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from 「OFF!! 音楽と笑いの日々

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2017-12-27 水道橋博士「藝人春秋2」のはなし

水道橋博士さんの「藝人春秋2」読了。まずは上巻「ハカセより愛をこめて」。

タモリとの奇妙な縁、赤いポルシェと金のロールスが繋ぐ壮大なる嘘のようなホントの話、流れるような語り口で語られる序盤ですっかり本の中に取り込まれる。三又の玉金や照英世界を股に掛けた珠玉冒険譚に笑っているうちに物語は親子の物語に。さんまのむすめ、たけしのむすこ、圭子のむすめ…語り部として親と子の物語を語る中で水道橋博士自身が受け継いできたもの、受け継いでいくものが浮かびあがる。大滝詠一との邂逅話にはマキタスポーツプチ鹿島という二人の芸人名前。そこには確かにバトンが見える。上巻は「ほしをつぐもの」の物語。愛すべき「藝人」たち、その星の一つ一つが形作る星座を星のお兄さん=水道橋博士が極上の愛を持って解説してくれる。「藝人春秋2」上巻、「ハカセより愛をこめて」というサブタイトルに納得。

続いて「藝人春秋2」下巻「死ぬのは奴らだ」。

いささかハードボイルドプロローグ芸能界に潜入したスパイが遭遇する冒険譚は、上巻で語られた照英冒険譚に引けを取らないほど危険に満ちあふれている。もはや名人芸とも言える最強伝説語りでは「藝人春秋ワールドの住人にして狂人寺門ジモンが満を持して登場。武井壮との壮絶かつズンドコな戦いを繰り広げる。行間から3Dいや4Dの勢いで寺門ジモンが迫ってくる。この臨場感がとにかく凄い。上巻の照英エピソードもそうだけど、今まさに目の前で本人が喋っているのを聞いているような感覚に襲われる。声が聞こえてくるし、表情が見えてくる。観察眼の鋭さとそれを文にして伝える技。「藝人春秋シリーズの大きな魅力の一つだと思う。

で下巻は武井壮VS寺門ジモンのように対立構造で様々な物語が展開されていく。やがて辿りつくのは関西の巨星、やしきたかじん。この関西の巨星がもう一つの巨星「殿」と交わった伝説の一夜。その一夜を複雑な心境で見つめていた「殿」の弟子。図らずも巨星の「晩年」となった数年を殿の弟子水道橋博士記者の目で捉える。関西で最もアンタッチャブル話題。「藝人春秋2」の核とも言える第9章「橋下徹黒幕」へ。ここで上巻第一章とリンク関西に降り立ったスパイが標的として照準を合わせたのは?

関西暮らしているとこの十年ほどで大阪空気が一変したことを肌で感じる。たかじんが病に倒れ、その後亡くなってからはもはや引き返せないほどに不穏な空気に満ちている。私は中立ですと言いながらニヤケ顔で巧妙に印象操作を行うキャスターと右曲がりの論客が居並ぶ「委員会」。かっては庶民代表だったはずの芸人たちは、ひたすら権力にしっぽを振って庶民恫喝する側に回った。関西の週末に放送されるニュース番組に潜むデマヘイトの種はもはや危険水域を超えている。これは関西に暮らす者としての実感だ。

で話を戻そう。大阪を「不寛容で笑えない」街に変えた橋下徹大阪市長との対峙から番組降板事件真相が語られる。橋下元大阪市長に向けられたと思われた銃口の先、降板事件の深層には「黒幕A氏」の姿が。口汚いベストセラー作家によって書かれた「殉愛」。たかじん最期の日々を綴った“自称ノンフィクションにも登場するA氏に向けて、博士言葉を丁寧に積み重ね、その罪を問う。下巻177ページに記された言葉覚悟と重み。「藝人春秋2」下巻、「死ぬのは奴らだ」というサブタイトル意味を知る。

そして話は石原慎太郎VS三浦雄一郎に。掛け違ったボタンが、どこで、どう掛け違われたのかを、なぜそこまでこだわるのか?というほど執拗徹底検証していく。資料にあたり、本人に会いそれぞれの口からそれぞれの“事実”を聞きだす。その姿勢はどこか狂気じみているが、この“掛け違ったボタン”への興味、真相を知るべく深層に向かう狂気こそが「藝人春秋」であり、水道橋博士が本を書く理由なのではないか。徹底した事実の積み上げからなる歴史歴史と向き合い、歴史を知ることからしか始まらない。そんな博士が「殉愛」を決して許すことができないのは至極当然のことだと思う。

スリルサスペンスに満ちた息が詰まるようなエピソードの後に、岡村靖幸が登場。2人が登った高尾山エピソードを読み終わればさわやかな風が吹く。「藝人春秋2」上下巻凡そ700ページを登頂。爽快な気持ちが重なったところでエピローグへ。

