわいいにもほどがある (ホームコミックス)

[][]猫侍 玉之丞写真集

猫好きでドラマの批評眼がしっかりした友人が、このドラマをすすめてくれて、わたしは北村一輝の自虐はいったような虚勢はいっているような、でも誇りを失わない絶妙なコミカル演技と、時代劇なんだけどカジュアルな台詞回し、猫のかわいさにもうこれを見る時間が何よりの楽しみになったのだった。白猫に魅力を感じたのもはじめてのこと。三匹スタンバっていたのね。すっかり物語りに入り込んで全部同じ猫だと思い込んでいた。

猫侍「玉之丞」写真集

猫侍「玉之丞」写真集

2014-04-03

[][]逃北〜つかれたときは北へ逃げます〜

能町さんの本を読んだのははじめてだったけれど、なんともおもしろかった。屈託を抱えながらの丁寧さ、それが馬鹿丁寧でバカにされている感じでなく、自分の心にそっと寄り添ってくれる感じ。「北」が必ずしも緯度的なものだけでなく心理的な北を指すといった着眼点もいいし、仕事全般に神経が行き届いている。旅行欲というのが薄い私だけどこれを読んでいたらちょっと旅に出たくなった。

逃北―つかれたときは北へ逃げます

逃北―つかれたときは北へ逃げます

[][]オリヴィエオリヴィエ

大傑作。失踪ものというのはどうもモヤモヤするもので、ためらっていたのだけど、ふや町映画タウン、淀川長治氏、ウェス・アンダーソン監督のおすすめにあがっていて、みてみたら、失踪のもやもやでひっぱるのでなく、失踪から起きる家族の心の中を描いているものだった。そして、その描き方がストイックでいやな感じがしない。シリアスなんだけどすがすがしい。気持ちをそらさせない卓越した演技陣、そしてミステリーとしてのおもしろさも兼ね備えていて。。すばらしい映画だった。

[][]猫のよびごえ

タイトルどおり捨て猫のよびごえにこたえてどんどん猫屋敷化していく町田さんの家。帯にある「みんなが生きていたこと、その時間」まさにそういう本。猫のこと離れて一般的に家族として生活していくことをも表現しているような・・町田さんの猫に寄り添った視点、べたべたしていなくて尊重している感じがいい。

猫のよびごえ

猫のよびごえ

*[コミック][猫]猫鍋

帯に「キュートな猫を描かせたら天下一品」とあるけれど、本当にその通り。80年代以降の少女マンガのタッチ。ラフな感じと丁寧な感じの絵が混在していて、マンガというよりイラストよりの絵がとてもいい。猫をよくみて、行動をトピックスとして描いているのだけど、思い当たる動作うちでもよくみかけ、同じだな〜という楽しみがあるところは育児マンガにも相通じるような・・

猫鍋 (UN POCO ESSAY COMICS)

猫鍋 (UN POCO ESSAY COMICS)