日常整理日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-05-19

[][][]もず

夫の暴力に耐えかね娘を置いて故郷を捨て都会の小料理屋で女中として暮らす母を淡島千景、美容師として都会で働こうと母の許にやってきた娘を有馬稲子が演じている。この母がいつまでも女で、母は母らしくなんて思ってもいない自分でも、なんでこういう発想になるかねえというようなところが次々と描かれていく。最後実は・・のようになっているけれど、娘への愛情というものは確かにあるのだろうけれど、なにかバランスがとれていない女性であることも間違いなく・・哀しい気分になる。

乙羽信子が調子の良い役。「大阪の宿」*1をみたとき、仇っぽい乙羽さんが珍しいように思ったのだけど、友人は乙羽さんにそういう印象はもってないというような話をきいていたものだから、あ、なるほど、こういう作品もあるものねという気持ちになった。

もず [VHS]

もず [VHS]

2017-12-11

[][][]荒野のダッチワイフ

リリー・フランキー氏の日本映画コラム「日本のみなさんさようなら」によると監督の大和屋竺氏は「日活鈴木清順一派の『具流八郎』の一員として『殺しの烙印』を書き、旧『ルパン三世』の最高傑作『魔術師と呼ばれた男』の脚本でも知られ、60年代末ならではのニヒルでキザなセリフがキマリまくる、とのこと。確かにその通りで、しかし、みている最中に、自分がこの時代のハードボイルドとかフィルム・ノワールがわりと苦手だったことを思い出してしまう。60年代の新宿の空気を味わう映画という評をみて、みてみたのだけど、これがどこ、とわかるほどではなかった。空気はあんなだったのかもしれないけれど・・一説によると新宿渋谷が出てきていたらしい。

麿赤児氏が出てくるのだが、坊主頭で推測をつけた程度だった。

荒野のダッチワイフ[ビデオ]

荒野のダッチワイフ[ビデオ]

日本のみなさんさようなら (文春文庫PLUS)

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読んだのは情報センター出版局のもの

2017-09-07

[][][][]召使

ジョゼフ・ロージ―監督、twitterで教えてもらった「恋」*1が面白かったので、もう一つ紹介してあったこちらも。ドス黒くて楽しめた。イギリスの、微妙にワキの弱いぼんぼんのところにやってくるソツのない召使。じわじわっとご主人を翻弄し始める。ご主人にややいけ好かない部分があるもので楽しんでみてしまう。ご主人と召使というクラシカルに感じられるような設定だけど、60年代らしさもあり、その混ざり具合が楽しめる。

昔の桐野夏生さんの本に漂っているような、日常に潜むコワさ、それをとても興味をひく感じで語る雰囲気、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の「密告」*2で味わった気分とも似ているなと思った。

召使 [DVD]

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みたのはキングレコードから出ていたVHS

2017-07-31

[][][]狼と豚と人間

スラム街で育った黒木三兄弟。(三國連太郎、高倉健、北大路欣也)。長男は親を捨て進行ヤクザの幹部、次男はあらゆる悪事に手を染める一匹狼、三男は母親の死を看取ったあと、チンピラの群れに。(ビデオジャケットより)

リアル*1で、フィルムノワールな雰囲気の中、三男をとりまく連中の歌が、いきなりの感じもあるのだけど、これも味*2

ネットに「レザボア・ドッグス」はこれを参考にしているだろうとの意見あり。頷く。タランティーノの映画にも出てきそうな、キツネっぽい役の江原眞二郎に屈折したような妙な魅力を感じてしまう。江原氏、結構まじめっぽいのも見てきたけれど、この映画での姿は深作版の「ジャコ萬と鉄」*3で印象的だった「大阪」を思い出す、なにかこちらの心をくすぐる軟派的な魅力があった。

ヤクザと一匹狼、チンピラという階層の抗争が、好きだった「893愚連隊」*4とも似た空気も持ち合わせている。(あちらも京都のゲリラロケ、こちらも渋谷と思われる場所*5のすごい撮影。「893〜」よりずっとこちらのほうがシリアスだが・・)

石橋蓮司氏、この映画でもまた人間の弱さをうまく演じておられる。

狼と豚と人間 [VHS]

狼と豚と人間 [VHS]

*1:twitterのこちらの記事描写もすごい・・

*2こちらのtwitterによると「ウエストサイド物語」からの引用とか・・

*3http://d.hatena.ne.jp/ponyman/20150807/1438901481

*4http://d.hatena.ne.jp/ponyman/20131105/1383638217

*5こちら参照

2017-07-22

[][]切腹

1962年小林正樹監督。勅使河原蒼風の題字もまがまがしく武満徹の音楽も緊張感に満ちシンプルな美術も目をひく、反骨精神みなぎる時代物。撮影宮島義勇。ラストの、シンプルだけど、美しい、武家の象徴そのものという感じの美術をバックの大立ち回り。「キル・ビル」にも通じるようなものを感じた。

現代にも相通じる「自己責任」の名のもとのサディスティックな断罪を連想させられるテーマ。心に深く刻み込まれる。

あの頃映画 「切腹」 [DVD]

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