先代・林家三平の娘・泰葉との交流からある衝撃的な告白がされる。「藝人春秋2」が文字通り身を削り命をかけて書かれたことを知る。前作から5年、週刊誌連載からこの単行本化に至るまでの長い道のり。その間の博士言動日記Twitterでの言葉を思い返せばその衝撃はさらに大きくなる。思えば思うほど、考えれば考えるほど、気が遠くなる。いったいどれだけの覚悟を持って、この本が書かれたのか。一文、一文に込められた想いがどれだけの重みを持つのか。巧みな言葉遊び爆笑エピソードの数々、徹底的に裏取りされ検証された「本当のこと」、その上に沸き立つロマン…。身を削り命をかけて本を書く水道橋博士の姿が、標高8000メートルエベレストからスキーで滑降した三浦雄一郎の姿と重なる。

水道橋博士は、あの世のようなこの世を何度も行き来して、自ら消え去ることなく、今も次の山を目指している。」

そして「藝人春秋2」上・下巻を締めくくるのは、泰葉から語られた立川談志最期の「芝浜」。このあまりに美しいエピソードに読んでいるボクもまた、気がつけば涙を流していた。

藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて

藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて

藝人春秋2 下 死ぬのは奴らだ

藝人春秋2 下 死ぬのは奴らだ

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2017-01-02 2016年ベストアルバム

1位「フジンカラー婦人倶楽部 

フジンカラー

フジンカラー

2位「Fantome」宇多田ヒカル

Fantôme

Fantôme

3位「Multimodal Sentiment」カーネーション

Multimodal Sentiment

Multimodal Sentiment

4位「BAND EXPO」BAND EXPO

BAND EXPO

BAND EXPO

5位「Fly Fly Fly柴山一幸

Fly Fly Fly

Fly Fly Fly

6位「川本真琴 with ゴロニャンず」川本真琴 with ゴロニャンず

川本真琴withゴロニャンず

川本真琴withゴロニャンず

7位「Love De LuxMagic, Drums & Love

Love De Lux

Love De Lux

8位「LSC」ラブリーサマーちゃん

9位「World's Magic」Special Favorite Music

World's Magic

World's Magic

10位「meets sparkjoy」南波志帆

meets sparkjoy

meets sparkjoy

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2016-09-22

昨晩は珍しく飲み会。久々にお酒を飲んでばったり就寝。今日休み。母がおはぎを届けてくれる。おはぎはもう圧倒的に母の手作りのが美味しい。スーパーでお寿司など買って義母も呼んで皆でご飯。たまには。

母と義母が帰ってからも外は雨でなんとなく出かける気もせず、本を読んだりしてるうちにウトウト。結局夕方まで寝てしまう。休みの日はなにかしないと勿体ないと思ってしまうのだが、身体がどうにもついていかない。

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2016-09-19

しばらく間が空いてしまった。この週末は映画を4本。そのうち邦画が2本。山下敦弘監督「オーバーフェンス」と李相日監督「怒り」。どちらも素晴らしかった。今年の女優賞蒼井優宮崎あおい一騎打ちだろう。

それから韓国映画暗殺」はベラボーに面白かった。1930年代日本占領下の朝鮮半島舞台。ま、今はいろいろ言う奴もいるしデリケートにならざるを得ないから大々的な上映はリスクが多いのかもしれないが、映画的にみてこんなネタの宝庫な時代はない。独立軍、日本軍入り乱れての活劇。面白いなーって単純に楽しめるそんな豊かな時代が来ることを祈る。

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2016-09-13

レイシストいちゃもんがまかり通る世界。ここ数年で箍が外れたように、転がるように、酷い国になったな。

戦争は国と国の戦いじゃない。国と民の戦いだと思っている。この道はいつか来た道。あぁ本当に酷い国になってしまった。

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2016-09-12

昨日のイベント仕事ですっかり日焼け9月も半ばだというのに。

もちろん今日仕事。某芸人さんと一緒にロケ収録。かれこれ1年以上月2回滋賀県内のいろんなとこ回ってるんだが、楽しみはランチ

今日は南郷の老舗洋食店で日替わりランチとんかつトマトソース、添えられたスパゲティも含めザッツ洋食って味で美味し。

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2016-09-11

土日はともに休日出勤。朝から炎天下でのイベント仕事イベント内でのミニライブを依頼したLOVE LOVE LOVE。いいバンド。いいライブ

しかしイベント仕事は楽しくもあるのだが、40も半ばを過ぎれば身体がどうにもきつい。

明日からまた一週間の仕事が始まるわけだから、まぁ疲れはたまる

温泉にでも行きたいなぁ

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