本日のエピグラフ
「そういえば、痛みの記憶は脳みその奥深くにぺったりと貼りつきやすいって、なにかの本で読んだことがあるよ。(…)」(p.209)
- 作者: 黒田研二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/12/07
- メディア: 新書
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ミステリアス | 9 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 9 |
アレゴリカル | 9 |
インプレッション | 9 |
トータル | 45 |
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ニューロイックなサスペンスで幕を開け、本格として着地する。カタストロフィーは、秩序を反転させ、以て自己回復につなげるのに、必要な階梯であった。俯瞰してみれば、かなり大胆不敵に細部を詰めているけれども、歪な世界の濃やかさを感得できるのは、作者の安定した筆力の賜物。会心の一作と見た。