日常整理日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-08-18

[][][][]ごろつき犬

1965年作品。

天知茂さんの追悼だったかで天知さんの思い出としてこの犬シリーズの「ショボクレ刑事」を挙げる人がいたが、ほんと素晴らしい!今でたとえたら松田龍平のような、クールな美男がオーラを消してしょぼくれている感じが最高!彼なくしてこの作品のコクは出ない。時代が転倒した言い方を続ければ、ルパン三世に出てくる銭形警部*1のようななりをしているけれど、うまく田宮二郎演じる、銃の手さばきに自信のある、軽くて陽性の男鴨井を転がして、自分は影の立役者みたいな渋い役回り。表面上鴨井にしてやられても、なにか鴨井を信頼したような笑顔がとても魅力的。

twitterで感想を書いたら、田宮、天知の掛け合いを生かした藤本義一の脚本のすばらしさもコメントしてもらったが、たとえば大阪の町の人がぽそっというセリフとかもありそうでツボで笑わされた。

江波杏子はクールでモダン水谷良重はちょっと重たみもある女、少々のどろくさいエッセンスに逆に惹かれる部分あり。坂本スミ子はコミカルリリーフ。←良い味。

ダイマルラケットのお二人の登場も嬉しい。昭和40年代くらい平日お昼に朝日放送で流れていたラジオ番組楽しんでいたなあ。(調べたら「ダイマル・ラケットのみんなの歌謡曲」らしい。wikipediaをみていると、ミヤコ蝶々の話で出てくる南都雄二氏も出ていたんだなあ。)

宮口精二さんも掘れば痛いところのある大企業の社長役で登場。贅沢な気がした。

ごろつき犬 [VHS]

ごろつき犬 [VHS]

*1銭形警部wikipedekiaでみていると、原作ではアニメみたいにコケにされるばかりの感じでなくこの作品のショボクレっぽい感じであったようだ。

2018-07-21

[][][][]風と女と旅鴉

1958年加藤泰監督作品。前科者三國連太郎が旅の途中で出会ったやくざもの中村錦之助に息子の姿を重ねて面倒をみる姿がハマっていて本当にそれなりの年齢(40〜50代)にみえるのだけど(松尾スズキさんみたいな雰囲気)、当時三國さん35歳らしい。(二人は実際は9歳違いらしい)しかし、ゆっくり考えなおすと、股旅やくざだったら、20代前半と30代後半の組み合わせはあるだろうし、昔の30代後半はこれくらいの落ち着きなのかもな・・加藤泰作品の評判はよくきくが、容赦なきシビアさの中でのドライな人情の描き方みたいな風合いがとてもよかった。

中村錦之助が演じているのは、父が犯した悪事で故郷に疎んじられ、とことんすねている人間だが、もともと愛嬌のある雰囲気が画面の救いになっている。その二人にからむ、長谷川裕見子丘さとみの境遇、この二人の女性陣の描き分けもよい。

そしてこの構図、大好きだった韓国映画「森浦への道」*1も思い出した。あれ、股旅ものの変形ともいえないかな・・

風と女と旅鴉 [VHS]

風と女と旅鴉 [VHS]

2018-05-29

[][][]疑惑

「わるいやつら」*1を楽しめたので、またまた野村芳太郎監督の松本清張ものを。桃井かおり、岩下志麻、鹿賀丈史、中谷昇、丹波哲郎、三木のり平、森田健作、北林谷栄、山田五十鈴・・昭和の名優たちの濃いやりとりが楽しい。みんなそれぞれがそれぞれの立場をはっきり主張して愉快だしみていてすっきりさせてくれる。

疑惑 [VHS]

疑惑 [VHS]

2018-05-14

[][][][][]秀子の応援団長

昭和15年度作品。近所のこどものお父さんが兵隊に行っているというセリフがある一方、ジャズがかかり、自由な感じで野球をしている様子に、この頃はまだこういう感じだったのか・・と思う。

沢村貞子さんがざあます夫人をすっかりなりきって演じておられる。はじめ沢村さんがどこに出ておられるのかわからなかった。野球監督役の千田是也が座興で朗々とセリフ的なものをいうのが堂に入っている。

清川玉枝のおばあさんは、「いじわるばあさん」風ヘアスタイルの典型的隠居風。またまた「きょうの猫村さん」*1を思い出す。猫村さん、往年の日本の家族もの、それも上流風の家族もののスタンダードみたいなものをベースにしているんだな・・

2018-04-26

[][][][]お琴と佐助

衣笠貞之助監督作品(脚本も)。山本富士子がお琴。

先日観た山口百恵がお琴のもの(西河克己監督作)*1も衣笠貞之助と西河克己の脚本で、ほぼこの作品と同じ構成になっていた。本当に細かいところが違っているくらいで。なので対比してみる楽しみがあった。

山本富士子のお琴の姿も衣装もかわいらしいこと。頭に付けた髪飾りが華やか。半襟などもとても凝っていて楽しい。高島屋が着物を提供していたようだ。

全体にこちらの映画の方が関西の空気がもっとじっとりと濃厚にリアルに漂っていたと思う。

佐助のクライマックスシーンの表現はこちらの方がマイルドでよかったな。佐助自身の魅力は三浦友和のほうが私はいい。こちらでは使用人という感じが濃厚で、まあだからこその谷崎流の倒錯があるのかもだが・・

また西河版の方は小松方正の凶悪な感じとかも際立っていたなあ・・全体に役者の個性が強いのが西河版かな。

お琴と佐助 [VHS]

お琴と佐助 [VHS]