2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春秋一刀流

twitterで「キネマ洋装店」のたかぎさんが感想を書かれているのをみて(1、2、3)、若き片岡千恵蔵の明朗快活なキャラクター設定のもの、「続・清水港」*1なんかで大好きになったのでみてみた。男三人の青春ものって風合いもありとてもよかった。思うに男…

人間蒸発

一応ドキュメンタリーの分類になっているようなのだけど、驚くべき映画だった。身元不明者を探す婚約者を撮ったものなのだけど、「ここまで踏み込んでいいのか?」というような内容で(素人を使った暴露系のテレビ番組のようなところもあり)、途中で、セッ…

アニメ師 杉井ギサブローの世界

公式サイト杉井さんは、「どろろ」どろろ Complete BOX [DVD]出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント発売日: 2005/09/21メディア: DVD クリック: 15回この商品を含むブログ (21件) を見るの総監督、 「千夜一夜物語」*1 千夜一夜物語 [D…

天のしずく 辰巳芳子いのちのスープ

辰巳さんや辰巳さんに共鳴を受けた人の丁寧な仕事をみていると、なぜだかお墓参りをして手を合わせた時のような、心の平安が訪れた。(そんなに行けているわけではないので尚更、いつも気になっていることができたような心持ちになるあの感じ。) 自分はいつ…

くるねこ 6

大好きな「みわのもんさん」(美輪明宏さま風の威厳のある御老体の猫ちゃん)の子猫の時の話、(4章「にゃさんの窓」)がすばらしい。遠い時と場所の記憶、猫のこと超えて感じ入る人多いのでは・・くるねこ 6作者: くるねこ大和出版社/メーカー: エンターブ…

なのな フォト ゴロー 4

シンプルで幼くもみえる森下裕美さんの絵は擬態だといつも感じる。どの作品人間のネガティブなところもちゃんと描きこまれ、どうしようもないことはどうしようもないものとして、でも出口を描く・・だからこそ、息長く評価され仕事を続けてこられているのだ…

毎日かあさん 12

この作品は完全にサイバラ家の大河ものになっているなあ。「母娘つんつか(絵柄は鳥がつっつきあう様)編」として、娘さんの反抗期のイライラをとりあえず作品上はそれをネタにする余裕をみせておられる。伊藤比呂美さんの「伊藤ふきげん製作所」*1っていう…

演劇1・2

ドキュメンタリーを観る側が堪能できるかどうかって作り手がいかにおもしろい素材を揃えてきてどうつなぐかというセンスにかかっていると思う。1年半の撮影期間、300時間を超す映像素材からこの映画が作られたようだけど、素材の取捨選択の仕方、みせかた…

今夜も落語で眠りたい

第一章では話の筋中心、第二章では落語の登場人物を切り口に、第三章では、中野さんの落語との出会いの話を、いつもの中野さんらしい、粋に楽しく、でも江戸情緒って方角からでなく、楽しい洋画を鑑賞するような方向からのまとめかたで、おすすめCDとともに…

BILLY BAT 18

読んでいるうちに、「BILLY BAT」の描き手の変遷はダライ・ラマの転生のようなお話なのか・・と思ったり・・ ターバンを巻いているような地域で、自由に絵を描くことへの弾圧のような話が出てきていて、今の時代の出来事をもちろん思い起こさせられドキドキ…

ドント・ルック・バック/ボブ・ディラン

24歳のボブ・ディランの65年イギリスツアーの記録。彼がフォークからロックへ転向するまさに前夜ということらしい。 ボブ・ディランのことは有名な曲しか知らないような状態での鑑賞だったが、初心者でも十分楽しめるつくり。 この映画のボブ・ディランをみ…

ラブド・ワン

イギリス人青年がアメリカの葬儀ビジネスに関わって・・という話。「博士の異常な愛情」を思い出すようなテイスト(イッちゃってる風)をほんのりと感じたが、調べたら脚本のテリー・サザーンが共通していた。「バーバレラ」*1の脚本家、「キャンディ」*2の…

(ハル)

一回目にみたときは舞台になっている盛岡に行く前で、盛岡に行った目でもう一度みたいと思っていたらGyaoで2/24まで配信が。 パソコン通信の話なのだけど、ハンドルネーム(ハル)を演じていたのは内野聖陽さんだったんだ・・今、「真田丸」の徳川家康の演技…

特別な一日

「ル・バル」*1や「ラ・ファミリア」*2で好きになっていくつか作品をみていたエットーレ・スコラ監督が1月に亡くなられ、GYAOで追悼のため期間限定で「特別な一日」が無料配信されていた。ヒットラーがイタリア入りした日の、あるイタリアの高層アパートでの…

映画系女子がゆく!

確か日活ロマンポルノの感想だったかなんだかで筆者の真魚八重子さんのはてな日記にたどり着いたとき書いておられる丁寧な分析がおもしろくて、以降ブックマークして時々のぞかせてもらったり、twitterを読ませてもらったりしていた。 最近では朝日新聞にも…

きのう何食べた?11

シロさん、今まで二人で食費 月25000円でやっていたのか!えらい!(ただし昼食外食は別)小麦粉の値上がり・・私もあれ?と思っているところ。 そしてケンジさんのヤバいコレステロール値は私もで、トランス脂肪酸(マーガリンの原料、市販のケーキやクッキ…

マル秘女郎責め地獄

twitterで、美術なども大層凝った作品と書かれていてみてみた。 もうタイトルロールがはじまるところからすばらしい。田中登監督はこちらと、「マル秘色情めす市場」*1の二本しか観ていないが、シャープさに打ちのめされた。なんというか二本とも街の撮り方…

みんなのための資本論

先週末、こどもと映画館でも・・という話になって一度行ってみたかった第七藝術劇場でやっていた「みんなのための資本論」へ。3代にわたる大統領行政府に仕えたアメリカ人経済学者であるロバート・ライシュのカリフォルニア大学バークレイ校での講義をまとめ…

テオレマ

テレンス・スタンプ演じる青年が家にやってくることでかき乱される家族の物語だけど、この青年というのは、それぞれの内にあるものが形になったものかな?という感じがする。60年代の映画らしいレトロモダンな画面、象徴的な語り口は消化しきれたかどうかわ…

青葉城の鬼

原作「樅の木は残った」。敵をあざむくにはまず味方から、理解されなくてもみんなのことを考えてるんだゾという構図、「忠臣蔵」や「総長賭博」*1などにも相通じるものを感じる。(調べたら「め組の喧嘩」*2の感想でも同じようなことを書いていて驚く・・)…