最近の音楽

我時想う愛

我時想う愛

S.L.A.C.K.は音楽性はもちろんなのですが同時にインタビューやリリックから取れる考え方がとても好きです。既成概念に対して反抗するわけでもなく、従順になるわけでもない「自分がやりたい様にやる」という姿勢は言葉にすれば陳腐になってしまいますが、音楽と密着させたスタイルとして昇華させているのでヒップホップ的に言えば「リアル」に感じられます。そんな緩い姿勢で大丈夫なのかと言われても問答無用のクオリティで相手を黙らす、そんな強さに裏打ちされた気張らなさが僕は好きです。
今回のアルバムは『Swes Swes Cheap』で見られたDreとMadlibとを繋ぐミッシングリンクとしての西海岸アプローチと、それまでのオルタナティブな音楽性が上手く融和されていて非常にメロウで聞きやすい、というのが第一印象です。そんなサウンドと先に挙げたS.L.A.C.K.本人の柔軟性はさすがに相性いいですね。『夕方の風』や『Noon Light』といった曲の狂おしいまでの叙情性は外部仕事の影響も感じさせます。『いつも想う』のシリアスさもアルバム全体をキュっと締め上げていて素晴らしい。


REPORT FROM IRON MOUNTAIN

REPORT FROM IRON MOUNTAIN

ミュージカル・フロム・カオス

ミュージカル・フロム・カオス

恥ずかしながら菊地成孔関連は全くの未聴でしたが、twitterでのTL諸氏が熱狂と共に語っているのに興味を持ち購入。押し寄せる大量の音数と狂乱のポリリズムに見事ノックアウトされてしまいました。サウンド的には電子マイルスに影響を受けたらしいのですがなるほどこの混沌さはそうなのかもしれないです。(小学生並みの感想)
ビッグバンドと言われて僕が想像したのはホーンがブバーと鳴り響きドンチャンするような割とわかりやすい音楽だったのですが、こちらはさすがにインテリを感じさせてついつい音の一つ一つにのめりこんでしまいます。しかしこの情報過多と言ってもいいようなカオスにはSuper Are〜VCN時のBoredomsを思い出していまいました。復活したそうなので是が非でもライブには参加したいと思っております。あと著作もいろいろ読んでみようかな、と。


いよいよ今週はATPですね。僕はBoredomes→Boris灰野敬二→Fuck Buttons→Melt Banana→GYBE、といった順番で見ていこうという目論見なのですが、如何せん長丁場のフェス形式といったところなので多分に計画倒れしそうですね。行く方々は会場で楽しみましょう!