日常整理日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-04-26

[][][][]お琴と佐助

衣笠貞之助監督作品(脚本も)。山本富士子がお琴。

先日観た山口百恵がお琴のもの(西河克己監督作)*1衣笠貞之助西河克己の脚本で、ほぼこの作品と同じ構成になっていた。本当に細かいところが違っているくらいで。なので対比してみる楽しみがあった。

山本富士子のお琴の姿も衣装もかわいらしいこと。頭に付けた髪飾りが華やか。半襟などもとても凝っていて楽しい。高島屋が着物を提供していたようだ。

全体にこちらの映画の方が関西の空気がもっとじっとりと濃厚にリアルに漂っていたと思う。

佐助のクライマックスシーンの表現はこちらの方がマイルドでよかったな。佐助自身の魅力は三浦友和のほうが私はいい。こちらでは使用人という感じが濃厚で、まあだからこその谷崎流の倒錯があるのかもだが・・

また西河版の方は小松方正の凶悪な感じとかも際立っていたなあ・・全体に役者の個性が強いのが西河版かな。

お琴と佐助 [VHS]

お琴と佐助 [VHS]

2018-02-06

[][][][]濡れた欲情 ひらけ!チューリップ

間寛平のヒット曲「ひらけ!チューリップ」が流行ったころ、この神代作品とのつながりからか、子どもが歌っていいんかな?と思うようなどこか後ろめたい感じがしたような・・この映画は、パチプロ師と釘師の対峙する青春ものをロマンポルノの中で描いた感じ。

芹明香が、乾いた感じでなく優しいヒロインみたいな雰囲気で出てくる。(もちろんロマンポルノ風味。)この映画の芹明香をみていて、先日観た「濡れた欲情 特出し21人」*1でも、トレンチコートの似合う渋い女として出てきてたなと思い出す。(この映画でも最後旅立ちのところ、あたかも「カサブランカ」のようにキマっていた。。(←いいすぎ?)

右手だけでするパチンコの世界についていけなくなった古きパチプロ師オオサキ氏になっていた着流し風のご老人が気になって仕方ない。妙に俳優っぽさがなくて・・

パチプロ修業中の男と関係のある女のひとりが、ラーメン屋台を引っ張り、そこで男や男の別の女(芹)と組んずほぐれつ的になるシーンの力の入りようは、「もどり川」の藤真利子ショーケンの台車のシーンを思い出した。

大阪城がどなっているみたいな雰囲気の冒頭などすごくおもしろく、入り込んだし、通天閣を練り歩くブラスバンドと登場人物のからみなど良い感じだけど、しまいにちょっとダレたかな。。

こちらの記事に書いてある鈴木晄という人の編集のはなし興味深い。

濡れた欲情ひらけチューリップ

濡れた欲情ひらけチューリップ

2018-01-02

[][][][]嗚呼!花の応援団

やんちゃでついていけない世界の話と思い込んでいたが、「けんかえれじい」風味との評を読んでみてみたら、ほんとその通り。なんかかわいらしくてよい感じ。昭和後期のバンカラ。主人公の三年生青田のあこがれの女、青田の父の愛人、宮下順子も私が今までみた宮下さんの作品の中でベストいくつかに入るくらいいい感じ。抑えめにしてあるのがいいのだと思う。

体調不良からの新年早々みるのにふさわしい明るくてよき純情の物語。

ちょうちょみたいなメガネの四回生団長役の沢田情児氏、インテリやくざ風、なんか惹かれる。

鳴呼!花の応援団 [VHS]

鳴呼!花の応援団 [VHS]

2017-07-11

[][][]春日太一さん〜十兵衛暗殺剣

先日wowowの町山智浩さんの映画塾の「沖縄決戦」の回をみていて、招かれた映画史研究家の春日太一さんという方の解説がとても詳しくてわかりやすくて勉強になった。(藤本プロデューサーがジャーナリスティックに撮りたかったから、ドキュメンタリータッチになっているということなど)

それで、春日さんの著作を探し始めてみつけた「シン・ゴジラをどう観るか」

の中の「『シン・ゴジラ』は岡本喜八の弔い合戦である」がまた面白かった。岡本監督の「日本のいちばん長い日」における情の排除、私生活のシーンが全然ないところによるテンポの良さの話、大いに頷いた。

さらに読んでみた「時代劇ベスト100」

時代劇ベスト100 (光文社新書)

時代劇ベスト100 (光文社新書)

に、この「十兵衛暗殺剣」がすすめてあったもので、以前から近衛十四郎さんのおすすめとしてきいていたから、この際と借りてみた。

とてもシャープ。春日さんが書いておられたように、敵役の大友柳太郎が「長年にわたり主役を務めてきただけに、相手を容赦なく追いつめる迫力を出すことに長けている。」そこから「両雄から放たれるオーラはほぼ互角。」リアルで退屈しない。

舞台が琵琶湖の竹生島およびそこに棲むという湖賊を巻き込んでの闘いというところもおもしろい。水中撮影など交えダイナミックだし、逆光めいた映像なども締まっている。(撮影:わし尾元也氏とのこと)。ビデオジャケットによると湖賊、水の忍者ということで実在らしい。湖賊の女首領がまたさっぱりとした美しさ。

河原崎長一郎さんを時代物でみるのも珍しいような気もする。(自分がみてないだけかも・・調べてみたら60年代前半までは時代劇のご出演も多かった・・)河原崎さんらしい、マイナスからのスタートの武士。若々しく素晴らしい印象。

十兵衛暗殺剣 [VHS]

十兵衛暗殺剣 [VHS]

2017-04-06

[][][][][]残菊物語

「残菊物語」というと溝口健二版の評価が高いけれど、実は溝口版をみた時、まだ歌舞伎とか自分がみていない時分で味わい方も中途半端だったように思う。今回多少は歌舞伎をみるようになった目でみるととてもおもしろかった。

猿之助(現猿翁)が、尾上菊之助の役で、最初ダメな芸だったのが、苦労して向上する役だけどその違いがわかる演じ方でおもしろい。

津川雅彦が友人中村福助の役なんだが、津川氏の顔がなかなか歌舞伎役者っぽくサマになっていた。

大泉滉演じる旅芸人のなんだか女性的な感じ、左卜全演じる木賃宿の老爺、二人とも場面をさらっている。大泉さんは、同じ大庭監督の「京化粧」*1の呉服屋も目をひいていたなあ。

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